書道が『神級』に昇格!?女神の失敗で異世界転移して竜皇女と商売してたら勇者!聖女!魔王!「次々と現れるので対応してたら世界を救ってました」

銀塊 メウ

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第八章 リルとの別れ……魔王ガルドとの戦い

第230話 ガルド王との闘い①

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「良かったの?本当に……」

「……いいわけ無いだろ。最悪の気分だよ」

 俺はリルをライドンさんに任せ、
別の場所に居た。

 ルージュからこれで何度目か分からない
くらい同じ事を言われている。俺は今
どんな顔をしているのか、きっと
情けない顔なんだろう。それでも俺は覚悟を
決めここに居る。自分の能力とはいえ
心配をかけ過ぎたな。

「ルージュ、俺達はやらなければ
ならないことがあるんだ、リルは
ライドンさんに任せているから
安心している。………そう思ってはいるが
……やはり不安なものは簡単には拭えん!
しっかりと俺を支えてくれよ」

 ルージュはぐるりと俺の周りを飛んで
俺を包みこむように抱きしめる。

「当たり前でしょ、私はあなたを
誰よりも考えているパートナーなんだから」

「あ~頼む!」

 俺達は王都ドライグへと足を進みる。
 

 なぜ、俺が王都にリスクを背負って
まで戻る必要があったのか、これには
理由があった。あくまでも予測ではあるが、
もしもそれがあっていたとすれば
これはある意味チャンスとも言える。
 
 父上はまだ魔王として力を得ていない。
 
 父上は姿が明らかに変わり、その纏う
闘気も異質なものとなっていた。
そしてそれは日に日に変わっていく。
放置すれば今以上の力を得る可能性が高い。
それならば何としても早く父上を
倒さなければならない。

 しかし、今の俺が父上……魔王を倒せるか
どうか正直可能性は高くない。そんな中で
リルを守りながら闘えるわけもなく。
俺は苦渋の決断をした。それがルージュ
の力を使った催眠による俺や父上、そして
今までリルが関わった人達の記憶の消去、
そしてライドンさんが父親であると認識を
植え付けた。これにより俺はこうして
父上に挑む事が出来、そして
リルの安全が確保できる。

 これであとは魔王を倒すだけだ!
待っていろ!父上。

 城には何事もなく入ることが出来た。
逃走したとはいえ約一日しか立っては
いない。怪しまれていない?
それならこちらとしては好都合、
俺はそのまま父上がいるはずの謁見の間へと
進む。
 ガッタ………部屋の扉を開きその奥には
予想通り父上が王座に座っていた。
父上は魔王となってからほとんどをここで
過ごしていた。わかりやすくて助かってよ。

「………父上…お話しがあります。
宜しいでしょうか?」

「アストロン……良かろう、話してみよ!」

 父上がギロッと目を向けられ喋りかけ
られただけですごい重圧を感じる。
これが父上の本来の力なのか魔王として
の力なのかは分からないが、俺はいままで
父上からこんな目で見られたことはない。
ほんの少しだけ……悲しい気持ちになるが
すぐに立て直し、勇気をだし話をする。

「父上……目を覚まして下さい。
あなたは間違っている。
今すぐに戦争を止めて下さい!」

「うむ!………アストロンよ!
世界を征服しすべてを
欲しいとは思わないのか」

「そんなもの必要ありません!
俺が欲するのはリルが幸せに暮らせる世界、
そしてこの為にも優しく厳しい
父上です。今のあなたではダメだ!」

「お前は相変わらずリルか、フッ……愚かよ!
ならば話を変えよう。アストロン……力は
欲しくないか!相手を圧倒する力を!」

 父上は王座から立ち上がり、ゆっくりと
階段を下り俺の5メートル手前で止まる。

「我ら竜人族であればなおのこと欲する
はずだ。我はさらなる力を手に入れたい。
お前もそうではないのか?」

「……………そうですね。今あなたを
止める力が欲しいかもしれません」

「フッ……そうだ!力があればそれも叶う。
力無きものは何も手に入れることは出来ず。
そして奪われる!」

「ではあなたを倒し、俺は王の地位を
頂こう」
 俺は拳を握りしめ魔王ガルドに向ける。

「アストロン……愚かなり!
フッ……お前が欲するは力!しっかりと
覚えておくが良い。自分が無力と知るで
あろう」
 魔王ガルドも俺に拳を向けた。

「それでは参る!魔王ガルド覚悟せよ!」

………恐らく一歩踏み出そう右足を上げた
瞬間には俺の顔面にガルドの拳が
当たっていた。ほぼ何も見えなかった。
俺は吹き飛び壁に激突し倒れる。

「負けんぞ!」
 俺は直ぐに立ち上がると目の前には
ガルドが立っていた。ガルドは凄まじい
勢いで首を持ち締め上げる。

「どうした?これで終わりではなかろう。
我が息子アストロンよ」

 ググっ………禍々しい目で見上げる
ガルドはバカにするように話してはいるが
表情はなく見る者に気味悪さを感じさせる。

「ガルド王、アストロンから
離れなさーい!」
 スーッとルージュが後ろから現れ、
ガルドの額に指先を当てる。

「ムッ!」カルドは即座に俺の前から
離れる。

「フフッ……さすがに痛かった?
いくら身体を鍛えても痛みの幻覚を
直接脳に流されたら痛いものね」
 
 優雅に舞うルージュはさらに力を
周辺に展開。
 俺は立ち上がり一気にガルドに接近する。

 ガルドは俺の顔面目掛けて拳を突き出す。

「ほぉー………不思議な感覚だ!」
 ガルドの拳は俺の顔を突き抜け空を切る。

「どこを殴っている。そこには誰も
居ないぞ!」
 ゆらゆらと揺れるアストロンの姿が複数
ガルドの周りを囲う。

「面白いスキルを手に入れたな。
竜人族は誰しもが直接的な力を
与えられるにも関わらず、お前は違った」

「そうだ!あんたが教えてくれたんだ。
王族でありながらこんな弱いスキルを持ち
恥と感じていた俺を慰め導いたのは、
強さとは力のみではない。要は使いよう。
頭を使え……そうすればお前は誰しもが
認める王となれる。
私はそう信じていると……嬉しかったよ父上」

「そうか……大きくなったな!アストロン、
良き力を手に入れた。その力はこれからも
我のために使うが良い」
 
「目を覚ましてくれ父上……」
 俺は再びガルドに向かう。

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