295 / 346
第九章 邪神降臨
第275話 サン教皇の秘密
しおりを挟む「やぁ!お待たせ。昨日来てくれたのに
ごめんね」
「いえ、俺が突然おしかけしまっただけ
なんで気にしないで下さい」
「そうだ。お茶の用意をするから、
そこの椅子に座って待ってて」
椅子に座っていたサン教皇はぴょーんと
飛び降りてタッタッタと出て行ってしまった。
「ん~……本当に見た目は子供にしか
見えないや」
それから少ししてサン教皇がお茶と
お菓子を持って来る。
「お待たせ、それで話って何かな?
もしかして尋問?
きゃーこわーい!………なんちゃって」
ふざけるサン教皇。
朝からテンション高めだな。
「そのモニカさんの件で話が聞きたくって
お忙しいところ申し訳ありません」
「うん、大丈夫だよ。昨日だいたい
片付いたから今日は暇なんだ~」
「そうですか、それなら良かった。
サン教皇に聞きたかったのはモニカさんが
なんで聖域に居たかです。モニカさんが
殺害された時間は夜だったそうですが、
そんな時間に何をしていたのか?
サン教皇はご存知ありませんか?」
「う~ん、正直皆目見当もつかないよ。
ボクは聖域に行くように指示は出して
ないし、そもそも聖域は特別な場所だから
あんまり無闇にいけないんだよ」
サン教皇平然と言ってるけど、
初めて会った時、すぐに聖域に俺達を
連れて行ったけど………だから
セレーナ様に怒られたのか。
「そうですか、思い当たることはないと」
「ん?もしかして蒼字(そうじ)は
ボクを疑っているのかな~」
疑われていると思ってなぜかニヤニヤする
サン教皇、何を考えているのやら。
「サン教皇勘違いしないで下さい。皆に話を
聞いてモニカさんの事件を調べてるん
です!」
「うんうん!ごめんごめん、でもモニカの件
は本当に分からないんだ」
サン教皇は申し訳なさそうにする。
「いえ、分かりました。それじゃ~
もう一つ聖女と聖女候補が他にも居る
はずです。今どちらに?」
聖域には聖女達ならいつでも入ることが
出来る。それなら彼女達の動向は知る必要が
ある。
「あ~彼女達ね。彼女達は勇者と共にそれぞれ
獣の魔王と闇の魔王討伐に向かってる。だから
ここには居ないし、しばらくは帰ってこないと
思うよ」
「そうですか………」
となると他の聖女は関係ないか、
彼女達が関係ないことは喜ばしいことかな。
「あんまり役に立てなかったね。他には
聞きたいことある?」
う~ん……もう聞くことはないんだけど、
別のことで気になることがあるんだよな~
これって聞いて良いかな…………
「あの~全然モニカさんとは関係ないん
ですけど、サン教皇は昨日何されていたの
ですか?」
「えっ!?」
サン教皇があからさまに動揺していた。
あれ?やっぱり聞いたら不味かったの
かな?
「いや~あの、アレだよ!教皇とも
なるとさ、色々やることがあって、
そう昨日は忙しかった!」
サン教皇は何とか誤魔化そうとしてるけど
ここまでバレバレだと逆にわざとらしい。
「そうですか、それって個人的に?」
「エエッ!?……蒼字(そうじ)くん
一応聞くけど何か知ってる?」
サン教皇はこっちの様子を伺うように
チラチラと子供の様に見てくる。見た目は
子供だから違和感はない。
「ん、んーー………少し噂を聞いたんですけど、
サン教皇は毎月必ずどこかに行くと、それで
本当かどうかは知りませんが、その若さを
維持する為に何かやっていると」
「あちゃー!……誰だろうそんなこと
言ってるの、だけど、間違ってはいないんと
よな~。あんまり知られたくなかったん
だけど」
サン教皇は諦めたように話し出す。
「実は……聖域に行っていたんだよ」
「え!?聖域ですか?なんで?」
さっきまでモニカさんの件で聖域の話をして
いたから、どうしても何か関係しているのでは
ないかと思ってしまう。これはもしかして
核心をついた質問となるのか?
「うんとね!蒼字(そうじ)今から話す
内容は皆には黙っててよ。特にセレーナに
バレるとシバかれちゃうんだ。約束出来る?」
サン教皇はモジモジしながら上目遣いで
俺に聞いてきた。カワイイけどオッサン
なんだよね?
「サン教皇任せて下さい!」
俺は出来るだけ誠実な目線で答える。
「んーーー……わかったよ!ここまで話し
ちゃったし言うしかないか!でもセレーナ
にはぜーったいナイショだからね」
良かった話が聞けそうだ。でもなんで
セレーナさんだけには絶対に?
「さっき言われた通りなんだけど、
この見た目を保つにはそれなりに苦労
してるんだぁ!ボクのユニークスキル
『得られる者』は制御が難しくって
気を抜くと勝手に発動するんだよ」
「その得られる者って言うスキルは
どんなもの何ですか?」
「得られる者は………簡単に言うと
周りの皆から色々なものが貰える
……なんとも卑しいスキルなんだよ」
「サン教皇、申し訳ないですけどもう少し
分かりやすく教えて頂けませんか?」
サン教皇が顔をしかめる。
「あ…う~ん………例えばだよ例えばなんだ
けど今スキルを発動すると近くにいるのは
蒼字(そうじ)なわけで、知らず知らずに
魔力やら体力やらさらに言えば若さまで
ボクに取られるんだよ」
「………………!?こわー!」
俺はヒョンっと飛んで壁の角まで
距離を取る。
「も~うそんなに嫌がらないでよ!
キズつくな~、大丈夫だよ。今は制御
出来てる。でもさっき言った通り制御が
難しいんだ、それで聖域に定期的に行く
んだよ。このスキルは多くを得られると
満足して発動を抑止しやすくなる」
「なるほどやっと分かりました。聖域には
多くの聖なる魔力で満ちている。
それでスキルを抑止、それとセレーナさんの
件は………」
「そうなんだよ、セレーナの年齢は色々と
気にする年頃だろ。きっと知ったら一生
近づくなって絶対に言われるよ!ボク
そんなの嫌だもん」
嫌だもんって……はぁ~なんだモニカさん
とは関係なさそうだな。ガックリしたような
ホッとしたような、なんとも言えないな。
こうしてサン教皇からも話を聞くことが
でき、これで目ぼしい人には話が聞けた。
後は異界送りまでに備える。
それから俺は考えられるだけ考え予測し
皆と協力し葬儀の日を迎えた。
1
あなたにおすすめの小説
異世界に降り立った刀匠の孫─真打─
リゥル
ファンタジー
異世界に降り立った刀匠の孫─影打─が読みやすく修正され戻ってきました。ストーリーの続きも連載されます、是非お楽しみに!
主人公、帯刀奏。彼は刀鍛冶の人間国宝である、帯刀響の孫である。
亡くなった祖父の刀を握り泣いていると、突然異世界へと召喚されてしまう。
召喚されたものの、周囲の人々の期待とは裏腹に、彼の能力が期待していたものと違い、かけ離れて脆弱だったことを知る。
そして失敗と罵られ、彼の祖父が打った形見の刀まで侮辱された。
それに怒りを覚えたカナデは、形見の刀を抜刀。
過去に、勇者が使っていたと言われる聖剣に切りかかる。
――この物語は、冒険や物作り、によって成長していく少年たちを描く物語。
カナデは、人々と触れ合い、世界を知り、祖父を超える一振りを打つことが出来るのだろうか……。
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
キャンピングカーで走ってるだけで異世界が平和になるそうです~万物生成系チートスキルを添えて~
サメのおでこ
ファンタジー
手違いだったのだ。もしくは事故。
ヒトと魔族が今日もドンパチやっている世界。行方不明の勇者を捜す使命を帯びて……訂正、押しつけられて召喚された俺は、スキル≪物質変換≫の使い手だ。
木を鉄に、紙を鋼に、雪をオムライスに――あらゆる物質を望むがままに変換してのけるこのスキルは、しかし何故か召喚師から「役立たずのド三流」と罵られる。その挙げ句、人界の果てへと魔法で追放される有り様。
そんな俺は、≪物質変換≫でもって生き延びるための武器を生み出そうとして――キャンピングカーを創ってしまう。
もう一度言う。
手違いだったのだ。もしくは事故。
出来てしまったキャンピングカーで、渋々出発する俺。だが、実はこの平和なクルマには俺自身も知らない途方もない力が隠されていた!
そんな俺とキャンピングカーに、ある願いを託す人々が現れて――
※本作は他サイトでも掲載しています
【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。
大学生活を謳歌しようとしたら、女神の勝手で異世界に転送させられたので、復讐したいと思います
町島航太
ファンタジー
2022年2月20日。日本に住む善良な青年である泉幸助は大学合格と同時期に末期癌だという事が判明し、短い人生に幕を下ろした。死後、愛の女神アモーラに見初められた幸助は魔族と人間が争っている魔法の世界へと転生させられる事になる。命令が嫌いな幸助は使命そっちのけで魔法の世界を生きていたが、ひょんな事から自分の死因である末期癌はアモーラによるものであり、魔族討伐はアモーラの私情だという事が判明。自ら手を下すのは面倒だからという理由で夢のキャンパスライフを失った幸助はアモーラへの復讐を誓うのだった。
異世界帰りの勇者、今度は現代世界でスキル、魔法を使って、無双するスローライフを送ります!?〜ついでに世界も救います!?〜
沢田美
ファンタジー
かつて“異世界”で魔王を討伐し、八年にわたる冒険を終えた青年・ユキヒロ。
数々の死線を乗り越え、勇者として讃えられた彼が帰ってきたのは、元の日本――高校卒業すらしていない、現実世界だった。
異世界に転生したけど、頭打って記憶が・・・え?これってチート?
よっしぃ
ファンタジー
よう!俺の名はルドメロ・ララインサルって言うんだぜ!
こう見えて高名な冒険者・・・・・になりたいんだが、何故か何やっても俺様の思うようにはいかないんだ!
これもみんな小さい時に頭打って、記憶を無くしちまったからだぜ、きっと・・・・
どうやら俺は、転生?って言うので、神によって異世界に送られてきたらしいんだが、俺様にはその記憶がねえんだ。
周りの奴に聞くと、俺と一緒にやってきた連中もいるって話だし、スキルやらステータスたら、アイテムやら、色んなものをポイントと交換して、15の時にその、特別なポイントを取得し、冒険者として成功してるらしい。ポイントって何だ?
俺もあるのか?取得の仕方がわかんねえから、何にもないぜ?あ、そう言えば、消えないナイフとか持ってるが、あれがそうなのか?おい、記憶をなくす前の俺、何取得してたんだ?
それに、俺様いつの間にかペット(フェンリルとドラゴン)2匹がいるんだぜ!
よく分からんが何時の間にやら婚約者ができたんだよな・・・・
え?俺様チート持ちだって?チートって何だ?
@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@@
話を進めるうちに、少し内容を変えさせて頂きました。
高校生の俺、異世界転移していきなり追放されるが、じつは最強魔法使い。可愛い看板娘がいる宿屋に拾われたのでもう戻りません
下昴しん
ファンタジー
高校生のタクトは部活帰りに突然異世界へ転移してしまう。
横柄な態度の王から、魔法使いはいらんわ、城から出ていけと言われ、いきなり無職になったタクト。
偶然会った宿屋の店長トロに仕事をもらい、看板娘のマロンと一緒に宿と食堂を手伝うことに。
すると突然、客の兵士が暴れだし宿はメチャクチャになる。
兵士に殴り飛ばされるトロとマロン。
この世界の魔法は、生活で利用する程度の威力しかなく、とても弱い。
しかし──タクトの魔法は人並み外れて、無法者も脳筋男もひれ伏すほど強かった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる