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第九章 邪神降臨
第274話 蒼字の誓い
しおりを挟む「それじゃ~頼むなジャンヌ、
無理はすんなよ」
「はい!ご主人様、ご期待にお応え
出来るよう頑張って来ますね!」
「おう!宜しくな!」
俺もどうやら女神の影響か自分だけでも
聖域に来れた。
ジャンヌにはしばらくこの聖域を捜索して
もらい情報収集する。モニカが見つかると
良いんだけど。そこまで上手くはいかないだ
ろうな。
俺は俺でやらないとな。
俺はジャンヌと別れ聖域を出る。
………▽
「あ!こんなところに居ましたか、
探したのですよ!蒼字(そうじ)」
「また随分とお忙しそうですね。一人で
抱え込まないで下さい。私達も微力ながら
お手伝いしますので」
声をかけてきたのはアルヴィア姫と
ミネルヴァ姫、他にもさくら達が護衛と
してついて居た。
「やぁ!皆、お勤めお疲れさん!
アルヴィア姫、ミネルヴァ姫も挨拶廻りは
終わったのですか?」
「えーやっと、蒼字(そうじ)は
モニカさんの件で調査ですね。どうですか?
順調に進んでいますか?」
「う~ん……ま~ま~ですか、まだ犯人は
分かりませんけど、色々と分かったことが
あります」
「そうですか、そう言えば先程
モニカさんの葬儀…異界送りの日程が
決まりました。私達も参列する予定です」
異界送りの日程が決まったか、半分は
勘だがその日に何かが起こる。
「ミネルヴァ姫、それはいつですか?」
「5日後になります」
「もう少し猶予があるか………」
俺は次に何をするべきが考える。
……もう一人…関係者の中で話をしっかり
出来ていない人が居る。サン教皇…あの人
にももう少し話を聞くか。
「蒼字(そうじ)何を考えているのです!」
考え事をして気がつくのが遅れた。
いつの間にかアルヴィア姫と
ミネルヴァ姫の顔が目の前に……ビックリ
した~。
「蒼字(そうじ)もう一度言って
おきます!
私達も頼って下さい!私達は困っている
蒼字(そうじ)の助けになりたいのです」
二人共ムッとした顔をしている。
これはヤバい!なんとかしないと。
「あぁ……ごめん、お願いすることが
あれば、必ずするから落ち着いて、まだ
調査中なんで!」
「そこを含めて手伝うと言っている
のです!」
「あ!すいません、分かっていません
でした」
二人の押しの強さに根負けさてつい謝って
しまう俺……なんかカッコわる~。
「それじゃ~一つお願いなんだけど、
サン教皇についてなんでも良いから情報を
集めてほしいかな、どんな人で日頃は何を
しているのか、とにかくなんでも良い調べて
ほしい」
「それは私達をあしらうために今適当に
考えて言ってませんよね~」
「も、もちろんだよ!俺は決して
そんなことはしない」
「…………分かりました。これだけ私達から
言っておいてなんですが、私達に出来る
ことはそれほどありません。ですので
蒼字(そうじ)に頼まれたことを全力で
行いますから」
二人共全力でやるぞーと姫様らしからぬ
気合を入れて騒いでいる。
なんでこんなに頑張ってくれるんだろうと
俺は首を傾げる。そんな姿をさくらと
一花(いちか)は嬉しさ半分、呆れ半分で
見ていたことを蒼字(そうじ)は
気がついていなかった。
…………▽
それから俺は自室に戻り、たくさんの人と
話をしていつもより疲れたので早めに休む。
そして次の日、サン教皇を訪ねるのだが。
「そりゃ~そうだよな~教皇だぞ。忙しいに
決まってるじゃん」
考えが足りてなかった。どうするかな~
取り敢えずアポだけ取っておくか。
「こんなところでウロウロと
何やってるんだ?」
声をかけられた。
「あ!レットンさんにハーストンさん、
おはよう御座います」
セレーナ様の弟さん達だ。今日は私服姿
だけどお休みなのかな?
「何してるんだ?姉さんなら居ないぞ!
今日はモニカの葬儀の準備してるからよ」
「そうですか、いえ今日はサン教皇に話が
したくて来たんですけど、どうやら不在
みたいで」
「あ~今日は確かあの日だから、丸一日は
出て来ないな」
「あの日?何かする日なんですか?」
「あ~毎月1日、だいたい月の最初の方
なんだが、サン教皇は誰とも会わない日が
あるんだよ。何をやっているかは詳しくは
知らないが、あの若さを維持するために
必要なことらしい。一応言っておくが
周りに触れ廻るなよ!」
ほ~う興味深い話、気になるところだが、
レットンさんもそれ以上のことは知らない
みたい。
「なぁ~蒼字(そうじ)少し時間あるか?」
レットンさんから俺に用事?なんだろう
珍しいな。
「えぇ、大丈夫ですよ。今の話なら
サン教皇には会えないですから、暇です
かね」
「そうか、ならついて来てくれ」
俺はレットンさん達に連れられて
小高い丘を登っていた。
「レットンさん今から何をするんですか?」
「ん?…あ~そうだ言ってなかったな。
墓参りだよ。ニーナのな!」
「ニーナって……セレーナ様の娘さん」
「そうか、やっぱ知ってたか、それなら話が
早い、今日はニーナの命日なんだ。知らない
ヤツの墓に行ってどうするんだって思うかも
しれねぇ~けど、お前には知っておいて
欲しかったからな。だから連れて来た。
ま~軽く祈ってやって来れ」
それから少し歩いたところに墓標が
あった。ポツンと一つ大きな木の下に、
ここは墓地ではないようだけど、なんで
ここに?
「ここはニーナが好きだった場所です。
良くねえさんとここに来て他愛のない日常の
話をするそうです。私もニーナに教えて
貰いました。ここはこの町一番の良い景色が
見える場所だと」
ハーストンさんの目に涙が見えた。
「本当にニーナは良い子でした。だからこそ
余計に許せない!自分の力の無さを」
いつもセレーナ様以外のことでは冷静な
ハーストンさんが怒りで顔を歪めている。
「ま~それで俺達は今まで以上に
鍛え上げた。お陰で今ではこの国で
5本指に入る実力者とも呼ばれている。
ま~遅いけどな。それでも俺達は俺達自身の
ため、そして亡きニーナのためにも
ねえさんは守ってみせる!それを
毎年ここで誓っている。蒼字(そうじ)
お前も何か言ってやってくれ」
レットンさんに言われニーナの墓標の前に
膝をつく。
俺はニーナさんを知らない。だけど
セレーナ様は知っている。だからそれで
十分だ。セレーナ様が娘さんにどれだけ
愛情を強く持っていたかは容易に想像
出来る。そしてそれを失ったことによる
深い悲しみも。
………もうこんなことには絶対にさせない。
だから俺もレットンさん達と同じく誓う。
もうニーナのお母さんを悲しませないと。
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