裏乙女ゲー?モブですよね? いいえ主人公です。

みーやん

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6. いよいよ学園生活が始まるってよ。※微

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家庭教師が父上に俺の学力を報告した後俺はお勉強時間が免除となった。
今学ぶべきことは全て頭の中に入っているのに勉強をする理由がないという結論に至ったのだろう。
俺としてもありがたい。

しかしお勉強の時間がなくなったことで時間が有り余って仕方がなかった。
なので護身術を習うことにした。この前のような事が無いよう、自分の身は自分で守らなければ!

護身術を習い始めて早一週間。やはり俺は天才なのか大体の術は身につけた。
そこらのおじさんなら片腕で捌けるほどだ。
流石俺。なかなかやるじゃん!
なんて自画自賛していると先生に投げ飛ばされた。
すみません。



そんなこんなで3年の時が過ぎ、昨日誕生日を迎えた俺は13歳になった。
来年から学園に通う事が決まっている。
因みにセイと俺は同い年らしく同じ歳に入学するようだ。因みに攻略対象は皆同い年である。最悪の時代に生まれたようだ。
だが、心配することはない!俺はこの三年間護身術を磨きに磨いて今じゃ誰もこの俺を止めることはできないぞ! きっと…



入学までのあと1年間はとにかく大忙しだった。制服の採寸とパーティー用のドレスコードの発注やその他に必要な物を揃えていく。ほんとあっという間であった。


そして桜が狂い咲く中入学式を迎えた。
学園の門まで馬車で送ってもらう。
その間に深呼吸を一つ。いよいよゲームが始まるんだ。ヒロインには近づかない。攻略対象にも近づかない。それを守っていれば平穏な学園生活を送れるはずだ。俺!気合い入れろ!

ヒヒーンという馬の鳴き声と共に馬車が止まる。

一歩馬車から出てみれば何度も何度も見た門が目の前に聳え立っていた。
いくぞ…!

勢いよくもう一歩踏み出した。
その勢いは目の前に現れた男によって失われた。
そこにはセイが居たからだ。

「リア!教室まで一緒い行こうぜ。」
少し大人になって落ち着いた雰囲気になっているが俺は知っている。こいつのヤバさを。ゲーム内でのこいつは嫉妬にまみれてヒロインを監禁までするようないかれ野郎なんだ。
怖すぎてあまり近づきたくは無い。
が、今断る理由は思いつかないので了承する。

「リア。お前ちょっと痩せすぎなんじゃないか?ちゃんと食べてんのか?」

「食べてますよ。ただ脂肪がつきにくいだけです。」

「そうか?この辺の肉とかほんとないから心配だ」
そう言っておれの腰に手を回そうとするがいち早く察知しさりげなく避ける。

この時セイがニヤッと笑っていたように見えたが気のせいだと思っておこう。

その後もちょくちょく触ろうとしてくるセイをかわしながら歩いていると入学式の会場に着いた。
会場に着くときた人順に座るようでセイと隣同士になってしまった。しかもパイプの椅子とかではなく言うなれば大学の講義を受けるホールのような机と椅子で割と隣同士が近い作りなのだ。おれは壁側であいつは俺の隣に座っているため逃げ場が無い。
もっと離れて歩くべきだった…

「リア。なんでこっち向いてくれないんだ?一体誰を見てるんだ?」
出たよ。この嫉妬ぐるいめ。
俺にそれを出すな。ヒロインに出してくれ。
ぐいっと顔を強制的にセイの方へ向けられる。
「ちょ!ノイターさん、痛い。」
首が持っていかれるかと思うほどの力で向けられるのは痛い。

「痛がってるリアもなんだか興奮する。」
こいつっ!ほんとイカレてんな。
机の下で太ももをギュッとつねってやった。

痛っ!と言って俺の顔を掴んでいた手が離れていく。
頭と体が離れるところだった…!
危ない。

涙目で太ももをさすっているセイを見るとざまぁという気持ちが湧き上がってきたのは内緒だ。

「あー。あー。あー。マイクテストマイクテスト。 ……皆さん!初めまして入学おめでとう!わしはこの学園の学園長です。…」
いよいよ入学式が始まった。
真剣に学園長の話に耳を傾ける。
いや傾けてたかったのだが集中するわけにはいかなかった。横にいるきちがいに机の下で太ももから股関節にかけて撫でられていたからだ。

「ノイターさん。今すぐこの手を退けて下さい。でないとまた痛い目にあいますよ?」

「痛い目?どいやってその痛い目とやらにあわせるのさ。教えてよ。」
どうやってって聞かなくてもわかるだろうに…そんなに知りたいならやってやるよ。

「……ん?手が動かない…」
そう。手が動かない。なんなら手だけじゃ無い。体が痺れたように動かないのだ。

「ねぇ。リア。抵抗しないの?抵抗しないってことは合意ってことでいいんだよね?」

「ノイター…さん…何したんだ。僕に」
まずいまずい。このままだと何をされるか分かったもんじゃない。
必死に手を動かそうとするがびくともしない。
そういえば頭を掴まれた時に首元にちくりとした痛みを感じた。

なんだか体が熱い。熱が体から抜けずに蒸れた空気が身体中を巡っているようだ。次第に声を出すのも厳しい状況になる。声を出せばあらぬ声が出てしまうからだ。

「リア。ねぇリア。気持ちい?感じてる?もっと顔見せて?」

「…んっだ、だれがっ」

「リア。声がでかいよ?誰かに気づかれてもいいの?」

慌てて俺は自分唇を噛んで声が出ないようにする。それでも吐息はどうしても漏れてしまう。
「っん…っ!んっんぁっ…!ちょっ…これ以上っは…!お願い…!なんっでもいうこときくっからぁ!」

もう目が開けられない。堪えることで精一杯だった。もう限界が近づいてた…だからついなんでもなんてことを言ってしまった…。

今思えばそこからこいつの計画だったのかもしれない。

「なんでも?なんでも言うこと聞いてくれるんだね?じゃあ今はもうやめてあげる。その代わり忘れないで。リアはなんでも俺の言うことを聞かなきゃダメなんだって。」

そう言うと俺のムスコを掴んでいた手が離れていき服も元に戻してくれた。

やっちまったなんて後悔してももう遅いことに気づいていたがそれどころじゃな状況でこう言うしか無かった。

しかし忘れてはいない。ここにはヒロインが居ること。そしてコイツは攻略対象であること。これはどうなろうと変わらない事実であり俺のことなんてそのうち忘れるだろうとたかをくくっていた。


そこから数分の間で俺は横のきちがいの使ったクスリの作用か気絶するように眠った。
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