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第6章 王族との接触
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「お姉様、一体、何があったんです? ひどい怪我じゃないですか。もしかして、ロビースト様に暴力をふるわれたのですか?」
近寄って話しかけると、お姉様は小さく頷く。
「ロビースト様はどうしても私の見た目が気に入らないって言うの」
「それで殴られたんですか?」
「ええ。殴られただけじゃなくて」
お姉様が話してくれたのは、わたしが家に帰ってから、ロビースト様の暴力が、もっと酷くなったという話だった。
お姉様が車椅子に乗っているのは、腕を振り払われて階段から転げ落ちたかららしい。
怪我をして動けないのに、そのまま放置され、その時に生きることを選ぶのか、それとも死を選ぶのか考えさせられたそうだ。
階段を落ちた時に足を骨折してしまったから、車椅子はお父様が用意してくれたと教えてくれた。
「どうして、暴力がエスカレートしたんでしょうか」
「セフィリアが帰ったことに腹を立てていたみたい。それに、ソレーヌさんも暴れていたしね」
薄情なことにお姉様に言われて、ソレーヌ様のことを思い出した。
「ソレーヌ様はどうしているんですか?」
「彼女は部屋に閉じ込められているわ」
「軟禁状態にあるということですか?」
「ええ。ご飯などは与えてもらっているけれど、室内から出れないの。しかも、窓のない部屋だから逃げることもできない。私の場合は、お父様がよこしてくれた御者が私の元気な姿を確認するまでは帰れないと言ってくれたの。そして、こんな私を見て、無理やり連れ帰ってこられたの」
無理やりという言葉を聞いて、わたしとランシード様は顔を見合わせた。
お姉様はまだロビースト様に執着しているのかしら?
生きたいと思った時点で、ロビースト様を見限ったんじゃないの?
「セフィリア」
「……何でしょうか」
「本当にごめんなさい。私はどうかしていたわ。目が覚めたから許してくれるわよね?」
お姉様が涙を流しながら謝ってきた。
どう応えたら良いのか分からなくてランシード様を見る。
すると、彼はお姉様にはっきりと言った。
「謝れば許されるものでもないし、その謝罪が本気かどうかはわからないよね」
「本気に決まっているではないですか!」
お姉様は声を荒らげて、ランシード様に訴える。
「私は愛してほしかっただけなんです! セフィリアが羨ましくて酷いことを言ってしまったんです! そのことを悪いと思うから謝っているんです!」
「その時のあなたは、セフィリアには何を言っても良いとでも思っていたのかな?」
お姉様に尋ねたランシード様の顔には笑みが浮かんでいる。
でも、本当に笑っているようには思えなかった。
お姉様は俯いて答える。
「いいえ。ただ、婚約者がすぐに決まるセフィリアを妬んでしまっていて、そんなに幸せなら、少しくらい嫌なことを言ってもいいかと」
「そんなことを思う性格が駄目だと考えたことはあるのかな?」
「……はい?」
お姉様がランシード様に聞き返すと、冷たい笑みを浮かべて尋ねる。
「容姿ではなく、自分の中身に原因があることを考えたことはないかと聞いてるんだよ」
「そんな」
お姉様がショックを受けた顔をした時だった。
お父様が屋敷の奥からやって来て、ランシード様に頭を下げる。
「こちらから出向かなければならないところをお越しいただきありがとうございます」
「いや、僕の妻になる人の家に来ることは別に苦じゃないからかまわない」
ランシード様はそう言ってから、わたしを抱き寄せて話を続ける。
「結婚まではセフィリアにはここで過ごしてもらわないとならない。彼女をよろしく頼むね」
「もちろん娘の面倒は見ますが」
お父様は頷いたあとに、わたしに白い封筒を差し出してきた。
すでに封は破られている。
「誰からなのでしょう?」
「王女殿下だ。お前の婚約を祝いたいんだそうだぞ」
お父様はにやりと笑う。
わたしがお母様のことを知ったことを、お父様は知らない。
この意地悪さも演技なのかしら。
「明日に謁見の間に来いとのことだが、お前はそれどころではないだろう? 断っておくぞ」
「いいえ、お父様。わたしは王女殿下にお会いします」
強い口調で言うと、珍しく、お父様が驚いた顔をした。
近寄って話しかけると、お姉様は小さく頷く。
「ロビースト様はどうしても私の見た目が気に入らないって言うの」
「それで殴られたんですか?」
「ええ。殴られただけじゃなくて」
お姉様が話してくれたのは、わたしが家に帰ってから、ロビースト様の暴力が、もっと酷くなったという話だった。
お姉様が車椅子に乗っているのは、腕を振り払われて階段から転げ落ちたかららしい。
怪我をして動けないのに、そのまま放置され、その時に生きることを選ぶのか、それとも死を選ぶのか考えさせられたそうだ。
階段を落ちた時に足を骨折してしまったから、車椅子はお父様が用意してくれたと教えてくれた。
「どうして、暴力がエスカレートしたんでしょうか」
「セフィリアが帰ったことに腹を立てていたみたい。それに、ソレーヌさんも暴れていたしね」
薄情なことにお姉様に言われて、ソレーヌ様のことを思い出した。
「ソレーヌ様はどうしているんですか?」
「彼女は部屋に閉じ込められているわ」
「軟禁状態にあるということですか?」
「ええ。ご飯などは与えてもらっているけれど、室内から出れないの。しかも、窓のない部屋だから逃げることもできない。私の場合は、お父様がよこしてくれた御者が私の元気な姿を確認するまでは帰れないと言ってくれたの。そして、こんな私を見て、無理やり連れ帰ってこられたの」
無理やりという言葉を聞いて、わたしとランシード様は顔を見合わせた。
お姉様はまだロビースト様に執着しているのかしら?
生きたいと思った時点で、ロビースト様を見限ったんじゃないの?
「セフィリア」
「……何でしょうか」
「本当にごめんなさい。私はどうかしていたわ。目が覚めたから許してくれるわよね?」
お姉様が涙を流しながら謝ってきた。
どう応えたら良いのか分からなくてランシード様を見る。
すると、彼はお姉様にはっきりと言った。
「謝れば許されるものでもないし、その謝罪が本気かどうかはわからないよね」
「本気に決まっているではないですか!」
お姉様は声を荒らげて、ランシード様に訴える。
「私は愛してほしかっただけなんです! セフィリアが羨ましくて酷いことを言ってしまったんです! そのことを悪いと思うから謝っているんです!」
「その時のあなたは、セフィリアには何を言っても良いとでも思っていたのかな?」
お姉様に尋ねたランシード様の顔には笑みが浮かんでいる。
でも、本当に笑っているようには思えなかった。
お姉様は俯いて答える。
「いいえ。ただ、婚約者がすぐに決まるセフィリアを妬んでしまっていて、そんなに幸せなら、少しくらい嫌なことを言ってもいいかと」
「そんなことを思う性格が駄目だと考えたことはあるのかな?」
「……はい?」
お姉様がランシード様に聞き返すと、冷たい笑みを浮かべて尋ねる。
「容姿ではなく、自分の中身に原因があることを考えたことはないかと聞いてるんだよ」
「そんな」
お姉様がショックを受けた顔をした時だった。
お父様が屋敷の奥からやって来て、ランシード様に頭を下げる。
「こちらから出向かなければならないところをお越しいただきありがとうございます」
「いや、僕の妻になる人の家に来ることは別に苦じゃないからかまわない」
ランシード様はそう言ってから、わたしを抱き寄せて話を続ける。
「結婚まではセフィリアにはここで過ごしてもらわないとならない。彼女をよろしく頼むね」
「もちろん娘の面倒は見ますが」
お父様は頷いたあとに、わたしに白い封筒を差し出してきた。
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「誰からなのでしょう?」
「王女殿下だ。お前の婚約を祝いたいんだそうだぞ」
お父様はにやりと笑う。
わたしがお母様のことを知ったことを、お父様は知らない。
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「明日に謁見の間に来いとのことだが、お前はそれどころではないだろう? 断っておくぞ」
「いいえ、お父様。わたしは王女殿下にお会いします」
強い口調で言うと、珍しく、お父様が驚いた顔をした。
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