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辺境伯領では ー専属侍女マリーー
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初めてエリザベス様みたのは、ジェンティルダ城でエリザベス様のご到着を城の皆で出迎えた時だったわ。
もちろん頭を下げているからエリザベス様の姿なんて見れやしない。
でも私は頭を下げつつ限界まで目を剥いて様子を伺ってたのよ。
結局馬車の足元しか見えなかったけど、それでもいいわと見ていたの。
だって私は悪役令嬢の専属侍女に任命されたばかりだったからどんな人なのか気になるじゃない。
すると馬車の扉が開いたと思ったら、キラキラ眩しい発光体が馬車から出てきて驚いたわ。
何あれ?ご令嬢は?って思って、つい頭をあげてしまった。
なんと!その発光体は妖精だったのよ!
妖精がふわりふわりとダンスを踊っていたの。
妖精って本当にいたのねぇ‥‥綺麗‥
うっとりとしていたらクイクイ!!と服を引っ張られる。
隣にいた同僚のココだった。
ハッとしてすぐまた頭を下げた。
違ったわ。
妖精じゃない。
あれが噂の悪役令嬢、エリザベス嬢よ。
踊っているように見えたのはカーテシーが美しすぎたから。
信じられない。王都のご令嬢は皆あんな感じなのかしら?
「あなたなにやってたのよ!1人だけ顔あげてぼーっとして!」
「だって専属になった悪役令嬢がどんな人なのかみてみたかったのよ‥」
「まあ‥気持ちはわかるけれども‥‥あ!でもわかってるわね?!『仕事はきっちり後は無視』よ!」
あの後ココに注意され、ついでに念押しもされたわ。
昨日使用人をみんな集めて大奥様が言ったのよ。
「ビバリースカイ公爵令嬢がいらしたら、この城で一番身分が高いのはビバリースカイ公爵令嬢よ!そのことを肝に銘じて働くように!辺境伯の名を汚すような働きをした者はその場でクビにします!」
と宣言された。
後から皆は「でもさあ悪役令嬢なんかにこの城で大きな顔されたくないよな」「一番身分が高いって言われても、なあ」「あの話は仕事はきっちりしていればなにしてもいいっていう意味よね?」
と口々に言い出して、使用人の間で決まったのだ。
『仕事はきっちりやって、仕事以外では無視する』事に。
専属に指名された私も例外ではなく、ちゃんと無視してるか毎日誰かに聞かれる。
そのうちエリザベス様が今日はどんな髪飾りやアクセサリーをつけているか。どんな髪型をどのように指示されたか、同僚にいろいろ聞かれるようになった。
みんなエリザベス様のファッションを真似し始めていた。
少しでも曖昧に答えると、「もっとちゃんと見てきてよ」というくせに
詳しく聞いた素振りを見せれば「あなた!しゃべったの?!」と言われる。
もういい加減辟易していたところに、女性騎士のサラ様がエリザベス様の護衛につくようになったのよ。彼女は騎士なので使用人が勝手に決めた取り決めなんて関係ない。普通に話している彼女を羨ましく感じたわ。
「侍女の私にはおこがましい事でございます。」
を繰り返す私に対して怒ることなくエリザベス様は「あなたはいつもそれねえ。」とコロコロと笑いながら毎日話しかけてくれるの。
そりゃ思うわよね。(本当にこの人悪役令嬢なのかしら)って。
城の料理長にも聞かれたわ。
どこで修行していたのか聞かれたので、定型文おこがましい返しをしたら
「あら、私こういうの得意なのよ。いつか当てたら観念してちょうだいね。」
とコロコロと笑われた。あの人は本当に噂されてるような方なのか?ってね。
もういいわ、私は私で好きにやってやる!ってエリザベス様と一緒にお誕生日の晩餐の装いを考えたのよ。すっごく楽しかった!
するとエリザベス様は「あなた、この方が似合うわよってずっと言いたかったの。」って言いながら私の髪の毛をいじってくれたの。
ちょっと前髪の流れを変えただけなのに、ガラリと雰囲気が変わって自分で言うのも恥ずかしいけど、とても大人っぽくなったのよ!
(ずっと思ってたって言ったわよね?私の事見ててくれてたってこと?!ヒャー!)なんて上機嫌で城内を歩いていると休憩中の同僚に声をかけられたわ。
「あら!髪型変えたの?いいじゃない!」
「でも朝は違ったわよねえ。」って言われたから言ったのよ。
「エリザベス様がセットしてくださったのよ。」って。
そしたら怒る怒る。
ふん!知るモンですか!
「エリザベス様の手を叩き落とせとでもいうの?あなたたちだってその髪型、エリザベス様の真似してるじゃない!」て言ってやったわ!
私はエリザベス様に信用してもらえるように、ずっとそばに置いてもらえるように頑張ることを決めたのよ。
そしたら!主様が珍しくエリザベス様の部屋に来たかと思うと、エリザベス様を城から追い出す宣言をしたじゃない!
腰を抜かしそうなくらい驚いた。
でも私の気持ちは決まっているのよ。
アメリア様が帰ってこられたらすぐに言いに行くわ。
エリザベス様がどこに行くことになってもついて行かせてくださいって。
あ、でもその前にアレク様にも言っておこうかしら!
ダメって言われたら、エリザベス様に頼み込んで直接エリザベス様に雇ってもらうわ!
もう決めたのよ、私はどんな場所に行くことになろうと悪意のある噂からエリザベス様をお守りするって!
他の誰かになんて任せるもんですか!!
専属侍女は私だけよ!
もちろん頭を下げているからエリザベス様の姿なんて見れやしない。
でも私は頭を下げつつ限界まで目を剥いて様子を伺ってたのよ。
結局馬車の足元しか見えなかったけど、それでもいいわと見ていたの。
だって私は悪役令嬢の専属侍女に任命されたばかりだったからどんな人なのか気になるじゃない。
すると馬車の扉が開いたと思ったら、キラキラ眩しい発光体が馬車から出てきて驚いたわ。
何あれ?ご令嬢は?って思って、つい頭をあげてしまった。
なんと!その発光体は妖精だったのよ!
妖精がふわりふわりとダンスを踊っていたの。
妖精って本当にいたのねぇ‥‥綺麗‥
うっとりとしていたらクイクイ!!と服を引っ張られる。
隣にいた同僚のココだった。
ハッとしてすぐまた頭を下げた。
違ったわ。
妖精じゃない。
あれが噂の悪役令嬢、エリザベス嬢よ。
踊っているように見えたのはカーテシーが美しすぎたから。
信じられない。王都のご令嬢は皆あんな感じなのかしら?
「あなたなにやってたのよ!1人だけ顔あげてぼーっとして!」
「だって専属になった悪役令嬢がどんな人なのかみてみたかったのよ‥」
「まあ‥気持ちはわかるけれども‥‥あ!でもわかってるわね?!『仕事はきっちり後は無視』よ!」
あの後ココに注意され、ついでに念押しもされたわ。
昨日使用人をみんな集めて大奥様が言ったのよ。
「ビバリースカイ公爵令嬢がいらしたら、この城で一番身分が高いのはビバリースカイ公爵令嬢よ!そのことを肝に銘じて働くように!辺境伯の名を汚すような働きをした者はその場でクビにします!」
と宣言された。
後から皆は「でもさあ悪役令嬢なんかにこの城で大きな顔されたくないよな」「一番身分が高いって言われても、なあ」「あの話は仕事はきっちりしていればなにしてもいいっていう意味よね?」
と口々に言い出して、使用人の間で決まったのだ。
『仕事はきっちりやって、仕事以外では無視する』事に。
専属に指名された私も例外ではなく、ちゃんと無視してるか毎日誰かに聞かれる。
そのうちエリザベス様が今日はどんな髪飾りやアクセサリーをつけているか。どんな髪型をどのように指示されたか、同僚にいろいろ聞かれるようになった。
みんなエリザベス様のファッションを真似し始めていた。
少しでも曖昧に答えると、「もっとちゃんと見てきてよ」というくせに
詳しく聞いた素振りを見せれば「あなた!しゃべったの?!」と言われる。
もういい加減辟易していたところに、女性騎士のサラ様がエリザベス様の護衛につくようになったのよ。彼女は騎士なので使用人が勝手に決めた取り決めなんて関係ない。普通に話している彼女を羨ましく感じたわ。
「侍女の私にはおこがましい事でございます。」
を繰り返す私に対して怒ることなくエリザベス様は「あなたはいつもそれねえ。」とコロコロと笑いながら毎日話しかけてくれるの。
そりゃ思うわよね。(本当にこの人悪役令嬢なのかしら)って。
城の料理長にも聞かれたわ。
どこで修行していたのか聞かれたので、定型文おこがましい返しをしたら
「あら、私こういうの得意なのよ。いつか当てたら観念してちょうだいね。」
とコロコロと笑われた。あの人は本当に噂されてるような方なのか?ってね。
もういいわ、私は私で好きにやってやる!ってエリザベス様と一緒にお誕生日の晩餐の装いを考えたのよ。すっごく楽しかった!
するとエリザベス様は「あなた、この方が似合うわよってずっと言いたかったの。」って言いながら私の髪の毛をいじってくれたの。
ちょっと前髪の流れを変えただけなのに、ガラリと雰囲気が変わって自分で言うのも恥ずかしいけど、とても大人っぽくなったのよ!
(ずっと思ってたって言ったわよね?私の事見ててくれてたってこと?!ヒャー!)なんて上機嫌で城内を歩いていると休憩中の同僚に声をかけられたわ。
「あら!髪型変えたの?いいじゃない!」
「でも朝は違ったわよねえ。」って言われたから言ったのよ。
「エリザベス様がセットしてくださったのよ。」って。
そしたら怒る怒る。
ふん!知るモンですか!
「エリザベス様の手を叩き落とせとでもいうの?あなたたちだってその髪型、エリザベス様の真似してるじゃない!」て言ってやったわ!
私はエリザベス様に信用してもらえるように、ずっとそばに置いてもらえるように頑張ることを決めたのよ。
そしたら!主様が珍しくエリザベス様の部屋に来たかと思うと、エリザベス様を城から追い出す宣言をしたじゃない!
腰を抜かしそうなくらい驚いた。
でも私の気持ちは決まっているのよ。
アメリア様が帰ってこられたらすぐに言いに行くわ。
エリザベス様がどこに行くことになってもついて行かせてくださいって。
あ、でもその前にアレク様にも言っておこうかしら!
ダメって言われたら、エリザベス様に頼み込んで直接エリザベス様に雇ってもらうわ!
もう決めたのよ、私はどんな場所に行くことになろうと悪意のある噂からエリザベス様をお守りするって!
他の誰かになんて任せるもんですか!!
専属侍女は私だけよ!
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