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ヤミイ

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「手を離しなさい。そのぶざまな肉竿から」
 ジュリが冷ややかに命令した。
「う、うん」
 僕はこわごわペニスから両手を外した。
 ビクンッ。
 ものすごい勢いで反り返った肉棒が跳ね上がり、
 ペチッ。
 勢い余って亀頭の表側が下腹に激突した。
「呆れた」
 ジュリが吐き捨てるように言う。
「あなた、恥ずかしくないの? こんなにギンギンに勃たせちゃって。だってまだ15歳なんでしょう?」
「ご、ごめんなさい・・・」
 透き通るようなジュリの目の前では、僕は小さくなるしかない。
 自分がとんでもなく汚れたケダモノにでもなった気がして、恥ずかしくてならなかった。
 が、恥ずかしければ恥ずかしいほど昂ってしまうのが、僕のようなナルシストの哀しい本性である。
 ジュリの目と鼻の先で、またしても急に硬さを増し、ぐんと角度を上げるでこぼこの肉の棒。
 まるで伸ばした警棒みたいになったそれは、全体が黒光りして、とても未成年のものとは思えない。
 綺麗なピンク色をした先生のペニスのほうが、よほど繊細で美しい。
「しかも、何? この匂い。この肉の棒、けだものじみたオトコ臭がぷんぷんする。まだ中学生のくせに」
 ”ロリ”から受け取ったゴムの輪をそっくり返った亀頭の先に通しながら、ジュリはぶつぶつ文句を言っている。
「兄貴も兄貴だわ。よくもこんな変態少年、捕まえてきたものね。毎年恒例の行事とはいえ、ここまで恥ずかしい獲物は初めてだわ」
 ジュリの小言に、僕は身を固くして肩をすぼめて、頭の中で必死に思いを巡らせた。
 毎年恒例・・・?
 じゃあ、先生たち兄妹は、毎年年末になると僕みたいな獲物をどこからか捕らえてきて、この”合宿”を開催しているとでもいうのだろうか?
 なるほど、それならわかる。
 調教用マンション、貸切の回送列車、さまざまな変態のエキストラたち・・・。
 あまりにも準備が整っているのは、そのせいなのだ。
 が、僕を興奮させたのは、その事実ではない。
 ジュリは、はっきりと言ってくれたのだ。
 そう。
 僕のことを、
 -変態少年ー
 と。
 ーここまで恥ずかしい獲物は、初めてー
 だと・・・。

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