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第5話 久しぶりのキス
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「ああ、そうだね。」
信一郎さんの覗いている水槽を、私も一緒に見た。
「そういう信一郎さん、素敵だと思います。」
信一郎さんをチラッと見ると、優しく微笑んでいた。
「芹香さんは、普通のお嬢様と違うな。」
「えっ?」
ギクッとなって、何かマズい事を言ったかなと思った。
「普通、親父の会社を継ぐか分からないと言ったら、”そうなんですか?”って、不安な顔になる。」
「そうでしょうね。」
信一郎さんは私を見つめてくれる。
「でも芹香さんは、そういう俺を素敵だと言ってくれた。それは……」
「それは?」
「俺自身を見ていてくれているから?」
私達は、水槽の前で見つめ合った。
しばらくして、信一郎さんはクスッと笑った。
「俺の勘違いだったかな。」
そう言って信一郎さんは、歩き始めた。
「信一郎さん……」
信一郎さんの背中が、遠くなる。
今、信一郎さんに遠くに行かれたら、私はもう追いつけない。
私は信一郎さんを追った。
「信一郎さん!」
私は信一郎さんの背中に、抱き着いた。
「えっ?芹香さん?」
「行かないで。」
そして信一郎さんの身体を、ぎゅっと抱きしめた。
「私、信一郎さんが好きです。」
「芹香さん。」
「信一郎さん自身が好きです。その、家柄とかお金とかじゃなくて。」
そして信一郎さんは、クルッと振り向いた。
「芹香。」
ドキッとした。
急に信一郎さん、名前を呼び捨てにするから。
「俺も、芹香の事が好きだ。」
その瞬間、信一郎さんに唇を奪われた。
長いキス。
信一郎さん、本当に私の事好きなの?
唇が離れると、信一郎さんは私の手を握ってくれた。
「ごめん。長い時間キスして。」
「ううん、嬉しかった。」
私達は、お互いを見つめ合った。
キスなんて、久しぶり。
いつぶりだろう。
あっ、そうだ。高校生の時に、付き合っていた彼氏と、1回だけ。
ふふふと、私は笑った。
「何がおかしい?」
「だって、キスなんて久しぶりだから。」
すると又、信一郎さんは私にキスをした。
「初々しいね。」
そんな風に言われたの、初めてで。
私は、顔を赤くした。
「あの、お土産買わないと。」
あまりにも恥ずかしくて、私は背中を向けて、前に進んだ。
こんな人が大勢いる中で、キスするなんて。
信一郎さんって、意外と大胆?
「待って、芹香。」
信一郎さんが私に追いついて、腕を掴んだ。
「一人で行くと、迷子になるよ。」
「……うん。」
そう言うと信一郎さんは、私の手を繋いでくれた。
信一郎さんの覗いている水槽を、私も一緒に見た。
「そういう信一郎さん、素敵だと思います。」
信一郎さんをチラッと見ると、優しく微笑んでいた。
「芹香さんは、普通のお嬢様と違うな。」
「えっ?」
ギクッとなって、何かマズい事を言ったかなと思った。
「普通、親父の会社を継ぐか分からないと言ったら、”そうなんですか?”って、不安な顔になる。」
「そうでしょうね。」
信一郎さんは私を見つめてくれる。
「でも芹香さんは、そういう俺を素敵だと言ってくれた。それは……」
「それは?」
「俺自身を見ていてくれているから?」
私達は、水槽の前で見つめ合った。
しばらくして、信一郎さんはクスッと笑った。
「俺の勘違いだったかな。」
そう言って信一郎さんは、歩き始めた。
「信一郎さん……」
信一郎さんの背中が、遠くなる。
今、信一郎さんに遠くに行かれたら、私はもう追いつけない。
私は信一郎さんを追った。
「信一郎さん!」
私は信一郎さんの背中に、抱き着いた。
「えっ?芹香さん?」
「行かないで。」
そして信一郎さんの身体を、ぎゅっと抱きしめた。
「私、信一郎さんが好きです。」
「芹香さん。」
「信一郎さん自身が好きです。その、家柄とかお金とかじゃなくて。」
そして信一郎さんは、クルッと振り向いた。
「芹香。」
ドキッとした。
急に信一郎さん、名前を呼び捨てにするから。
「俺も、芹香の事が好きだ。」
その瞬間、信一郎さんに唇を奪われた。
長いキス。
信一郎さん、本当に私の事好きなの?
唇が離れると、信一郎さんは私の手を握ってくれた。
「ごめん。長い時間キスして。」
「ううん、嬉しかった。」
私達は、お互いを見つめ合った。
キスなんて、久しぶり。
いつぶりだろう。
あっ、そうだ。高校生の時に、付き合っていた彼氏と、1回だけ。
ふふふと、私は笑った。
「何がおかしい?」
「だって、キスなんて久しぶりだから。」
すると又、信一郎さんは私にキスをした。
「初々しいね。」
そんな風に言われたの、初めてで。
私は、顔を赤くした。
「あの、お土産買わないと。」
あまりにも恥ずかしくて、私は背中を向けて、前に進んだ。
こんな人が大勢いる中で、キスするなんて。
信一郎さんって、意外と大胆?
「待って、芹香。」
信一郎さんが私に追いついて、腕を掴んだ。
「一人で行くと、迷子になるよ。」
「……うん。」
そう言うと信一郎さんは、私の手を繋いでくれた。
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