125 / 136
第2部番外編
フェーズ8-? 前編
しおりを挟む
本編で書かれなかった新婚旅行編です。
時期はカフェの店長に不倫の疑いをかけられたフェーズ8-3の後くらいです。
------------------------------------------------------------
新婚旅行は沖縄へ行くことになった。卒業旅行で連れていってもらった甲信地方にもまた行きたかったのだけど、それは保留になった。涼が「せっかくだからもっと遠くへ行こう」と言い出したからだ。お互いに仕事をしているから長期の休みを取るのは難しい。私はまだ融通が利くが、涼はそんなに何日も患者の元を離れるわけにはいかない。日程的に海外は難しかった。国内で海外っぽいところがいいねということで沖縄に決まった。私と涼は今飛行機の中だ。
世間の夏休みとは時期をずらして休みを取った。それでも機内は混んでいる。沖縄便だから観光目的の搭乗客が多いのだろう。サングラスをかけている人や足元がビーチサンダルの人もいて、陽気な雰囲気が広がっている。それぞれが楽しい休暇への期待に胸を膨らませているのが伝わってくる。私もそのうちの一人だ。
「涼は飛行機よく乗るの?」
「ときどきな。去年は講演で九州に行くときに乗ったな」
「え、去年? いつの間に?」
「付き合う前だよ」
なるほどね。付き合う前なら私が知らないのは当然だ。
離陸して十分ほど経過した頃だった。機内にアナウンスが流れた。
「乗客のみなさまへお知らせいたします。機内でご気分が悪くなられたお客様がいらっしゃいます。もし医療関係者の方がいらっしゃいましたら、急ぎ客室乗務員にお知らせください」
ドクターコールだ。実際にあるんだ。
「行ってくる」
シートベルトを外しながら涼が言う。立ち上がり、機内の前方へ向かっていった。もう一人、反対側の通路を同じように前方へ向かって歩いていく女性がいた。
大丈夫だろうか。飛行機の中では医療器具も施せる治療も限られるはずだ。私は急病人が軽症であることを願った。
飛行機に乗るのは高校の修学旅行以来だ。今回は修学旅行で向かったのとは逆方向の南に向かっている。飛行機の窓から覗く景色が物珍しくて、私は夢中になっていた。
景色を眺めたり機内誌や座席のスクリーンを見たりしているうちに、沖縄の真っ青な海が見えてきた。青く澄んでいてとてもきれいだ。涼はまだ席に戻ってこない。約二時間半あるフライト時間のほとんどを私は座席で一人で過ごした。
涼が機内の通路に姿を現したのは、飛行機が空港に着陸して完全に動きを止めたあとのことだった。さっき涼の後ろをついていった女性と一緒に戻ってきた。あの人も医療関係者だったんだ。目鼻立ちがくっきりした長身の美人で、年齢は涼と同じくらいに見える。涼の身長が百八十三センチだから、彼女は百七十センチはありそう。
「沖縄出身だっけ」
親しげな様子で涼のほうから彼女に問いかけている。知り合いなんだ。
「ええ。憶えててくれたんだ。ねえ、ついたら少し話さない?」
私の直感が告げる。もしかして、元カノ二号!?
「悪いけど妻と一緒なんだ」
「え、結婚したの? そう、なら仕方ないわね」
がっかりしてるように聞こえるのは気のせいだろうか。
沖縄美人だ。麗子さんと同じ系統に思う。涼が好きそうなタイプだ。ただ涼は彼女に「沖縄出身だったよな」ではなく「沖縄出身だっけ」と確認するような物言いだった。つまりうろ覚えということだ。ということは元カノではない?
通路で彼女と別れた涼が座席に戻ってきた。
「悪かったな、ずっと一人にして」
「ううん。患者さんは?」
「軽症だったんだけど念のため救急車呼んでもらって、今救急隊に引き継いできた」
さっき窓の外に救急隊と思われる人たちが数名待機しているのが見えた。彼らに託してきたのだろう。軽症で何よりだ。飛行機の中で大ごとにならずに済んでよかった。
「お疲れさま」
軽症でもずっと付き添ってあげてたんだね。具合が悪いときはただでさえ不安になる。空の上となればなおさらだ。医者の涼がそばで見守ることで、患者はいくらか安心できただろう。
「さっきの女の人、誰?」
「研修医時代に一緒だった人」
既視感を覚えたが、おとなしく「ふーん」とだけ答えた。研修医時代ということは、学生時代に付き合っていた麗子さんよりあとになる。彼女だとすれば本当に「二号」だ。私が知る限りの。
二泊するホテルは美しい緑の丘の上にたたずむヴィラスイートだ。フロント棟を出て、南国の花が咲く庭園を眺めながら百メートルほどの通路を進んだ先に、客室棟エリアはあった。ヴィラが十棟以上建ち並ぶ様子はさながら小さな町のようだ。よその家にお邪魔するかのような感覚でそのうちの一棟の玄関に入る。広々としたリビングに通されると、大きなガラス窓の外に広がる東シナ海のエメラルドブルーが目に飛び込んできた。
「わあ、すごいね」
さらにテラスには大きなプライベートプールがあって、プールに張られた水が日差しを受けてきらきらと輝いている。こんなオーシャンビューでプールもある豪華なスイートに泊まれるなんて夢のようだ。
「少し休憩したらプール入ろうか」
「うん」
私は大きく頷いた。
バスルームやトイレを覗いてみる。バスルームもオーシャンビューだ。足をテラスのほうを向けられるから、海を眺めながらゆったりとお風呂に浸かれる。プールから上がってすぐにシャワーを浴びられるように、外に出入りできるガラス扉もついている。ただ、お風呂に入ってるときにテラスから丸見えだ。どうせ涼と一緒に入るだろうから気にしなくてもいいか。
私は寝室で水着に着替えた。王道のシンプルな白ビキニだ。涼は連れていかずにバイト代を握りしめて一人で行った店で、一時間以上悩んで決めた。大人っぽいデザインにしたつもりだけど、どうだろう。涼に見せるのはこれが初めてだ。気に入ってくれるかな。
ドキドキしながらテラスに出ると涼はすでに水着になってプールに入っていた。
「似合ってるよ。眩しいくらいだ」
プールサイドに寄ってきて手を差し伸べてくれた。その手を取り、私もプールの中に入った。そんなに深くない。私の胸までだ。ひんやりして気持ちいい。
プライベートプールとしてはもったいないくらいの広さだ。学校のプールの半分くらいはありそう。
「明日のビーチでもその水着着るのか?」
「ううん、こないだの海にも着ていったワンピースで行く。また足だけ海に浸かるよ」
「じゃあ、独り占めだな」
空と海の青がきれいだ。他に誰もいなくて、涼と二人きりで楽園にいる。旅行は二泊三日の日程だけど、ずっとここにいてもいいくらいだ。
「ねえ、さっきの人と付き合ってた?」
飛行機の中で話していた女の人のことを改めて訊ねた。
「さっきの人って?」
抱き寄せられてキスされた。ついさっきのことなのだから忘れてるはずがないし、他に思い当たる人もない。
「とぼけてる! あやしい!」
「ただの知り合いだよ」
麗子さんのときも最初は「ただの同僚」と言っていた。
「涼が好きそうなタイプだった」
「そうか? 俺が好きなタイプは彩だよ」
またキスされる。私の背中をなぞっていた涼の手が、後ろで結んでいる水着の紐をかすめた。
「ほどいちゃダメ」
青い空と、目の前には海、開放的な気分になるのはわかるが、この水着を取らせるわけにはいかない。プライベートな空間ではあるものの、外から誰も見ていないとは限らない。
「わかってる」
代わりに手が水着と素肌の間に入ってくる。背中を撫でられて、ぞくぞくしてしまった。
ナイトプールも楽しみたくて、夜にもまたプールに入った。そしてそのあとは、沖縄の強い日差しに負けないくらい熱い夜を過ごした。一日目から涼ははしゃぎすぎだ。明日は移動が多くて疲れるだろうから体力があるうちに、ということだったのか。私はすでにくたくただ。
時期はカフェの店長に不倫の疑いをかけられたフェーズ8-3の後くらいです。
------------------------------------------------------------
新婚旅行は沖縄へ行くことになった。卒業旅行で連れていってもらった甲信地方にもまた行きたかったのだけど、それは保留になった。涼が「せっかくだからもっと遠くへ行こう」と言い出したからだ。お互いに仕事をしているから長期の休みを取るのは難しい。私はまだ融通が利くが、涼はそんなに何日も患者の元を離れるわけにはいかない。日程的に海外は難しかった。国内で海外っぽいところがいいねということで沖縄に決まった。私と涼は今飛行機の中だ。
世間の夏休みとは時期をずらして休みを取った。それでも機内は混んでいる。沖縄便だから観光目的の搭乗客が多いのだろう。サングラスをかけている人や足元がビーチサンダルの人もいて、陽気な雰囲気が広がっている。それぞれが楽しい休暇への期待に胸を膨らませているのが伝わってくる。私もそのうちの一人だ。
「涼は飛行機よく乗るの?」
「ときどきな。去年は講演で九州に行くときに乗ったな」
「え、去年? いつの間に?」
「付き合う前だよ」
なるほどね。付き合う前なら私が知らないのは当然だ。
離陸して十分ほど経過した頃だった。機内にアナウンスが流れた。
「乗客のみなさまへお知らせいたします。機内でご気分が悪くなられたお客様がいらっしゃいます。もし医療関係者の方がいらっしゃいましたら、急ぎ客室乗務員にお知らせください」
ドクターコールだ。実際にあるんだ。
「行ってくる」
シートベルトを外しながら涼が言う。立ち上がり、機内の前方へ向かっていった。もう一人、反対側の通路を同じように前方へ向かって歩いていく女性がいた。
大丈夫だろうか。飛行機の中では医療器具も施せる治療も限られるはずだ。私は急病人が軽症であることを願った。
飛行機に乗るのは高校の修学旅行以来だ。今回は修学旅行で向かったのとは逆方向の南に向かっている。飛行機の窓から覗く景色が物珍しくて、私は夢中になっていた。
景色を眺めたり機内誌や座席のスクリーンを見たりしているうちに、沖縄の真っ青な海が見えてきた。青く澄んでいてとてもきれいだ。涼はまだ席に戻ってこない。約二時間半あるフライト時間のほとんどを私は座席で一人で過ごした。
涼が機内の通路に姿を現したのは、飛行機が空港に着陸して完全に動きを止めたあとのことだった。さっき涼の後ろをついていった女性と一緒に戻ってきた。あの人も医療関係者だったんだ。目鼻立ちがくっきりした長身の美人で、年齢は涼と同じくらいに見える。涼の身長が百八十三センチだから、彼女は百七十センチはありそう。
「沖縄出身だっけ」
親しげな様子で涼のほうから彼女に問いかけている。知り合いなんだ。
「ええ。憶えててくれたんだ。ねえ、ついたら少し話さない?」
私の直感が告げる。もしかして、元カノ二号!?
「悪いけど妻と一緒なんだ」
「え、結婚したの? そう、なら仕方ないわね」
がっかりしてるように聞こえるのは気のせいだろうか。
沖縄美人だ。麗子さんと同じ系統に思う。涼が好きそうなタイプだ。ただ涼は彼女に「沖縄出身だったよな」ではなく「沖縄出身だっけ」と確認するような物言いだった。つまりうろ覚えということだ。ということは元カノではない?
通路で彼女と別れた涼が座席に戻ってきた。
「悪かったな、ずっと一人にして」
「ううん。患者さんは?」
「軽症だったんだけど念のため救急車呼んでもらって、今救急隊に引き継いできた」
さっき窓の外に救急隊と思われる人たちが数名待機しているのが見えた。彼らに託してきたのだろう。軽症で何よりだ。飛行機の中で大ごとにならずに済んでよかった。
「お疲れさま」
軽症でもずっと付き添ってあげてたんだね。具合が悪いときはただでさえ不安になる。空の上となればなおさらだ。医者の涼がそばで見守ることで、患者はいくらか安心できただろう。
「さっきの女の人、誰?」
「研修医時代に一緒だった人」
既視感を覚えたが、おとなしく「ふーん」とだけ答えた。研修医時代ということは、学生時代に付き合っていた麗子さんよりあとになる。彼女だとすれば本当に「二号」だ。私が知る限りの。
二泊するホテルは美しい緑の丘の上にたたずむヴィラスイートだ。フロント棟を出て、南国の花が咲く庭園を眺めながら百メートルほどの通路を進んだ先に、客室棟エリアはあった。ヴィラが十棟以上建ち並ぶ様子はさながら小さな町のようだ。よその家にお邪魔するかのような感覚でそのうちの一棟の玄関に入る。広々としたリビングに通されると、大きなガラス窓の外に広がる東シナ海のエメラルドブルーが目に飛び込んできた。
「わあ、すごいね」
さらにテラスには大きなプライベートプールがあって、プールに張られた水が日差しを受けてきらきらと輝いている。こんなオーシャンビューでプールもある豪華なスイートに泊まれるなんて夢のようだ。
「少し休憩したらプール入ろうか」
「うん」
私は大きく頷いた。
バスルームやトイレを覗いてみる。バスルームもオーシャンビューだ。足をテラスのほうを向けられるから、海を眺めながらゆったりとお風呂に浸かれる。プールから上がってすぐにシャワーを浴びられるように、外に出入りできるガラス扉もついている。ただ、お風呂に入ってるときにテラスから丸見えだ。どうせ涼と一緒に入るだろうから気にしなくてもいいか。
私は寝室で水着に着替えた。王道のシンプルな白ビキニだ。涼は連れていかずにバイト代を握りしめて一人で行った店で、一時間以上悩んで決めた。大人っぽいデザインにしたつもりだけど、どうだろう。涼に見せるのはこれが初めてだ。気に入ってくれるかな。
ドキドキしながらテラスに出ると涼はすでに水着になってプールに入っていた。
「似合ってるよ。眩しいくらいだ」
プールサイドに寄ってきて手を差し伸べてくれた。その手を取り、私もプールの中に入った。そんなに深くない。私の胸までだ。ひんやりして気持ちいい。
プライベートプールとしてはもったいないくらいの広さだ。学校のプールの半分くらいはありそう。
「明日のビーチでもその水着着るのか?」
「ううん、こないだの海にも着ていったワンピースで行く。また足だけ海に浸かるよ」
「じゃあ、独り占めだな」
空と海の青がきれいだ。他に誰もいなくて、涼と二人きりで楽園にいる。旅行は二泊三日の日程だけど、ずっとここにいてもいいくらいだ。
「ねえ、さっきの人と付き合ってた?」
飛行機の中で話していた女の人のことを改めて訊ねた。
「さっきの人って?」
抱き寄せられてキスされた。ついさっきのことなのだから忘れてるはずがないし、他に思い当たる人もない。
「とぼけてる! あやしい!」
「ただの知り合いだよ」
麗子さんのときも最初は「ただの同僚」と言っていた。
「涼が好きそうなタイプだった」
「そうか? 俺が好きなタイプは彩だよ」
またキスされる。私の背中をなぞっていた涼の手が、後ろで結んでいる水着の紐をかすめた。
「ほどいちゃダメ」
青い空と、目の前には海、開放的な気分になるのはわかるが、この水着を取らせるわけにはいかない。プライベートな空間ではあるものの、外から誰も見ていないとは限らない。
「わかってる」
代わりに手が水着と素肌の間に入ってくる。背中を撫でられて、ぞくぞくしてしまった。
ナイトプールも楽しみたくて、夜にもまたプールに入った。そしてそのあとは、沖縄の強い日差しに負けないくらい熱い夜を過ごした。一日目から涼ははしゃぎすぎだ。明日は移動が多くて疲れるだろうから体力があるうちに、ということだったのか。私はすでにくたくただ。
2
あなたにおすすめの小説
お兄ちゃんはお兄ちゃんだけど、お兄ちゃんなのにお兄ちゃんじゃない!?
すずなり。
恋愛
幼いころ、母に施設に預けられた鈴(すず)。
お母さん「病気を治して迎えにくるから待ってて?」
その母は・・迎えにくることは無かった。
代わりに迎えに来た『父』と『兄』。
私の引き取り先は『本当の家』だった。
お父さん「鈴の家だよ?」
鈴「私・・一緒に暮らしていいんでしょうか・・。」
新しい家で始まる生活。
でも私は・・・お母さんの病気の遺伝子を受け継いでる・・・。
鈴「うぁ・・・・。」
兄「鈴!?」
倒れることが多くなっていく日々・・・。
そんな中でも『恋』は私の都合なんて考えてくれない。
『もう・・妹にみれない・・・。』
『お兄ちゃん・・・。』
「お前のこと、施設にいたころから好きだった・・・!」
「ーーーーっ!」
※本編には病名や治療法、薬などいろいろ出てきますが、全て想像の世界のお話です。現実世界とは一切関係ありません。
※コメントや感想などは受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
※孤児、脱字などチェックはしてますが漏れもあります。ご容赦ください。
※表現不足なども重々承知しております。日々精進してまいりますので温かく見ていただけたら幸いです。(それはもう『へぇー・・』ぐらいに。)
黒瀬部長は部下を溺愛したい
桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。
人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど!
好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。
部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。
スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。
甘すぎるドクターへ。どうか手加減して下さい。
海咲雪
恋愛
その日、新幹線の隣の席に疲れて寝ている男性がいた。
ただそれだけのはずだったのに……その日、私の世界に甘さが加わった。
「案外、本当に君以外いないかも」
「いいの? こんな可愛いことされたら、本当にもう逃してあげられないけど」
「もう奏葉の許可なしに近づいたりしない。だから……近づく前に奏葉に聞くから、ちゃんと許可を出してね」
そのドクターの甘さは手加減を知らない。
【登場人物】
末永 奏葉[すえなが かなは]・・・25歳。普通の会社員。気を遣い過ぎてしまう性格。
恩田 時哉[おんだ ときや]・・・27歳。医者。奏葉をからかう時もあるのに、甘すぎる?
田代 有我[たしろ ゆうが]・・・25歳。奏葉の同期。テキトーな性格だが、奏葉の変化には鋭い?
【作者に医療知識はありません。恋愛小説として楽しんで頂ければ幸いです!】
病弱な彼女は、外科医の先生に静かに愛されています 〜穏やかな執着に、逃げ場はない〜
来栖れいな
恋愛
――穏やかな微笑みの裏に、逃げられない愛があった。
望んでいたわけじゃない。
けれど、逃げられなかった。
生まれつき弱い心臓を抱える彼女に、政略結婚の話が持ち上がった。
親が決めた未来なんて、受け入れられるはずがない。
無表情な彼の穏やかさが、余計に腹立たしかった。
それでも――彼だけは違った。
優しさの奥に、私の知らない熱を隠していた。
形式だけのはずだった関係は、少しずつ形を変えていく。
これは束縛? それとも、本当の愛?
穏やかな外科医に包まれていく、静かで深い恋の物語。
※この物語はフィクションです。
登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。
俺様上司に今宵も激しく求められる。
美凪ましろ
恋愛
鉄面皮。無表情。一ミリも笑わない男。
蒔田一臣、あたしのひとつうえの上司。
ことあるごとに厳しくあたしを指導する、目の上のたんこぶみたいな男――だったはずが。
「おまえの顔、えっろい」
神様仏様どうしてあたしはこの男に今宵も激しく愛しこまれているのでしょう。
――2000年代初頭、IT系企業で懸命に働く新卒女子×厳しめの俺様男子との恋物語。
**2026.01.02start~2026.01.17end**
毎週金曜日、午後9時にホテルで
狭山雪菜
恋愛
柳瀬史恵は、輸入雑貨の通販会社の経理事務をしている28歳の女だ。
同期入社の内藤秋人は営業部のエースで、よく経費について喧嘩をしていた。そんな二人は犬猿の仲として社内でも有名だったけど、毎週金曜日になると二人の間には…?
不定期更新です。
こちらの作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です
朝陽七彩
恋愛
私は。
「夕鶴、こっちにおいで」
現役の高校生だけど。
「ずっと夕鶴とこうしていたい」
担任の先生と。
「夕鶴を誰にも渡したくない」
付き合っています。
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
神城夕鶴(かみしろ ゆづる)
軽音楽部の絶対的エース
飛鷹隼理(ひだか しゅんり)
アイドル的存在の超イケメン先生
♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡
彼の名前は飛鷹隼理くん。
隼理くんは。
「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」
そう言って……。
「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」
そして隼理くんは……。
……‼
しゅっ……隼理くん……っ。
そんなことをされたら……。
隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。
……だけど……。
え……。
誰……?
誰なの……?
その人はいったい誰なの、隼理くん。
ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。
その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。
でも。
でも訊けない。
隼理くんに直接訊くことなんて。
私にはできない。
私は。
私は、これから先、一体どうすればいいの……?
イケメン彼氏は警察官!甘い夜に私の体は溶けていく。
すずなり。
恋愛
人数合わせで参加した合コン。
そこで私は一人の男の人と出会う。
「俺には分かる。キミはきっと俺を好きになる。」
そんな言葉をかけてきた彼。
でも私には秘密があった。
「キミ・・・目が・・?」
「気持ち悪いでしょ?ごめんなさい・・・。」
ちゃんと私のことを伝えたのに、彼は食い下がる。
「お願いだから俺を好きになって・・・。」
その言葉を聞いてお付き合いが始まる。
「やぁぁっ・・!」
「どこが『や』なんだよ・・・こんなに蜜を溢れさせて・・・。」
激しくなっていく夜の生活。
私の身はもつの!?
※お話の内容は全て想像のものです。現実世界とはなんら関係ありません。
※表現不足は重々承知しております。まだまだ勉強してまいりますので温かい目で見ていただけたら幸いです。
※コメントや感想は受け付けることができません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。
では、お楽しみください。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる