44 / 47
第2章
第31話•中編〜嘘と真実の狭間で〜
しおりを挟む
「やあ、塔の上の指揮官君。調子はどうだい?」
背後からかけられた声に、思わず肩が跳ねた。
振り返る。
……さっきまで誰もいなかったはずの場所に、黒衣の男が立っていた。
気配も音もなかった。けれど、そこに“いる”という確かさだけがあった。
「……失礼ですが、どちら様ですか?」
自然と声が低くなる。
警戒している。だが、あくまで冷静に。
「――やあ、突然驚かせてしまったなら謝るよ。初対面の挨拶としては、最悪だったかな?」
黒衣の男は口元をゆるめ、芝居がかったように笑った。
「僕はラズロ。悪いけど、君の後を追いかけてきたんだ」
「……後を追いかけてきた……?」
「驚かせたなら謝るよ。でもほら、君って働き者だろう?」
「館にいない時は、いつも誰かと何かをしてる。なかなか二人きりで話す機会がなくてね」
俺は、無意識に一歩引いた。
足元の土が、軽く鳴る。
こいつは俺を――尾行していた?
(こんな場所まで……何の目的で……?)
「おっと、警戒されるのも無理はない。けど、僕に敵意はないんだ」
「安心してほしい。ただ――確認したいことがあってね」
男の瞳が、ふいに真っ直ぐ俺を見据えた。
それまでの軽さが、ほんの少しだけ消える。
「君が持っている“力”――」
「それを、何のために使っていくつもりだい?」
……息をのんだ。
(……何者だ、こいつ)
“力”を持っていること。
そのことを、はっきりと認識している――
セリアと同じ、いや……セリアの関係者か?
思考が加速する。
この問いに――どう答えればいい?
下手に肯定すれば、処分される可能性すらある。
逆に、力を否定すれば……嘘を見抜かれて、もっと厄介な事態になるかもしれない。
短い沈黙のあと、俺は慎重に口を開いた。
「その“力”とやらが、何を指しているのかは分からないが――」
喉がわずかに渇く。
「……俺は、村を守るために、できることをしている。ただそれだけだ」
言葉を選びながら、相手の目を見据える。
ラズロは、何も言わずにこちらをじっと見ていた。
その視線の奥に――測れない何かがある。
「……すまないね」
不意に、ラズロが静かに言った。
「やり方を、間違えていたみたいだ」
淡く笑って、手を軽く広げる。
「君が警戒するのも当然だよ。こんなふうにいきなり現れて、こんな質問をされたら、誰だって身構える」
言葉の調子は柔らかいが――まるで“試すための布石”だったかのような含みもあった。
「ふふ……君が誠実な人間であることくらいは、ちゃんと伝わってきたよ。だからこそ、こうして会いに来たんだ」
「君なら理解してもらえると思うんだ」
ラズロは、一歩だけ距離を詰める。
「――想像してみてよ」
ラズロは、ゆるやかな口調のまま言葉を継いだ。
「君が得た“力”、それは今のところ、君自身が選び、君の手で使っている。けれどね――」
そこで彼は、わざとらしく肩をすくめてみせた。
「君がその気じゃなくても。“君の力”を使いたいと思う誰かが現れるのは……時間の問題だよ」
その目が、冗談のように笑みを浮かべながら、どこか鋭かった。
「たとえばその力が、大勢の命を救える反面、何の罪もない人々を――平気で踏みにじるために“利用”されるとしたら?」
ラズロの声は静かだったが、どこまでも真剣だった。
「そんな未来があるとしたら、君はどう思う?」
ルノスは、わずかに息をのんだ。
「……そんなの、間違ってるに決まってる」
低く、だが迷いのない声で答える。
「力を使って、人を踏みにじるなんて……そんなことは、あってたまるか」
けれど――
「でも……本当にそんなことができるのか? “力”を悪用するなんて……」
「……できてしまうんだよ。悲しいことに、ね」
ラズロの表情から、わずかに笑みが消える。
「スキルも、“力”も――本来は人を救うためにあるはずだったのに」
「今の帝国はそれを、兵器として磨き上げている。記録を改ざんし、歴史を塗り替え、力を持つ者を“神”のように仕立てて……」
「気づいたときには、誰も逆らえない世界ができあがっている」
ラズロは短く目を伏せ、やがて真っすぐにルノスを見る。
「だから僕は、それを止めたい。君のような人間が、踏みにじられる未来を見たくない」
「……そう思って、ここに来たんだ」
その言葉を聞いた瞬間、ルノスの胸の奥で何かがざわついた。
浮かんでくるのは――あの村の子どもたちの顔。
仲間たちの汗と声。守りたくて、必死で駆け回った日々。
それを、“誰かの欲”のために、利用するだと?
「……そんなの、許せるわけがない」
握った拳がかすかに震えている。
怒りか、悔しさか――自分でもわからない。
「そんなことのために、俺は死んだことにされたのか……?」
こみ上げる感情を抑えるように、深く息をつく。
「……そうか。少しずつ、全部繋がってきた気がする」
「でも――聞けてよかった。知らずに進むより、ずっとマシだ」
ゆっくりと、ラズロを見据える。
もう逃げないと決めた目で。
「……俺は、止めたい。そんな未来を」
「誰かの手じゃなく、自分の手で、決着をつけたい」
ラズロの口元が、わずかにほころぶ。
「ふふ……そう来ると思っていたよ」
だが――俺には、どうしても確かめたいことがあった。
「……ラズロ。俺からも、ひとつ訊かせてくれ」
「うん?」
俺は静かに言葉を継いだ。
「俺の父は、かつて帝都で粛清された。“フォルセイン卿”という男だ」
「家ごと消されて、俺も死んだことにされた。そして、この村へ送られた」
声は冷静だった。まるで、すでに何度も反芻していた記憶のように。
「そして……ここで“力”を得た。まるで、仕組まれていたように」
短く息を吐く。
「――これは、全部帝国の筋書きか? 最初からこの力を利用するために、俺はここに落とされたのか?」
ラズロは目を細め、しばらく黙っていた。
「……なるほど。君の言葉で、いくつかの点が繋がった気がするよ」
けれど、それ以上は語らず――
「ただ、僕は“君が特別な存在かどうか”を見極めるためにここへ来た」
「君の父や過去について、詳しく知っていたわけじゃない。……だが、納得したよ」
「君は、自分の意志で動いている」
「与えられた力に溺れるでもなく、怯えるでもなく――誰かを守ろうとしている」
その声音には、確かな敬意が宿っていた。
帝国の裏で進む計画。
力を持つ者が、“神”として仕立て上げられる世界。
もしそれが真実なら――自分も、きっとその歯車のひとつだったのだ。
「……君は、これからどうしたい?」
静かにそう問うたラズロの声には、強制の色はなかった。
ただ、確かに“意志”を求める気配だけが宿っていた。
「……まだ、確かめたいことがある。だから今は答えを出せない」
「けど――向き合うつもりだ。この先のこと、自分の意志で」
そう言ったとき、ルノスの脳裏に浮かんだのは、ひとりの女性の顔だった。
冷静で、何も語らない女。
けれど、自分のために何かを背負ってくれていた――そんな気がしている。
「一人、信じてる人がいるんだ」
「まだ……そいつのことを、全部知れてない気がするけど」
「だから――」
ルノスは、正面からラズロを見た。
「もう少しだけ、考えさせてくれないか」
ラズロはしばらく黙っていたが、やがて穏やかにうなずいた。
「……もちろんだとも」
その笑みは、どこまでも柔らかく、そしてどこか寂しげだった。
「……どうだろう、十日後。村の北の丘で待っていてもいいかい?」
「そのとき、君の意志が聞ければ……それで十分だ」
俺が答えずに頷くだけでも、ラズロの表情にはどこか満足そうな色が浮かんでいた。
「そのときまでに――君の意志が、はっきりしているといいね」
そう言い残すと、ラズロはひとつ息を吐き、静かに背を向ける。
苔むした石の床を踏みしめる足音が、ひとつ、またひとつと遠ざかっていく。
古代の空気が淀む遺跡の中に、ふたたび静寂が戻った。
残されたのは、冷たい空気と、自分の胸に宿った熱だけだった。
◆◇◆ 次回更新のお知らせ ◆◇◆
更新は【明日12時まで】を予定しております。
ぜひ続きもご覧ください。
よろしければ「お気に入り登録」や「ポイント投票」「感想・レビュー」などいただけると、とても励みになります。
続きもがんばって書いていきますので、また覗いていただけたら嬉しいです。
◆◇◆ 後書き ◆◇◆
「あれ……敵じゃない、かも?」
「……いや、敵じゃないってことはない、かも?」
そんな感じの“黒い人”が現れました。
喋りは丁寧、態度は柔らか。でも目がぜんぜん笑ってない。
読者の皆さんも、きっとこう思ったはずです。
「誰だこいつ」「信用していいのか」「なんでそんなにかっこいいんだ」――と。
◆次回:風と嘘とあの人と
次回は、あの色ボケ……じゃなくて、恋するあの人の視点でお送りします。
風のように現れて、嘘か本音か読めない人って……ちょっと、ずるいですよね。
どうぞお楽しみに。
背後からかけられた声に、思わず肩が跳ねた。
振り返る。
……さっきまで誰もいなかったはずの場所に、黒衣の男が立っていた。
気配も音もなかった。けれど、そこに“いる”という確かさだけがあった。
「……失礼ですが、どちら様ですか?」
自然と声が低くなる。
警戒している。だが、あくまで冷静に。
「――やあ、突然驚かせてしまったなら謝るよ。初対面の挨拶としては、最悪だったかな?」
黒衣の男は口元をゆるめ、芝居がかったように笑った。
「僕はラズロ。悪いけど、君の後を追いかけてきたんだ」
「……後を追いかけてきた……?」
「驚かせたなら謝るよ。でもほら、君って働き者だろう?」
「館にいない時は、いつも誰かと何かをしてる。なかなか二人きりで話す機会がなくてね」
俺は、無意識に一歩引いた。
足元の土が、軽く鳴る。
こいつは俺を――尾行していた?
(こんな場所まで……何の目的で……?)
「おっと、警戒されるのも無理はない。けど、僕に敵意はないんだ」
「安心してほしい。ただ――確認したいことがあってね」
男の瞳が、ふいに真っ直ぐ俺を見据えた。
それまでの軽さが、ほんの少しだけ消える。
「君が持っている“力”――」
「それを、何のために使っていくつもりだい?」
……息をのんだ。
(……何者だ、こいつ)
“力”を持っていること。
そのことを、はっきりと認識している――
セリアと同じ、いや……セリアの関係者か?
思考が加速する。
この問いに――どう答えればいい?
下手に肯定すれば、処分される可能性すらある。
逆に、力を否定すれば……嘘を見抜かれて、もっと厄介な事態になるかもしれない。
短い沈黙のあと、俺は慎重に口を開いた。
「その“力”とやらが、何を指しているのかは分からないが――」
喉がわずかに渇く。
「……俺は、村を守るために、できることをしている。ただそれだけだ」
言葉を選びながら、相手の目を見据える。
ラズロは、何も言わずにこちらをじっと見ていた。
その視線の奥に――測れない何かがある。
「……すまないね」
不意に、ラズロが静かに言った。
「やり方を、間違えていたみたいだ」
淡く笑って、手を軽く広げる。
「君が警戒するのも当然だよ。こんなふうにいきなり現れて、こんな質問をされたら、誰だって身構える」
言葉の調子は柔らかいが――まるで“試すための布石”だったかのような含みもあった。
「ふふ……君が誠実な人間であることくらいは、ちゃんと伝わってきたよ。だからこそ、こうして会いに来たんだ」
「君なら理解してもらえると思うんだ」
ラズロは、一歩だけ距離を詰める。
「――想像してみてよ」
ラズロは、ゆるやかな口調のまま言葉を継いだ。
「君が得た“力”、それは今のところ、君自身が選び、君の手で使っている。けれどね――」
そこで彼は、わざとらしく肩をすくめてみせた。
「君がその気じゃなくても。“君の力”を使いたいと思う誰かが現れるのは……時間の問題だよ」
その目が、冗談のように笑みを浮かべながら、どこか鋭かった。
「たとえばその力が、大勢の命を救える反面、何の罪もない人々を――平気で踏みにじるために“利用”されるとしたら?」
ラズロの声は静かだったが、どこまでも真剣だった。
「そんな未来があるとしたら、君はどう思う?」
ルノスは、わずかに息をのんだ。
「……そんなの、間違ってるに決まってる」
低く、だが迷いのない声で答える。
「力を使って、人を踏みにじるなんて……そんなことは、あってたまるか」
けれど――
「でも……本当にそんなことができるのか? “力”を悪用するなんて……」
「……できてしまうんだよ。悲しいことに、ね」
ラズロの表情から、わずかに笑みが消える。
「スキルも、“力”も――本来は人を救うためにあるはずだったのに」
「今の帝国はそれを、兵器として磨き上げている。記録を改ざんし、歴史を塗り替え、力を持つ者を“神”のように仕立てて……」
「気づいたときには、誰も逆らえない世界ができあがっている」
ラズロは短く目を伏せ、やがて真っすぐにルノスを見る。
「だから僕は、それを止めたい。君のような人間が、踏みにじられる未来を見たくない」
「……そう思って、ここに来たんだ」
その言葉を聞いた瞬間、ルノスの胸の奥で何かがざわついた。
浮かんでくるのは――あの村の子どもたちの顔。
仲間たちの汗と声。守りたくて、必死で駆け回った日々。
それを、“誰かの欲”のために、利用するだと?
「……そんなの、許せるわけがない」
握った拳がかすかに震えている。
怒りか、悔しさか――自分でもわからない。
「そんなことのために、俺は死んだことにされたのか……?」
こみ上げる感情を抑えるように、深く息をつく。
「……そうか。少しずつ、全部繋がってきた気がする」
「でも――聞けてよかった。知らずに進むより、ずっとマシだ」
ゆっくりと、ラズロを見据える。
もう逃げないと決めた目で。
「……俺は、止めたい。そんな未来を」
「誰かの手じゃなく、自分の手で、決着をつけたい」
ラズロの口元が、わずかにほころぶ。
「ふふ……そう来ると思っていたよ」
だが――俺には、どうしても確かめたいことがあった。
「……ラズロ。俺からも、ひとつ訊かせてくれ」
「うん?」
俺は静かに言葉を継いだ。
「俺の父は、かつて帝都で粛清された。“フォルセイン卿”という男だ」
「家ごと消されて、俺も死んだことにされた。そして、この村へ送られた」
声は冷静だった。まるで、すでに何度も反芻していた記憶のように。
「そして……ここで“力”を得た。まるで、仕組まれていたように」
短く息を吐く。
「――これは、全部帝国の筋書きか? 最初からこの力を利用するために、俺はここに落とされたのか?」
ラズロは目を細め、しばらく黙っていた。
「……なるほど。君の言葉で、いくつかの点が繋がった気がするよ」
けれど、それ以上は語らず――
「ただ、僕は“君が特別な存在かどうか”を見極めるためにここへ来た」
「君の父や過去について、詳しく知っていたわけじゃない。……だが、納得したよ」
「君は、自分の意志で動いている」
「与えられた力に溺れるでもなく、怯えるでもなく――誰かを守ろうとしている」
その声音には、確かな敬意が宿っていた。
帝国の裏で進む計画。
力を持つ者が、“神”として仕立て上げられる世界。
もしそれが真実なら――自分も、きっとその歯車のひとつだったのだ。
「……君は、これからどうしたい?」
静かにそう問うたラズロの声には、強制の色はなかった。
ただ、確かに“意志”を求める気配だけが宿っていた。
「……まだ、確かめたいことがある。だから今は答えを出せない」
「けど――向き合うつもりだ。この先のこと、自分の意志で」
そう言ったとき、ルノスの脳裏に浮かんだのは、ひとりの女性の顔だった。
冷静で、何も語らない女。
けれど、自分のために何かを背負ってくれていた――そんな気がしている。
「一人、信じてる人がいるんだ」
「まだ……そいつのことを、全部知れてない気がするけど」
「だから――」
ルノスは、正面からラズロを見た。
「もう少しだけ、考えさせてくれないか」
ラズロはしばらく黙っていたが、やがて穏やかにうなずいた。
「……もちろんだとも」
その笑みは、どこまでも柔らかく、そしてどこか寂しげだった。
「……どうだろう、十日後。村の北の丘で待っていてもいいかい?」
「そのとき、君の意志が聞ければ……それで十分だ」
俺が答えずに頷くだけでも、ラズロの表情にはどこか満足そうな色が浮かんでいた。
「そのときまでに――君の意志が、はっきりしているといいね」
そう言い残すと、ラズロはひとつ息を吐き、静かに背を向ける。
苔むした石の床を踏みしめる足音が、ひとつ、またひとつと遠ざかっていく。
古代の空気が淀む遺跡の中に、ふたたび静寂が戻った。
残されたのは、冷たい空気と、自分の胸に宿った熱だけだった。
◆◇◆ 次回更新のお知らせ ◆◇◆
更新は【明日12時まで】を予定しております。
ぜひ続きもご覧ください。
よろしければ「お気に入り登録」や「ポイント投票」「感想・レビュー」などいただけると、とても励みになります。
続きもがんばって書いていきますので、また覗いていただけたら嬉しいです。
◆◇◆ 後書き ◆◇◆
「あれ……敵じゃない、かも?」
「……いや、敵じゃないってことはない、かも?」
そんな感じの“黒い人”が現れました。
喋りは丁寧、態度は柔らか。でも目がぜんぜん笑ってない。
読者の皆さんも、きっとこう思ったはずです。
「誰だこいつ」「信用していいのか」「なんでそんなにかっこいいんだ」――と。
◆次回:風と嘘とあの人と
次回は、あの色ボケ……じゃなくて、恋するあの人の視点でお送りします。
風のように現れて、嘘か本音か読めない人って……ちょっと、ずるいですよね。
どうぞお楽しみに。
22
あなたにおすすめの小説
巻き込まれて異世界召喚? よくわからないけど頑張ります。 〜JKヒロインにおばさん呼ばわりされたけど、28才はお姉さんです〜
トイダノリコ
ファンタジー
会社帰りにJKと一緒に異世界へ――!?
婚活のために「料理の基本」本を買った帰り道、28歳の篠原亜子は、通りすがりの女子高生・星野美咲とともに突然まぶしい光に包まれる。
気がつけばそこは、海と神殿の国〈アズーリア王国〉。
美咲は「聖乙女」として大歓迎される一方、亜子は「予定外に混ざった人」として放置されてしまう。
けれど世界意識(※神?)からのお詫びとして特殊能力を授かった。
食材や魔物の食用可否、毒の有無、調理法までわかるスキル――〈料理眼〉!
「よし、こうなったら食堂でも開いて生きていくしかない!」
港町の小さな店〈潮風亭〉を拠点に、亜子は料理修行と新生活をスタート。
気のいい夫婦、誠実な騎士、皮肉屋の魔法使い、王子様や留学生、眼帯の怪しい男……そして、彼女を慕う男爵令嬢など個性豊かな仲間たちに囲まれて、"聖乙女イベントの裏側”で、静かに、そしてたくましく人生を切り拓く異世界スローライフ開幕。
――はい。静かに、ひっそり生きていこうと思っていたんです。私も.....(アコ談)
*AIと一緒に書いています*
神樹の里で暮らす創造魔法使い ~幻獣たちとののんびりライフ~
あきさけ
ファンタジー
貧乏な田舎村を追い出された少年〝シント〟は森の中をあてどなくさまよい一本の新木を発見する。
それは本当に小さな新木だったがかすかな光を帯びた不思議な木。
彼が不思議そうに新木を見つめているとそこから『私に魔法をかけてほしい』という声が聞こえた。
シントが唯一使えたのは〝創造魔法〟といういままでまともに使えた試しのないもの。
それでも森の中でこのまま死ぬよりはまだいいだろうと考え魔法をかける。
すると新木は一気に生長し、天をつくほどの巨木にまで変化しそこから新木に宿っていたという聖霊まで姿を現した。
〝この地はあなたが創造した聖地。あなたがこの地を去らない限りこの地を必要とするもの以外は誰も踏み入れませんよ〟
そんな言葉から始まるシントののんびりとした生活。
同じように行き場を失った少女や幻獣や精霊、妖精たちなど様々な面々が集まり織りなすスローライフの幕開けです。
※この小説はカクヨム様でも連載しています。アルファポリス様とカクヨム様以外の場所では公開しておりません。
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
A級パーティから追放された俺はギルド職員になって安定した生活を手に入れる
国光
ファンタジー
A級パーティの裏方として全てを支えてきたリオン・アルディス。しかし、リーダーで幼馴染のカイルに「お荷物」として追放されてしまう。失意の中で再会したギルド受付嬢・エリナ・ランフォードに導かれ、リオンはギルド職員として新たな道を歩み始める。
持ち前の数字感覚と管理能力で次々と問題を解決し、ギルド内で頭角を現していくリオン。一方、彼を失った元パーティは内部崩壊の道を辿っていく――。
これは、支えることに誇りを持った男が、自らの価値を証明し、安定した未来を掴み取る物語。
子育てスキルで異世界生活 ~かわいい子供たち(人外含む)と楽しく暮らしてます~
九頭七尾
ファンタジー
子供を庇って死んだアラサー女子の私、新川沙織。
女神様が異世界に転生させてくれるというので、ダメもとで願ってみた。
「働かないで毎日毎日ただただ可愛い子供と遊んでのんびり暮らしたい」
「その願い叶えて差し上げましょう!」
「えっ、いいの?」
転生特典として与えられたのは〈子育て〉スキル。それは子供がどんどん集まってきて、どんどん私に懐き、どんどん成長していくというもので――。
「いやいやさすがに育ち過ぎでしょ!?」
思ってたよりちょっと性能がぶっ壊れてるけど、お陰で楽しく暮らしてます。
40歳のおじさん 旅行に行ったら異世界でした どうやら私はスキル習得が早いようです
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
部長に傷つけられ続けた私
とうとうキレてしまいました
なんで旅行ということで大型連休を取ったのですが
飛行機に乗って寝て起きたら異世界でした……
スキルが簡単に得られるようなので頑張っていきます
【完結】義姉上が悪役令嬢だと!?ふざけるな!姉を貶めたお前達を絶対に許さない!!
つくも茄子
ファンタジー
義姉は王家とこの国に殺された。
冤罪に末に毒杯だ。公爵令嬢である義姉上に対してこの仕打ち。笑顔の王太子夫妻が憎い。嘘の供述をした連中を許さない。我が子可愛さに隠蔽した国王。実の娘を信じなかった義父。
全ての復讐を終えたミゲルは義姉の墓前で報告をした直後に世界が歪む。目を覚ますとそこには亡くなった義姉の姿があった。過去に巻き戻った事を知ったミゲルは今度こそ義姉を守るために行動する。
巻き戻った世界は同じようで違う。その違いは吉とでるか凶とでるか……。
精霊が俺の事を気に入ってくれているらしく過剰に尽くしてくれる!が、周囲には精霊が見えず俺の評価はよろしくない
よっしぃ
ファンタジー
俺には僅かながら魔力がある。この世界で魔力を持った人は少ないからそれだけで貴重な存在のはずなんだが、俺の場合そうじゃないらしい。
魔力があっても普通の魔法が使えない俺。
そんな俺が唯一使える魔法・・・・そんなのねーよ!
因みに俺の周囲には何故か精霊が頻繁にやってくる。
任意の精霊を召還するのは実はスキルなんだが、召喚した精霊をその場に留め使役するには魔力が必要だが、俺にスキルはないぞ。
極稀にスキルを所持している冒険者がいるが、引く手あまたでウラヤマ!
そうそう俺の総魔力量は少なく、精霊が俺の周囲で顕現化しても何かをさせる程の魔力がないから直ぐに姿が消えてしまう。
そんなある日転機が訪れる。
いつもの如く精霊が俺の魔力をねだって頂いちゃう訳だが、大抵俺はその場で気を失う。
昔ひょんな事から助けた精霊が俺の所に現れたんだが、この時俺はたまたまうつ伏せで倒れた。因みに顔面ダイブで鼻血が出たのは内緒だ。
そして当然ながら意識を失ったが、ふと目を覚ますと俺の周囲にはものすごい数の魔石やら素材があって驚いた。
精霊曰く御礼だってさ。
どうやら俺の魔力は非常に良いらしい。美味しいのか効果が高いのかは知らんが、精霊の好みらしい。
何故この日に限って精霊がずっと顕現化しているんだ?
どうやら俺がうつ伏せで地面に倒れたのが良かったらしい。
俺と地脈と繋がって、魔力が無限増殖状態だったようだ。
そしてこれが俺が冒険者として活動する時のスタイルになっていくんだが、理解しがたい体勢での活動に周囲の理解は得られなかった。
そんなある日、1人の女性が俺とパーティーを組みたいとやってきた。
ついでに精霊に彼女が呪われているのが分かったので解呪しておいた。
そんなある日、俺は所属しているパーティーから追放されてしまった。
そりゃあ戦闘中だろうがお構いなしに地面に寝そべってしまうんだから、あいつは一体何をしているんだ!となってしまうのは仕方がないが、これでも貢献していたんだぜ?
何せそうしている間は精霊達が勝手に魔物を仕留め、素材を集めてくれるし、俺の身をしっかり守ってくれているんだが、精霊が視えないメンバーには俺がただ寝ているだけにしか見えないらしい。
因みにダンジョンのボス部屋に1人放り込まれたんだが、俺と先にパーティーを組んでいたエレンは俺を助けにボス部屋へ突入してくれた。
流石にダンジョン中層でも深層のボス部屋、2人ではなあ。
俺はダンジョンの真っただ中に追放された訳だが、くしくも追放直後に俺の何かが変化した。
因みに寝そべっていなくてはいけない理由は顔面と心臓、そして掌を地面にくっつける事で地脈と繋がるらしい。地脈って何だ?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる