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第15話 疼く身体、離れられない匂い
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軍を辞したカイルは、都心から離れた静かな町の一軒家で、レイとの新たな生活を始めた。
部隊のざわめきも、規律の鎖もない、穏やかな時間――そのはずだった。
だが、レイの身体は、思いのほか“番化”の影響に抗えずにいた。
「……また、熱い」
毛布にくるまりながら、レイは自分の胸元を押さえた。
抑えていたはずの発情が、ふとした匂いや温度の変化でぶり返す。
カイルの着替えの匂い、シーツに残る彼の残り香。
何気ないそれらすべてが、レイの内側に“求めろ”と囁いてくる。
(おかしい……発情期はとっくに過ぎたはずなのに)
がさり、と寝室のドアが開く音。
「レイ、大丈夫か? 薬、持ってきた」
「……いらない」
震える声に、カイルはベッドへと近づいた。
その体温にレイの本能が反応する。吐息が、勝手に熱を帯びていく。
「なぁ……なんで……お前の匂い、こんなに……」
レイが服の裾をつかむと、カイルはそっと彼の頬に触れた。
「それは、お前の身体がもう……俺にしか反応しなくなってるからだ。
――擬似番化じゃない。お前はもう、本当に“番”になりかけてる」
「そんな、知らない……聞いてない……」
「ちゃんと伝えたつもりだった。あの夜、お前が俺を受け入れてくれた時点で――身体は、絆を結び始めてたんだ」
耳元で囁かれる声に、レイはくたりと力を抜いた。
何度も拒もうとしてきた番の概念が、今は恐ろしいほどに甘く、胸に入り込んでくる。
「……俺といると、苦しいか?」
「……苦しくなんか、ない……。だけど、怖い……。このまま、全部お前のものになっていくのが」
「じゃあ、全部、俺のものになれよ」
熱く唇を塞がれる。
その瞬間、レイの中の理性がひとつ、またひとつ崩れていった。
部隊のざわめきも、規律の鎖もない、穏やかな時間――そのはずだった。
だが、レイの身体は、思いのほか“番化”の影響に抗えずにいた。
「……また、熱い」
毛布にくるまりながら、レイは自分の胸元を押さえた。
抑えていたはずの発情が、ふとした匂いや温度の変化でぶり返す。
カイルの着替えの匂い、シーツに残る彼の残り香。
何気ないそれらすべてが、レイの内側に“求めろ”と囁いてくる。
(おかしい……発情期はとっくに過ぎたはずなのに)
がさり、と寝室のドアが開く音。
「レイ、大丈夫か? 薬、持ってきた」
「……いらない」
震える声に、カイルはベッドへと近づいた。
その体温にレイの本能が反応する。吐息が、勝手に熱を帯びていく。
「なぁ……なんで……お前の匂い、こんなに……」
レイが服の裾をつかむと、カイルはそっと彼の頬に触れた。
「それは、お前の身体がもう……俺にしか反応しなくなってるからだ。
――擬似番化じゃない。お前はもう、本当に“番”になりかけてる」
「そんな、知らない……聞いてない……」
「ちゃんと伝えたつもりだった。あの夜、お前が俺を受け入れてくれた時点で――身体は、絆を結び始めてたんだ」
耳元で囁かれる声に、レイはくたりと力を抜いた。
何度も拒もうとしてきた番の概念が、今は恐ろしいほどに甘く、胸に入り込んでくる。
「……俺といると、苦しいか?」
「……苦しくなんか、ない……。だけど、怖い……。このまま、全部お前のものになっていくのが」
「じゃあ、全部、俺のものになれよ」
熱く唇を塞がれる。
その瞬間、レイの中の理性がひとつ、またひとつ崩れていった。
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