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1章 異世界へ
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オーガの魔石を回収する。
そのタイミングで上空から機械音声が聞こえてくる。
『D級ダンジョン『黒煙』を初めて攻略したことを確認。それに加え、「攻略時間2時間未満」「すべての魔物を一撃」「無傷で攻略」を確認。報酬部屋へと案内します』
との音声後に地上へのワープゾーンとは別のワープゾーンが出現する。
「報酬部屋っ!これは期待できそう!」
「だな。D級ダンジョンだから期待しすぎるのは良くないが、初めての攻略でオーガ含め一撃や2時間未満での攻略は俺たちが初めてだろう」
「だね!だって賢者さんがいなければ絶対、2時間未満での攻略なんて無理だもん!」
そんな話をしながら俺たちは報酬部屋へ向かう。
ワープゾーンを通り抜けると目の前に一つの宝箱があった。
「お兄ちゃんっ!私が開けていい!?」
「あぁ」
「やったー!」
ここは他の冒険者たちが攻略し尽くしたためか道中に宝箱はなかったため、冒険の醍醐味である宝箱開封にウズウズしていたカナデが笑顔で宝箱を開ける。
「おぉ!巻物が出てきたよ!」
「だな。早速鑑定するか」
*****
〈スキルスクロール〉
これを読むと誰でもスキルを手に入れることができる。どんなスキルを獲得できるかは確認不可。ただし、獲得者に不利益が講じるスキルではない。
*****
「ふむふむ……どうしよ?お兄ちゃん?」
「そうだな。俺は要らないからカナデが使っていいよ」
「え、いいの?」
「あぁ。俺はスキルに頼った戦いはしないからな。正直、魔法を覚えたところで使うとは思えない」
「分かった!ありがと!お兄ちゃんっ!」
俺の言葉を聞き、カナデが巻物を読む。
しばらくするとカナデの身体が光り、数秒後に消失する。
「スキルゲットー!しかもすっごく便利なスキルだよ!」
「ならちょっと鑑定させてくれ」
「うんっ!」
俺は新たに獲得したスキルを確認するためにカナデを調べる。
*****
〈魔道具作製スキルLv.1〉
魔力を使用し、魔道具を作製するスキル。レベルが上がれば自身の持つスキルや魔法を付与した道具を作製できる。
*****
「カナデにピッタリなスキルだな」
「うんっ!まだスキルレベルが1だから大したものは作れないけど、絶対お兄ちゃんの役に立つ魔道具を作るからね!」
「あぁ。楽しみにしてるよ」
そう言って俺はカナデの頭を撫でる。
「~~~っ!うんっ!楽しみにしててね!」
するとカナデが目を細め、可愛い笑顔で頷いてくれた。
2人で冒険者ギルドに戻る。
「え、もうクリアされたのですか?」
「はいっ!これがオーガの魔石です!」
カナデがオーガの魔石をレーネさんに渡す。
「ほ、本物です!さすがアキトさんとカナデさんですね!」
初めてのダンジョン攻略を2時間でクリアした俺たちに対し、当初は信じられないといった様子のレーネさんだったが、魔石を見て信じてくれた。
(俺たちが盗みをして手に入れたとは思ってないみたいだ。やっぱりレーネさんは良い人だな)
疑われても仕方のない事案だがレーネさんは俺たちのことを疑う様子を見せない。
「コチラの魔石は買い取ってよろしいですか?」
「お願いします!」
オーガの魔石と道中に倒したゴブリンたちの魔石も換金してもらい、良い収入となった。
「E級、もしくはD級ダンジョンを一定回数クリアしたらDランク冒険者へランクアップとなります。頑張ってくださいね!」
レーネさんからの励ましを受け、俺たちは宿屋に戻った。
初めてのダンジョン攻略から1週間が経過。
あの日以降、D級ダンジョン『黒煙』の攻略難易度を把握した俺たちは、一日2回オーガを倒していた。
そのためレベルが30近くまで上昇したが、ステータス値に変化はなかった。
そんなある日のこと。
「お兄ちゃんっ!大変だよ!」
午前中のオーガ討伐が終わり宿屋でゴロゴロしていると、“ドタドタっ!”と慌ただしくカナデが部屋に入ってくる。
「お米が見つかったよ!」
「なんだと!?」
ベッドの上でゴロゴロしていた俺は一瞬で起き上がる。
「はやく買いに行くぞ!予算は有り金全てだ!」
「お兄ちゃんならそう言うと思ったよ!」
俺の返答に満面の笑みを浮かべるカナデ。
この世界の料理文化は地球と比べ数倍も劣っている。
料理のレパートリーは少なく、味もカナデが作る方が美味しい料理ばかりで、早々にカナデが料理を担当することとなった。
カナデの家事スキルLv.MAXと賢者さんのおかげで地球にいた頃と同じ料理を食べることができるようになったが、米のない生活には慣れなかった。
そのため2人して毎日のように「米が食べたい」と嘆いていた。
「それで何処にあるんだ?」
「王都から馬車で1週間くらいかかる『ココナツ村』にあるらしいよ!さっきレーネさんから聞いた!」
「よし、早速その村に行って米を大量に購入しよう」
「だね!あ、ちなみに村の近くに大きな熊が沢山いるみたいだから、ついでに討伐しなきゃいけないけどね!」
どうやら米の栽培をしている『ココナツ村』から熊退治の依頼が出ており、それを達成するついでにお米を買おうと思ったようだ。
「村まで馬車で1週間かかる上に報酬が低過ぎて誰も受けなかったから受けれる人をEランク冒険者まで下げたらしいよ!」
「ってなると随分放置された依頼だな。というよりEランク冒険者が受けて良い案件なのか?熊の大量発生とかEランク冒険者だと荷が重いだろ」
「だから私たちに話が来たんだ。私たちってEランク冒険者とは思えないほどの実力を持ってるからね」
詳しく聞くと討伐しなければならない熊の数が分からない上に遠方ということでDランク以上という制限を設けていたが、俺たちなら大丈夫だとレーネさんが判断したようだ。
「何はともあれ米の在処を知ることができたのは大きい。しかも熊の大量発生ともなれば熊肉も手に入る。よくやったぞ」
「えへへ~」
素晴らしい成果をあげた妹の頭を優しく撫でる。
「じゃあ早速出発だ」
「だね!村の人たちも熊に困ってるみたいだから速く行こ!」
ということで、俺たちは買い出しと馬車の確保に向かった。
そのタイミングで上空から機械音声が聞こえてくる。
『D級ダンジョン『黒煙』を初めて攻略したことを確認。それに加え、「攻略時間2時間未満」「すべての魔物を一撃」「無傷で攻略」を確認。報酬部屋へと案内します』
との音声後に地上へのワープゾーンとは別のワープゾーンが出現する。
「報酬部屋っ!これは期待できそう!」
「だな。D級ダンジョンだから期待しすぎるのは良くないが、初めての攻略でオーガ含め一撃や2時間未満での攻略は俺たちが初めてだろう」
「だね!だって賢者さんがいなければ絶対、2時間未満での攻略なんて無理だもん!」
そんな話をしながら俺たちは報酬部屋へ向かう。
ワープゾーンを通り抜けると目の前に一つの宝箱があった。
「お兄ちゃんっ!私が開けていい!?」
「あぁ」
「やったー!」
ここは他の冒険者たちが攻略し尽くしたためか道中に宝箱はなかったため、冒険の醍醐味である宝箱開封にウズウズしていたカナデが笑顔で宝箱を開ける。
「おぉ!巻物が出てきたよ!」
「だな。早速鑑定するか」
*****
〈スキルスクロール〉
これを読むと誰でもスキルを手に入れることができる。どんなスキルを獲得できるかは確認不可。ただし、獲得者に不利益が講じるスキルではない。
*****
「ふむふむ……どうしよ?お兄ちゃん?」
「そうだな。俺は要らないからカナデが使っていいよ」
「え、いいの?」
「あぁ。俺はスキルに頼った戦いはしないからな。正直、魔法を覚えたところで使うとは思えない」
「分かった!ありがと!お兄ちゃんっ!」
俺の言葉を聞き、カナデが巻物を読む。
しばらくするとカナデの身体が光り、数秒後に消失する。
「スキルゲットー!しかもすっごく便利なスキルだよ!」
「ならちょっと鑑定させてくれ」
「うんっ!」
俺は新たに獲得したスキルを確認するためにカナデを調べる。
*****
〈魔道具作製スキルLv.1〉
魔力を使用し、魔道具を作製するスキル。レベルが上がれば自身の持つスキルや魔法を付与した道具を作製できる。
*****
「カナデにピッタリなスキルだな」
「うんっ!まだスキルレベルが1だから大したものは作れないけど、絶対お兄ちゃんの役に立つ魔道具を作るからね!」
「あぁ。楽しみにしてるよ」
そう言って俺はカナデの頭を撫でる。
「~~~っ!うんっ!楽しみにしててね!」
するとカナデが目を細め、可愛い笑顔で頷いてくれた。
2人で冒険者ギルドに戻る。
「え、もうクリアされたのですか?」
「はいっ!これがオーガの魔石です!」
カナデがオーガの魔石をレーネさんに渡す。
「ほ、本物です!さすがアキトさんとカナデさんですね!」
初めてのダンジョン攻略を2時間でクリアした俺たちに対し、当初は信じられないといった様子のレーネさんだったが、魔石を見て信じてくれた。
(俺たちが盗みをして手に入れたとは思ってないみたいだ。やっぱりレーネさんは良い人だな)
疑われても仕方のない事案だがレーネさんは俺たちのことを疑う様子を見せない。
「コチラの魔石は買い取ってよろしいですか?」
「お願いします!」
オーガの魔石と道中に倒したゴブリンたちの魔石も換金してもらい、良い収入となった。
「E級、もしくはD級ダンジョンを一定回数クリアしたらDランク冒険者へランクアップとなります。頑張ってくださいね!」
レーネさんからの励ましを受け、俺たちは宿屋に戻った。
初めてのダンジョン攻略から1週間が経過。
あの日以降、D級ダンジョン『黒煙』の攻略難易度を把握した俺たちは、一日2回オーガを倒していた。
そのためレベルが30近くまで上昇したが、ステータス値に変化はなかった。
そんなある日のこと。
「お兄ちゃんっ!大変だよ!」
午前中のオーガ討伐が終わり宿屋でゴロゴロしていると、“ドタドタっ!”と慌ただしくカナデが部屋に入ってくる。
「お米が見つかったよ!」
「なんだと!?」
ベッドの上でゴロゴロしていた俺は一瞬で起き上がる。
「はやく買いに行くぞ!予算は有り金全てだ!」
「お兄ちゃんならそう言うと思ったよ!」
俺の返答に満面の笑みを浮かべるカナデ。
この世界の料理文化は地球と比べ数倍も劣っている。
料理のレパートリーは少なく、味もカナデが作る方が美味しい料理ばかりで、早々にカナデが料理を担当することとなった。
カナデの家事スキルLv.MAXと賢者さんのおかげで地球にいた頃と同じ料理を食べることができるようになったが、米のない生活には慣れなかった。
そのため2人して毎日のように「米が食べたい」と嘆いていた。
「それで何処にあるんだ?」
「王都から馬車で1週間くらいかかる『ココナツ村』にあるらしいよ!さっきレーネさんから聞いた!」
「よし、早速その村に行って米を大量に購入しよう」
「だね!あ、ちなみに村の近くに大きな熊が沢山いるみたいだから、ついでに討伐しなきゃいけないけどね!」
どうやら米の栽培をしている『ココナツ村』から熊退治の依頼が出ており、それを達成するついでにお米を買おうと思ったようだ。
「村まで馬車で1週間かかる上に報酬が低過ぎて誰も受けなかったから受けれる人をEランク冒険者まで下げたらしいよ!」
「ってなると随分放置された依頼だな。というよりEランク冒険者が受けて良い案件なのか?熊の大量発生とかEランク冒険者だと荷が重いだろ」
「だから私たちに話が来たんだ。私たちってEランク冒険者とは思えないほどの実力を持ってるからね」
詳しく聞くと討伐しなければならない熊の数が分からない上に遠方ということでDランク以上という制限を設けていたが、俺たちなら大丈夫だとレーネさんが判断したようだ。
「何はともあれ米の在処を知ることができたのは大きい。しかも熊の大量発生ともなれば熊肉も手に入る。よくやったぞ」
「えへへ~」
素晴らしい成果をあげた妹の頭を優しく撫でる。
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ということで、俺たちは買い出しと馬車の確保に向かった。
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