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7章 凛くん争奪戦
修羅場が家までやって来る 4
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真奈美にしていた膝枕を無理やり終了させられ、俺たちは次のクジを引く。
「王様だーれだ!」
「今度は私が王様です!」
美奈が元気よく手を挙げる。
「そうですね。では……」
と、美奈が皆んなを見渡して何かを言おうとした時、「ピンポーンっ!」と玄関のチャイムが鳴る。
「デリバリーでーす。ケーキのお届けにまいりましたー」
「あ、ケーキが届いたみたいだね!」
今回、撮影の成功を祝い、ケーキを7種類買っており、このタイミングで届いたようだ。
寧々が立ち上がってケーキを受け取りに行く。
「むむっ。このタイミングでケーキの登場ですか。なら……よしっ!決めました!」
美奈が命令を決めたようで、寧々がケーキを持ってリビングに戻ってきたタイミングで口を開く。
「1番の方が私にケーキを食べさせてくださいっ!」
「はぁ!?また俺かよ!」
再び俺に命令が下され、俺は美奈の元へ行く。
(まぁ今回はケーキを食べさせるだけだ。身体的な接触はないから簡単だろ)
そう思い“パパっ!”と終わらせようと思う。
「で、どのケーキを食べるんだ?」
「これです!」
美奈がショートケーキを選ぶ。
「分かったよ。寧々ー」
「持ってきてるよ!」
俺の意図が伝わったようで、寧々が人数分の皿とフォークを持ってきた。
「じゃあ食べさせるけど……嫌ならすぐに言うんだぞ?」
「はいっ!あ、私から何か指示があるまでは続けてくださいね!」
「分かったよ」
俺はショートケーキを皿に移し、フォークを持つ。
「美奈、行くぞ。口を開けてくれ」
「あーんっ」
美奈が目をつぶり、大きく口を開ける。
「っ!」
(無防備すぎだろ……)
可愛く口を開けている美奈を見て固まる。
「……リン様?」
「あ、あぁ。行くぞ」
俺は美奈の元へフォークを持っていく。
「口を開けてくれ」
「はいっ!あーんっ!」
「っ!」
無防備な顔を見せる美奈に見惚れそうになるが、グッと堪えてフォークを美奈の口に運ぶ。
「はむっ!んー!美味しいです!」
「そ、そうか」
(ふぅ、なんとか終わった……)
身体的な接触は何一つしてないが、なぜか疲れた。
そんな俺に、耳を疑うほどの言葉が聞こえてきた。
「ではリン様っ!残りもお願いします!王様である私はまだ満足してませんからね!」
「えぇ……」
「リン様?王様の命令は絶対ですよ?」
「………仰せのままに」
俺は無防備に口を開く可愛い美奈を何度も眺めながら、美奈にケーキを食べさせる。
「夏目様がデレデレしてます」
「ですね。小鳥遊さんに見惚れ過ぎて手際が悪すぎます」
「アイドルの無防備な顔を至近距離から眺められるなんて良い身分ね」
「凛くんのバカっ」
4人の視線がものすごく痛かったです。
結局、美奈がケーキを食べ終えるまで食べさせた。
「リン様っ、ありがとうございます!とーっても美味しかったです!」
「あ、あぁ。それなら良かったよ」
俺は苦笑いで美奈に返事をする。
そんな俺を見ながら未だにブツブツ言っている4人。
「こほんっ!み、皆んなもケーキ食べたいだろ?少し休憩して食べようぜ」
「えっ!夏目様が食べさせてくれるのですか!?」
「そんなことしねぇよ!」
ナチュラルに俺が食べさせる流れを作ろうとしてくる。
「むぅ。ケチです」
「ケチね」
「ケチすぎです」
「凛くん、器が小さいよ」
「やかましいわっ!」
団結してる4人が厄介すぎる。
「寧々。皿とフォークを配ってくれ」
「はいはい」
俺は寧々を頼ることで無理やり話を終わらせる。
そして各々がケーキを選び、ケーキを食べながら一度休憩を挟む。
「これ美味しいっ!」
「だな。結構良いところのケーキなのか?」
「はい。雨宮家御用達の有名ケーキ屋です。本当はデリバリーなどないのですが、特別にお願いしました」
「そ、そうか」
ここでもお嬢様としての力を存分に発揮していた。
「あ、そうだ、お兄ちゃん!せっかくだから半分こしよ!私のモンブランあげるから、お兄ちゃんのチョコケーキ半分ちょーだいっ!」
あまりの美味しさに交換を申し出た寧々が俺の側までやって来る。
「あぁ、良いぞ。それなら……っと、寧々。ちょっと動くなよ」
「なーに?」
俺は寧々に動かないようお願いする。
「口元にモンブランが付いてるぞ」
俺は寧々の口元に付いてるモンブランを人差し指で取り、モンブランの付いた自分の指を舐める。
「よし、これで問題ないな」
「うん!ありがとー!」
寧々が満面の笑みで答え、俺とケーキを交換する。
そして周囲を見渡すと…
「「「「「じーっ」」」」」
なぜかジト目が向けられていた。
「リン様はいつも寧々さんとイチャイチャしてたんですね」
「とても自然な行動でした。絶対、普段からやってますよ、アレは」
「寧々ちゃんが可愛いのは分かるけど血は繋がってるからね?」
「その通りです。なので寧々さんを攻略したらダメですよ?」
「さすがシスコンね」
「………」
(もうヤダ!この5人!団結力が凄すぎるんだけど!)
そんなことを心の底から思った。
「王様だーれだ!」
「今度は私が王様です!」
美奈が元気よく手を挙げる。
「そうですね。では……」
と、美奈が皆んなを見渡して何かを言おうとした時、「ピンポーンっ!」と玄関のチャイムが鳴る。
「デリバリーでーす。ケーキのお届けにまいりましたー」
「あ、ケーキが届いたみたいだね!」
今回、撮影の成功を祝い、ケーキを7種類買っており、このタイミングで届いたようだ。
寧々が立ち上がってケーキを受け取りに行く。
「むむっ。このタイミングでケーキの登場ですか。なら……よしっ!決めました!」
美奈が命令を決めたようで、寧々がケーキを持ってリビングに戻ってきたタイミングで口を開く。
「1番の方が私にケーキを食べさせてくださいっ!」
「はぁ!?また俺かよ!」
再び俺に命令が下され、俺は美奈の元へ行く。
(まぁ今回はケーキを食べさせるだけだ。身体的な接触はないから簡単だろ)
そう思い“パパっ!”と終わらせようと思う。
「で、どのケーキを食べるんだ?」
「これです!」
美奈がショートケーキを選ぶ。
「分かったよ。寧々ー」
「持ってきてるよ!」
俺の意図が伝わったようで、寧々が人数分の皿とフォークを持ってきた。
「じゃあ食べさせるけど……嫌ならすぐに言うんだぞ?」
「はいっ!あ、私から何か指示があるまでは続けてくださいね!」
「分かったよ」
俺はショートケーキを皿に移し、フォークを持つ。
「美奈、行くぞ。口を開けてくれ」
「あーんっ」
美奈が目をつぶり、大きく口を開ける。
「っ!」
(無防備すぎだろ……)
可愛く口を開けている美奈を見て固まる。
「……リン様?」
「あ、あぁ。行くぞ」
俺は美奈の元へフォークを持っていく。
「口を開けてくれ」
「はいっ!あーんっ!」
「っ!」
無防備な顔を見せる美奈に見惚れそうになるが、グッと堪えてフォークを美奈の口に運ぶ。
「はむっ!んー!美味しいです!」
「そ、そうか」
(ふぅ、なんとか終わった……)
身体的な接触は何一つしてないが、なぜか疲れた。
そんな俺に、耳を疑うほどの言葉が聞こえてきた。
「ではリン様っ!残りもお願いします!王様である私はまだ満足してませんからね!」
「えぇ……」
「リン様?王様の命令は絶対ですよ?」
「………仰せのままに」
俺は無防備に口を開く可愛い美奈を何度も眺めながら、美奈にケーキを食べさせる。
「夏目様がデレデレしてます」
「ですね。小鳥遊さんに見惚れ過ぎて手際が悪すぎます」
「アイドルの無防備な顔を至近距離から眺められるなんて良い身分ね」
「凛くんのバカっ」
4人の視線がものすごく痛かったです。
結局、美奈がケーキを食べ終えるまで食べさせた。
「リン様っ、ありがとうございます!とーっても美味しかったです!」
「あ、あぁ。それなら良かったよ」
俺は苦笑いで美奈に返事をする。
そんな俺を見ながら未だにブツブツ言っている4人。
「こほんっ!み、皆んなもケーキ食べたいだろ?少し休憩して食べようぜ」
「えっ!夏目様が食べさせてくれるのですか!?」
「そんなことしねぇよ!」
ナチュラルに俺が食べさせる流れを作ろうとしてくる。
「むぅ。ケチです」
「ケチね」
「ケチすぎです」
「凛くん、器が小さいよ」
「やかましいわっ!」
団結してる4人が厄介すぎる。
「寧々。皿とフォークを配ってくれ」
「はいはい」
俺は寧々を頼ることで無理やり話を終わらせる。
そして各々がケーキを選び、ケーキを食べながら一度休憩を挟む。
「これ美味しいっ!」
「だな。結構良いところのケーキなのか?」
「はい。雨宮家御用達の有名ケーキ屋です。本当はデリバリーなどないのですが、特別にお願いしました」
「そ、そうか」
ここでもお嬢様としての力を存分に発揮していた。
「あ、そうだ、お兄ちゃん!せっかくだから半分こしよ!私のモンブランあげるから、お兄ちゃんのチョコケーキ半分ちょーだいっ!」
あまりの美味しさに交換を申し出た寧々が俺の側までやって来る。
「あぁ、良いぞ。それなら……っと、寧々。ちょっと動くなよ」
「なーに?」
俺は寧々に動かないようお願いする。
「口元にモンブランが付いてるぞ」
俺は寧々の口元に付いてるモンブランを人差し指で取り、モンブランの付いた自分の指を舐める。
「よし、これで問題ないな」
「うん!ありがとー!」
寧々が満面の笑みで答え、俺とケーキを交換する。
そして周囲を見渡すと…
「「「「「じーっ」」」」」
なぜかジト目が向けられていた。
「リン様はいつも寧々さんとイチャイチャしてたんですね」
「とても自然な行動でした。絶対、普段からやってますよ、アレは」
「寧々ちゃんが可愛いのは分かるけど血は繋がってるからね?」
「その通りです。なので寧々さんを攻略したらダメですよ?」
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そんなことを心の底から思った。
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