追放された最弱ハンター、最強を目指して本気出す〜実は【伝説の魔獣王】と魔法で【融合】してるので無双はじめたら、元仲間が落ちぶれていきました〜

里海慧

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27話 リナの決意を聞きました

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 リナの面談が、滞りなく進められている。だが、ヒトコトいいたい。


 なぜ、こんなにも空気が違うんだ!? オレの時のあの殺伐とした、胃がキリキリするような、刺すような空気はどこに行った!?
 ……ぜんぜん、ヒトコトじゃ足りなかったな。まぁ、リュカオンの話してたから仕方ないけど……納得いかない。


「それではリナさん、これからもこの街でハンターとしての活躍を期待しているよ」

「はいっ! この街のために頑張ります!」

 弾けるような笑顔でリナが宣言する。
 いま、『この街のため』って言ってなかったか? 待てよ、この街ってプロキオンだよな?
 え、何、リナはこの街で頑張りたいのか?

 ギルド長も、ものすごくニコニコしてる。そりゃそうか、SSSランクで0.1パーセント、Sランクで3パーセントの出現率だ。今までギルド長や、10人くらいしかいないSランクハンターにかかっていた負担を、分担できるもんな。

 クッ、「いや、オレはこの街を出て行きます」なんて、ギルド長とリナの笑顔を見たら、いえないっ!!
 だって、オレは誰かの笑顔を奪うようなこと、いいたくない。



 ギルド長のエルナトは、カイトが危険人物でないと周知するための準備を進めていた。熟考に熟考をかさねた結果、リュカオンのことも公にしてしまう方向にしたのだ。

 最終的にはそれが一番カイトのためになると判断した。

 様々なシナリオを考えていると、国王から毎年恒例のハンター派遣の依頼が来ていたので、これを使うことに決めた。
 国王も参加する討伐だから、認めてもらうのには丁度いい。
 そのためには、まだしばらくこの街にいてもらう必要がある。

(カイト……もう少しだけ、僕の力の及ぶこの街に残るんだ。もう少しだけ、君に必要な地盤固めがすむまでは————)


 この日、無事カイトパーティーが成立した。このあとカイトの快進撃はいきおいを増して進むことになる。



     ***



「え、リナってずっと宿屋にいたんだ!」

「うん、こんな体質だから、いつ街を出て行くかわからなかったし……でも、この街に住むなら、部屋を借りようかと思って」

 ギルドの受付で、報酬やリナの新しいゴールドのハンターカードを受け取って、ふたりは倉庫に来ていた。
 ベヒーモス討伐のさいに採取した薬草や、素材を仕分けしている。

「そっか。それなら、部屋が見つかるまでウチに来る?」

「カイトの家?」

「うん、オレひとりだし、2階はいま使ってないから、リナ専用にして構わないよ」

 カイトは薬草の仕分け、リナは水魔法で素材の洗浄をしている。

「……それはありがたいけど、家賃はどうしたらいい?」

「家賃の代わりに、定期的に2階の掃除をしてほしい。正直、使ってないのに掃除するの、大変だったんだ」

「でも、本当に迷惑じゃないの?」

「迷惑じゃないよ。あ、そうか、魔道具で結界とか張ろうか? 女の子だし、不安だよな」

 オレとしては、単純に宿代がもったいないと思っただけだけど、リナからしたら怪しい誘いに聞こえるよなぁ。
 まぁ、宿屋の方がいいっていうなら、それでもいいんだけど。

「ううん、不安はないし、結界なんていらないよ。じゃぁ、お言葉に甘えて、部屋が決まるまでよろしくお願いします」

 リナはそう言ってニッコリと笑った。
 花が咲くような笑顔に、これは……もう少し危機感を持った方がいいんじゃないかと、思ってしまった。


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