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26話 リナも再チェックを受けました

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「マリーさん、これ討伐証明ね。あと、パーティーメンバーの追加も頼みたい」

「え! もう終わったんですか!? ベヒーモスですよ!?!?」

 またしてもマリーさんは驚いている。
 いや、これでも行きは裏技使ったけど、帰りは歩きだからそこそこ時間かかったんだけど……。

 しかもマリーさんの絶叫に近いベヒーモスって単語に、ギルドにいるヤツらが反応してる。背中に痛いくらい視線が刺さってる。……面倒なことになりそうだ。

「はい、これハンターカード。あ、そうだ、ついでにリナの再チェックも頼もうかな」

「えー! カイトってSSSランクハンターなの!?!? 黒いカードって初めて見た!!」

 横からリナが、マリーさんに負けないくらいの絶叫で、オレのランクを周知してくれる。
 隠すつもりはないからいいんだけど……視線だけじゃなく、ザワザワし始めた。ちょっと待って。いきなり注目浴びるには、そっちの経験値がぜんぜん足りてないんだ!!

「マリーさん、ごめん、急いで頼めるかな? 面倒なことになりそう」

 ハッとしたマリーさんが、超特急で準備してくれる。リナをパーティーメンバーに登録したあと、再チェックを受けることになった。その間に討伐証明の鑑定をしてくれるそうなので、オレも付き添いで見学することにした。



     ***



「リナ・クライトンさんですね。では、お願いします」

「はい、お願いします」

 リナは検査用の器具に手を乗せた。そして、画面をみて目を見開いている。


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 リナ・クライトン female 22

 魔力量 91736(S)

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「えっ!? なんで!? 倍になってる!!」

 検査担当者のハンナさんより驚いてるリナに、ネタバラシをする。

「あぁ、オレのパーティーメンバーになると、全能力が倍になるんだ」

「そ、そんなことできるの!? 何それ反則じゃん……どうりでベヒーモスと戦える訳だわ」

「でも、倍になるのは能力だけだから、油断するなよ」

 能力は倍になるけど、経験値はそのままなのだ。油断すると魔獣の餌食になってしまう。

「うん、わかった。気をつける」

「ではリナさん、こちらもお願いします」

 続いてリナは、適性検査の魔石板に手を乗せた。


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 リナ・クライトン female 22

 適性検査結果 
 氷魔法 水魔法 風魔法 炎魔法
 土魔法 回復魔法
 魔力強化 敏捷強化

 特殊:マジックイーター

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「あ、敏捷強化が増えてる。そっか、討伐行きまくったから……へへ、嬉しいな」
     
 リナの笑顔に、オレもホッコリした。リナの新しいハンターカードは、ギルド長と面談のあとに発行されるらしい。
 何故だかオレも呼ばれて、リナとふたりギルド長の部屋にむかった。


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