73 / 81
4章 ランブイユ編
73 過ちを正す時
しおりを挟む
その厚く重い扉は、稲妻に打たれた生木のように左右に分かれて崩れ落ちる。
反射的に私はミニョンを抱え、外に飛び出した。
そんな私はミニョンごと、誰かの腕に受け止められた。顔を上げて確かめたその人に、私は溢れてきた涙が止められない。
「ノルマン、様……? どうして……」
ノルマンにまた会ったらきっと、殺されるかもしれない恐怖に足がすくんでしまうだろうと思っていたのに。
なのにどうして、また会えたことにほっとして、涙が止まらないのだろう。
それにノルマンも、どうして私をそんなに切なげな目で見つめるの?
ルオンも私も、殺したいほど憎いのではなかったの……。
「ディア……ここから離れるぞ!」
ノルマンの声に、ミニョンが魔法を放った。
◆◆◆
しん、と一瞬、周囲の音が消え、ぱちっと空気のはぜる音。
ミニョンの移動魔法で、私たちはソロモンホール近くの回廊に移動していた。
一変した目の前の景色に、私はほっと息をつく。
近くで待ち構えていたヴァンホーテ侯爵所縁の使用人に案内されて、ホールの人目につかない位置に忍び込むことができた私とノルマンは、思わず息を詰めた。
ホールいっぱいに広がる不快な魔力の残響に、胸の奥をかき乱されるような不快感がこみ上げる。禁制魔法が発動した証だ。
少女の姿のまま私たちについてきたミニョンが呟いた。
「ここに浮かんでる魔法陣も本体じゃない。別の場所から転送されてきている。本体がどこにあるかは、あれを壊してみないとかな……」
玉座に坐する王の眼前には、鈍い光を放って浮かぶ魔法陣と、大きな虎の姿。
やおら玉座から立ち上がった王が、高らかに宣言した。
「皆の者、しかと見よ! 我が国の魔法師たちがついに成し遂げたのだ」
濁った灰色の毛並みの虎は、ホール内に立ち並ぶ人々を見下ろすようにして咆哮した。
(あれが……偽の精霊!)
一見、その虎の姿は精霊を思わせる。精霊という存在を人の話でしか知らない者なら、信じてしまうかもしれない。
けれど、本物の精霊を一度でも見た者なら、その違いに容易に気づくことだろう。偽物は真の精霊――ルオンが存在することで周囲に醸し出す清廉な気配とはまったく異なる、禍々しい空気だけを纏っている。
その全身に纏うのは、濃い瘴気。というより、瘴気で出来た存在――魔物と呼ぶべきもの。
――あれが僕のふりしてたんだろ! 公爵もそう思ってるみたいだぞ。
ルオンが言うように、偽の精霊を見据えたままのノルマンが、腰に帯びた長剣に手をかけるのが見えた。
「ディア」
突然呼びかけられてドキッとした私に、ノルマンは視線を偽の精霊に向けたまま、静かに告げた。
「これではっきりしました。だから……終わったら、きちんと謝罪させてください」
「はい……」
「俺はあれを討ちます。助けてくれますか?」
「もちろんです!」
玉座に尊大に身を沈める国王の足元には、数人の近衛の騎士に囲まれ、動きを封じられている王太子、アルの姿。
王を止めようとして、失敗したのだ。
「今宵は王国にとって、記録すべき日となることだろう。魔法によって精霊を生み出し、その尊き存在を思いのままに操ることに成功した余の名は、王国の歴史にしかと刻まれる。我が国の更なる発展と拡大のため、精霊と共に隣国への侵攻と制圧を宣言する」
この言葉には、それまで固唾を飲んで見守っていた人々から漣のようにどよめきが起こった。
精霊を思いのままに操る?
精霊と共に戦争をする?
ありえない。
精霊力は魔法に勝る強大な力とはいえ、精霊は善なる存在。
不必要に人や自然を傷つけ破壊することに使えば、その存在自体が永遠に消滅するのが理。
ゆえに理に反する行為には、いくら主とする精霊師の言葉であっても従わないし、従うことができない。
私と同じく、それを知る者たちは王の言葉を訝しみ、疑念を互いに耳打ちし合った。
「ほお……余の言葉が信じられないとはな。ならば、試して見せよう」
ニヤリと口元の片端を上げ、王は一人の貴族の男を指さし、虎に命じた。
「余を愚弄する、あの不届き者を食らってみよ!」
途端、虎の姿をした偽物が、咆哮して牙をむき、その男に襲い掛かろうとした。
同時にその場にいた誰もが、我先にと外へ通じる扉に向かって逃げ出す。
けれど扉はいずれも外から施錠されていて開かない。押されて倒れる令嬢たちが上げる悲鳴と、騎士たちの乱暴さを諫める声が交錯して、ホールは混とんの場と化した。
その騒ぎに乗じて、ノルマンが偽の精霊目掛けて剣を一閃する。生じた凄まじい剣気に斬られて、虎の姿をしたものは深手を負い、大きくのたうった。
これに動揺する騎士たちの囲みを振り払い、アルが魔法を放つ。
放たれた魔法は、突風が刃となり、発光して浮かぶ魔法陣と偽の精霊を切り裂いた。時を同じくして、ミニョンもアルの魔法に重ねるように炎が無数の矢と化す魔法を放つ。その矢が全身に突き刺さり、炎に包まれた虎は動きを止める。同じく燃える矢を受けた魔法陣も黒い塵となり、霧散したかに見えた。
だがそれに王は動じることなく、騎士たちにアルを魔法封じの魔道具で拘束するように命じると、魔法師たちに新たな詠唱を命じた。
ミニョンにも騎士たちが拘束しようと迫ってきたが、ポンッ! と一瞬にして毛玉に姿を変えたミニョンを騎士たちはたちまち見失う。消えたように見えたミニョンに戸惑う騎士たちを尻目に、私のポケットに滑り込んできた毛玉のミニョン。
「わかってると思うけど、精霊力はまだ温存しておいて。魔法陣の本体を探すのが先」
本体が別にあるなら、目の前を浄化したところで、無限に浄化を繰り返すことになるだけ。それではさすがのルオンの精霊力もいつか底が尽きる。
騎士や魔法師たちから死角になる柱の陰に身を滑らし、私はミニョンに無言で頷くと、ルオンと感覚を同期する。
ノルマンに向かってくる騎士たちとは、いつの間にか現れたステファンと数人の味方らしき騎士たちが激しく切り結んでいる。自分を拘束しようとした騎士たちを退けたアルも、魔法で加勢する。
ノルマンはステファンに背中を預け、魔法師たちに向かって剣気を放ち、詠唱の声を断ち切った。
しかし、いったん止まったはずの詠唱は残響となって、ホール揺らす低い振動に変わり消えずにいる。見る間に新しい魔法陣が出現し、また宙に浮き上がり始めた。
本体である魔法陣を破壊しない限り、再生が繰り返されてしまう……。
「ルオン、まだ見つからない? ミニョンはどう?」
「うーん……。今、魔力痕をたどってるとこ。待って」
――ここは元々、土壌に含まれている魔石片から放出されている瘴気との区別がつきにくいんだよね……。
ルオンも思った以上に感知に苦戦している。でも、ここで焦れては余計に感知できなくなる……今は集中!
ミニョンはポケットから飛び出し、どこかに姿を消した。
再び浮かぶ魔法陣の中から、さっき消えたはずの虎と同じ姿のものが現れ出る。
ノルマンがまたそれに斬りかかり、今度はその一撃で討ち果たした――と思えたが、その虎の両眼が禍々しい赤黒い色に変わった。そしてその体を取り巻くように黒い煤のような煙が湧いてきて、繋ぎ合わせていたものが崩れるようにばらばらと散らばり、それが何体もの魔物に姿を変える。
別々の個体に分かれた魔物たちは四方に散り、逃げ惑う人々に容赦なく襲い掛かっていく。
その様子を玉座に鎮座したまま、愉快な見世物でも眺めているかのように、にたにたと見守るだけの王。魔法師たちが、王と自分たちだけを囲む結界を張っていたのだ。
アルやステファンたちが、人々に襲い掛かる魔物を切り伏せていく。魔法が使える貴族たちもそれに加わっていた。
ノルマンが対峙しているのは、あの虎を核となって形成していたと思われる、とりわけ巨大な魔物。そのトカゲのような姿の魔物は、長く伸びた太い尻尾をノルマン目掛けて叩きつけた。
バシンッ――!
ホール全体が揺れるほどの振動。
しかしノルマンに交わされた魔物の尻尾に激しく打ちつけられた床は、その衝撃に耐えられず、幾つもの亀裂を走らせる。その亀裂から滲み出した、濃い瘴気。
「見つけた!」
歓喜した私の足元の亀裂は、あっという間に瓦礫と化し、地下の空間へと吸い込まれるように滑り落ちていく。
「ディアーっ!」
その崩落に足元をすくわれて、逃げる間もなく瓦礫と共に地下へと滑り落ちていく私のもとへ、ノルマンが身を投げ出すように飛び込んできた。
一瞬にして、私の視界は砂埃に白く閉ざされた。
反射的に私はミニョンを抱え、外に飛び出した。
そんな私はミニョンごと、誰かの腕に受け止められた。顔を上げて確かめたその人に、私は溢れてきた涙が止められない。
「ノルマン、様……? どうして……」
ノルマンにまた会ったらきっと、殺されるかもしれない恐怖に足がすくんでしまうだろうと思っていたのに。
なのにどうして、また会えたことにほっとして、涙が止まらないのだろう。
それにノルマンも、どうして私をそんなに切なげな目で見つめるの?
ルオンも私も、殺したいほど憎いのではなかったの……。
「ディア……ここから離れるぞ!」
ノルマンの声に、ミニョンが魔法を放った。
◆◆◆
しん、と一瞬、周囲の音が消え、ぱちっと空気のはぜる音。
ミニョンの移動魔法で、私たちはソロモンホール近くの回廊に移動していた。
一変した目の前の景色に、私はほっと息をつく。
近くで待ち構えていたヴァンホーテ侯爵所縁の使用人に案内されて、ホールの人目につかない位置に忍び込むことができた私とノルマンは、思わず息を詰めた。
ホールいっぱいに広がる不快な魔力の残響に、胸の奥をかき乱されるような不快感がこみ上げる。禁制魔法が発動した証だ。
少女の姿のまま私たちについてきたミニョンが呟いた。
「ここに浮かんでる魔法陣も本体じゃない。別の場所から転送されてきている。本体がどこにあるかは、あれを壊してみないとかな……」
玉座に坐する王の眼前には、鈍い光を放って浮かぶ魔法陣と、大きな虎の姿。
やおら玉座から立ち上がった王が、高らかに宣言した。
「皆の者、しかと見よ! 我が国の魔法師たちがついに成し遂げたのだ」
濁った灰色の毛並みの虎は、ホール内に立ち並ぶ人々を見下ろすようにして咆哮した。
(あれが……偽の精霊!)
一見、その虎の姿は精霊を思わせる。精霊という存在を人の話でしか知らない者なら、信じてしまうかもしれない。
けれど、本物の精霊を一度でも見た者なら、その違いに容易に気づくことだろう。偽物は真の精霊――ルオンが存在することで周囲に醸し出す清廉な気配とはまったく異なる、禍々しい空気だけを纏っている。
その全身に纏うのは、濃い瘴気。というより、瘴気で出来た存在――魔物と呼ぶべきもの。
――あれが僕のふりしてたんだろ! 公爵もそう思ってるみたいだぞ。
ルオンが言うように、偽の精霊を見据えたままのノルマンが、腰に帯びた長剣に手をかけるのが見えた。
「ディア」
突然呼びかけられてドキッとした私に、ノルマンは視線を偽の精霊に向けたまま、静かに告げた。
「これではっきりしました。だから……終わったら、きちんと謝罪させてください」
「はい……」
「俺はあれを討ちます。助けてくれますか?」
「もちろんです!」
玉座に尊大に身を沈める国王の足元には、数人の近衛の騎士に囲まれ、動きを封じられている王太子、アルの姿。
王を止めようとして、失敗したのだ。
「今宵は王国にとって、記録すべき日となることだろう。魔法によって精霊を生み出し、その尊き存在を思いのままに操ることに成功した余の名は、王国の歴史にしかと刻まれる。我が国の更なる発展と拡大のため、精霊と共に隣国への侵攻と制圧を宣言する」
この言葉には、それまで固唾を飲んで見守っていた人々から漣のようにどよめきが起こった。
精霊を思いのままに操る?
精霊と共に戦争をする?
ありえない。
精霊力は魔法に勝る強大な力とはいえ、精霊は善なる存在。
不必要に人や自然を傷つけ破壊することに使えば、その存在自体が永遠に消滅するのが理。
ゆえに理に反する行為には、いくら主とする精霊師の言葉であっても従わないし、従うことができない。
私と同じく、それを知る者たちは王の言葉を訝しみ、疑念を互いに耳打ちし合った。
「ほお……余の言葉が信じられないとはな。ならば、試して見せよう」
ニヤリと口元の片端を上げ、王は一人の貴族の男を指さし、虎に命じた。
「余を愚弄する、あの不届き者を食らってみよ!」
途端、虎の姿をした偽物が、咆哮して牙をむき、その男に襲い掛かろうとした。
同時にその場にいた誰もが、我先にと外へ通じる扉に向かって逃げ出す。
けれど扉はいずれも外から施錠されていて開かない。押されて倒れる令嬢たちが上げる悲鳴と、騎士たちの乱暴さを諫める声が交錯して、ホールは混とんの場と化した。
その騒ぎに乗じて、ノルマンが偽の精霊目掛けて剣を一閃する。生じた凄まじい剣気に斬られて、虎の姿をしたものは深手を負い、大きくのたうった。
これに動揺する騎士たちの囲みを振り払い、アルが魔法を放つ。
放たれた魔法は、突風が刃となり、発光して浮かぶ魔法陣と偽の精霊を切り裂いた。時を同じくして、ミニョンもアルの魔法に重ねるように炎が無数の矢と化す魔法を放つ。その矢が全身に突き刺さり、炎に包まれた虎は動きを止める。同じく燃える矢を受けた魔法陣も黒い塵となり、霧散したかに見えた。
だがそれに王は動じることなく、騎士たちにアルを魔法封じの魔道具で拘束するように命じると、魔法師たちに新たな詠唱を命じた。
ミニョンにも騎士たちが拘束しようと迫ってきたが、ポンッ! と一瞬にして毛玉に姿を変えたミニョンを騎士たちはたちまち見失う。消えたように見えたミニョンに戸惑う騎士たちを尻目に、私のポケットに滑り込んできた毛玉のミニョン。
「わかってると思うけど、精霊力はまだ温存しておいて。魔法陣の本体を探すのが先」
本体が別にあるなら、目の前を浄化したところで、無限に浄化を繰り返すことになるだけ。それではさすがのルオンの精霊力もいつか底が尽きる。
騎士や魔法師たちから死角になる柱の陰に身を滑らし、私はミニョンに無言で頷くと、ルオンと感覚を同期する。
ノルマンに向かってくる騎士たちとは、いつの間にか現れたステファンと数人の味方らしき騎士たちが激しく切り結んでいる。自分を拘束しようとした騎士たちを退けたアルも、魔法で加勢する。
ノルマンはステファンに背中を預け、魔法師たちに向かって剣気を放ち、詠唱の声を断ち切った。
しかし、いったん止まったはずの詠唱は残響となって、ホール揺らす低い振動に変わり消えずにいる。見る間に新しい魔法陣が出現し、また宙に浮き上がり始めた。
本体である魔法陣を破壊しない限り、再生が繰り返されてしまう……。
「ルオン、まだ見つからない? ミニョンはどう?」
「うーん……。今、魔力痕をたどってるとこ。待って」
――ここは元々、土壌に含まれている魔石片から放出されている瘴気との区別がつきにくいんだよね……。
ルオンも思った以上に感知に苦戦している。でも、ここで焦れては余計に感知できなくなる……今は集中!
ミニョンはポケットから飛び出し、どこかに姿を消した。
再び浮かぶ魔法陣の中から、さっき消えたはずの虎と同じ姿のものが現れ出る。
ノルマンがまたそれに斬りかかり、今度はその一撃で討ち果たした――と思えたが、その虎の両眼が禍々しい赤黒い色に変わった。そしてその体を取り巻くように黒い煤のような煙が湧いてきて、繋ぎ合わせていたものが崩れるようにばらばらと散らばり、それが何体もの魔物に姿を変える。
別々の個体に分かれた魔物たちは四方に散り、逃げ惑う人々に容赦なく襲い掛かっていく。
その様子を玉座に鎮座したまま、愉快な見世物でも眺めているかのように、にたにたと見守るだけの王。魔法師たちが、王と自分たちだけを囲む結界を張っていたのだ。
アルやステファンたちが、人々に襲い掛かる魔物を切り伏せていく。魔法が使える貴族たちもそれに加わっていた。
ノルマンが対峙しているのは、あの虎を核となって形成していたと思われる、とりわけ巨大な魔物。そのトカゲのような姿の魔物は、長く伸びた太い尻尾をノルマン目掛けて叩きつけた。
バシンッ――!
ホール全体が揺れるほどの振動。
しかしノルマンに交わされた魔物の尻尾に激しく打ちつけられた床は、その衝撃に耐えられず、幾つもの亀裂を走らせる。その亀裂から滲み出した、濃い瘴気。
「見つけた!」
歓喜した私の足元の亀裂は、あっという間に瓦礫と化し、地下の空間へと吸い込まれるように滑り落ちていく。
「ディアーっ!」
その崩落に足元をすくわれて、逃げる間もなく瓦礫と共に地下へと滑り落ちていく私のもとへ、ノルマンが身を投げ出すように飛び込んできた。
一瞬にして、私の視界は砂埃に白く閉ざされた。
118
あなたにおすすめの小説
白い結婚の末、離婚を選んだ公爵夫人は二度と戻らない』
鍛高譚
恋愛
白い結婚の末、「白い結婚」の末、私は冷遇され、夫は愛人を溺愛していた――ならば、もう要らないわ」
公爵令嬢 ジェニファー・ランカスター は、王弟 エドワード・クラレンス公爵 のもとへ政略結婚として嫁ぐ。
だが、その結婚生活は冷たく空虚なものだった。夫は愛人 ローザ・フィッツジェラルド に夢中になり、公爵夫人であるジェニファーは侮辱され、無視され続ける日々。
――それでも、貴族の娘は耐えなければならないの?
何の愛もなく、ただ飾り物として扱われる結婚に見切りをつけたジェニファーは 「離婚」 を決意する。
しかし、王弟であるエドワードとの離婚は容易ではない。実家のランカスター家は猛反対し、王宮の重臣たちも彼女の決断を 「公爵家の恥」 と揶揄する。
それでも、ジェニファーは負けない。弁護士と協力し、着々と準備を進めていく。
そんな折、彼女は北方の大国 ヴォルフ公国の大公、アレクサンダー・ヴォルフ と出会う。
温かく誠実な彼との交流を通じて、ジェニファーは 「本当に大切にされること」 を知る。
そして、彼女の決断は、王都の社交界に大きな波紋を呼ぶこととなる――。
「公爵夫人を手放したことを、いつか後悔しても遅いわ」
「私はもう、あなたたちの飾り人形じゃない」
離婚を巡る策略、愛人の凋落、元夫の後悔――。
そして、新たな地で手にした 「愛される結婚」。
〈完結〉【書籍化&コミカライズ】悪妃は余暇を楽しむ
ごろごろみかん。
恋愛
「こちら、離縁届です。私と、離縁してくださいませ、陛下」
ある日、悪妃と名高いクレメンティーナが夫に渡したのは、離縁届だった。彼女はにっこりと笑って言う。
「先日、あなた方の真実の愛を拝見させていただきまして……有難いことに目が覚めましたわ。ですので、王妃、やめさせていただこうかと」
何せ、あれだけ見せつけてくれたのである。ショックついでに前世の記憶を取り戻して、千年の恋も瞬間冷凍された。
都合のいい女は本日で卒業。
今後は、余暇を楽しむとしましょう。
吹っ切れた悪妃は身辺整理を終えると早々に城を出て行ってしまった。
元侯爵令嬢は冷遇を満喫する
cyaru
恋愛
第三王子の不貞による婚約解消で王様に拝み倒され、渋々嫁いだ侯爵令嬢のエレイン。
しかし教会で結婚式を挙げた後、夫の口から開口一番に出た言葉は
「王命だから君を娶っただけだ。愛してもらえるとは思わないでくれ」
夫となったパトリックの側には長年の恋人であるリリシア。
自分もだけど、向こうだってわたくしの事は見たくも無いはず!っと早々の別居宣言。
お互いで交わす契約書にほっとするパトリックとエレイン。ほくそ笑む愛人リリシア。
本宅からは屋根すら見えない別邸に引きこもりお1人様生活を満喫する予定が・・。
※専門用語は出来るだけ注釈をつけますが、作者が専門用語だと思ってない専門用語がある場合があります
※作者都合のご都合主義です。
※リアルで似たようなものが出てくると思いますが気のせいです。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。
※爵位や言葉使いなど現実世界、他の作者さんの作品とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
【完結】王妃はもうここにいられません
なか
恋愛
「受け入れろ、ラツィア。側妃となって僕をこれからも支えてくれればいいだろう?」
長年王妃として支え続け、貴方の立場を守ってきた。
だけど国王であり、私の伴侶であるクドスは、私ではない女性を王妃とする。
私––ラツィアは、貴方を心から愛していた。
だからずっと、支えてきたのだ。
貴方に被せられた汚名も、寝る間も惜しんで捧げてきた苦労も全て無視をして……
もう振り向いてくれない貴方のため、人生を捧げていたのに。
「君は王妃に相応しくはない」と一蹴して、貴方は私を捨てる。
胸を穿つ悲しみ、耐え切れぬ悔しさ。
周囲の貴族は私を嘲笑している中で……私は思い出す。
自らの前世と、感覚を。
「うそでしょ…………」
取り戻した感覚が、全力でクドスを拒否する。
ある強烈な苦痛が……前世の感覚によって感じるのだ。
「むしろ、廃妃にしてください!」
長年の愛さえ潰えて、耐え切れず、そう言ってしまう程に…………
◇◇◇
強く、前世の知識を活かして成り上がっていく女性の物語です。
ぜひ読んでくださると嬉しいです!
私も貴方を愛さない〜今更愛していたと言われても困ります
せいめ
恋愛
『小説年間アクセスランキング2023』で10位をいただきました。
読んでくださった方々に心から感謝しております。ありがとうございました。
「私は君を愛することはないだろう。
しかし、この結婚は王命だ。不本意だが、君とは白い結婚にはできない。貴族の義務として今宵は君を抱く。
これを終えたら君は領地で好きに生活すればいい」
結婚初夜、旦那様は私に冷たく言い放つ。
この人は何を言っているのかしら?
そんなことは言われなくても分かっている。
私は誰かを愛することも、愛されることも許されないのだから。
私も貴方を愛さない……
侯爵令嬢だった私は、ある日、記憶喪失になっていた。
そんな私に冷たい家族。その中で唯一優しくしてくれる義理の妹。
記憶喪失の自分に何があったのかよく分からないまま私は王命で婚約者を決められ、強引に結婚させられることになってしまった。
この結婚に何の希望も持ってはいけないことは知っている。
それに、婚約期間から冷たかった旦那様に私は何の期待もしていない。
そんな私は初夜を迎えることになる。
その初夜の後、私の運命が大きく動き出すことも知らずに……
よくある記憶喪失の話です。
誤字脱字、申し訳ありません。
ご都合主義です。
悪役令嬢なので最初から愛されないことはわかっていましたが、これはさすがに想定外でした。
ふまさ
恋愛
──こうなることがわかっていれば、はじめから好きになんてならなかったのに。
彩香だったときの思いが、ふと蘇り、フェリシアはくすりと笑ってしまった。
ありがとう、前世の記憶。おかげでわたしは、クライブ殿下を好きにならずにすんだわ。
だからあるのは、呆れと、怒りだけだった。
※『乙女ゲームのヒロインの顔が、わたしから好きな人を奪い続けた幼なじみとそっくりでした』の、ifストーリーです。重なる文章があるため、前作は非公開とさせていただきました。読んでくれたみなさま、ありがとうございました。
王子妃教育に疲れたので幼馴染の王子との婚約解消をしました
さこの
恋愛
新年のパーティーで婚約破棄?の話が出る。
王子妃教育にも疲れてきていたので、婚約の解消を望むミレイユ
頑張っていても落第令嬢と呼ばれるのにも疲れた。
ゆるい設定です
婚約者の私を見捨てたあなた、もう二度と関わらないので安心して下さい
神崎 ルナ
恋愛
第三王女ロクサーヌには婚約者がいた。騎士団でも有望株のナイシス・ガラット侯爵令息。その美貌もあって人気がある彼との婚約が決められたのは幼いとき。彼には他に優先する幼なじみがいたが、政略結婚だからある程度は仕方ない、と思っていた。だが、王宮が魔導師に襲われ、魔術により天井の一部がロクサーヌへ落ちてきたとき、彼が真っ先に助けに行ったのは幼馴染だという女性だった。その後もロクサーヌのことは見えていないのか、完全にスルーして彼女を抱きかかえて去って行くナイシス。
嘘でしょう。
その後ロクサーヌは一月、目が覚めなかった。
そして目覚めたとき、おとなしやかと言われていたロクサーヌの姿はどこにもなかった。
「ガラット侯爵令息とは婚約破棄? 当然でしょう。それとね私、力が欲しいの」
もう誰かが護ってくれるなんて思わない。
ロクサーヌは力をつけてひとりで生きていこうと誓った。
だがそこへクスコ辺境伯がロクサーヌへ求婚する。
「ぜひ辺境へ来て欲しい」
※時代考証がゆるゆるですm(__)m ご注意くださいm(__)m
総合・恋愛ランキング1位(2025.8.4)hotランキング1位(2025.8.5)になりましたΣ(・ω・ノ)ノ ありがとうございます<(_ _)>
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる