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エンドロール
3話 花が繋げた縁
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「う…」
柔らかい布団の中で目が覚めた。部屋は暗く何も見えない。なんだ、さっきのは夢だったのかと思い安堵のため息をついた。私は寝返りを打ち、布団から手を出して畳を軽く叩き愛猫を呼ぶ。
「ミルちゃん、おいで。一緒に寝よ」
「おや、目が覚めましたか」
「ひょえっ」
私の手を握ったのは、もちもちの肉球ではなく角ばった冷たい手だった。おそるおそる視線を泳がせると、暗闇の中にふたつの黄色い光が浮かんでいる。目が合ったことに気付いたのかその光が細くなる。きっと妖しい笑みを浮かべているのだろう。私は首を振って目を瞑った。
「はぁ。まだ寝ぼけてるみたい。これは夢。これはマボロシ」
「そうです。これはマボロシ。本当なら目に映すことができないモノ。今日は満月でしたからきっとそれに影響をうけたのでしょう」
「このマボロシめっちゃ喋るじゃん。意味の分からないことをぺらぺらと…。ああもういやぁ…。早く寝ろ早く寝ろわたし」
「さて、綾目も見つけたことですしそろそろおいとましましょうかね。綾目、おいで」
「いやああああっ!!戻りたくないぃぃぃっ!!!ころされるぅぅぅっ!!!」
「何度言ったら分かるんです?あの子たちでもさすがに殺しはしないよ。ちょっと猫に化けたあなたの皮で2、3丁三味線を作るくらいでしょうから」
「ぎゃっ!!ぜったいいやだぁぁぁ!!花雫~!!僕を捨てないでぇぇっ!!助けてええええ」
やたらとうるさいマボロシの声に耳を塞ぎ、布団を頭までかぶってきつく目を瞑った。マボロシがなにかを引きずりながらふすまを開ける音がする。しばらくガサガサしていたが、一向にいなくなる気配がない。
「…困りましたね」
「花雫~!花雫~!」
「うーん、どうしましょうか」
「たーすーけーてええええ!!!」
「綾目」
「ひっ」
名前を呼ばれただけなのに、マボロシは急に静かになった。そのおかげで私はやっと眠りに落ちることができた。きっと疲れてただけ。明日になればいつもどおり、エサをねだるミルちゃんに起こされて退屈な1日が始まるんだ。…と思っていたのに。
「いや…なんでまだいるの?!」
朝起きてぼんやりした頭で部屋を見渡すと、ふすまにもたれかかってうとうとしている薄雪と、泣き疲れて薄雪の膝の上で眠っている綾目がいた。私の声で目が覚めた薄雪がほんのりと微笑む。
「おはようございます花雫さん。月の力がなくても私たちのことが見えるのですね。よく眠れましたか?」
「はい、あれからはグッスリ…ってそうじゃなくて!なんで!まだいるんですか!!今度こそ警察呼びますよ!!」
そう言ってスマホを見せつけても、薄雪はニコニコしているだけだった。本気にしてないな?カチンときた私は勢いに任せて110番した。
「もしもし!家の中に不審な人がいます!!早く来てください!!」
警察に電話をかけられても、警察がうちに駆け付けることになっても、薄雪は微笑んだままだ。焦りもしていなければ逃げようともしない。ただじっと畳の上で座っているだけだった。
数十分で二人の警察が来てくれた。私は彼らを家の中へ招いて、薄雪を指さして叫んだ。
「この人です!!昨晩からずっと私の部屋にいるんです!!」
「…?」
警察は私の指さす方を見ながら首を傾げた。笑いをこらえているのか薄雪の肩が震えている。警察は怪訝な顔で私に尋ねた。
「からかっているんです?どこに不審者がいるんですか?」
「えっ、目の前にいるでしょう?ほら!」
「いや…何も…」
「はぁ?!」
我慢できなくなった薄雪が吹き出して顔を背けた。それにすら警察は反応していない。
「ちょっと!なに笑ってんのよ!あ、分かった!この警察官もグルなのね?!やばい!わたし知らない男の人に囲まれてる!!ぎゃー!!襲われるー!!」
「お、おいなんだこの人…」
「あれだろ、ちょっと…アレな人だわ、これ…」
「やってられん。帰るぞ」
気味の悪いものを見るような目で私を一瞥し、警察はそそくさと部屋から出て行った。部屋には私と、この騒ぎで目を覚ました綾目、そして目に涙をうかべるほど声を殺して笑っている薄雪が残された。薄雪がちらりと私を見る。睨みつけると、彼は小さく「すみません」と言ってまたプルプル震えた。起きたばかりの綾目には状況がつかめず、笑っている薄雪と顔を真っ赤にして怒っている私を交互に見ている。
「え…どうしたんですか?いったい何が…」
「たいしたことではないよ綾目。花雫さんが私を追い出そうとケイサツを呼んだだけです。私たちがヒトに見えるはずないのに」
「だって僕のことを本物の猫だと勘違いしてしまうくらいハッキリ見えてるんです。仕方がありませんよ」
憐みの込もった目でヒソヒソ話をされて余計腹が立った私は、ズカズカと二人に詰め寄った。
「ほんとなんなんですかあなたたちぃ!!警察に変な人だと思われたじゃないですか!!」
私の問いかけに薄雪の口角がニィっと上がる。笑いをこらえていたときと打って変わり、ひんやりとした不気味な空気が部屋に流れる。彼にもたれかかっている綾目の頭を撫でながら、薄雪は囁いた。
「私たちはアチラ側から来たモノ。あなたたちヒトの言う、あやかしです」
「ん?」
何言ってんのこの人。
「本来ヒトとあやかしが関わることはほとんどないのですがね。ヒトの目に私たち…特に私は映らないはずなので」
「い…いや、冗談きついですって」
「ケイサツの反応を見てもまだ納得できませんか?綾目の化けの皮がはがれるところも見たでしょう。なんなら私もなにかに化けましょうか?」
薄雪はそう言って扇子を開いてくるりとまわる。目が合ったときには私とそっくりな姿になっていた。
「ひ…ひぃ…」
「花雫さん。いま私はとても困っておりましてね。アチラ側につなげていた扉が開かないのです。私、アチラ側に帰られなくなってしまいました」
着物を身に纏った鏡写しの私が扇子を弄びながらため息をついた。だがすぐに笑顔になり、扇子をぱちんと閉じる。
「まあ、何千年も同じ場所にいて退屈していたのでちょうどいいです。しばらくコチラ側を楽しもうかと思いまして」
「は、はぁ…」
「だ、だめですよ薄雪さま!そんなことをしたらアチラ側のモノがなんと言うか…!!」
「大丈夫でしょう。私はあの森から出たわけではないし」
「だからってコチラ側に来てしまっては元も子もないと言いますかぁ…」
「あの子たちには状況が伝わっているはずだから大丈夫です。彼もあの子たちから事情を聞くでしょう」
「楽天的だなあ…」
「なんですか?」
「いっいえ!なんでもありませんっひぃぃ…」
「ということで花雫さん」
「ふぁっ?」
綾目と話していた薄雪が不意にこちらを向いた。ふたりのわけのわからない内輪話をぼんやり聞いていた私は間抜けな声で返事をしてしまう。そんな私に彼は「たばこ一本ちょうだい」くらいの軽いノリで声をかける。
「しばらくココに住まわせていただきます。これもおそらく花が繋げた縁でしょう。これからどうぞよろしくお願いいたします」
「え?は?…はあ?!」
入社7年目。今年で29歳。仕事前にお洒落なカフェに寄ってコーヒーを一杯飲んでから出社、なんて学生時代に思い描いていた社会人生活とは程遠い、ギリギリまで寝て最低限の化粧だけしてカッスカスの二車両編成の電車に飛び乗る毎日。一番楽しかった時間はもうとっくに過ぎてしまった。29歳にして自分の人生のエンドロールを眺めている気分。早く終わらないかな、なんて思ってしまうこともある。そのくらい退屈なんだから仕方ない。
そう思っていた過去の自分がもはやなつかしい。どうやら私の人生、エンドロールからが始まりらしい。
柔らかい布団の中で目が覚めた。部屋は暗く何も見えない。なんだ、さっきのは夢だったのかと思い安堵のため息をついた。私は寝返りを打ち、布団から手を出して畳を軽く叩き愛猫を呼ぶ。
「ミルちゃん、おいで。一緒に寝よ」
「おや、目が覚めましたか」
「ひょえっ」
私の手を握ったのは、もちもちの肉球ではなく角ばった冷たい手だった。おそるおそる視線を泳がせると、暗闇の中にふたつの黄色い光が浮かんでいる。目が合ったことに気付いたのかその光が細くなる。きっと妖しい笑みを浮かべているのだろう。私は首を振って目を瞑った。
「はぁ。まだ寝ぼけてるみたい。これは夢。これはマボロシ」
「そうです。これはマボロシ。本当なら目に映すことができないモノ。今日は満月でしたからきっとそれに影響をうけたのでしょう」
「このマボロシめっちゃ喋るじゃん。意味の分からないことをぺらぺらと…。ああもういやぁ…。早く寝ろ早く寝ろわたし」
「さて、綾目も見つけたことですしそろそろおいとましましょうかね。綾目、おいで」
「いやああああっ!!戻りたくないぃぃぃっ!!!ころされるぅぅぅっ!!!」
「何度言ったら分かるんです?あの子たちでもさすがに殺しはしないよ。ちょっと猫に化けたあなたの皮で2、3丁三味線を作るくらいでしょうから」
「ぎゃっ!!ぜったいいやだぁぁぁ!!花雫~!!僕を捨てないでぇぇっ!!助けてええええ」
やたらとうるさいマボロシの声に耳を塞ぎ、布団を頭までかぶってきつく目を瞑った。マボロシがなにかを引きずりながらふすまを開ける音がする。しばらくガサガサしていたが、一向にいなくなる気配がない。
「…困りましたね」
「花雫~!花雫~!」
「うーん、どうしましょうか」
「たーすーけーてええええ!!!」
「綾目」
「ひっ」
名前を呼ばれただけなのに、マボロシは急に静かになった。そのおかげで私はやっと眠りに落ちることができた。きっと疲れてただけ。明日になればいつもどおり、エサをねだるミルちゃんに起こされて退屈な1日が始まるんだ。…と思っていたのに。
「いや…なんでまだいるの?!」
朝起きてぼんやりした頭で部屋を見渡すと、ふすまにもたれかかってうとうとしている薄雪と、泣き疲れて薄雪の膝の上で眠っている綾目がいた。私の声で目が覚めた薄雪がほんのりと微笑む。
「おはようございます花雫さん。月の力がなくても私たちのことが見えるのですね。よく眠れましたか?」
「はい、あれからはグッスリ…ってそうじゃなくて!なんで!まだいるんですか!!今度こそ警察呼びますよ!!」
そう言ってスマホを見せつけても、薄雪はニコニコしているだけだった。本気にしてないな?カチンときた私は勢いに任せて110番した。
「もしもし!家の中に不審な人がいます!!早く来てください!!」
警察に電話をかけられても、警察がうちに駆け付けることになっても、薄雪は微笑んだままだ。焦りもしていなければ逃げようともしない。ただじっと畳の上で座っているだけだった。
数十分で二人の警察が来てくれた。私は彼らを家の中へ招いて、薄雪を指さして叫んだ。
「この人です!!昨晩からずっと私の部屋にいるんです!!」
「…?」
警察は私の指さす方を見ながら首を傾げた。笑いをこらえているのか薄雪の肩が震えている。警察は怪訝な顔で私に尋ねた。
「からかっているんです?どこに不審者がいるんですか?」
「えっ、目の前にいるでしょう?ほら!」
「いや…何も…」
「はぁ?!」
我慢できなくなった薄雪が吹き出して顔を背けた。それにすら警察は反応していない。
「ちょっと!なに笑ってんのよ!あ、分かった!この警察官もグルなのね?!やばい!わたし知らない男の人に囲まれてる!!ぎゃー!!襲われるー!!」
「お、おいなんだこの人…」
「あれだろ、ちょっと…アレな人だわ、これ…」
「やってられん。帰るぞ」
気味の悪いものを見るような目で私を一瞥し、警察はそそくさと部屋から出て行った。部屋には私と、この騒ぎで目を覚ました綾目、そして目に涙をうかべるほど声を殺して笑っている薄雪が残された。薄雪がちらりと私を見る。睨みつけると、彼は小さく「すみません」と言ってまたプルプル震えた。起きたばかりの綾目には状況がつかめず、笑っている薄雪と顔を真っ赤にして怒っている私を交互に見ている。
「え…どうしたんですか?いったい何が…」
「たいしたことではないよ綾目。花雫さんが私を追い出そうとケイサツを呼んだだけです。私たちがヒトに見えるはずないのに」
「だって僕のことを本物の猫だと勘違いしてしまうくらいハッキリ見えてるんです。仕方がありませんよ」
憐みの込もった目でヒソヒソ話をされて余計腹が立った私は、ズカズカと二人に詰め寄った。
「ほんとなんなんですかあなたたちぃ!!警察に変な人だと思われたじゃないですか!!」
私の問いかけに薄雪の口角がニィっと上がる。笑いをこらえていたときと打って変わり、ひんやりとした不気味な空気が部屋に流れる。彼にもたれかかっている綾目の頭を撫でながら、薄雪は囁いた。
「私たちはアチラ側から来たモノ。あなたたちヒトの言う、あやかしです」
「ん?」
何言ってんのこの人。
「本来ヒトとあやかしが関わることはほとんどないのですがね。ヒトの目に私たち…特に私は映らないはずなので」
「い…いや、冗談きついですって」
「ケイサツの反応を見てもまだ納得できませんか?綾目の化けの皮がはがれるところも見たでしょう。なんなら私もなにかに化けましょうか?」
薄雪はそう言って扇子を開いてくるりとまわる。目が合ったときには私とそっくりな姿になっていた。
「ひ…ひぃ…」
「花雫さん。いま私はとても困っておりましてね。アチラ側につなげていた扉が開かないのです。私、アチラ側に帰られなくなってしまいました」
着物を身に纏った鏡写しの私が扇子を弄びながらため息をついた。だがすぐに笑顔になり、扇子をぱちんと閉じる。
「まあ、何千年も同じ場所にいて退屈していたのでちょうどいいです。しばらくコチラ側を楽しもうかと思いまして」
「は、はぁ…」
「だ、だめですよ薄雪さま!そんなことをしたらアチラ側のモノがなんと言うか…!!」
「大丈夫でしょう。私はあの森から出たわけではないし」
「だからってコチラ側に来てしまっては元も子もないと言いますかぁ…」
「あの子たちには状況が伝わっているはずだから大丈夫です。彼もあの子たちから事情を聞くでしょう」
「楽天的だなあ…」
「なんですか?」
「いっいえ!なんでもありませんっひぃぃ…」
「ということで花雫さん」
「ふぁっ?」
綾目と話していた薄雪が不意にこちらを向いた。ふたりのわけのわからない内輪話をぼんやり聞いていた私は間抜けな声で返事をしてしまう。そんな私に彼は「たばこ一本ちょうだい」くらいの軽いノリで声をかける。
「しばらくココに住まわせていただきます。これもおそらく花が繋げた縁でしょう。これからどうぞよろしくお願いいたします」
「え?は?…はあ?!」
入社7年目。今年で29歳。仕事前にお洒落なカフェに寄ってコーヒーを一杯飲んでから出社、なんて学生時代に思い描いていた社会人生活とは程遠い、ギリギリまで寝て最低限の化粧だけしてカッスカスの二車両編成の電車に飛び乗る毎日。一番楽しかった時間はもうとっくに過ぎてしまった。29歳にして自分の人生のエンドロールを眺めている気分。早く終わらないかな、なんて思ってしまうこともある。そのくらい退屈なんだから仕方ない。
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