7 / 71
休日
5話 明日やろうはばかやろう
しおりを挟む
「ほら、綾目も」
「花雫!改めてよろしく!」
今まで静かにしていた綾目がにぱっと笑って私に抱きついた。なんだこの男の子かわいいんですけど。さすが元ミルちゃん。…あれ、ちょっと待って。
「そうだ!ミルちゃん!もう綾目はミルちゃんになってくれないの?!」
「なりません。綾目はこの姿が一番似合う」
「えへへ」
「いやだぁぁぁっ!男の子の綾目も可愛いけど猫のミルちゃんにも時々会いたい~!!私のミルちゃんっ…うぅぅっ…ミルちゃんの肉球を返してぇ…」
「薄雪さま…」
私のことを可哀想だと思ったのか、綾目は大きな瞳をうるうるさせながら薄雪の情に訴えかけた。薄雪はしばらく考えたのちに、ニコニコ笑いながらこう提案した。
「では、花雫さんが私の願いをひとつ聞けば、半日みるちゃんとやらに会わせてあげましょう」
「おいぃ!!逆に私が使役されてません?!なぜ?!」
「聞いていただけないのですね。ではみるちゃんとは二度と会えませんね。かわいそうに」
「うぅぅっ…!」
「薄雪さまがヒトにひどいお願いをするはずがないよ花雫!きっとやさしいこと!」
「ええもちろんです。血肉を食べさせろとか、魂を寄越せだなんて悪趣味な願いはいたしませんよ」
「あっ、よかったー…。もしそうならどうしようってちょうど今考えてました…。例えばどんなことです?それによって答えが変わってきます」
「そうですね。例えば…部屋に花を飾りたい、とか」
「花、ですか?」
想像していたお願いと全く趣向が違ったので肩透かしをくらった気分になった。
「はい。私は花と深いかかわりがあるあやかしなので。身近に花がないと落ち着かないのです。なので、部屋に一輪でもよいので花を飾っていただけたら嬉しい」
「なんだ、そのくらいならいくらでもしますよ!!やったー!これでミルちゃんに会える~!!」
「おお、願いを聞いていただけるのですね。良かった」
「もちろんです!」
そう言ったものの、今日が土曜日だということを思い出し顔が引きつった。土曜日。貴重な休日。一歩も外へ出たくない日。
「明日でもよいですよ」
日曜日はもっといや。月曜日に向けて体力は温存しておきたい。
「では明後日でも」
平日に花を買いに行く時間はない。
「…では今日ですね」
「薄雪…。あの…ミルちゃんの前借とかできません…?来週末行くんでぇ…」
私の一番嫌いなこと、それは急に入る用事。それだけでテンションが下がるしストレスがたまる。一週間以上前に言ってくれないとだめなんです私。そのお願いに綾目がジトっと目を細めた。
「花雫のやるやる詐欺は5年間で何度も見たよ、僕。掃除だってダイエットだって”明日やろう"って毎日言ってる。花雫の明日は一生来ないんだ」
「や"め"て"っ!!!」
それを言わないでください!!いつも本気でやろうとは思ってるんです!!できてないけど!!
「ふむ。前借をしてもいいですが、代償があります」
「代償…」
「前借している間…そうですね、タバコとやらをやめていただきましょうか」
「どえっ?!」
とんでもない提案にのけぞった。こうして薄雪と話している間でさえタバコ吸いたくてソワソワしてたのに…!
「ふふ。どうやらあなたはタバコがないと日常に支障をきたすようでしたので。私の花と同じようなものかと。私が花を我慢している間、あなたもタバコを我慢する。ええ、ちょうど良い代償ですね」
薄雪が一人納得して満足そうにしている。私は助けを求めて綾目を見たが、綾目は気まずそうにふいと顔を背けた。どうやら私をフォローする気はないらしい。うぅぅ…。
「…分かりました。今日買いに行きます」
「無理はしなくてよいのですよ。いつでも良いです」
「いえ!今すぐ行きます!行かせてもらいますよ、ええ!!」
半ばヤケになった私は財布を引っ掴んで家を出ようとした。それを慌てて綾目が引き留める。
「花雫!昨日お風呂入ってないよ!!それに部屋着のままだし髪もボサボサ!外出するときはちゃんと身だしなみを整えて!」
「え?別にいいじゃん誰も見てないんだし」
「そんなんだからずっと彼氏いないんだよ!3年前だって、あんまり花雫がだらしないからフラれたんじゃないか。僕はずっとこれが言いたかった。だって休日の花雫は2日お風呂に入らなかったりするからすっごくくさいんだ」
「ぐあぁっ!」
思いがけないところから致命的ダメージを食らって私は床に崩れ落ちた。そんな私を綾目が引きずってユニットバスまで連れて行く。5年間一緒に住んでいたからバスタオルや私の着替えの場所をきっちり把握していて、彼は手際よく用意してトイレの蓋の上にそれらを置いてくれた。
よく考えたら、ミルちゃん…綾目と5年間ずっと一緒にいたんだもんね。猫だと思ってたから綾目の前で平気でおならしたり鼻くそほじってたりしてたよ…。恥ずかしすぎる。
◇◇◇
「綾目。どうして君は花雫のところへ来たんだい?」
「たまたまです。蕣(むくげ)に半殺しにされて森から逃げ出したのですが、あやまってコチラ側に迷い込んでしまい…。行き倒れていたところを花雫に拾われました。それから5年、あなたの元へ帰ろうと何度も思ったのですが、花雫が僕を必要としていたのでずっと離れられなかったんです。…蕣がこわかったからというのもありますが」
「そうだったのかい。確かに彼女は君にひどく執着しているね」
「コチラ側のヒトはみな生き辛さに疲れています。花雫もそのひとり。いつもなにかに追われ、苦しい人生から逃げ出したいと思ってる。ヒトとヒトは相性が悪いでしょう?特に花雫は、ヒトと関わるだけで疲れてしまう。ヒトのことがきらいなのに、ヒトのことが大好きなんです。だから余計に疲れてしまう。だから花雫には言葉を交わせないモフモフの僕が必要だった」
「ヒトのことを憎んでいるのに、ヒトのことを愛してしまう。ふむ。誰かと似ているね」
「あの方と同じにしないでください。花雫がかわいそう」
「おお、ひどい言われようだ。…それにしても彼女の名は美しいね。花の雫と書いてカシズ。本当に良い名だ」
「薄雪さまは本当に名が好きですね…」
「ヒト特有のならわしである名付け。私はソレが好きだから。花雫。まるで私のために付けれらたような名だと思わないかい綾目」
「あらら。相当彼女を気に入られたようですね?まさかアチラ側に帰られなくなったというのは嘘ですか?」
「君のせいで彼女に使役されてしまったのは本当のことだよ。帰られなくなったというのも嘘ではない。…まあ、私であれば結ばれた縁をほどき無理矢理帰ることはできるけれど」
「なぜそうしなかったのですか?薄雪さまがヒトに使役されるなど、アチラ側のモノが聞いたら卒倒しますよ」
「彼女はヒトであるにもかかわらず私の姿をその目に映した。蓮華(れんげ)と蕣を介さずともね。そんなヒト、今までひとりもいなかった。それが私にとってどれほど嬉しいことか、君は知っているだろう」
「ええ。それはもちろん」
「その上あの名だ。名を聞いたとき心に決めたんだよ。私の畢生の一部を彼女に与えようと。そして彼女の生涯を私がいただこうと」
「…惚れられた花雫がかわいそう」
「ああ、なんだか楽器を奏でたくなってきた。おやこんなところにいい三味線の素材があるね」
「ぎゃぁぁっ!すみませんすみません!!」
◇◇◇
シャワーを浴びている間も二人の声がかすかに聞こえてきた。話の内容までは分からなかったけど、なんだかとても楽しそうだった。ここ数年間ずっと独りぼっちだったから、自分の部屋が賑やかしいことが新鮮で思わず頬が緩んだ。
「花雫!改めてよろしく!」
今まで静かにしていた綾目がにぱっと笑って私に抱きついた。なんだこの男の子かわいいんですけど。さすが元ミルちゃん。…あれ、ちょっと待って。
「そうだ!ミルちゃん!もう綾目はミルちゃんになってくれないの?!」
「なりません。綾目はこの姿が一番似合う」
「えへへ」
「いやだぁぁぁっ!男の子の綾目も可愛いけど猫のミルちゃんにも時々会いたい~!!私のミルちゃんっ…うぅぅっ…ミルちゃんの肉球を返してぇ…」
「薄雪さま…」
私のことを可哀想だと思ったのか、綾目は大きな瞳をうるうるさせながら薄雪の情に訴えかけた。薄雪はしばらく考えたのちに、ニコニコ笑いながらこう提案した。
「では、花雫さんが私の願いをひとつ聞けば、半日みるちゃんとやらに会わせてあげましょう」
「おいぃ!!逆に私が使役されてません?!なぜ?!」
「聞いていただけないのですね。ではみるちゃんとは二度と会えませんね。かわいそうに」
「うぅぅっ…!」
「薄雪さまがヒトにひどいお願いをするはずがないよ花雫!きっとやさしいこと!」
「ええもちろんです。血肉を食べさせろとか、魂を寄越せだなんて悪趣味な願いはいたしませんよ」
「あっ、よかったー…。もしそうならどうしようってちょうど今考えてました…。例えばどんなことです?それによって答えが変わってきます」
「そうですね。例えば…部屋に花を飾りたい、とか」
「花、ですか?」
想像していたお願いと全く趣向が違ったので肩透かしをくらった気分になった。
「はい。私は花と深いかかわりがあるあやかしなので。身近に花がないと落ち着かないのです。なので、部屋に一輪でもよいので花を飾っていただけたら嬉しい」
「なんだ、そのくらいならいくらでもしますよ!!やったー!これでミルちゃんに会える~!!」
「おお、願いを聞いていただけるのですね。良かった」
「もちろんです!」
そう言ったものの、今日が土曜日だということを思い出し顔が引きつった。土曜日。貴重な休日。一歩も外へ出たくない日。
「明日でもよいですよ」
日曜日はもっといや。月曜日に向けて体力は温存しておきたい。
「では明後日でも」
平日に花を買いに行く時間はない。
「…では今日ですね」
「薄雪…。あの…ミルちゃんの前借とかできません…?来週末行くんでぇ…」
私の一番嫌いなこと、それは急に入る用事。それだけでテンションが下がるしストレスがたまる。一週間以上前に言ってくれないとだめなんです私。そのお願いに綾目がジトっと目を細めた。
「花雫のやるやる詐欺は5年間で何度も見たよ、僕。掃除だってダイエットだって”明日やろう"って毎日言ってる。花雫の明日は一生来ないんだ」
「や"め"て"っ!!!」
それを言わないでください!!いつも本気でやろうとは思ってるんです!!できてないけど!!
「ふむ。前借をしてもいいですが、代償があります」
「代償…」
「前借している間…そうですね、タバコとやらをやめていただきましょうか」
「どえっ?!」
とんでもない提案にのけぞった。こうして薄雪と話している間でさえタバコ吸いたくてソワソワしてたのに…!
「ふふ。どうやらあなたはタバコがないと日常に支障をきたすようでしたので。私の花と同じようなものかと。私が花を我慢している間、あなたもタバコを我慢する。ええ、ちょうど良い代償ですね」
薄雪が一人納得して満足そうにしている。私は助けを求めて綾目を見たが、綾目は気まずそうにふいと顔を背けた。どうやら私をフォローする気はないらしい。うぅぅ…。
「…分かりました。今日買いに行きます」
「無理はしなくてよいのですよ。いつでも良いです」
「いえ!今すぐ行きます!行かせてもらいますよ、ええ!!」
半ばヤケになった私は財布を引っ掴んで家を出ようとした。それを慌てて綾目が引き留める。
「花雫!昨日お風呂入ってないよ!!それに部屋着のままだし髪もボサボサ!外出するときはちゃんと身だしなみを整えて!」
「え?別にいいじゃん誰も見てないんだし」
「そんなんだからずっと彼氏いないんだよ!3年前だって、あんまり花雫がだらしないからフラれたんじゃないか。僕はずっとこれが言いたかった。だって休日の花雫は2日お風呂に入らなかったりするからすっごくくさいんだ」
「ぐあぁっ!」
思いがけないところから致命的ダメージを食らって私は床に崩れ落ちた。そんな私を綾目が引きずってユニットバスまで連れて行く。5年間一緒に住んでいたからバスタオルや私の着替えの場所をきっちり把握していて、彼は手際よく用意してトイレの蓋の上にそれらを置いてくれた。
よく考えたら、ミルちゃん…綾目と5年間ずっと一緒にいたんだもんね。猫だと思ってたから綾目の前で平気でおならしたり鼻くそほじってたりしてたよ…。恥ずかしすぎる。
◇◇◇
「綾目。どうして君は花雫のところへ来たんだい?」
「たまたまです。蕣(むくげ)に半殺しにされて森から逃げ出したのですが、あやまってコチラ側に迷い込んでしまい…。行き倒れていたところを花雫に拾われました。それから5年、あなたの元へ帰ろうと何度も思ったのですが、花雫が僕を必要としていたのでずっと離れられなかったんです。…蕣がこわかったからというのもありますが」
「そうだったのかい。確かに彼女は君にひどく執着しているね」
「コチラ側のヒトはみな生き辛さに疲れています。花雫もそのひとり。いつもなにかに追われ、苦しい人生から逃げ出したいと思ってる。ヒトとヒトは相性が悪いでしょう?特に花雫は、ヒトと関わるだけで疲れてしまう。ヒトのことがきらいなのに、ヒトのことが大好きなんです。だから余計に疲れてしまう。だから花雫には言葉を交わせないモフモフの僕が必要だった」
「ヒトのことを憎んでいるのに、ヒトのことを愛してしまう。ふむ。誰かと似ているね」
「あの方と同じにしないでください。花雫がかわいそう」
「おお、ひどい言われようだ。…それにしても彼女の名は美しいね。花の雫と書いてカシズ。本当に良い名だ」
「薄雪さまは本当に名が好きですね…」
「ヒト特有のならわしである名付け。私はソレが好きだから。花雫。まるで私のために付けれらたような名だと思わないかい綾目」
「あらら。相当彼女を気に入られたようですね?まさかアチラ側に帰られなくなったというのは嘘ですか?」
「君のせいで彼女に使役されてしまったのは本当のことだよ。帰られなくなったというのも嘘ではない。…まあ、私であれば結ばれた縁をほどき無理矢理帰ることはできるけれど」
「なぜそうしなかったのですか?薄雪さまがヒトに使役されるなど、アチラ側のモノが聞いたら卒倒しますよ」
「彼女はヒトであるにもかかわらず私の姿をその目に映した。蓮華(れんげ)と蕣を介さずともね。そんなヒト、今までひとりもいなかった。それが私にとってどれほど嬉しいことか、君は知っているだろう」
「ええ。それはもちろん」
「その上あの名だ。名を聞いたとき心に決めたんだよ。私の畢生の一部を彼女に与えようと。そして彼女の生涯を私がいただこうと」
「…惚れられた花雫がかわいそう」
「ああ、なんだか楽器を奏でたくなってきた。おやこんなところにいい三味線の素材があるね」
「ぎゃぁぁっ!すみませんすみません!!」
◇◇◇
シャワーを浴びている間も二人の声がかすかに聞こえてきた。話の内容までは分からなかったけど、なんだかとても楽しそうだった。ここ数年間ずっと独りぼっちだったから、自分の部屋が賑やかしいことが新鮮で思わず頬が緩んだ。
1
あなたにおすすめの小説
『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』
夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」
教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。
ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。
王命による“形式結婚”。
夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。
だから、はい、離婚。勝手に。
白い結婚だったので、勝手に離婚しました。
何か問題あります?
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
後宮の手かざし皇后〜盲目のお飾り皇后が持つ波動の力〜
二位関りをん
キャラ文芸
龍の国の若き皇帝・浩明に5大名家の娘である美華が皇后として嫁いできた。しかし美華は病により目が見えなくなっていた。
そんな美華を冷たくあしらう浩明。婚儀の夜、美華の目の前で彼女付きの女官が心臓発作に倒れてしまう。
その時。美華は慌てること無く駆け寄り、女官に手をかざすと女官は元気になる。
どうも美華には不思議な力があるようで…?
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
『後宮薬師は名を持たない』
由香
キャラ文芸
後宮で怪異を診る薬師・玉玲は、母が禁薬により処刑された過去を持つ。
帝と皇子に迫る“鬼”の気配、母の遺した禁薬、鬼神の青年・玄曜との出会い。
救いと犠牲の狭間で、玉玲は母が選ばなかった選択を重ねていく。
後宮が燃え、名を失ってもなお――
彼女は薬師として、人として、生きる道を選ぶ。
虚弱体質?の脇役令嬢に転生したので、食事療法を始めました
たくわん
恋愛
「跡継ぎを産めない貴女とは結婚できない」婚約者である公爵嫡男アレクシスから、冷酷に告げられた婚約破棄。その場で新しい婚約者まで紹介される屈辱。病弱な侯爵令嬢セラフィーナは、社交界の哀れみと嘲笑の的となった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる