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4章 主権奪還
4-10 不意打ち
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「……今、する」
全身が強張って、それだけしか言えなかった。
イザークの体からも、同じ緊張が伝わってくる。
「け、結婚、する。イザークと」
用意していた言葉とは違って、途切れ途切れの片言しか出せない。
イザークの顔は見られなかったが、ホッと息をついたのは聞こえた。
「アナベル様、ありがとうございます。ただ……」
イザークは一旦息を吸って、言葉を継いだ。
「なぜ、結婚しても良いと思ったのか、聞いてもよろしいですか」
「イザークが、好き……だから。愛してるのかな……?たぶん」
「たぶん?」
イザークは聞き返し、顔を寄せてきた。
反射的に彼を見ると、どことなく不満そうに眉を寄せている。
「『たぶん』というのは、わからないということですか?なぜ、わからないのです?」
「で、でも、だって、イザークも『嬉しかったと思う』とか『楽しいと思う』とか、言ってたじゃない」
「あの時は、心がないも同然でしたから。仕方ありません」
「ずるい!」
恥ずかしさの勢いでイザークを睨むと、彼は金の髪を揺らして、くすぐったそうに笑った。
今にも光がこぼれてきそうな、綺麗な笑顔だった。
「申し訳ありません、十分ですよ。ありがとうございます」
「……どういたしまして」
そんな顔をされたら直視できない。
目をそらそうとしたが、イザークの表情がふと陰ったので、どうしたのかと彼を見つめた。
イザークは数秒ほど目を伏せたあと、重い口を開いた。
「先程、『あの時は心がないも同然』と言いましたが……まだ、感情がよくわかりません。あなたを愛しているとは、はっきり言えるのですが、それ以外は漠然としていて……あなたが辛い時、私は共に泣くことができないかもしれません。あなたを傷つけることもあるでしょう。それでも、私の隣にいてくださいますか」
「そんなの今さらだよ」
私は、これまでのAIみたいな彼を思い出して笑ってしまった。
「というか、そういう部分も合わせてイザークが好きなんだから」
「アナベル様……」
「な──」
何?と尋ねる前に、イザークの唇が私の口をふさいだ。
ほのかに甘い香りが体の中に入り込む。
すぐに唇が離れて、それに続いて、全身に熱がブワッと広がった。
「な……なな……何してんの!?」
「口づけは二人きりの時に、と言われましたので」
「それを言ったの、私じゃないんだけど!?」
「不快でしたか……?」
「……ううん、ちょっと嬉しかった」
イザークが傷ついているように見えたので、羞恥をこらえて正直に言った。
すると、今度は脈絡なく抱きすくめられる。
「うわっ!」
「アナベル様は、私が何かするたびに驚かれるのですね」
「だ、だって、いきなりされたから」
「では、今後はアナベル様の許可を頂いてからにします」
それはそれで恥ずかしいような。
ただ、今はそれよりも言いたいことがある。
「じゃあ、ついでにお願いがあるんだけど……」
「もう一度、口づけましょうか?」
「違う!私のこと、様付けで呼ぶのをやめてほしいの。喋り方も、そんなに丁寧じゃなくていいから。ファルガランの人に、イザークは私に仕えてるのかって思われちゃうよ」
「そうですね。では、直します。……アナベル」
頭がふわふわする。
私はそのまま目を閉じ──られなかった。
少し離れたところに、馬に乗ったエルヴァがいたのだ。
鋭い目つきでこっちを睨んでいる。
私が息をのんだ直後、イザークもエルヴァに気付き、彼女を睨み返した。
エルヴァはすぐさま馬の腹を蹴り、逃げ去ってしまった。
「殺気じみたものを感じると思ったら……こんなところで何をしているんでしょうか」
「さあ……でも、カスティル公爵から話は聞いてるはずだよね。イザークを見納めに来たってことはない?」
「ないですね」
イザークは、間髪入れずに断言した。
「聖女の侍女長も言っていたでしょう。エルヴァは敵を潰すまで追いかける、と。所作は優雅でも、彼女はファルガランの令嬢です。侮ってはいけません」
「令嬢だから侮るなって、どういうこと?」
「ファルガランは防衛、つまり戦を重視します。ですから、貴族家の者は男女問わず、高度な戦闘訓練を受けるのです」
「え。じゃあ、エルヴァもイザーク並みに戦えるってこと?」
「いえ、そこまでは。ただ、あなたの隙をついて一撃を食らわせる程度なら、たやすいでしょうね。気をつけてください」
「わ、わかった。イザークもね」
「私より、アナベルの方が心配なのですが……」
そうだろうか。
私は、エルヴァはイザークを逆恨みしていると思うけど。
でもまあ、イザークの方がエルヴァを知っていることだし。
人気のないところには行かないようにしよう。
私たちは、エルヴァがいなくなったことを確かめると、村へ戻った。
村長さんに、世話になったお礼を言って、また村を出る。
周囲を警戒しつつ、次の村へ向かうと──
「王子殿下、アナベル様。ご婚約おめでとうございます!」
村人総出で迎えられ、祝福された。
誰がいつ、噂を広めたのだろう。
この世界にSNSはないはずなのに。
さらに次の村でも、その次の村でも、「おめでとうございます!」が飛んできた。
その間、エルヴァの姿は一度も見なかった。
やはり諦めたのだろう。
最後の村では、着いた途端に子どもたちに取り囲まれた。
イザークは村長さんと話をしに行ったが、数人の酔っ払いにお酒を勧められて、困惑している。
面白いからちょっとだけ、とニヤニヤしながら見ていると、肩掛けを羽織った女性が、おずおずと私の方へ近づいてきた。
「あ、あの……私、ラニ村に住んでいるんですけど。アナベル様にご挨拶できなかったから、ここまで来てしまって……」
ラニ村はこの近隣の村で、三日前に寄ったところだ。
あそこは、ひときわ貧しい場所だった。
村の人たちはボロボロだったが、女性は特にひどい。
髪には泥と埃がこびりつき、茶髪なのか赤毛なのかもわからない。
肩を丸めてうつむいていても、顔が薄汚れているのが、前髪の隙間から見えた。
しかも、足を引きずっている。
私は手を貸そうと思い、子どもたちに道を開けるよう頼んで、女性に近づいた。
「ここまで来てくださって、ありがとうございます。どこか悪いところはありませんか?治しま──」
「アナベル、その女から離れなさい!!」
イザークの絶叫に、私はビクッと後ずさった。
しかし、女性はそれよりも速く地を蹴った。
肩掛けの下からナイフが現れる。
生き物の本能だろうか、私は無意識に顔と胸を腕でかばった。
するとナイフの刃は、私の右脇腹に埋め込まれた。
「うあ……っ!」
燃えるような激痛が、脇腹をえぐる。
直後、バキッ!と音がした。
女性がナイフを握ったまま、三メートルほど吹っ飛ぶ。
駆けつけたイザークが、彼女の胴体を蹴り飛ばしたらしい。
「ちょっと……蹴るのは、駄目でしょ……」
その人もファルガランの民なのに。
イザークは怪力だし。
そう思って倒れた女性を見ると、髪が大きく広がって、美しい顔が現れていた。
エルヴァだ。
そこまで考えた時、痛みに耐えられず、私も地面に倒れ込んだ。
傷を手で押さえても、血がドクドクと吹き出している。
その手を、イザークが強く握った。
「アナベル、精霊様に命令を!傷を塞いでください!」
「あ……」
そうか、痛すぎて思いつかなかった。
私は「助けて」とみんなに祈った。
「聖女様!」
「聖女さま、しなないで!」
精霊たちが、泣きそうな顔で現れる。
瞬時に真っ白な光が放たれる。
焼けるような痛みが、すうっと消えた。
血も止まり、ホッと息をつく。
しかし、起き上がれない。
頭がクラクラする。
かすむ目で地面を見ると、血溜まりができていた。
「アナベル!アナベル……!」
イザークが、必死に私を呼んでいる。
早く答えなくちゃ。
もう大丈夫だって。
そう考えながら、私は意識を失った。
そして──
長い時間が経った気もするし、一瞬だった気もする。
私は、ひりつくような喉の渇きで目を覚ました。
全身が強張って、それだけしか言えなかった。
イザークの体からも、同じ緊張が伝わってくる。
「け、結婚、する。イザークと」
用意していた言葉とは違って、途切れ途切れの片言しか出せない。
イザークの顔は見られなかったが、ホッと息をついたのは聞こえた。
「アナベル様、ありがとうございます。ただ……」
イザークは一旦息を吸って、言葉を継いだ。
「なぜ、結婚しても良いと思ったのか、聞いてもよろしいですか」
「イザークが、好き……だから。愛してるのかな……?たぶん」
「たぶん?」
イザークは聞き返し、顔を寄せてきた。
反射的に彼を見ると、どことなく不満そうに眉を寄せている。
「『たぶん』というのは、わからないということですか?なぜ、わからないのです?」
「で、でも、だって、イザークも『嬉しかったと思う』とか『楽しいと思う』とか、言ってたじゃない」
「あの時は、心がないも同然でしたから。仕方ありません」
「ずるい!」
恥ずかしさの勢いでイザークを睨むと、彼は金の髪を揺らして、くすぐったそうに笑った。
今にも光がこぼれてきそうな、綺麗な笑顔だった。
「申し訳ありません、十分ですよ。ありがとうございます」
「……どういたしまして」
そんな顔をされたら直視できない。
目をそらそうとしたが、イザークの表情がふと陰ったので、どうしたのかと彼を見つめた。
イザークは数秒ほど目を伏せたあと、重い口を開いた。
「先程、『あの時は心がないも同然』と言いましたが……まだ、感情がよくわかりません。あなたを愛しているとは、はっきり言えるのですが、それ以外は漠然としていて……あなたが辛い時、私は共に泣くことができないかもしれません。あなたを傷つけることもあるでしょう。それでも、私の隣にいてくださいますか」
「そんなの今さらだよ」
私は、これまでのAIみたいな彼を思い出して笑ってしまった。
「というか、そういう部分も合わせてイザークが好きなんだから」
「アナベル様……」
「な──」
何?と尋ねる前に、イザークの唇が私の口をふさいだ。
ほのかに甘い香りが体の中に入り込む。
すぐに唇が離れて、それに続いて、全身に熱がブワッと広がった。
「な……なな……何してんの!?」
「口づけは二人きりの時に、と言われましたので」
「それを言ったの、私じゃないんだけど!?」
「不快でしたか……?」
「……ううん、ちょっと嬉しかった」
イザークが傷ついているように見えたので、羞恥をこらえて正直に言った。
すると、今度は脈絡なく抱きすくめられる。
「うわっ!」
「アナベル様は、私が何かするたびに驚かれるのですね」
「だ、だって、いきなりされたから」
「では、今後はアナベル様の許可を頂いてからにします」
それはそれで恥ずかしいような。
ただ、今はそれよりも言いたいことがある。
「じゃあ、ついでにお願いがあるんだけど……」
「もう一度、口づけましょうか?」
「違う!私のこと、様付けで呼ぶのをやめてほしいの。喋り方も、そんなに丁寧じゃなくていいから。ファルガランの人に、イザークは私に仕えてるのかって思われちゃうよ」
「そうですね。では、直します。……アナベル」
頭がふわふわする。
私はそのまま目を閉じ──られなかった。
少し離れたところに、馬に乗ったエルヴァがいたのだ。
鋭い目つきでこっちを睨んでいる。
私が息をのんだ直後、イザークもエルヴァに気付き、彼女を睨み返した。
エルヴァはすぐさま馬の腹を蹴り、逃げ去ってしまった。
「殺気じみたものを感じると思ったら……こんなところで何をしているんでしょうか」
「さあ……でも、カスティル公爵から話は聞いてるはずだよね。イザークを見納めに来たってことはない?」
「ないですね」
イザークは、間髪入れずに断言した。
「聖女の侍女長も言っていたでしょう。エルヴァは敵を潰すまで追いかける、と。所作は優雅でも、彼女はファルガランの令嬢です。侮ってはいけません」
「令嬢だから侮るなって、どういうこと?」
「ファルガランは防衛、つまり戦を重視します。ですから、貴族家の者は男女問わず、高度な戦闘訓練を受けるのです」
「え。じゃあ、エルヴァもイザーク並みに戦えるってこと?」
「いえ、そこまでは。ただ、あなたの隙をついて一撃を食らわせる程度なら、たやすいでしょうね。気をつけてください」
「わ、わかった。イザークもね」
「私より、アナベルの方が心配なのですが……」
そうだろうか。
私は、エルヴァはイザークを逆恨みしていると思うけど。
でもまあ、イザークの方がエルヴァを知っていることだし。
人気のないところには行かないようにしよう。
私たちは、エルヴァがいなくなったことを確かめると、村へ戻った。
村長さんに、世話になったお礼を言って、また村を出る。
周囲を警戒しつつ、次の村へ向かうと──
「王子殿下、アナベル様。ご婚約おめでとうございます!」
村人総出で迎えられ、祝福された。
誰がいつ、噂を広めたのだろう。
この世界にSNSはないはずなのに。
さらに次の村でも、その次の村でも、「おめでとうございます!」が飛んできた。
その間、エルヴァの姿は一度も見なかった。
やはり諦めたのだろう。
最後の村では、着いた途端に子どもたちに取り囲まれた。
イザークは村長さんと話をしに行ったが、数人の酔っ払いにお酒を勧められて、困惑している。
面白いからちょっとだけ、とニヤニヤしながら見ていると、肩掛けを羽織った女性が、おずおずと私の方へ近づいてきた。
「あ、あの……私、ラニ村に住んでいるんですけど。アナベル様にご挨拶できなかったから、ここまで来てしまって……」
ラニ村はこの近隣の村で、三日前に寄ったところだ。
あそこは、ひときわ貧しい場所だった。
村の人たちはボロボロだったが、女性は特にひどい。
髪には泥と埃がこびりつき、茶髪なのか赤毛なのかもわからない。
肩を丸めてうつむいていても、顔が薄汚れているのが、前髪の隙間から見えた。
しかも、足を引きずっている。
私は手を貸そうと思い、子どもたちに道を開けるよう頼んで、女性に近づいた。
「ここまで来てくださって、ありがとうございます。どこか悪いところはありませんか?治しま──」
「アナベル、その女から離れなさい!!」
イザークの絶叫に、私はビクッと後ずさった。
しかし、女性はそれよりも速く地を蹴った。
肩掛けの下からナイフが現れる。
生き物の本能だろうか、私は無意識に顔と胸を腕でかばった。
するとナイフの刃は、私の右脇腹に埋め込まれた。
「うあ……っ!」
燃えるような激痛が、脇腹をえぐる。
直後、バキッ!と音がした。
女性がナイフを握ったまま、三メートルほど吹っ飛ぶ。
駆けつけたイザークが、彼女の胴体を蹴り飛ばしたらしい。
「ちょっと……蹴るのは、駄目でしょ……」
その人もファルガランの民なのに。
イザークは怪力だし。
そう思って倒れた女性を見ると、髪が大きく広がって、美しい顔が現れていた。
エルヴァだ。
そこまで考えた時、痛みに耐えられず、私も地面に倒れ込んだ。
傷を手で押さえても、血がドクドクと吹き出している。
その手を、イザークが強く握った。
「アナベル、精霊様に命令を!傷を塞いでください!」
「あ……」
そうか、痛すぎて思いつかなかった。
私は「助けて」とみんなに祈った。
「聖女様!」
「聖女さま、しなないで!」
精霊たちが、泣きそうな顔で現れる。
瞬時に真っ白な光が放たれる。
焼けるような痛みが、すうっと消えた。
血も止まり、ホッと息をつく。
しかし、起き上がれない。
頭がクラクラする。
かすむ目で地面を見ると、血溜まりができていた。
「アナベル!アナベル……!」
イザークが、必死に私を呼んでいる。
早く答えなくちゃ。
もう大丈夫だって。
そう考えながら、私は意識を失った。
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長い時間が経った気もするし、一瞬だった気もする。
私は、ひりつくような喉の渇きで目を覚ました。
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4/20ようやく誤字チェックが完了しました
もしまだ、何かお気づきの点がありましたら、ご報告お待ち申し上げておりますm(_)m
いったん終了します
思いがけずに長くなってしまいましたので、各単元ごとはショートショートなのですが(笑)
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