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初めての、ご本人様への推し語り
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「はい! スラっと背が高くて、筋骨隆々ってわけじゃなくて必要な分だけ綺麗な筋肉がついて理想的なんですよね。背筋がシュッと伸びてるからとにかく立ってるだけで絵になるし……! 本当にもう、一生この網膜に焼き付けてしまいたいくらい麗しくて」
「熱烈だね」
「そりゃあもう! それだけの魅力があるお方ですから。立ち姿が美しいのはもちろんなんですが、動くとさらに格好良いんです! 剣筋はお手本みたいに型どおりなのに、流れるように次々と相手を倒していって、なんかもうそういう舞踏っていうか、剣舞みたいに見えるほどで!」
「それは凄い才能だな。きっとその方は想像もできないほど鍛練を積んだのだろう」
「やっぱりそう思います!? 絶対に! ほんの子供の頃から真面目に頑張ってきたと思うんですよね。だって軸が一切ぶれないもの! 数人を相手取っても軽くいなしちゃうし、軽く汗をかく程度なのも凄いって言うか。もうその汗すらキラキラして爽やかって言うか美しいって言うか!」
そこまで言って、あ、気持ち悪いこと言っちゃったかな……とハッとする。
さすがに本人を前に汗までキラキラで美しい、はダメだったかも知れない。
急に不安になって口を噤んだオレは、恐る恐るアルロード様に焦点を合わせる。そして、息を呑んだ。
「……!」
アルロード様が、笑ってる。
なんだかとても微笑ましそうに、柔らかい微笑みを浮かべているそのご尊顔は、麗しすぎて目が潰れそうな程だ。
「あ、あの」
「君は本当にその人が好きなんだね」
「~~~~~っ!!!」
言われた途端、かあっと身体が熱くなった。
顔に急激に熱が集まるのが分かる。
「は、はい……」
これまで何度となく大好きだと公言してきたけれど、さすがにご本人を目の前に、さらにそのご本人から「本当に好きなんだね」なんて言われてしまうと、なんかこう凄く恥ずかしい。
「君にそれほど思いを寄せられている『あのお方』は、きっと素敵な人なんだろうね」
「も、もちろんです! 本当に素敵な人で、その、オレだけじゃない、沢山の人があのお方の事を大切に思ってるんです。あの、オレ」
なんかもう、何を言えば良いのか分からなくてしどろもどろになってしまう。
そんな情けないオレの事を、アルロード様は変わらない優しい笑顔で見守ってくれる。
やっぱり、アルロード様は優しい人だ。
「羨ましいよ。僕も早く、そんな風に誰かの事を強く想う気持ちを持ちたいものだ」
「も、持てますよ! だって、アルロード様は優しいし、こんなオレでも気遣ってくれるし、その」
あわあわと思いつくままを口にすれば、アルロード様はさらに目を細めて微笑みを深くする。
もう、宗教画の天使のように美しい。
「ありがとう。君の話を聞いているととても楽しい。これからも話を聞かせてくれるかな?」
「は、はい……!」
オレがぽー……と見蕩れている間に、アルロード様は「また明日」なんて嬉しすぎる言葉を残して去っていった。
その日、オレはなかなか眠れなかった。
だって目を閉じても、間近で見たアルロード様の微笑みが瞼の裏に浮かんできて、目がさえる一方なんだ。
「かっこよかったな……」
遠目で見ていたときには綺麗な所作だけが印象に残ってたんだけど、目の前で見たアルロード様の食事風景は思っていたよりもずっと豪快だった。
「ほんと、気持ちいいくらい唐揚げが消えてったなぁ……」
思い出すと爽快な気分になるくらい。
ふふ、と思わず笑いが漏れる。またアルロード様の新たな一面を知ってしまった。
しかも間近であのご尊顔を見ることができたからこそ分かる、肌のきめ細やかさ。アルロード様ほどの家柄になるとスキンケアもばっちりなんだろうけど、お化粧なんてしてないうえに、騎士の鍛錬なんて割と野外での活動も多いから、アルロード様だってきっちり健康的な小麦色の肌だ。なのにあんなに滑らかそうな肌って反則だろう。
しかも、思っていたよりもさらに長い睫毛。
瞬きの度に折りたたまれる二重瞼の深さ。
金色の髪はいつものように清潔に纏められているけれど、剣術の授業のあとだからか少しだけ後れ毛があって、それがなんとも儚げに見えること。
美しい青い瞳は、近くで見るとラピスラズリのような深い色と少し緑を帯びたターコイズブルー、そして爽やかなスカイブルーが混ざり合ったような複雑な色なこと。
話す相手の目を見て、微笑んで、頷きながら話を聞いてくれること。
相槌を打つ声がとても優しくて、しかも相手を尊重した言葉をくれること。
今までよりもずっとアルロード様の解像度があがって、知らなかったアルロード様をたくさん知ってしまった。
思い出すだけで嬉しくて、どんどん目がさえて締まって困る。
けれどそれさえ幸せで。
こんな幸せな気持ちを、アルロード様も知ってくれたらオレも嬉しい。
自分の気持ちをアルロード様本人に吐露するのは恥ずかしいけれど、それがアルロード様のためになるならば、明日も明後日も、アルロード様からもういいよ、と言われるまで、しっかりと思いの丈をお伝えしよう。
改めて、そう思った。
「熱烈だね」
「そりゃあもう! それだけの魅力があるお方ですから。立ち姿が美しいのはもちろんなんですが、動くとさらに格好良いんです! 剣筋はお手本みたいに型どおりなのに、流れるように次々と相手を倒していって、なんかもうそういう舞踏っていうか、剣舞みたいに見えるほどで!」
「それは凄い才能だな。きっとその方は想像もできないほど鍛練を積んだのだろう」
「やっぱりそう思います!? 絶対に! ほんの子供の頃から真面目に頑張ってきたと思うんですよね。だって軸が一切ぶれないもの! 数人を相手取っても軽くいなしちゃうし、軽く汗をかく程度なのも凄いって言うか。もうその汗すらキラキラして爽やかって言うか美しいって言うか!」
そこまで言って、あ、気持ち悪いこと言っちゃったかな……とハッとする。
さすがに本人を前に汗までキラキラで美しい、はダメだったかも知れない。
急に不安になって口を噤んだオレは、恐る恐るアルロード様に焦点を合わせる。そして、息を呑んだ。
「……!」
アルロード様が、笑ってる。
なんだかとても微笑ましそうに、柔らかい微笑みを浮かべているそのご尊顔は、麗しすぎて目が潰れそうな程だ。
「あ、あの」
「君は本当にその人が好きなんだね」
「~~~~~っ!!!」
言われた途端、かあっと身体が熱くなった。
顔に急激に熱が集まるのが分かる。
「は、はい……」
これまで何度となく大好きだと公言してきたけれど、さすがにご本人を目の前に、さらにそのご本人から「本当に好きなんだね」なんて言われてしまうと、なんかこう凄く恥ずかしい。
「君にそれほど思いを寄せられている『あのお方』は、きっと素敵な人なんだろうね」
「も、もちろんです! 本当に素敵な人で、その、オレだけじゃない、沢山の人があのお方の事を大切に思ってるんです。あの、オレ」
なんかもう、何を言えば良いのか分からなくてしどろもどろになってしまう。
そんな情けないオレの事を、アルロード様は変わらない優しい笑顔で見守ってくれる。
やっぱり、アルロード様は優しい人だ。
「羨ましいよ。僕も早く、そんな風に誰かの事を強く想う気持ちを持ちたいものだ」
「も、持てますよ! だって、アルロード様は優しいし、こんなオレでも気遣ってくれるし、その」
あわあわと思いつくままを口にすれば、アルロード様はさらに目を細めて微笑みを深くする。
もう、宗教画の天使のように美しい。
「ありがとう。君の話を聞いているととても楽しい。これからも話を聞かせてくれるかな?」
「は、はい……!」
オレがぽー……と見蕩れている間に、アルロード様は「また明日」なんて嬉しすぎる言葉を残して去っていった。
その日、オレはなかなか眠れなかった。
だって目を閉じても、間近で見たアルロード様の微笑みが瞼の裏に浮かんできて、目がさえる一方なんだ。
「かっこよかったな……」
遠目で見ていたときには綺麗な所作だけが印象に残ってたんだけど、目の前で見たアルロード様の食事風景は思っていたよりもずっと豪快だった。
「ほんと、気持ちいいくらい唐揚げが消えてったなぁ……」
思い出すと爽快な気分になるくらい。
ふふ、と思わず笑いが漏れる。またアルロード様の新たな一面を知ってしまった。
しかも間近であのご尊顔を見ることができたからこそ分かる、肌のきめ細やかさ。アルロード様ほどの家柄になるとスキンケアもばっちりなんだろうけど、お化粧なんてしてないうえに、騎士の鍛錬なんて割と野外での活動も多いから、アルロード様だってきっちり健康的な小麦色の肌だ。なのにあんなに滑らかそうな肌って反則だろう。
しかも、思っていたよりもさらに長い睫毛。
瞬きの度に折りたたまれる二重瞼の深さ。
金色の髪はいつものように清潔に纏められているけれど、剣術の授業のあとだからか少しだけ後れ毛があって、それがなんとも儚げに見えること。
美しい青い瞳は、近くで見るとラピスラズリのような深い色と少し緑を帯びたターコイズブルー、そして爽やかなスカイブルーが混ざり合ったような複雑な色なこと。
話す相手の目を見て、微笑んで、頷きながら話を聞いてくれること。
相槌を打つ声がとても優しくて、しかも相手を尊重した言葉をくれること。
今までよりもずっとアルロード様の解像度があがって、知らなかったアルロード様をたくさん知ってしまった。
思い出すだけで嬉しくて、どんどん目がさえて締まって困る。
けれどそれさえ幸せで。
こんな幸せな気持ちを、アルロード様も知ってくれたらオレも嬉しい。
自分の気持ちをアルロード様本人に吐露するのは恥ずかしいけれど、それがアルロード様のためになるならば、明日も明後日も、アルロード様からもういいよ、と言われるまで、しっかりと思いの丈をお伝えしよう。
改めて、そう思った。
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