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シロップの展望
05 ー カルトーフィリ村
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「…売値のことは言っていたか?」
依頼書にはオーク三体の討伐とあった。この辺りを個々でウロついているオークが何体も居るようで、時期も時期ということもあり、ギルドではこうして数体ずつの依頼を掲示板に貼っているそうだ。
誠は怪我一つなく冒険者ギルドに戻ると、受付をしてくれた職員に依頼成功の報告を行った。
ギルドを出るとすぐに連絡鳥が誠めがけてやってきたのでアレクセイ達の所へ案内してもらい、こうして合流するや否や誠はアレクセイに商業ギルドであったことを丸っと報告したのだ。
「売値?言ってないけど…仲介料込みの値段じゃねぇの?」
「普通はそうだし、そう考えるだろう。けれど双方の確認のために、普通は伝えるはずだし、何より書面も何も無かったんだろう?その職員の怠慢か、何かよからぬことを考えているか…」
誠は改めてアレクセイを見た。暗黒帝王よりも、頼りになるのはやはり己のツガイだった。
「マコト?」
あまりにも誠がキラキラとした視線を向けているのを訝しがったのか、アレクセイは話を止めて小首を傾げた。誠はそんなアレクセイの腕に抱き付く。
「アレクセイ、すっげーな。俺はそこまで分からなかったよ」
「いや、俺の場合は母が商会を営んでると言っていただろう。小さな頃から、その取引を見ていたからだ」
「それでもだよ。アレクセイって、やっぱ頼りになるな」
「…そうか?」
誠に頼られ褒められたことが嬉しいのか、銀色の尾は分かりやすく揺れている。尾の先が誠の尻にぱしぱし当たるが、誠は気にしなかった。
「…俺ら居ますけど」
「しっ!レビ、ここは黙っておきましょう。珍しく班長が赤面しています」
近くでレビとルイージがコソコソ話しているが、誠とアレクセイの耳には入っていなかった。
暫くして誠が我に帰ると、レビ達は不自然に明後日の方向を見ていた。どうやら気を使わせてしまったようだ。それにまだアレクセイ達は仕事中だ。
誠は急いでアレクセイの腕から離れ、バッグから小さな玉を取り出した。
「そう言えばこれ、出された紅茶の中に入ってたんだけど」
ビー玉よりも小さなそれを見せると、アレクセイ達の表情は一気に引き締まる。
「これは…」
アレクセイがそれを摘み、眉を寄せた。
「禁薬の一つだ」
「…何それ?」
誠が聞くと、アレクセイは鑑定結果も合わせて丁寧に教えてくれた。
この世界にも取り扱い注意に指定されている薬草や樹木等があり、抽出や調合の方法によっては、禁止されている薬がいくつかあると言う。
今回誠が出された紅茶に入っていたのもその一種で、効果は催眠のようなものが見られるそうだ。つまりこの薬入りの紅茶を飲めば、ギルド職員の誘導により、向こうに有利な条件で契約を結ばされることもあった、ということだ。
「…でも、マコトさんって無事?だったんですよね」
薬の塊を見ながら何かを書きつけていたドナルドが聞く。
「ん?ああ。俺、故郷でも薬の類は効かないんだよ。取り入れることはできるけど、後でこうやって取り出すこともできるんだ」
「へー。便利ですね」
「おう。でも、おかげでポーションは効かなかったみたいだけど」
レイナルドの邸で魔剣と対峙した時にポーションを貰ったが、効果が無かったのは誠の体がポーションを薬の一種とみなしたからだろう。
おそらく作れることは作れるだろうが、その効果を体感できないとは、料理人の端くれとしては少し悲しいことだ。
そうだ、ポーション作ろう。
誠はすっかり忘れていたポーション作りのことを思い出していた。
「班長、これは僕が預かっておきましょうか」
ドナルドが尋ねると、アレクセイは首を振った。
「いや、俺が預かっておこう。部隊長に報告をするが、他にも同じ手口を使っているギルド職員がいるかもしれない。それに、部隊長…いや、俺の母が有効な手を打つだろう」
「あ…そうですね。班長の母上なら、何か…こう…」
「ああ…」
何か思い当たることがあるのか、二人は一気に青ざめてしまった。
それを見た誠は、オスカーに小声で聞いた。
「なあ。ヴォルク夫人って、もしかしてやり手?」
「ああ…。班長直属の部下だから俺らには良くしてくれるけど、やっぱ公爵夫人だろ。本人も商売も綺麗なんだけど、汚い手を使う奴らには容赦無いんだよ」
「なるほど…」
この場合、正義感が強い夫人だと理解しておいた方が良いのだろうか。誠はしばし悩んだが、そう思うことにしておいた。
しかし、笑顔のまま相手の痛いところを突く自分の母とダブる。いや、まさか。
頭を抱えたくなったが、微妙な表情を浮かべているオスカーと頷き合うことで何とか耐え切っていた。
逗留用の邸に移動した後は、夕食の準備だ。もうすぐ王都に戻るので、パン作りのおさらいをしたいと言うレビ達を二つの班に分け、今回はレビとルイージを厨房に呼んだ。
本当はいっぺんに教えたいが、村の邸の厨房は狭いのだ。アレクセイ班の中では線が細いと言える、大食い微笑み王子なルイージでさえ、自分より背も筋肉もある。
男が数人集まると、いくらイケメンだらけだからと言っても狭いものは狭い。
作業台が一台しかないので、対面に立って真ん中で陣地を分けた。ライ麦粉と小麦粉を渡すと、レビ達は嬉しそうに自分達のサワードウが入っているキャニスターを取り出した。見せてもらうと、どうやら順調に育っているようだ。
定時に水と小麦粉を与えないといけないのだが、移動中等、キャニスターをマジックバッグに入れている時間をきちんと計算しているのだろうか。
気になった誠がそのことを聞くと、時間停止効果が無い巾着型のマジックバッグを各自持っているらしく、移動中はそこにキャニスターを入れているそうだ。
「え。時間停止効果が無いマジックバッグって、あんの!?」
「ああ。時間停止効果付きの物と比べて、だいぶ安いからな。団員は家が用意してくれたり、平民出身者だと初給料で買ったりしているらしい」
当たり前のように誠の隣に居たアレクセイが補足すると、誠はアレクセイを見上げた。
「どこ…どこで売ってんの?」
「魔道具店で売っているが…欲しいのか?」
「当たり前じゃん!それがあったら、野営中の料理ももっと別の物ができたのに…!」
悔しがる誠の背を、アレクセイはポンポンと優しく叩いた。
そうなのだ。そのマジックバッグがあれば、寝かせる時間が必要な料理も、朝準備しておけば夕飯として食べられたかもしれない。デザートも充実していたことだろう。
「あの…マコト。これ、俺の予備のなんだけど。使う?」
あまりにもがっくりきていた誠を哀れに思ったのか、レビが焦茶色の巾着を見せてくれた。一気に機嫌が良くなった誠が手を伸ばそうとしたが、その手はアレクセイに掴まれてしまった。
「アレクセイ?」
「ここで数日滞在した後は、移転の魔法陣を使ってすぐに王都だ。今すぐ巾着が必要なのか?」
「そうなの?だったら要らない…けど、欲しいもん」
「それなら、俺が用意する。俺以外の男からの物を、ほいほい貰うな」
「いや、貸すだけです…」
レビの声が小さく聞こえたが、巾着はルイージによって素早く回収されてしまった。
「マコト君、ほら、こういう時は班長に『買って』って言っとけば良いんですよ」
「えー。でもさぁ。布の種類とかあるんだったら、自分で選びたいし」
そう言うと、ルイージは首を振った。
「だったら、一緒に見に行って買って貰えば良いんですよ。デートもできますし。ね?」
「なるほど」
ルイージは、そうやってレビに貢がせているのだろうか。レビの懐具合が心配にならないでもないが、ここで満面の笑みを浮かべているルイージに逆らっても良いことは無いだろう。
誠はアレクセイを再び見上げた。
「アレクセイ…」
「ああ。王都に戻ったら、すぐに魔道具店に行こう。気に入った物が無ければ、母の商会でも作れるしな」
「マジで?やった!」
客にブランドバッグを貢がせるキャバ嬢にでもなった気分だ。けれど、自分で選べるのは嬉しいし、好きな布でマジックバッグを作って貰えるのも嬉しい。
今使っているマジックバッグは、元々は私物のチョークバッグだ。その蛇柄に合わせるか、いっそのこと全く別の柄にするか。
王都に行く楽しみが増えた誠は、上機嫌で調理を始めたのだった。
依頼書にはオーク三体の討伐とあった。この辺りを個々でウロついているオークが何体も居るようで、時期も時期ということもあり、ギルドではこうして数体ずつの依頼を掲示板に貼っているそうだ。
誠は怪我一つなく冒険者ギルドに戻ると、受付をしてくれた職員に依頼成功の報告を行った。
ギルドを出るとすぐに連絡鳥が誠めがけてやってきたのでアレクセイ達の所へ案内してもらい、こうして合流するや否や誠はアレクセイに商業ギルドであったことを丸っと報告したのだ。
「売値?言ってないけど…仲介料込みの値段じゃねぇの?」
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「マコト?」
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「いや、俺の場合は母が商会を営んでると言っていただろう。小さな頃から、その取引を見ていたからだ」
「それでもだよ。アレクセイって、やっぱ頼りになるな」
「…そうか?」
誠に頼られ褒められたことが嬉しいのか、銀色の尾は分かりやすく揺れている。尾の先が誠の尻にぱしぱし当たるが、誠は気にしなかった。
「…俺ら居ますけど」
「しっ!レビ、ここは黙っておきましょう。珍しく班長が赤面しています」
近くでレビとルイージがコソコソ話しているが、誠とアレクセイの耳には入っていなかった。
暫くして誠が我に帰ると、レビ達は不自然に明後日の方向を見ていた。どうやら気を使わせてしまったようだ。それにまだアレクセイ達は仕事中だ。
誠は急いでアレクセイの腕から離れ、バッグから小さな玉を取り出した。
「そう言えばこれ、出された紅茶の中に入ってたんだけど」
ビー玉よりも小さなそれを見せると、アレクセイ達の表情は一気に引き締まる。
「これは…」
アレクセイがそれを摘み、眉を寄せた。
「禁薬の一つだ」
「…何それ?」
誠が聞くと、アレクセイは鑑定結果も合わせて丁寧に教えてくれた。
この世界にも取り扱い注意に指定されている薬草や樹木等があり、抽出や調合の方法によっては、禁止されている薬がいくつかあると言う。
今回誠が出された紅茶に入っていたのもその一種で、効果は催眠のようなものが見られるそうだ。つまりこの薬入りの紅茶を飲めば、ギルド職員の誘導により、向こうに有利な条件で契約を結ばされることもあった、ということだ。
「…でも、マコトさんって無事?だったんですよね」
薬の塊を見ながら何かを書きつけていたドナルドが聞く。
「ん?ああ。俺、故郷でも薬の類は効かないんだよ。取り入れることはできるけど、後でこうやって取り出すこともできるんだ」
「へー。便利ですね」
「おう。でも、おかげでポーションは効かなかったみたいだけど」
レイナルドの邸で魔剣と対峙した時にポーションを貰ったが、効果が無かったのは誠の体がポーションを薬の一種とみなしたからだろう。
おそらく作れることは作れるだろうが、その効果を体感できないとは、料理人の端くれとしては少し悲しいことだ。
そうだ、ポーション作ろう。
誠はすっかり忘れていたポーション作りのことを思い出していた。
「班長、これは僕が預かっておきましょうか」
ドナルドが尋ねると、アレクセイは首を振った。
「いや、俺が預かっておこう。部隊長に報告をするが、他にも同じ手口を使っているギルド職員がいるかもしれない。それに、部隊長…いや、俺の母が有効な手を打つだろう」
「あ…そうですね。班長の母上なら、何か…こう…」
「ああ…」
何か思い当たることがあるのか、二人は一気に青ざめてしまった。
それを見た誠は、オスカーに小声で聞いた。
「なあ。ヴォルク夫人って、もしかしてやり手?」
「ああ…。班長直属の部下だから俺らには良くしてくれるけど、やっぱ公爵夫人だろ。本人も商売も綺麗なんだけど、汚い手を使う奴らには容赦無いんだよ」
「なるほど…」
この場合、正義感が強い夫人だと理解しておいた方が良いのだろうか。誠はしばし悩んだが、そう思うことにしておいた。
しかし、笑顔のまま相手の痛いところを突く自分の母とダブる。いや、まさか。
頭を抱えたくなったが、微妙な表情を浮かべているオスカーと頷き合うことで何とか耐え切っていた。
逗留用の邸に移動した後は、夕食の準備だ。もうすぐ王都に戻るので、パン作りのおさらいをしたいと言うレビ達を二つの班に分け、今回はレビとルイージを厨房に呼んだ。
本当はいっぺんに教えたいが、村の邸の厨房は狭いのだ。アレクセイ班の中では線が細いと言える、大食い微笑み王子なルイージでさえ、自分より背も筋肉もある。
男が数人集まると、いくらイケメンだらけだからと言っても狭いものは狭い。
作業台が一台しかないので、対面に立って真ん中で陣地を分けた。ライ麦粉と小麦粉を渡すと、レビ達は嬉しそうに自分達のサワードウが入っているキャニスターを取り出した。見せてもらうと、どうやら順調に育っているようだ。
定時に水と小麦粉を与えないといけないのだが、移動中等、キャニスターをマジックバッグに入れている時間をきちんと計算しているのだろうか。
気になった誠がそのことを聞くと、時間停止効果が無い巾着型のマジックバッグを各自持っているらしく、移動中はそこにキャニスターを入れているそうだ。
「え。時間停止効果が無いマジックバッグって、あんの!?」
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当たり前のように誠の隣に居たアレクセイが補足すると、誠はアレクセイを見上げた。
「どこ…どこで売ってんの?」
「魔道具店で売っているが…欲しいのか?」
「当たり前じゃん!それがあったら、野営中の料理ももっと別の物ができたのに…!」
悔しがる誠の背を、アレクセイはポンポンと優しく叩いた。
そうなのだ。そのマジックバッグがあれば、寝かせる時間が必要な料理も、朝準備しておけば夕飯として食べられたかもしれない。デザートも充実していたことだろう。
「あの…マコト。これ、俺の予備のなんだけど。使う?」
あまりにもがっくりきていた誠を哀れに思ったのか、レビが焦茶色の巾着を見せてくれた。一気に機嫌が良くなった誠が手を伸ばそうとしたが、その手はアレクセイに掴まれてしまった。
「アレクセイ?」
「ここで数日滞在した後は、移転の魔法陣を使ってすぐに王都だ。今すぐ巾着が必要なのか?」
「そうなの?だったら要らない…けど、欲しいもん」
「それなら、俺が用意する。俺以外の男からの物を、ほいほい貰うな」
「いや、貸すだけです…」
レビの声が小さく聞こえたが、巾着はルイージによって素早く回収されてしまった。
「マコト君、ほら、こういう時は班長に『買って』って言っとけば良いんですよ」
「えー。でもさぁ。布の種類とかあるんだったら、自分で選びたいし」
そう言うと、ルイージは首を振った。
「だったら、一緒に見に行って買って貰えば良いんですよ。デートもできますし。ね?」
「なるほど」
ルイージは、そうやってレビに貢がせているのだろうか。レビの懐具合が心配にならないでもないが、ここで満面の笑みを浮かべているルイージに逆らっても良いことは無いだろう。
誠はアレクセイを再び見上げた。
「アレクセイ…」
「ああ。王都に戻ったら、すぐに魔道具店に行こう。気に入った物が無ければ、母の商会でも作れるしな」
「マジで?やった!」
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