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4章 闇底で交わす小指
夏と秋の狭間で 4
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これはカンダタの私情になる。求めているのは紅柘榴の秘密を握っているかもしれない影弥という人物の情報。
影弥が唯一の手がかり。それもあたしたちの憶測でしかない。空振りなったとしてもカンダタは行く。
紅柘榴のことになると生き返ったように気力が湧くのがあいつの特性ね。
そっか、と呟いた清音は飼い猫と恋の相手を憂いている。
そういえば、清音は紅柘榴を知っているのかしら?
あたしとカンダタは清音に彼女の話をしていない。ケイと光弥にも言っていないから、知らなくて当然よね。
恐らくカンダタは、というか確実に紅柘榴以外の女性は眼中にない。例え、カンダタが蘇ったとしても清音の恋は実らない。
どちらにしても、あたしには無関係ね。
「ケイが万全になるまではのんびりできるんだよね?」
何を考えているのか、そんなことを聞いてきた。
清音の言う「のんびり」は「カンダタに空いてる時間はあるか」という意図。
カンダタの予定をあたしに聞くのも見当違いだけれど、あいつが暇しているのは容易に想像できる。
「さあ?あたしに聞かれても」
敢えて知らない素振りで答える。素直に答えれば、カンダタに会わてとせがんできそう。
「なら、聞いてもらえる?」
それを避けていたのに清音は引こうとしない。
うんざりとして紅茶を啜る。ハクも不服そうに鼻息を荒くしている。
「あたしに頼らないで。ケイに聞けばいいじゃない」
「なんでケイ?」
「あら、知らないの?今日はケイとカンダタが光弥の付き添いとかで出かけているのよ」
初めて聞いたと清音は驚いていた。ケイは何も話さなかったみたいね。ケイらしい。
「珍しい組み合わせだよね。光弥の付き添いってどこに行ったの?」
「病院って言っていたわね」
塊人が病院に何の用があるかまでは聞いていない。光弥にとっては重要なことらしい。
これも清音の恋愛と同じであたしには無関係だから、このままスイーツビュッフェを堪能しようと席を立つ。
ハクの機嫌は直らず、テーブルの横で鼻息を荒くさせて蹲っていた。
病院に対して苦手意識を持ってしまうのは、もしかしたら生死を取り扱うことに畏怖の感情があるのかもしれない。
カンダタが病院を訪れたのは2度目だ。生前でも治療所といったものには縁がなかった。そのせいか病院の玄関前でどういった態度で立てばいいかわからず、落ち着かずに辺りを見渡してしまう。
現在、カンダタと光弥が見えているのはケイしかいない。頭では理解しても落ち着きのない仕草は治りそうにない。
「ここが目的の病院か?」
「ああ」
気を紛らわそうと光弥に訊ねてみるも、空返事しかこない。心ここにあらずといった態度だ。
カンダタ、光弥そしてケイが訪れた病院は電車とバスを乗り換え、漸く到着した。
その長時間、光弥は常に無口だった。軽率で軽口の光弥が唇をきつく結び、足取りはどことなく重い。
夢園で出会った桐 首は様々な情報持っていたが、そのほとんどを明かさずに消滅した。そのうちの1つが目の前の病院にあるらしい。
ついてきたカンダタとケイは何があるのわからない。それは光弥自身も同じで、自分が把握していない事実を前に戸惑っているようだ。
「ここで待つ」
そう言ったのはケイだった。
黒猫の姿をしたケイは芝生の上でお座りの格好でこちらを見つめている。
黒猫の姿は現世の人にも見えてしまうそうだ。そのせいで電車やバスはケイだけが物陰に隠れての移動となっていた。
影弥が唯一の手がかり。それもあたしたちの憶測でしかない。空振りなったとしてもカンダタは行く。
紅柘榴のことになると生き返ったように気力が湧くのがあいつの特性ね。
そっか、と呟いた清音は飼い猫と恋の相手を憂いている。
そういえば、清音は紅柘榴を知っているのかしら?
あたしとカンダタは清音に彼女の話をしていない。ケイと光弥にも言っていないから、知らなくて当然よね。
恐らくカンダタは、というか確実に紅柘榴以外の女性は眼中にない。例え、カンダタが蘇ったとしても清音の恋は実らない。
どちらにしても、あたしには無関係ね。
「ケイが万全になるまではのんびりできるんだよね?」
何を考えているのか、そんなことを聞いてきた。
清音の言う「のんびり」は「カンダタに空いてる時間はあるか」という意図。
カンダタの予定をあたしに聞くのも見当違いだけれど、あいつが暇しているのは容易に想像できる。
「さあ?あたしに聞かれても」
敢えて知らない素振りで答える。素直に答えれば、カンダタに会わてとせがんできそう。
「なら、聞いてもらえる?」
それを避けていたのに清音は引こうとしない。
うんざりとして紅茶を啜る。ハクも不服そうに鼻息を荒くしている。
「あたしに頼らないで。ケイに聞けばいいじゃない」
「なんでケイ?」
「あら、知らないの?今日はケイとカンダタが光弥の付き添いとかで出かけているのよ」
初めて聞いたと清音は驚いていた。ケイは何も話さなかったみたいね。ケイらしい。
「珍しい組み合わせだよね。光弥の付き添いってどこに行ったの?」
「病院って言っていたわね」
塊人が病院に何の用があるかまでは聞いていない。光弥にとっては重要なことらしい。
これも清音の恋愛と同じであたしには無関係だから、このままスイーツビュッフェを堪能しようと席を立つ。
ハクの機嫌は直らず、テーブルの横で鼻息を荒くさせて蹲っていた。
病院に対して苦手意識を持ってしまうのは、もしかしたら生死を取り扱うことに畏怖の感情があるのかもしれない。
カンダタが病院を訪れたのは2度目だ。生前でも治療所といったものには縁がなかった。そのせいか病院の玄関前でどういった態度で立てばいいかわからず、落ち着かずに辺りを見渡してしまう。
現在、カンダタと光弥が見えているのはケイしかいない。頭では理解しても落ち着きのない仕草は治りそうにない。
「ここが目的の病院か?」
「ああ」
気を紛らわそうと光弥に訊ねてみるも、空返事しかこない。心ここにあらずといった態度だ。
カンダタ、光弥そしてケイが訪れた病院は電車とバスを乗り換え、漸く到着した。
その長時間、光弥は常に無口だった。軽率で軽口の光弥が唇をきつく結び、足取りはどことなく重い。
夢園で出会った桐 首は様々な情報持っていたが、そのほとんどを明かさずに消滅した。そのうちの1つが目の前の病院にあるらしい。
ついてきたカンダタとケイは何があるのわからない。それは光弥自身も同じで、自分が把握していない事実を前に戸惑っているようだ。
「ここで待つ」
そう言ったのはケイだった。
黒猫の姿をしたケイは芝生の上でお座りの格好でこちらを見つめている。
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