16 / 30
第12話 昼休みに潜む、罠 アメリ視点(2)
しおりを挟む
「ごめんなさ~い。すっかり忘れていて、さっき思い出したんですよぉ~」
怒りを爆発させるぞ作戦、その第1弾っ。わたしはニヤニヤしながら、ペコリッと頭を下げた。
「……は? 忘れた!? 今、そう言いましたの!?」
「はい、そう言いました。教室内で楽しいコトがあって、ついつい頭の中から消えちゃってたんですよ~。反省してま~す」
ワザと軽い口調で言い放って、顔を上げると――あはっ。目が見開かれていて、すごい勢いで睨んでくるようになってましたっ。
「わたくし生まれて初めて、反省の色が微塵もない反省を見ましたわ。……貴方。自分の立場を分かっていますの?」
「わたしは子爵家の娘で、そっちは侯爵家の娘。ですよね? ちゃんと分かってますから、このお話は終わりで、ええっと……そうそう。新しいアイディアについてのお話を始めますね」
作戦第2弾の『そっち&娘呼ばわり』を使って、セレステ様の目が充血するようになった。だけどなんにも怖くないから、わたしのペースで進めていく。
「一昨日――じゃなくってその前、3日前でしたっけ。新しいのを提示して、添削をしてもらうコトになってましたよね? 確か」
「確かじゃなくて間違いなくそうだったでしょ!! 貴方と話しているとイライラしてたまらないわ!! ペチャクチャ喋っていないでさっさと出しなさい!!」
「……………………。……………………」
「どうしたのよ!? 黙っていないで早く出しなさい!!」
「……………………もう一度、ごめんなさ~い。実を言うと、アイディアを持って来てないんです~っ」
ここで、作戦第3弾を使用っ。たっぷりと焦らしておいて、さっきより慇懃無礼にお辞儀をした。
「その日も入れてたった3日じゃ浮かびませんよ~。一生懸命考えたんですけど、期間が短すぎるせいで思い浮かばなかったんです。なので半分は、セレステ様の責任ですよね?」
「……は? はあ!? 貴方っ、本気で言ってますの!? 急にどうしてしまった――」
「ふざけて言っているように、見えますか? 見えませんよね? もう、無駄な時間を使わせないでくださいよ。ハッキリ言って迷惑なので」
冷静にさせたら、ダメ。とにかく、怒りで一杯にさせないといけないから――。わたしはオーバーに肩を竦めて、そうしたら、セレステ様のお顔がトマトみたいになっちゃった。
こういうのは、思っていた以上に効果覿面。上手い具合に一杯になって、あと少しで爆発しそう。
「時間は有限なんですよ? もっと賢く使いましょう。ね? セレステ様」
「………………」
「あれ? お返事がありませんね? 聞こえていないんですか? ねえ、お返事をしてくださいよ。ねえねえねえ」
第4弾、トドメの作戦。わたしは首を大きく傾げながら歩み寄り、煽りつつ目の前に――すぐに手を出せる位置に立って、ぐいっと顔を覗き込む。
((圧倒的な格下があんな風に言い出して、こんな態度を取ってるんだもん。ムカつきますよね? もう、我慢の限界、ですよね?))
その予想は、的中っ。更にニマニマを追加すると絶叫が響き渡って、
バシン!!
わたしの頬に、鋭い痛みが走ったのでしたっ。
怒りを爆発させるぞ作戦、その第1弾っ。わたしはニヤニヤしながら、ペコリッと頭を下げた。
「……は? 忘れた!? 今、そう言いましたの!?」
「はい、そう言いました。教室内で楽しいコトがあって、ついつい頭の中から消えちゃってたんですよ~。反省してま~す」
ワザと軽い口調で言い放って、顔を上げると――あはっ。目が見開かれていて、すごい勢いで睨んでくるようになってましたっ。
「わたくし生まれて初めて、反省の色が微塵もない反省を見ましたわ。……貴方。自分の立場を分かっていますの?」
「わたしは子爵家の娘で、そっちは侯爵家の娘。ですよね? ちゃんと分かってますから、このお話は終わりで、ええっと……そうそう。新しいアイディアについてのお話を始めますね」
作戦第2弾の『そっち&娘呼ばわり』を使って、セレステ様の目が充血するようになった。だけどなんにも怖くないから、わたしのペースで進めていく。
「一昨日――じゃなくってその前、3日前でしたっけ。新しいのを提示して、添削をしてもらうコトになってましたよね? 確か」
「確かじゃなくて間違いなくそうだったでしょ!! 貴方と話しているとイライラしてたまらないわ!! ペチャクチャ喋っていないでさっさと出しなさい!!」
「……………………。……………………」
「どうしたのよ!? 黙っていないで早く出しなさい!!」
「……………………もう一度、ごめんなさ~い。実を言うと、アイディアを持って来てないんです~っ」
ここで、作戦第3弾を使用っ。たっぷりと焦らしておいて、さっきより慇懃無礼にお辞儀をした。
「その日も入れてたった3日じゃ浮かびませんよ~。一生懸命考えたんですけど、期間が短すぎるせいで思い浮かばなかったんです。なので半分は、セレステ様の責任ですよね?」
「……は? はあ!? 貴方っ、本気で言ってますの!? 急にどうしてしまった――」
「ふざけて言っているように、見えますか? 見えませんよね? もう、無駄な時間を使わせないでくださいよ。ハッキリ言って迷惑なので」
冷静にさせたら、ダメ。とにかく、怒りで一杯にさせないといけないから――。わたしはオーバーに肩を竦めて、そうしたら、セレステ様のお顔がトマトみたいになっちゃった。
こういうのは、思っていた以上に効果覿面。上手い具合に一杯になって、あと少しで爆発しそう。
「時間は有限なんですよ? もっと賢く使いましょう。ね? セレステ様」
「………………」
「あれ? お返事がありませんね? 聞こえていないんですか? ねえ、お返事をしてくださいよ。ねえねえねえ」
第4弾、トドメの作戦。わたしは首を大きく傾げながら歩み寄り、煽りつつ目の前に――すぐに手を出せる位置に立って、ぐいっと顔を覗き込む。
((圧倒的な格下があんな風に言い出して、こんな態度を取ってるんだもん。ムカつきますよね? もう、我慢の限界、ですよね?))
その予想は、的中っ。更にニマニマを追加すると絶叫が響き渡って、
バシン!!
わたしの頬に、鋭い痛みが走ったのでしたっ。
10
あなたにおすすめの小説
好きな人と友人が付き合い始め、しかも嫌われたのですが
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ナターシャは以前から恋の相談をしていた友人が、自分の想い人ディーンと秘かに付き合うようになっていてショックを受ける。しかし諦めて二人の恋を応援しようと決める。だがディーンから「二度と僕達に話しかけないでくれ」とまで言われ、嫌われていたことにまたまたショック。どうしてこんなに嫌われてしまったのか?卒業パーティーのパートナーも決まっていないし、どうしたらいいの?
【完結】私の婚約者の、自称健康な幼なじみ。
❄️冬は つとめて
恋愛
「ルミナス、すまない。カノンが…… 」
「大丈夫ですの? カノン様は。」
「本当にすまない。ルミナス。」
ルミナスの婚約者のオスカー伯爵令息は、何時ものようにすまなそうな顔をして彼女に謝った。
「お兄様、ゴホッゴホッ! ルミナス様、ゴホッ! さあ、遊園地に行きましょ、ゴボッ!! 」
カノンは血を吐いた。
虐げられていた姉はひと月後には幸せになります~全てを奪ってきた妹やそんな妹を溺愛する両親や元婚約者には負けませんが何か?~
***あかしえ
恋愛
「どうしてお姉様はそんなひどいことを仰るの?!」
妹ベディは今日も、大きなまるい瞳に涙をためて私に喧嘩を売ってきます。
「そうだぞ、リュドミラ!君は、なぜそんな冷たいことをこんなかわいいベディに言えるんだ!」
元婚約者や家族がそうやって妹を甘やかしてきたからです。
両親は反省してくれたようですが、妹の更生には至っていません!
あとひと月でこの地をはなれ結婚する私には時間がありません。
他人に迷惑をかける前に、この妹をなんとかしなくては!
「結婚!?どういうことだ!」って・・・元婚約者がうるさいのですがなにが「どういうこと」なのですか?
あなたにはもう関係のない話ですが?
妹は公爵令嬢の婚約者にまで手を出している様子!ああもうっ本当に面倒ばかり!!
ですが公爵令嬢様、あなたの所業もちょぉっと問題ありそうですね?
私、いろいろ調べさせていただいたんですよ?
あと、人の婚約者に色目を使うのやめてもらっていいですか?
・・・××しますよ?
婚約者を取り替えて欲しいと妹に言われました
月(ユエ)/久瀬まりか
恋愛
ポーレット伯爵家の一人娘レティシア。レティシアの母が亡くなってすぐに父は後妻と娘ヘザーを屋敷に迎え入れた。
将来伯爵家を継ぐことになっているレティシアに、縁談が持ち上がる。相手は伯爵家の次男ジョナス。美しい青年ジョナスは顔合わせの日にヘザーを見て顔を赤くする。
レティシアとジョナスの縁談は一旦まとまったが、男爵との縁談を嫌がったヘザーのため義母が婚約者の交換を提案する……。
双子の妹は私に面倒事だけを押し付けて婚約者と会っていた
今川幸乃
恋愛
レーナとシェリーは瓜二つの双子。
二人は入れ替わっても周囲に気づかれないぐらいにそっくりだった。
それを利用してシェリーは学問の手習いなど面倒事があると「外せない用事がある」とレーナに入れ替わっては面倒事を押し付けていた。
しぶしぶそれを受け入れていたレーナだが、ある時婚約者のテッドと話していると会話がかみ合わないことに気づく。
調べてみるとどうもシェリーがレーナに成りすましてテッドと会っているようで、テッドもそれに気づいていないようだった。
【完結】旦那様は、妻の私よりも平民の愛人を大事にしたいようです
よどら文鳥
恋愛
貴族のことを全く理解していない旦那様は、愛人を紹介してきました。
どうやら愛人を第二夫人に招き入れたいそうです。
ですが、この国では一夫多妻制があるとはいえ、それは十分に養っていける環境下にある上、貴族同士でしか認められません。
旦那様は貴族とはいえ現状無職ですし、愛人は平民のようです。
現状を整理すると、旦那様と愛人は不倫行為をしているというわけです。
貴族の人間が不倫行為などすれば、この国での処罰は極刑の可能性もあります。
それすら理解せずに堂々と……。
仕方がありません。
旦那様の気持ちはすでに愛人の方に夢中ですし、その願い叶えられるように私も協力致しましょう。
ただし、平和的に叶えられるかは別です。
政略結婚なので、周りのことも考えると離婚は簡単にできません。ならばこれくらいの抵抗は……させていただきますよ?
ですが、周囲からの協力がありまして、離婚に持っていくこともできそうですね。
折角ですので離婚する前に、愛人と旦那様が私たちの作戦に追い詰められているところもじっくりとこの目で見ておこうかと思います。
【完結済み】妹の婚約者に、恋をした
鈴蘭
恋愛
妹を溺愛する母親と、仕事ばかりしている父親。
刺繍やレース編みが好きなマーガレットは、両親にプレゼントしようとするが、何時も妹に横取りされてしまう。
可愛がって貰えず、愛情に飢えていたマーガレットは、気遣ってくれた妹の婚約者に恋をしてしまった。
無事完結しました。
【完結】私から全てを奪った妹は、地獄を見るようです。
凛 伊緒
恋愛
「サリーエ。すまないが、君との婚約を破棄させてもらう!」
リデイトリア公爵家が開催した、パーティー。
その最中、私の婚約者ガイディアス・リデイトリア様が他の貴族の方々の前でそう宣言した。
当然、注目は私達に向く。
ガイディアス様の隣には、私の実の妹がいた──
「私はシファナと共にありたい。」
「分かりました……どうぞお幸せに。私は先に帰らせていただきますわ。…失礼致します。」
(私からどれだけ奪えば、気が済むのだろう……。)
妹に宝石類を、服を、婚約者を……全てを奪われたサリーエ。
しかし彼女は、妹を最後まで責めなかった。
そんな地獄のような日々を送ってきたサリーエは、とある人との出会いにより、運命が大きく変わっていく。
それとは逆に、妹は──
※全11話構成です。
※作者がシステムに不慣れな時に書いたものなので、ネタバレの嫌な方はコメント欄を見ないようにしていただければと思います……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる