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第4話 1日後(2)
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「このゲームを、プレイしてもらえますか?」
5~6分くらいかな。お部屋を出ていった翔くんはゲーム機を持って戻って来て、テキパキTVに繋げてコントローラーを差し出しました。
翔くんが持ってきたのは、確か……1983年、だったかな。わたしが生まれるずっと前に発売された世界中で大人気になったって言われているゲーム機で、テレビに映ってるのはキノコを食べながらお姫様を助けに行くアクションゲームだ。
「分かりました。やってみます」
スタートボタンを押して、ゲームスタート。Bボタンを押しながらダッシュをしてまずはキノコを取って大きくなって、そのまま進んでいく。
「ここで土管に入って、お星さまを取って……。無敵のまま走っていって…………1面クリアっ。次のステージもやりますか?」
「はい。1機失うまでお願いします」
「はーいっ」
今度は暗い雰囲気のステージを左から右に進んでいって、ここからはちょっとだけギミックが登場するけど、平気平気っ。スタタタタ~っとダッシュで走っていて敵や障害物を超えて、クリア!
次は1の3で――ここもあっさりクリアして、1の4。最後にボスがいる1面の中では一番難しいステージだけど慣れてるから全然難しくなくって、ボスをマグマに落として楽々クリアっ。
あっという間に1面を全部クリアして、2面3面4面5面6面もクリア。7面に入ってもサクサク進んでいたんだけど――ありゃりゃ。7の4でジャンプするタイミングを間違えちゃって、1機失ってしまいました。
「お待たせしました。終わりました」
「……あ、ありがとうございます。ちなみに普段から、ノーミスでこのくらいまで進めるんですか?」
「普段だったら、8の4――最終面まで1回もミスしないです。このゲームはしばらくやってなくって、ちょっと下手になっちゃってました」
「これで、下手になっているのですか……。予想外で、正直驚いています。美月さんは、こんなにもお上手だったんですね」
「10歳の頃から毎日やってるから、勝手に上手くなっちゃってました」
何かに夢中にならないと嫌なことを思い出しちゃうから『ずっと集中していられるもの』を探していて、そんな時に見つけたのがゲーム。お父さんが昔やってたのがあったから遊ぶようになって、やってみたらすっごく面白くなっちゃって。
最初は嫌なことを忘れるためにやってたんだけど、段々楽しいからやるようになったんだよね。
「このゲーム機とこの次に出たゲーム機のソフトは、合わせて100本以上やってるかな。もちろん全部クリアしてて、このゲームとか時に気に入ったのは何百回もクリアしてます」
「本当に、すごいですね……。これは想像以上で、美月さんは最高の『配信の武器』を持っていますよ」
「武器……?」
「VTuberの配信ジャンルの中に、『ゲーム実況』というものがありましたよね? 中でも『FPS』や『レトロゲー』はとても人気があって、VTuberの世界でも多くのVTuberがプレイしているんですよ」
だから事務所によってはそういったゲームができる人を募集しているところが多くて、上手い人だったらそれだけで採用される場合もあるみたい。
「知識量もプレイスキルも、美月さんはVTuber界の平均を大きく上回っています。これはとても大きな強みで、趣味に『レトロゲーム』と書くべき。レトロゲーム配信を配信の中心にしてもいいレベルなんですよ」
「そう、なんですね。だったら、レトロゲームを中心に、してみようかなぁ」
「それがいいと思います。自分が得意、好きなものをメインコンテンツにできたら、より配信は――活動は楽しくなりますから」
従姉さんも――翔くん自身もそうやって活動してきて、今があるんだって教えてくれた。なので迷っていた『配信』は『レトロゲーム実況』を中心にやっていくことになって、意外な形で方針が決まったのでした。
そしてその勢いで、配信時間や頻度なんかもサクサクっと決まっちゃって。コレだけじゃなくって、一度に沢山のことが決まったのでした!
「葉月ミアの肉付けやその他の決定は……この場で行うべきものは、すべて終わりましたね。今日は旅行で疲れているでしょうし、続きは明日にしましょう」
「はい。分かりました」
この次は実際にパソコンの前に座って、機材の説明や操作の確認を行って、そのあと配信の練習をするようになってる。
今はもう午後の9時過ぎちゃってて、今からやってると夜の0時を超えちゃうみたい。遅くなると大変だし、それがいいよね。
「わざわざありがとうございました。また明日、よろしくお願いします」
「こちらこそですー。わざわざありがとうございましたっ。また明日、よろしくお願いしますっ」
ということで翔くんと一緒に和室を出て、
「あ、終わったみたいだね。お父さん達のお話もちょうど終わったし、帰ろうか」
「美月ちゃん、翔に付き合ってくれてありがとう。また来てね」
「はーいっ。ありがとうございましたっ!」
すごく優しい翔くんのお母さんとお父さんにお別れの挨拶をして、今日はさようなら。明日は夕方にお邪魔する約束をして、お父さんお母さんと一緒に隣にあるお家に帰ったのでした!
5~6分くらいかな。お部屋を出ていった翔くんはゲーム機を持って戻って来て、テキパキTVに繋げてコントローラーを差し出しました。
翔くんが持ってきたのは、確か……1983年、だったかな。わたしが生まれるずっと前に発売された世界中で大人気になったって言われているゲーム機で、テレビに映ってるのはキノコを食べながらお姫様を助けに行くアクションゲームだ。
「分かりました。やってみます」
スタートボタンを押して、ゲームスタート。Bボタンを押しながらダッシュをしてまずはキノコを取って大きくなって、そのまま進んでいく。
「ここで土管に入って、お星さまを取って……。無敵のまま走っていって…………1面クリアっ。次のステージもやりますか?」
「はい。1機失うまでお願いします」
「はーいっ」
今度は暗い雰囲気のステージを左から右に進んでいって、ここからはちょっとだけギミックが登場するけど、平気平気っ。スタタタタ~っとダッシュで走っていて敵や障害物を超えて、クリア!
次は1の3で――ここもあっさりクリアして、1の4。最後にボスがいる1面の中では一番難しいステージだけど慣れてるから全然難しくなくって、ボスをマグマに落として楽々クリアっ。
あっという間に1面を全部クリアして、2面3面4面5面6面もクリア。7面に入ってもサクサク進んでいたんだけど――ありゃりゃ。7の4でジャンプするタイミングを間違えちゃって、1機失ってしまいました。
「お待たせしました。終わりました」
「……あ、ありがとうございます。ちなみに普段から、ノーミスでこのくらいまで進めるんですか?」
「普段だったら、8の4――最終面まで1回もミスしないです。このゲームはしばらくやってなくって、ちょっと下手になっちゃってました」
「これで、下手になっているのですか……。予想外で、正直驚いています。美月さんは、こんなにもお上手だったんですね」
「10歳の頃から毎日やってるから、勝手に上手くなっちゃってました」
何かに夢中にならないと嫌なことを思い出しちゃうから『ずっと集中していられるもの』を探していて、そんな時に見つけたのがゲーム。お父さんが昔やってたのがあったから遊ぶようになって、やってみたらすっごく面白くなっちゃって。
最初は嫌なことを忘れるためにやってたんだけど、段々楽しいからやるようになったんだよね。
「このゲーム機とこの次に出たゲーム機のソフトは、合わせて100本以上やってるかな。もちろん全部クリアしてて、このゲームとか時に気に入ったのは何百回もクリアしてます」
「本当に、すごいですね……。これは想像以上で、美月さんは最高の『配信の武器』を持っていますよ」
「武器……?」
「VTuberの配信ジャンルの中に、『ゲーム実況』というものがありましたよね? 中でも『FPS』や『レトロゲー』はとても人気があって、VTuberの世界でも多くのVTuberがプレイしているんですよ」
だから事務所によってはそういったゲームができる人を募集しているところが多くて、上手い人だったらそれだけで採用される場合もあるみたい。
「知識量もプレイスキルも、美月さんはVTuber界の平均を大きく上回っています。これはとても大きな強みで、趣味に『レトロゲーム』と書くべき。レトロゲーム配信を配信の中心にしてもいいレベルなんですよ」
「そう、なんですね。だったら、レトロゲームを中心に、してみようかなぁ」
「それがいいと思います。自分が得意、好きなものをメインコンテンツにできたら、より配信は――活動は楽しくなりますから」
従姉さんも――翔くん自身もそうやって活動してきて、今があるんだって教えてくれた。なので迷っていた『配信』は『レトロゲーム実況』を中心にやっていくことになって、意外な形で方針が決まったのでした。
そしてその勢いで、配信時間や頻度なんかもサクサクっと決まっちゃって。コレだけじゃなくって、一度に沢山のことが決まったのでした!
「葉月ミアの肉付けやその他の決定は……この場で行うべきものは、すべて終わりましたね。今日は旅行で疲れているでしょうし、続きは明日にしましょう」
「はい。分かりました」
この次は実際にパソコンの前に座って、機材の説明や操作の確認を行って、そのあと配信の練習をするようになってる。
今はもう午後の9時過ぎちゃってて、今からやってると夜の0時を超えちゃうみたい。遅くなると大変だし、それがいいよね。
「わざわざありがとうございました。また明日、よろしくお願いします」
「こちらこそですー。わざわざありがとうございましたっ。また明日、よろしくお願いしますっ」
ということで翔くんと一緒に和室を出て、
「あ、終わったみたいだね。お父さん達のお話もちょうど終わったし、帰ろうか」
「美月ちゃん、翔に付き合ってくれてありがとう。また来てね」
「はーいっ。ありがとうございましたっ!」
すごく優しい翔くんのお母さんとお父さんにお別れの挨拶をして、今日はさようなら。明日は夕方にお邪魔する約束をして、お父さんお母さんと一緒に隣にあるお家に帰ったのでした!
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