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第3話 その後の2人~テストまでの行動~
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「サラ様。今日のランチは何になさいますか?」
「そう、ですね。『季節のガレット』が気になっていましたので、本日はそちらにしようと思います」
「そちら、私も気になっていましたの。私も同じものに致しますわ」
「ではわたくしも、そちらにしますわ。サラ様、ミーシャ様、レノア様、参りましょう」
中庭で大騒ぎが発生した日から、1週間後。廊下にはこれまでのように友人に囲まれるサラの姿があり、
((ふふ。サラ様は引き続き、いつも通りの日常を過ごせているみたいですわね))
そこから二十数メートルほど離れた場所では、アリーヌがひとり満足げに頷いていました。
自身の証言によりオドレイの言い分は疑問を持たれ始めたものの、それでもサラを快く思わない者も出てくるかもしれない。そんな懸念は完全に杞憂となっており、改めてアリーヌは安堵していたのです。
((あの様子なら来週のテストは、心身ともに万全な状態で臨めますわね。……ますます、楽しみになってきましたわ))
〇〇
((…………ありがとうございます))
移動中に偶然見えた、角を曲がってゆくブロンドが揺れる背中。アリーヌの背中に向けて、サラは心の中で深々と頭を下げていました。
((アリーヌ様。貴方様のおかげで、わたしは今日もこうして学院生活を送れています))
教室内でも教室外でも寮内でも、友達が声をかけ関わってきてくれる。これまでの日々が当たり前に、続いてくれている。
その事実にサラは、心から感謝をしていたのでした。
――わたくしへの感謝も恩返しも、一切必要ありませんわ――。
((貴方様はそう仰られましたが、わたしはどちらも必要な、行いたいものだと思っております。そして今わたしが出来る感謝の恩返しは、真剣勝負、ですので。全力で挑ませていただきます))
そんな思いがあるためサラもまた、帰寮すれば即デスクに向かいます。
((……………………))
((……………………))
215号室と312号室。そこでは2人の令嬢が一心不乱にペンを走らせ、やがてはテストの日を迎え――
「そう、ですね。『季節のガレット』が気になっていましたので、本日はそちらにしようと思います」
「そちら、私も気になっていましたの。私も同じものに致しますわ」
「ではわたくしも、そちらにしますわ。サラ様、ミーシャ様、レノア様、参りましょう」
中庭で大騒ぎが発生した日から、1週間後。廊下にはこれまでのように友人に囲まれるサラの姿があり、
((ふふ。サラ様は引き続き、いつも通りの日常を過ごせているみたいですわね))
そこから二十数メートルほど離れた場所では、アリーヌがひとり満足げに頷いていました。
自身の証言によりオドレイの言い分は疑問を持たれ始めたものの、それでもサラを快く思わない者も出てくるかもしれない。そんな懸念は完全に杞憂となっており、改めてアリーヌは安堵していたのです。
((あの様子なら来週のテストは、心身ともに万全な状態で臨めますわね。……ますます、楽しみになってきましたわ))
〇〇
((…………ありがとうございます))
移動中に偶然見えた、角を曲がってゆくブロンドが揺れる背中。アリーヌの背中に向けて、サラは心の中で深々と頭を下げていました。
((アリーヌ様。貴方様のおかげで、わたしは今日もこうして学院生活を送れています))
教室内でも教室外でも寮内でも、友達が声をかけ関わってきてくれる。これまでの日々が当たり前に、続いてくれている。
その事実にサラは、心から感謝をしていたのでした。
――わたくしへの感謝も恩返しも、一切必要ありませんわ――。
((貴方様はそう仰られましたが、わたしはどちらも必要な、行いたいものだと思っております。そして今わたしが出来る感謝の恩返しは、真剣勝負、ですので。全力で挑ませていただきます))
そんな思いがあるためサラもまた、帰寮すれば即デスクに向かいます。
((……………………))
((……………………))
215号室と312号室。そこでは2人の令嬢が一心不乱にペンを走らせ、やがてはテストの日を迎え――
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