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第7話 返事は思っていた通りに(3)
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「しかしながらその際に僕は偶然、オドレイがサラに対して怯えた顔をしているのを目撃する」
一呼吸入れた、ヘクター。彼はパチンと指を鳴らし、その指で自身をさしました。
「そこですぐさま学院長に調査を依頼して、そうすれば――10日前に紛失していたアクセサリーが、サラの自室から発見される。こうしてサラがオドレイを脅迫していたと判明し、評判は地に落ちる――。今度こそ僕は婚約破棄を行えて、貴方様の『敵』は学院を去る。全員にとって最高の結末が訪れるのですよ」
「なるほど、そういった流れになるんですのね。つまりわたくしはこれから、そちらをサラの自室に忍ばせればよいのですわね?」
「さすがアリーヌ様、ご理解が早くて助かります。この作戦には『部屋に置く』が必要不可欠でして、そちらは貴方様しか行えないものなのですよ」
アリーヌは中庭で窮地を救っているため、これまであのように敵視を繰り返していても、サラは警戒をしません。ヘクターはそんなサラの心理を読み、採用していました。
「訪問の理由は、そうですね。中庭の出来事の再確認としておきましょうか。そうして入り込み長居をしていれば、いつか必ずヤツは花を摘みに行きます」
「その隙にわたくしは、隠せばいいんですのね。このネックレスを、サラが絶対に目につかない場所に」
「ええ、その通りです。……そうしていただければ、あとは僕が上手くやりますので。アリーヌ様、よろしくお願い致します」
「この作戦の成功は、わたくしにとっても悲願なんですもの。必ずや完遂させますわ」
そうしてアリーヌはオドレイが身に着けていたネックレスを受け取り、それから6日後の決行前夜。今度は誰の目にもつかないよう消灯時間を狙い、細心の注意を払いながら312号室を訪れ――
一呼吸入れた、ヘクター。彼はパチンと指を鳴らし、その指で自身をさしました。
「そこですぐさま学院長に調査を依頼して、そうすれば――10日前に紛失していたアクセサリーが、サラの自室から発見される。こうしてサラがオドレイを脅迫していたと判明し、評判は地に落ちる――。今度こそ僕は婚約破棄を行えて、貴方様の『敵』は学院を去る。全員にとって最高の結末が訪れるのですよ」
「なるほど、そういった流れになるんですのね。つまりわたくしはこれから、そちらをサラの自室に忍ばせればよいのですわね?」
「さすがアリーヌ様、ご理解が早くて助かります。この作戦には『部屋に置く』が必要不可欠でして、そちらは貴方様しか行えないものなのですよ」
アリーヌは中庭で窮地を救っているため、これまであのように敵視を繰り返していても、サラは警戒をしません。ヘクターはそんなサラの心理を読み、採用していました。
「訪問の理由は、そうですね。中庭の出来事の再確認としておきましょうか。そうして入り込み長居をしていれば、いつか必ずヤツは花を摘みに行きます」
「その隙にわたくしは、隠せばいいんですのね。このネックレスを、サラが絶対に目につかない場所に」
「ええ、その通りです。……そうしていただければ、あとは僕が上手くやりますので。アリーヌ様、よろしくお願い致します」
「この作戦の成功は、わたくしにとっても悲願なんですもの。必ずや完遂させますわ」
そうしてアリーヌはオドレイが身に着けていたネックレスを受け取り、それから6日後の決行前夜。今度は誰の目にもつかないよう消灯時間を狙い、細心の注意を払いながら312号室を訪れ――
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