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第6話 そっか、そういうコトだったんだ! ローズ視点&フェリックス視点(2)
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「はい。フェリックス兄さん、どうぞ」
「ありがとう。お邪魔します」
扉の向こうから聞こえてきた『ローズ。入ってもいいかな?』に返事をすると、トレーを持った彼が入ってきた。
トレーの上にあるのは、パンプキンスープとロールパン。夕食に来なかったあたしのために、食べやすいものを持ってきてくれたみたい。
「わぁ。ワザワザありがとうございます」
「これは、僕がやりたくてやっている事だよ。気にしないで」
兄さんは穏やかに微笑むとベッドまでやって来て、「失礼するね」と縁に腰を掛ける。そして、予想外なコトが発生……! 「スープやパンを、口まで運んでもいいかな?」と言ってきた……っ!
これって、あーんっ! 好きな人にしかやらないコト!!
((……でも、まだ分かんない。フェリックス兄さんは、思い遣りがある人だもん。単に、気にかけてくれてるだけかもしれない))
そう決めつけるのは、早いよね。そ・こ・で。念のためにあたしは、用意しておいた『あの台詞』を出すことにした。
「ねえ。フェリックス兄さん」
「うん? なんだい?」
「……………………あたしを、愛してる?」
相手の目をしっかり見て、首をコテンと左に傾ける。
ここにいる、ローズ・ブランシュ。この美少女を、世界で一番愛してるの?
そう問いかけると、彼は――
「もちろんだよ。愛しているよ」
――!! あたしの手をそっと握り、優しく微笑んだのだった……っ!!
〇〇〇
「……………………あたしを、愛してる?」
ローズの、そんな珍しい問いかけ。
それを耳にした瞬間は驚いたものの、すぐに腑に落ちた。
――彼女は今、疲弊している――。
肉体は精神とリンクしており、肉体が弱ると精神も弱る。
ローズは今、先程以上に寂しくなっているのだ。自分が輪から外れてしまうのではないかと、ますます不安になっているのだろう。
だから、僕は告げる事にした。
作戦は全て捨て去り、シンプルに。胸の内にある思いを、言葉へと変換したのだった。
「もちろんだよ。愛しているよ」
ローズもずっと、僕らの輪の一員。君は、僕にとっても大切な妹だよ。
「ありがとう。お邪魔します」
扉の向こうから聞こえてきた『ローズ。入ってもいいかな?』に返事をすると、トレーを持った彼が入ってきた。
トレーの上にあるのは、パンプキンスープとロールパン。夕食に来なかったあたしのために、食べやすいものを持ってきてくれたみたい。
「わぁ。ワザワザありがとうございます」
「これは、僕がやりたくてやっている事だよ。気にしないで」
兄さんは穏やかに微笑むとベッドまでやって来て、「失礼するね」と縁に腰を掛ける。そして、予想外なコトが発生……! 「スープやパンを、口まで運んでもいいかな?」と言ってきた……っ!
これって、あーんっ! 好きな人にしかやらないコト!!
((……でも、まだ分かんない。フェリックス兄さんは、思い遣りがある人だもん。単に、気にかけてくれてるだけかもしれない))
そう決めつけるのは、早いよね。そ・こ・で。念のためにあたしは、用意しておいた『あの台詞』を出すことにした。
「ねえ。フェリックス兄さん」
「うん? なんだい?」
「……………………あたしを、愛してる?」
相手の目をしっかり見て、首をコテンと左に傾ける。
ここにいる、ローズ・ブランシュ。この美少女を、世界で一番愛してるの?
そう問いかけると、彼は――
「もちろんだよ。愛しているよ」
――!! あたしの手をそっと握り、優しく微笑んだのだった……っ!!
〇〇〇
「……………………あたしを、愛してる?」
ローズの、そんな珍しい問いかけ。
それを耳にした瞬間は驚いたものの、すぐに腑に落ちた。
――彼女は今、疲弊している――。
肉体は精神とリンクしており、肉体が弱ると精神も弱る。
ローズは今、先程以上に寂しくなっているのだ。自分が輪から外れてしまうのではないかと、ますます不安になっているのだろう。
だから、僕は告げる事にした。
作戦は全て捨て去り、シンプルに。胸の内にある思いを、言葉へと変換したのだった。
「もちろんだよ。愛しているよ」
ローズもずっと、僕らの輪の一員。君は、僕にとっても大切な妹だよ。
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