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第1話 豹変、激昂、豹変(1)
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「下の者は上の者に従う、そんな常識も知らないのか!! お前達は子爵家でこちらは侯爵家なんだ!! そっちが『下』でこっちが『上』なのだから、黙って従え!!」
鼓膜が割れんばかりに絶叫されたリエズン様は、続けて大絶叫。私とお父様を交互に指さし、激しく目を剥かれました。
「せっかく人が幸せにしてやると言っているのに……!! 揃いも揃って調子に乗りやがって!! これ以上逆らうなら、我がリエズン家の力を使うぞ!!」
「……それは……。力ずくで従わせるぞ、という意味ですね?」
「ああそうだ!! 次に首を振れば、お前達を待つのは地獄。今の生活を全て失う羽目になる、という意味だ!!」
引き続き大声を上げながら立ち上がり、私達とお屋敷を見回します。そして再び私へと鋭い視線が戻ってきて、再度思い切り指をさされました。
「アルマ・レンザ―、光栄に思え。次期侯爵様は、お前を痛く気に入っているんだ。大人しく僕のものになれ。いいな?」
「…………リエズン様。そちらへのお返事をさせていただく前に、お一つ質問をさせていただきます」
この方は今、勢いよく立ち上がられていますので。私も同様の体勢となり、右の人差し指を一本立たせました。
「貴方様は先ほど、『我がリエズン家の力を使う』と仰りました。……嫡男は当主ではなく、実行する権利はありません。もしも貴方様が要請をした場合、当主様は――」
「円滑に進まなければ力を貸す、そう約束済みだ。父上と母上はどんな時でも、僕の意思を尊重してくれるのだからな!!」
そう、でしたか。
確か…………我が家(いえ)での評価は、10段階中7。人柄、政策、領民の評判も、それなりに高かった方々なのですが――。そういった欠点を、酷く危険な一面をお持ちだったのですね。
((……親も子もそれまで問題行動はなく、危険人物とはされていませんでした))
ですがそれは、間違い。やはり人の内心は、把握しきれませんね。最悪が起きる前に知得できたこと、これは大きな収穫です。
「大サービスで先に答えてやったぞ!! さあ次はお前の番だ!! まさか、愚か極まりない返答はしないよな?」
心の中で小さく頷いていたら、ニヤリとした下品な笑みが現れました。
いけません。そういえば、お話の最中でしたね。
そのため私は姿勢を正し――
「そのまさかですよ。貴方様のものになるつもりはございません。そして、地獄を味わうつもりもございませんよ」
――はっきりと、そう回答させていただきました。
様子見は終わり、確認しておかなければならない点もなくなりましたしね。この方は一線を超えてしまいましたので、これから現実を思い知っていただきましょう。
鼓膜が割れんばかりに絶叫されたリエズン様は、続けて大絶叫。私とお父様を交互に指さし、激しく目を剥かれました。
「せっかく人が幸せにしてやると言っているのに……!! 揃いも揃って調子に乗りやがって!! これ以上逆らうなら、我がリエズン家の力を使うぞ!!」
「……それは……。力ずくで従わせるぞ、という意味ですね?」
「ああそうだ!! 次に首を振れば、お前達を待つのは地獄。今の生活を全て失う羽目になる、という意味だ!!」
引き続き大声を上げながら立ち上がり、私達とお屋敷を見回します。そして再び私へと鋭い視線が戻ってきて、再度思い切り指をさされました。
「アルマ・レンザ―、光栄に思え。次期侯爵様は、お前を痛く気に入っているんだ。大人しく僕のものになれ。いいな?」
「…………リエズン様。そちらへのお返事をさせていただく前に、お一つ質問をさせていただきます」
この方は今、勢いよく立ち上がられていますので。私も同様の体勢となり、右の人差し指を一本立たせました。
「貴方様は先ほど、『我がリエズン家の力を使う』と仰りました。……嫡男は当主ではなく、実行する権利はありません。もしも貴方様が要請をした場合、当主様は――」
「円滑に進まなければ力を貸す、そう約束済みだ。父上と母上はどんな時でも、僕の意思を尊重してくれるのだからな!!」
そう、でしたか。
確か…………我が家(いえ)での評価は、10段階中7。人柄、政策、領民の評判も、それなりに高かった方々なのですが――。そういった欠点を、酷く危険な一面をお持ちだったのですね。
((……親も子もそれまで問題行動はなく、危険人物とはされていませんでした))
ですがそれは、間違い。やはり人の内心は、把握しきれませんね。最悪が起きる前に知得できたこと、これは大きな収穫です。
「大サービスで先に答えてやったぞ!! さあ次はお前の番だ!! まさか、愚か極まりない返答はしないよな?」
心の中で小さく頷いていたら、ニヤリとした下品な笑みが現れました。
いけません。そういえば、お話の最中でしたね。
そのため私は姿勢を正し――
「そのまさかですよ。貴方様のものになるつもりはございません。そして、地獄を味わうつもりもございませんよ」
――はっきりと、そう回答させていただきました。
様子見は終わり、確認しておかなければならない点もなくなりましたしね。この方は一線を超えてしまいましたので、これから現実を思い知っていただきましょう。
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