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しおりを挟む『もう彼が笑ってくれることは無いのかもしれないけれど、それでも私は真実を知りたい』
アメリアは、もはやその思いだけに突き動かされていた。
呪いの線も消え、再度、何の手掛かりも無くなったかのように見えていた状況だったが、諦めの悪いアメリアは、また新たな糸口を無理に捻り出すようにして見つけ出した。
医療研究所の薬品類の購入記録だった。
セルヴィスは、国営であるその研究所の名誉顧問に就いていたが、実態はほとんど名義貸しのような状態であるはずだった。
彼が実際に研究に関わっている事など、あるとは思えなかった。
実際、彼が研究所へ出掛けるのは式典の日くらいだった。
随分前のものではあったが、一件だけセルヴィス名義で直接取り寄せの注文がされた薬品の記録があったのだ。
研究所の受け取りの記録とも照合したが、研究所でその薬品を受け取ったという記録は無く、発注と受け取りの記録が一致しない。
それは、彼が自分自身のために注文し、それを直接受け取ったことを示しているようだった。
日付を確認すると、くだんの偽の番騒ぎがあった時期と重なっていた。
何か胸騒ぎがした。
薬品は、以前アメリアが疑っていた病を治療するためのものと完全に一致していた。
この国ではとうの昔に廃れた病の薬だが、遠方の国では未だ細々と製造が続けられていたらしい。
やはり病だったのだろうか?
だが、注文した薬の量が中途半端すぎると彼女は思った。
全ての記録を確認したが、彼は一度だけしか薬を発注していない。
もしその時から、今まで継続して飲み続けているのだとしたら、もう既に飲み切っているはずの量だった。
現在は飲んでいないのだとしたら、副作用はもう消えているはずだ。
だが、彼の痣は黒いままで、婚姻の時から終始一貫してアメリアの事を番として認識しているとは思えないような態度が続いている・・・。
そこから導き出した結論。
アメリアの中で、今までの全ての謎が合致した。
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