【本編、番外編完結】血の繋がらない叔父にひたすら片思いしていたいのに、婚約者で幼馴染なアイツが放っておいてくれません

恩田璃星

文字の大きさ
74 / 173

11ー6

しおりを挟む
すぐに先端部分に触れられるかと思いきや、遼平くんはしばらくの間そのまま動かない。

「遼平くん…?」

どうすれば良いのか分からずおずおずと尋ねると、やっと口を開いた。

「…あんなに冷えてたのに、もう温かくなってきたね」

少しでも多く温もりを感じようとしているのか、背中に回した腕で私の上半身を引き寄せ、より強く顔を押し付けている。

「人肌がこんなに心地良いなんて忘れてた」

胸元で話すたびに触れていただけの唇が、ちゅっ、と肌に短く吸い付いて、すぐに離れた。
驚いて遼平くんの方を見れば、じっと私の顔を見上げている。
恥ずかしいのに、目が逸らせない。
そして、遼平くんは私の目を見つめたまま、もう一度同じことをした。
私が拒絶しないことを確認すると、胸元からリップ音が連続で聞こえ始めた。

「心臓の音、どんどん大きくなってるね」

少しずつ、少しずつ。
唇の位置が胸の頂きに近づいていく。

触れられてしまったら、ソコがもう固くなっているのが知られてしまう。
そう思うと体全体が敏感になってしまい、微かな嬌声が乱れた吐息に混じる。

「声…もっと聞かせて」

「ハ…ぁ、…っ、あ」

「ちーちゃんも僕も、生きてここに居るって感じさせて」

もう一度私の胸に縋りついた遼平くんの声は、今にも泣きそうで。
咄嗟に抱きしめ返した手が触れたのは、ぞっとするほど冷え切った肩。
 
この行為が正しいか間違ってるかなんて分からない。

確かなことはただ一つ。
永美ちゃんの身代わりでも何でも、この人が今温もりを分かち合えるのは私しかいないということだけだった。


「…ちーちゃん!」

私が抱きしめ返したことで理性のたがを外した遼平くんは、それまで避けていた頂をパクリと口に含んだ。

「あ…!」

暖かく湿った密閉空間で、先端が急激に痛いほど硬さを増したのが自分でも分かる。

「ふっ、ぅ、あっ、ああっ…!」

口に含まれたまま舌でコリコリと弾かれれば、初めての感覚に遼平くんの望み通り、はしたない声が漏れ出てしまう。

くすぐったいだけじゃない。
何これ?
軽く痺れてるみたいに、ジンジンと甘く疼く。

得も言えぬもどかしさに遼平くんの頭を抱え込むと、反対側の乳首も舌の動きに合わせて
指先でそっと捏ねられた。

「ああっ!?ゃっ、両方…っ、ダメ!!」

「…ダメなの?」

「あっ」

「…本当に?」

「あんっ」

「……すごく気持ちよさそうだけど?」

「ああぁっ!!」

尋ねながら与え続けられる強い刺激に、勝手に胸が反り返っていく。

「ほら、ね?いつもみたいに素直に気持ちいいときは気持ちいいって言わなきゃ」

遼平くんはそう言って窘めた後、やっと私の胸から口を離し、ハアハアと肩で息をする私の額を撫でた。
でも、刺激から解放されたのは束の間。

「右と左で感度が違うらしいから、どっちが気持ちいいかもちゃんと教えてね」

休む間もなく濡れていない方の先端を口に含まれ、強く吸われた。
しおりを挟む
感想 22

あなたにおすすめの小説

ハイスぺ幼馴染の執着過剰愛~30までに相手がいなかったら、結婚しようと言ったから~

cheeery
恋愛
パイロットのエリート幼馴染とワケあって同棲することになった私。 同棲はかれこれもう7年目。 お互いにいい人がいたら解消しようと約束しているのだけど……。 合コンは撃沈。連絡さえ来ない始末。 焦るものの、幼なじみ隼人との生活は、なんの不満もなく……っというよりも、至極の生活だった。 何かあったら話も聞いてくれるし、なぐさめてくれる。 美味しい料理に、髪を乾かしてくれたり、買い物に連れ出してくれたり……しかも家賃はいらないと受け取ってもくれない。 私……こんなに甘えっぱなしでいいのかな? そしてわたしの30歳の誕生日。 「美羽、お誕生日おめでとう。結婚しようか」 「なに言ってるの?」 優しかったはずの隼人が豹変。 「30になってお互いに相手がいなかったら、結婚しようって美羽が言ったんだよね?」 彼の秘密を知ったら、もう逃げることは出来ない。 「絶対に逃がさないよ?」

溺愛ダーリンと逆シークレットベビー

吉野葉月
恋愛
同棲している婚約者のモラハラに悩む優月は、ある日、通院している病院で大学時代の同級生の頼久と再会する。 立派な社会人となっていた彼に見惚れる優月だったが、彼は一児の父になっていた。しかも優月との子どもを一人で育てるシングルファザー。 優月はモラハラから抜け出すことができるのか、そして子どもっていったいどういうことなのか!?

溺愛彼氏は消防士!?

すずなり。
恋愛
彼氏から突然言われた言葉。 「別れよう。」 その言葉はちゃんと受け取ったけど、飲み込むことができない私は友達を呼び出してやけ酒を飲んだ。 飲み過ぎた帰り、イケメン消防士さんに助けられて・・・新しい恋が始まっていく。 「男ならキスの先をは期待させないとな。」 「俺とこの先・・・してみない?」 「もっと・・・甘い声を聞かせて・・?」 私の身は持つの!? ※お話は全て想像の世界になります。現実世界と何ら関係はありません。 ※コメントや乾燥を受け付けることはできません。メンタルが薄氷なもので・・・すみません。

極上イケメン先生が秘密の溺愛教育に熱心です

朝陽七彩
恋愛
 私は。 「夕鶴、こっちにおいで」  現役の高校生だけど。 「ずっと夕鶴とこうしていたい」  担任の先生と。 「夕鶴を誰にも渡したくない」  付き合っています。  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  神城夕鶴(かみしろ ゆづる)  軽音楽部の絶対的エース  飛鷹隼理(ひだか しゅんり)  アイドル的存在の超イケメン先生  ♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡-♡  彼の名前は飛鷹隼理くん。  隼理くんは。 「夕鶴にこうしていいのは俺だけ」  そう言って……。 「そんなにも可愛い声を出されたら……俺、止められないよ」  そして隼理くんは……。  ……‼  しゅっ……隼理くん……っ。  そんなことをされたら……。  隼理くんと過ごす日々はドキドキとわくわくの連続。  ……だけど……。  え……。  誰……?  誰なの……?  その人はいったい誰なの、隼理くん。  ドキドキとわくわくの連続だった私に突如現れた隼理くんへの疑惑。  その疑惑は次第に大きくなり、私の心の中を不安でいっぱいにさせる。  でも。  でも訊けない。  隼理くんに直接訊くことなんて。  私にはできない。  私は。  私は、これから先、一体どうすればいいの……?

【R18】幼馴染がイケメン過ぎる

ケセラセラ
恋愛
双子の兄弟、陽介と宗介は一卵性の双子でイケメンのお隣さん一つ上。真斗もお隣さんの同級生でイケメン。 幼稚園の頃からずっと仲良しで4人で遊んでいたけど、大学生にもなり他にもお友達や彼氏が欲しいと思うようになった主人公の吉本 華。 幼馴染の関係は壊したくないのに、3人はそうは思ってないようで。 関係が変わる時、歯車が大きく動き出す。

エリート警察官の溺愛は甘く切ない

日下奈緒
恋愛
親が警察官の紗良は、30歳にもなって独身なんてと親に責められる。 両親の勧めで、警察官とお見合いする事になったのだが、それは跡継ぎを産んで欲しいという、政略結婚で⁉

男に間違えられる私は女嫌いの冷徹若社長に溺愛される

山口三
恋愛
「俺と結婚してほしい」  出会ってまだ何時間も経っていない相手から沙耶(さや)は告白された・・・のでは無く契約結婚の提案だった。旅先で危ない所を助けられた沙耶は契約結婚を申し出られたのだ。相手は五瀬馨(いつせかおる)彼は国内でも有数の巨大企業、五瀬グループの若き社長だった。沙耶は自分の夢を追いかける資金を得る為、養女として窮屈な暮らしを強いられている今の家から脱出する為にもこの提案を受ける事にする。  冷酷で女嫌いの社長とお人好しの沙耶。二人の契約結婚の行方は?  

俺に抱かれる覚悟をしろ〜俺様御曹司の溺愛

ラヴ KAZU
恋愛
みゆは付き合う度に騙されて男性不信になり もう絶対に男性の言葉は信じないと決心した。 そんなある日会社の休憩室で一人の男性と出会う これが桂木廉也との出会いである。 廉也はみゆに信じられない程の愛情を注ぐ。 みゆは一瞬にして廉也と恋に落ちたが同じ過ちを犯してはいけないと廉也と距離を取ろうとする。 以前愛した御曹司龍司との別れ、それは会社役員に結婚を反対された為だった。 二人の恋の行方は……

処理中です...