社長の×××

社長の大失敗 ４

　こんなの見せられたら、おかしくなるまで、何度でもイかせたくなってしまう。

　さっきまで早く繋がりたいと思っていたのが嘘みたいに、舌と指を駆使して責めたて、何度も何度も葵を絶頂に導いた。

　指はもちろん、唇もふやけそうだ。

　外で達せば中でも達しやすくなるのはセオリーらしく、下を責め始めた当初とは打って変わって、中の感度も上がった。

　「あっ、またそこっ…！？」

　「葵、ココ、好きだよね。もう上手にイけるもんね」

　恥骨の裏あたりのザラつく部分を撫で上げると、葵の中がキュッと締まった。

　「ほら、可愛くイくとこ、見せて」





　指の動きを激しくしながら、勃ち上がっている胸の中心を舌で嬲る。

　「やあぁっ！もぅ…あっ、い…っイくっ、イくうっっ！！」

　真っ赤な頬と潤んだ目をして、肩で息をする葵が本当に愛おしい。

　あと一回だけ…と念じながら葵の瞳にキスを落としたとき。

　「わっ」

　葵の両腕が伸びてきて、俺の体を捕らえた。

　「もう…シて？」

　耳に、葵の乱れた吐息がかかったのを合図に、自分の下半身の状態に気付く。

　葵を感じさせながら、相当興奮していたらしく、触れてもないのに既に先走りでぐずぐずになっていた。

　挿入はいりたい。
　挿入はいりたい挿入はいりたい。

　強烈な欲求に襲われ、気づくと何も着けずに葵の蕩けた蜜口にピタリと自身を当てがっていた。





　「ねぇ、全部責任取るからこのまま挿れていい？」

　「…ぇ？」

　返事を急かすように、入り口に濡れた先端をグチグチと擦り付けながら尋ねる。

　「さっきずっと一緒にいてくれるって言ったよね？」

　結局返事を待ちきれず、切っ先をゆっくりと沈めていく。

　「ね？」

　「あっ、まさか…っ、ふ…あぁっ」

　「んっ…葵、力抜いてっ…く…」

　誰かの体内に、素のままの状態で入るのは、正真正銘初めてだ。

　強烈な快感と、相手が葵だという喜びで、一気に果てそうになる。

　それくらい、葵の中はまだ狭く、中に入るだけでかなり締め付けられる。

　負けずに腰を突き出し、ジワジワと自身を押し進めた。





　「ん…ぁっ…あぁっ…ああっ…！」

　「はぁ…全部…入っちゃったね」

　俺の言葉に反応するかのように、葵の中が、またキュッと締まった。

　拒まれていない。
　ココにいることを、赦されている。
　安堵とともに、雄の本能が暴れ始める。

　一度軽く腰を引くと、今度こそ理性が消し飛んだ。

　「んあっ、あっ、唯人っ」

　さっき散々弄り回したところに擦れるのか、抜き差しするたびに、肉壁が容赦なく俺を圧する。

　「葵っ、はぁっ、ぅ…反応しすぎ…っ」

　自分も葵も、繋がっている所から意識を反らせようと、唇を重ねたが、逆効果だった。

　口の中まで性感帯になってしまっているらしく、俺にしがみつく葵の腕が、よりきつく巻きつく。

　「好きだ…好きだよっ、んっ、愛してる」

　「んむ…あっ、唯人っ、唯人っ…！！わたっ、私も…好きっ、大好きぃっ」





　葵からの不意打ちの返事に、アドレナリンもドーパミンも噴出して、全部が持っていかれる。

　堪える間もなく、葵の中で俺の熱が弾けた。

　「うぁっ…」

　「あっ、あーーっ！！」

　同時に、最後の一滴まで搾り取るように収縮する葵の中。

　これまでの、ただ体を繋ぐだけの行為とは別次元の快感に、脳が痺れる。

　汗で濡れた、俺の体に吸い付くような葵の肌を、きつく抱いていると、信じられない現象が起きた。
　再び自分の中に熱が溜まっていく。

　嘘だろう？

　今まで、こんな事、一度もなかったのに。

　セックス自体は嫌いじゃない。
　でも、これまでは、相手を満足させて、自分も果てたらそれで十分だった。

　なのに、まだ全然足りないと言わんばかりに膨らんでいく体の中心。





　まるで、葵の心とカラダを、『もっと』と貪欲に求めているかのようだ。

　「んっ…ぇっ？」

　葵も俺の変化に気づいたらしい。

　「ゃっ、あの…？唯人…？何で…？？」

　俺の熱を受け止め、今までで一番淫らに蕩けていた目が、オロオロと忙しなく動き出す。

　「もっと…一緒に気持ちよくなろっか」

　「ダ、ダメダメっ。もう変になっちゃ…ぁんっ」

　困惑する葵に構わず、体位を変えるために再び芯を持った部分をズルッと抜くと、達したばかりだったせいか、葵が切なげな声を上げた。

　そして、すぐさま葵の脇を抱え上げ、胡座をかいた俺の太腿を跨がせる。

　「このまま座って、自分で挿入いれてみて？」

　「えっ！？」

　「早くしないと、垂れて来ちゃうよ？」

　「――っっ」

　葵の白い太腿に、俺の精液が伝う様は、ある意味見ものだったのだが、羞恥に震える葵は、俺の首にしがみつきながらも、恐る恐る腰を沈めた。





　「…っ、ん、ぁ…う…」

　二人の体液が混ざり合った葵の淫口は、ぐちゅぐちゅと卑猥な音を立てながら、俺を根元まで飲み込んだ。

　「…ん…ちゃんと入れられたね」

　頭を腕で引き寄せ、額にキスをする。

　「っ…深いよぉっ」

　「気持ち良くない？」

　「奥っ…奥が…ムズムズする」

　素直すぎる葵の反応に、口許が緩む。

　「奥？ここ？」

　少し腰を浮かして押し上げた途端、

　「あっ、ダメっ！！グリグリしちゃヤだ！！」

と葵がしがみつき、中が蠢いた。

　俺の方はと言えば、一度出したからかさっきよりは余裕がある。

　「『ダメ』じゃないでしょ？『気持ちイイ』でしょ？」

　「ひぁあぁっ、あっ、あっ」

　「ちゃんと言って？」

　「あっ、きもっ、気持ちいっ…！！ああっ」

　思えば、今まで正常位でしか交わっておらず、葵が奥で達していたのかは怪しい。

　「開発しがいがあるな…」





　下から突き上げるように腰を動かすと、葵は今度は背中を反らした。

　倒れないように背中を引き寄せ、そのまま胸を舐め回す。

　「ぁぁあっ、両方っ、ダメええっ」

　葵の中から、白濁した愛液が俺の足の付け根にじわじわ垂れてくる感触と、その匂いに、興奮が増す。

　―こっちもめちゃくちゃ気持ちいい。

　さっき感じた余裕も、既に殆ど残ってない。

　「唯人っ、唯人っっ！！」

　葵の手が、頼りなさげに宙を彷徨う。
　突き上げながら、左手で腰を引き寄せ、右手で葵の手を握る。

　そして、懲りもせず喘ぐ葵の口に舌を入れた。

　「ふむっ、んっ、んーーっ！！！」

　「んっ、葵、可愛い…。はぁっ、コッチでもイくとこっ、見せて？」

　俺が指を絡めていた方の手に、ギュッと力が込められたと同時に、

　「―――っ、ぃくっ！！ゆい…とっ！！」

　なんて俺の名前を呼びながら、初めての場所での絶頂を迎えた葵がたまらなく愛おしくてー

　まだ熱の冷めない葵をもう三度みたび絶頂に誘うべく、激しく突き上げ続け、自分も葵の中で果てた。