社長の×××

恩田璃星

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社長の大失敗 3

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 真田律が、この肌に触れた。
 真田律も、この甘い声を聞いた。

 今まで関係を持った相手の、過去や経験なんて全く気にしたことなんてなかったのに。

 見ないふりをしていた嫉妬心と独占欲が暴れ出す。

 「ごめん、本当に優しくできないかも」

 少し乱暴な手つきで、一気にブラウスのボタンを外す。

 前回は葵に泣きつかれ、照明を落としていたけれど、今日の俺はその要求を跳ね除けた。
 葵の全てを見て、俺のものだと実感したい。

 腕からブラウスを抜き取ると、白く、豊かな胸の谷間がハッキリと見えた。

 早く直に触れたくて、俺を阻むキャミソールに手をかけた。
 そこまでは良かった。

 「っ、自分で脱ぐから!!」





 まさかの申し出に耳を疑う。

 「…無理しなくていいよ?」

 「や、本当に!!無理なんてしてないっっ」

 葵の様子のおかしさに引っかかりつつも、今さらキャミソールに掛けた手を引っ込める気になれず、構わず思い切り捲りあげた。

 ――その瞬間

 「や!ちょっ!!み、見ちゃダメ!!!」

 今度は目を疑った。

 胸元を必死に隠す葵の手を掴み、一瞬目に映ったものを晒させる。

 「何…これ」

 現れたのは真っ白なレースとセミシースルー素材の布でできた下着。
 完全なシースルーじゃないところが、最高に男心をくすぐる。

 衝撃が嫉妬を凌駕して、真田律へのモヤモヤが消し飛んだ。





 「…い、いつもこんなの着けてるの?」

 やばい。
 興奮でちょっと声が上ずった。

 「違っ…!!何も持たずにお母さんのところに行っちゃったから、向こうで色々揃えたんだけど、途中から選ぶの面倒くさくなってきちゃって、お店の人に適当に見繕って貰った中に入ってたの!」

 適当に見繕って貰ったって…さすが、真田のお姫様。
 でも、今回はそれに感謝したい。
 いや、感謝すべきはコレを選んだ店員か。

 「すぐ脱いじゃえばバレないと思ったのに…」

 そんな男の欲望を具現化したみたいな姿で、羞恥に震えないでくれ。

 「触るよ?」

 「…いいよ。唯人になら、何されても」

 最初の時といい、どこでこんな殺し文句を覚えてくるのか。
 こっちはさっきから暴走寸前なのに、それをいさめるどころか、更に煽ってくる葵が恐ろしい。






 葵を自分の膝の上に引っ張り上げ、柔らかな胸に思い切り顔を埋める。
 わざと音を立てながら、何度も吸い付くと、白い肌に赤い印がいくつも浮かび上がる。

 思う存分赤を散らしてからようやく薄紅色の頂に口をつけた。

 「ふあっ、やっ、何で…!?」

 ただし、それは下着の上からで。
 散々焦らされた上に刺激が足りなかったのか、困惑する葵に、そこを見るように促す。

 「ほら。これがこの下着の正しい使い方。舐めたら透けて…めちゃくちゃいやらしい」

 薄い布の色が俺の唾液で濃くなって、葵の桜色の乳首にぴったりと張り付いている。

 「…っ!!」

 言いながら、左手で反対の、かなり機能性のなさそうなカップ部分を下にずらし、鷲掴みながらむき出しの先端を捏ねた。




 「ああっ、あっ」

 視覚的にも聴覚的にも刺激が強過ぎる。

 すぐにでも繋がりたい欲求と、葵をとことん溶かしたい欲求が、自分の中で激しく衝突する。

 どちらの欲求を満たすのか定かでないまま、唇での胸の愛撫を再開させながら、俺の手はスカートの中へと侵攻していった。

 丸みのあるヒップラインを確かめるように撫で回すと、葵が俺にしがみついて来た。
 少し手の位置をずらして、上と同じような素材でできていると思われるショーツのクロッチ部分を触れば、濡れた感触。

 「…っ」

 胸を愛撫している時とは、別の反応を見せた葵を膝から下ろし、再びベッドに組み敷いて、スカートを取り払った。
自分の服も一気に脱ぎ捨て、横たわる葵に目をやる。

 …もはや尊い。

 いつまでだって眺めていられる。

 なんていうのは嘘だ。
 いくら何でも、こっちの体が持ちそうにない。
 無遠慮に葵の足を広げて足の付け根に顔を近づけた。





 「まだ舐めてないのに、見えちゃってるね…。ココが膨らんでるのもハッキリ分かる」

 尖った部分をつま先でカリカリと引っ掻くと、ショーツの濡れた範囲がジワっと一気に広がった。

 「ぁ…あ、あぁっ!」

 やっぱり、もっともっと葵の感じているところを見たい。
 葵の下肢から下着をずらすと、待っていたかのように葵が腰を浮かせた。
 そんな些細な仕草から、葵に強く求められていることが伝わってくる。

 濡れそぼった熱いクチに、優しく慈しむようにキスをする。
 少しずつキスを濃厚なものに変えていき、表面や中に舌を這わせて葵の反応を窺った。





 経験の浅さ故か、まだやはり中より外の感度が高い。

 小刻みに舌を動かして、陰核を嬲り回すと、

 「あっ、あっ、あっ、あっ」

と、舌の動きに合わせて声を上げる。
まるで楽器みたいだ。

 でも、それも長くは続かなかった。

 規則的な動きを続けていくうちに、舐めている場所がどんどん硬さを増していくのが分かる。

 そしてー

 「やっ、もう…あっ、ぃ…くっ!いっちゃ…ああーっ!!」

 絶頂を迎えた直後の葵の顔は、本当に淫靡で。

 最初の時、照明を落として正解だったと思った。
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