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第3章 二人の未来
【33】執愛
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夜着を着せてくれて、髪も丁寧に乾かしてくれて、お姫様抱っこをしてボクを1歩たりとも歩かせないオーディン。
ボクのベッドはドロドログチャグチャなので、オーディンのベッドへと連れてきてくれた。
ボクの部屋から【タカハシサン】を連れてきてベッドに寝かせようとするオーディンに、恥ずかしいけど窓のほうを見ながら消えそうな声で言った。
「【タカハシサン】はちょっと応接室のソファで待っててもらって」
オーディンは驚きと嬉しさが混じったような顔で頷くと、光の速さで応接室に行き戻ってきた。
ベッドサイドでソワソワと所在なさ気なオーディンを、座る位置をずらし真っ白なシーツをポンポンと叩いてベッドへと招く。
(あんだけやりたい放題やってたくせに、急になんなんだよ…)
《皇子妃にならないと言ったこと=ふられた>一生閉じ込めて離さない≧快楽責め》
の公式がボクの『愛してる』の一言で崩れ去って、どう行動していいか悩んでいるようだった。
ベッドヘッドにもたれて並んで座るオーディンの胸元に顔を寄せ上半身だけで抱きつく。
オーディンの心臓の音が聞こえる。
見上げると嘘みたいな金髪碧眼の超絶イケメンが真っ赤な顔をして、ボクを抱きしめるか腕をさまよわせていた。
連日ボクの弱い場所を攻め、開発し、何度もイカせながら後孔を広げることをしていたが、オーディンは服を脱ぐこともせず1度もイクところを見ていなかった。
左手をそっとオーディンの下肢に伸ばす。
布越しでもスッカリ立ちあがってるのを確認できた。
指先でサワサワしていると頭上から切なげな吐息が降ってきた。
「いつもボクばかりイカせてたけど、オーディンはどうしてたの?」
指の動きを止めずにオーディンの目を見ながら聞くと、苦しげに眉を寄せ目をそらした。
「…ねぇ……コレどうやって鎮めてたの?もしかしてどこか他所で…「ありえない」」
食い気味で否定された。
「シルヴィ以外で出すことは生涯ない」
ガッシと両肩を捕まれ、切々と訴えられた。
「でも…だったら一人でしてたんでしょ?ボクで出してないじゃん…」
頬を膨らませ唇を尖らせ、矛盾を突いてやるとオーディンがバツが悪そうな顔をした。
しばらく悩んだあと観念したかのように立ちあがって、ベッドの下から大きな箱を取り出した。
「これは見せたくなかったが…シルヴィに疑念を抱かれるのは避けたい」
その中からオーディンが取り出したのは1つの写真立てと、たくさんの衣類だった。
写真立てを見るとそこにはシルファの衣装を着たボクの姿があった。
(これは留学の書類に添えてた写真だ…)
衣類を見ると、見覚えのあるボクの私服と制服のシャツと、たくさんの夜着…
シワクチャなそれらは、どうみても洗われた形跡がない。
(これって…まさかそういうこと!?)
ボクは一瞬で顔が真っ赤になって、体温が急上昇するのを感じた。
ボクを開発する前に、これらを使って2~3回抜いてたとか、さんざんボクをイカせてキレイに処置した後の衣類を部屋に持ち帰って、新鮮なオカズでまたしてたのだと。
『だから断じてシルヴィ以外で出してなどいない』と堂々と告白した。
シルヴィを手で舌でイカせるたびに、自分で達する以上の快感や喜びに包まれていたとのだと。
快楽攻めなどしたつもりもなく、ただただ愛してるがゆえの行為だったのだと訴えるオーディンの瞳の色は、陰りがなくなり透き通るようにきれいな青空色だった。
本物が隣の部屋にいるのにこんなオカズで抜いてたなんて…
「もう…これからは一人でするの禁止ね」
オーディンの夜着をたくしあげ、下履きを下着ごとずらし屹立を取り出す。
存分に反り返った牡の匂いがするそれにそっと唇を寄せると、オーディンの大きな手がボクの口を覆った。
「シルヴィはそんなことをしてはいけない」
諌めるようにボクを見下ろし、口を塞ぐオーディンの手を振り払い口を尖らせ不満を告げる。
「なんでさ オーディンだって散々やってるじゃん」
毎日毎日しつこいくらいに舐めて含んで、精液を飲んでまでいるくせになんでボクはダメなんだ。
「シルヴィが汚れる、そんなことをしてほしくはないのだ」
「だって…後ろで受け入れるだけじゃオーディンが満足できるまでボクがもたないし、だからって一人でされるのもやだし…」
なんでこんな恥ずかしいことを言わなきゃならないのか
「ボクも手で…口で…オーディンを感じさせたいんだ」
ボクのベッドはドロドログチャグチャなので、オーディンのベッドへと連れてきてくれた。
ボクの部屋から【タカハシサン】を連れてきてベッドに寝かせようとするオーディンに、恥ずかしいけど窓のほうを見ながら消えそうな声で言った。
「【タカハシサン】はちょっと応接室のソファで待っててもらって」
オーディンは驚きと嬉しさが混じったような顔で頷くと、光の速さで応接室に行き戻ってきた。
ベッドサイドでソワソワと所在なさ気なオーディンを、座る位置をずらし真っ白なシーツをポンポンと叩いてベッドへと招く。
(あんだけやりたい放題やってたくせに、急になんなんだよ…)
《皇子妃にならないと言ったこと=ふられた>一生閉じ込めて離さない≧快楽責め》
の公式がボクの『愛してる』の一言で崩れ去って、どう行動していいか悩んでいるようだった。
ベッドヘッドにもたれて並んで座るオーディンの胸元に顔を寄せ上半身だけで抱きつく。
オーディンの心臓の音が聞こえる。
見上げると嘘みたいな金髪碧眼の超絶イケメンが真っ赤な顔をして、ボクを抱きしめるか腕をさまよわせていた。
連日ボクの弱い場所を攻め、開発し、何度もイカせながら後孔を広げることをしていたが、オーディンは服を脱ぐこともせず1度もイクところを見ていなかった。
左手をそっとオーディンの下肢に伸ばす。
布越しでもスッカリ立ちあがってるのを確認できた。
指先でサワサワしていると頭上から切なげな吐息が降ってきた。
「いつもボクばかりイカせてたけど、オーディンはどうしてたの?」
指の動きを止めずにオーディンの目を見ながら聞くと、苦しげに眉を寄せ目をそらした。
「…ねぇ……コレどうやって鎮めてたの?もしかしてどこか他所で…「ありえない」」
食い気味で否定された。
「シルヴィ以外で出すことは生涯ない」
ガッシと両肩を捕まれ、切々と訴えられた。
「でも…だったら一人でしてたんでしょ?ボクで出してないじゃん…」
頬を膨らませ唇を尖らせ、矛盾を突いてやるとオーディンがバツが悪そうな顔をした。
しばらく悩んだあと観念したかのように立ちあがって、ベッドの下から大きな箱を取り出した。
「これは見せたくなかったが…シルヴィに疑念を抱かれるのは避けたい」
その中からオーディンが取り出したのは1つの写真立てと、たくさんの衣類だった。
写真立てを見るとそこにはシルファの衣装を着たボクの姿があった。
(これは留学の書類に添えてた写真だ…)
衣類を見ると、見覚えのあるボクの私服と制服のシャツと、たくさんの夜着…
シワクチャなそれらは、どうみても洗われた形跡がない。
(これって…まさかそういうこと!?)
ボクは一瞬で顔が真っ赤になって、体温が急上昇するのを感じた。
ボクを開発する前に、これらを使って2~3回抜いてたとか、さんざんボクをイカせてキレイに処置した後の衣類を部屋に持ち帰って、新鮮なオカズでまたしてたのだと。
『だから断じてシルヴィ以外で出してなどいない』と堂々と告白した。
シルヴィを手で舌でイカせるたびに、自分で達する以上の快感や喜びに包まれていたとのだと。
快楽攻めなどしたつもりもなく、ただただ愛してるがゆえの行為だったのだと訴えるオーディンの瞳の色は、陰りがなくなり透き通るようにきれいな青空色だった。
本物が隣の部屋にいるのにこんなオカズで抜いてたなんて…
「もう…これからは一人でするの禁止ね」
オーディンの夜着をたくしあげ、下履きを下着ごとずらし屹立を取り出す。
存分に反り返った牡の匂いがするそれにそっと唇を寄せると、オーディンの大きな手がボクの口を覆った。
「シルヴィはそんなことをしてはいけない」
諌めるようにボクを見下ろし、口を塞ぐオーディンの手を振り払い口を尖らせ不満を告げる。
「なんでさ オーディンだって散々やってるじゃん」
毎日毎日しつこいくらいに舐めて含んで、精液を飲んでまでいるくせになんでボクはダメなんだ。
「シルヴィが汚れる、そんなことをしてほしくはないのだ」
「だって…後ろで受け入れるだけじゃオーディンが満足できるまでボクがもたないし、だからって一人でされるのもやだし…」
なんでこんな恥ずかしいことを言わなきゃならないのか
「ボクも手で…口で…オーディンを感じさせたいんだ」
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