転生して王子になったボクは、王様になるまでノラリクラリと生きるはずだった

angel

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秘密のミッション

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「オーディンを信じるしかないよね」

 悩んでも仕方がない。
 クリピと話して美味しいオヤツもいっぱい食べてボクはそう吹っ切れた。

「持つべきものは親友だね、聞いてくれてありがとね」

 友だちが少ないボクがこんな事話せるのは、故郷の幼馴染かクリピだけなんだ。

「親友だなんて恐れ多くて身も凍る思いですが、お役に立てて光栄です」

 ブルルッと体を震わせるクリピ。
 なんで身が凍っちゃうんだろう?

 その後、クリピの最近の女性とのお付き合い状況を聞いたりしてたらあっと言う間に時間がたって、クリピを連れてきてくれた黒服さんたちがテラスの下に並び立っていた。

「もうそんなに?」

 クリピが帰っちゃう。
 楽しい時間はあっという間に過ぎちゃってボクの口はへの字に曲がる。
 黒服さんたちが無言で頭を下げ、クリピをテラス下へと誘導する。
 名残惜しいけど仕方がないね。
 ああ見えて嫉妬深いオーディンが、こうして二人きりでおしゃべりさせてくれるようになったのもつい最近だもん。

テラスを下りようとしたクリピが振り返り、数歩戻ってきて囁いた。

 「そういえば--------」



==========================



 「甘味さんお願い お菓子の家さんも聞かなかったことにして?」

この瞬間お菓子の家担当の黒服さんは何のひねりもなく【お菓子の家】さんになってしまったことにボクは気づいてないまま話し続ける。
クリピと黒服さん軍団が去った後のテラスに板さん綿さんも呼んでもらって、さっきクリピから聞いた話をする。

「それはなかなかの難題ですな」と板さん。

「バレずにですか…」 ハァとため息の綿さん。

 ウーンと悩む4人を前に両手を合わせた極上の天使の笑顔がある。

「どうしてもやりたいんだ。ね?協力して?」

頭を傾げたせいでサラリと流れ落ちるプラチナブロンドは今日も髪梳き係のおかげでツヤツヤと光り輝いている。

そのお願いが皇帝に秘密で行うことであろうとも、シルヴァリオンのお願いを断れる黒服はこの宮殿にはいない。(命に関わることや危険なこと以外)

「わかりました、なんとかしましょう」と綿さん。

「俺らも手伝うだけになりますが全力を尽くします」と板さんと甘味さん。

「えーと、えーっと…」とお菓子の家さん

「よーしミッションの開始だー」と立ち上がり拳を天に突き上げるボク。


クリピが残して言った言葉


『虹月の日、好きな相手の顔の手作りの焼き菓子を一緒に食べるとずっと一緒にいられる』



ミッションが開始された。



ーーーーーーーーーーーーーー

BL小説大賞に、
*「転生して王子になったボクは、王様になるまでノラリクラリと生きるはずだった」
*「悠遠の誓い」
*新作「ひとりぼっちの嫌われ獣人のもとに現れたのは運命の番でした」
 
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