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秘密のミッション
12【オーディン視点】
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「『虹月の日、好きな相手の顔の手作りの焼き菓子を一緒に食べるとずっと幸せでいられる』んだって」
私の腕の後ろからやっと顔を見せてくれたシルヴィが、恥ずかしそうに自分であろうクッキーに手を伸ばす。
すかさず私も自分であろうクッキーを手に取る。
この世に1つしかない貴重なクッキーを食べる……?!
キラキラ髪のクッキーを私の口に近づけてきたがすぐには口を開けなかった。
そのせいでシルヴィの表情が陰る。
食べなければ。
だがしかし、宝玉よりも貴重なこのクッキーを食べてしまっていいものか!?
逡巡していると視界に入ってきた側近黒服が、このクッキーを映した写真があると身振り手振りで教えてきた。
シルヴィの悲しげな顔を見つめ、そのへの字になった唇に青い瞳のクッキーを差し出し、私も目の前のキラキラクッキーを唇ではさむ。
途端に笑顔満開になったシルヴィの可愛らしさを表現できる語彙は私にはない。
最近の廃神殿宮殿のおかしな雰囲気はこれのせいだったのだなと納得しながら、最愛の人と食べるクッキーは少しほろ苦かったが今まで食べたすべての食物を超越していた。
「ちょっと 焦げちゃったんだけど」
ペロッと舌を出す今この瞬間の愛らしさも残さず記録専属黒服が残しているはずだ。
「去年までは知らなくて作れなかったけど、これから毎年作るからね。一緒に食べてね…?」
そんな行事が巷で流行っているのは知ってたし、毎年誰かわからぬ顔のクッキーがたくさん届いて困るとしか思ってなかった虹月という日。
「こんなおいしいクッキーを毎年食べれるのか。虹月に感謝せねばな」
シルファの衣装に包まれた華奢な体を抱き寄せ、クッキーよりも甘い唇に口づけを授ける。
そんなことしなくとも死ぬまで、いや来世も来来世も一緒だと神に約束をとりつけているだろうに。
このような行事に参加する必要もない我らだが、シルヴィが喜ぶならば私はなんだってしよう。
「いっぱい失敗しちゃったんだ、板さんがもう材料が~って…」
楽しそうに話すシルヴィ。
本日より虹月はただの祝日ではなく私にとって大切な日の1つとなった。
2人で見上げる虹月が一層明るく7色に輝きを増す中で、私はそっとクッキーの失敗作も全て永久保管するように黒服に指示をした。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
おまけのはずが、長くなってしまいエロが少なすぎましたが楽しんでいただけたら幸いです。
久しぶりに「転ノラ」の世界を描くのはとても楽しかったです♪
二人のたわいないイチャイチャを読んでくださりありがとうございました。
angel
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
BL小説大賞に、
*「転生して王子になったボクは、王様になるまでノラリクラリと生きるはずだった」
*「悠遠の誓い」
*新作「ひとりぼっちの嫌われ獣人のもとに現れたのは運命の番でした」
合わせてエントリーしていますので、ぽちっと投票していただけると大喜びします♪
私の腕の後ろからやっと顔を見せてくれたシルヴィが、恥ずかしそうに自分であろうクッキーに手を伸ばす。
すかさず私も自分であろうクッキーを手に取る。
この世に1つしかない貴重なクッキーを食べる……?!
キラキラ髪のクッキーを私の口に近づけてきたがすぐには口を開けなかった。
そのせいでシルヴィの表情が陰る。
食べなければ。
だがしかし、宝玉よりも貴重なこのクッキーを食べてしまっていいものか!?
逡巡していると視界に入ってきた側近黒服が、このクッキーを映した写真があると身振り手振りで教えてきた。
シルヴィの悲しげな顔を見つめ、そのへの字になった唇に青い瞳のクッキーを差し出し、私も目の前のキラキラクッキーを唇ではさむ。
途端に笑顔満開になったシルヴィの可愛らしさを表現できる語彙は私にはない。
最近の廃神殿宮殿のおかしな雰囲気はこれのせいだったのだなと納得しながら、最愛の人と食べるクッキーは少しほろ苦かったが今まで食べたすべての食物を超越していた。
「ちょっと 焦げちゃったんだけど」
ペロッと舌を出す今この瞬間の愛らしさも残さず記録専属黒服が残しているはずだ。
「去年までは知らなくて作れなかったけど、これから毎年作るからね。一緒に食べてね…?」
そんな行事が巷で流行っているのは知ってたし、毎年誰かわからぬ顔のクッキーがたくさん届いて困るとしか思ってなかった虹月という日。
「こんなおいしいクッキーを毎年食べれるのか。虹月に感謝せねばな」
シルファの衣装に包まれた華奢な体を抱き寄せ、クッキーよりも甘い唇に口づけを授ける。
そんなことしなくとも死ぬまで、いや来世も来来世も一緒だと神に約束をとりつけているだろうに。
このような行事に参加する必要もない我らだが、シルヴィが喜ぶならば私はなんだってしよう。
「いっぱい失敗しちゃったんだ、板さんがもう材料が~って…」
楽しそうに話すシルヴィ。
本日より虹月はただの祝日ではなく私にとって大切な日の1つとなった。
2人で見上げる虹月が一層明るく7色に輝きを増す中で、私はそっとクッキーの失敗作も全て永久保管するように黒服に指示をした。
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おまけのはずが、長くなってしまいエロが少なすぎましたが楽しんでいただけたら幸いです。
久しぶりに「転ノラ」の世界を描くのはとても楽しかったです♪
二人のたわいないイチャイチャを読んでくださりありがとうございました。
angel
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BL小説大賞に、
*「転生して王子になったボクは、王様になるまでノラリクラリと生きるはずだった」
*「悠遠の誓い」
*新作「ひとりぼっちの嫌われ獣人のもとに現れたのは運命の番でした」
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angel
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angel
はじめましてー!!! アルファさんのオススメから出会ってイッキ読みさせて頂きましたーーー!!! めちゃくそ面白かったです(*∩´꒳`∩*)°・*:.。.☆
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angel