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閑話3踏みつけられた花
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宮廷内の奥向きの仕事は地味であるが積み重ねると大きな仕事が多かった。
他国の勅使を招き接待することも侍女の大事な仕事だった。
仕事を押し付けた侍女達に細かい気遣いなんてできるはずもなく侍女長とその補佐にしかりつけられる。
「貴女達は降格です」
「そっ…そんな!」
「お茶会に出ることは禁じます。お二方は相当お怒りですのでそれ相応のお覚悟をしなさい」
脅しではなかった。
お茶会を主催している二人はとても厳しい性格だったのでそれ相応の罰が下る。
「今から客間の掃除をしてきなさい。それから庭園の薔薇の手入れをなさい」
「ですが、枯れてしまった薔薇をどうしたら」
「アレーシャは一人ですべてをこなしていました。それぐらい簡単でしょう?」
「「っ!!」」
正直花の手入れの仕方なんて知らない。
枯れてしまった花の手入れも知るはずもない。
「あの薔薇はとても貴重な品種です。万一のことがあればどうなるか解ってますね?」
冷たい視線を向けそのまま去って行く。
バタンと閉じられた扉を見送ることしかできず侍女達は絶望した。
助けてくれる人を探し手伝ってもらおうと考えたが。
「何で私がそんなこと」
「冗談じゃないわよ。私まで火の粉が飛ぶじゃない」
誰一人として助けてくれなかった。
花の手入れにそこそこ詳しいモノはいても枯れた花をどうにかする方法を知る人間はあまりいない。
「どうしたら…」
落ち込む侍女達の前に歩くのはカテリーナだった。
苛立ちながら足音を立てこちらに向かってくる。
「そうだわ、カテリーナ様なら」
「ええ、知っているかも」
プライム家は農園を手広く行い薬草も作っている。
宮廷内の庭園の薔薇はプライム家が提供した物がほとんどだ。
魔力の属性も水なので、対処方法を知っているはずだと思った。
だが二人はこの時、人選を間違えたことに気づいていない。
カテリーナが由緒正しきプライム家の血を一滴も受け継いでいないことに。
そしてカテリーナがどのような令嬢かも知らずにいた。
「カテリーナ様」
「何?貴女達」
不機嫌そうに眉をしかめる。
「お助け下さい」
「実は花壇が荒れてしまって…私達ではどうすることもできず」
庭園の花壇を見せる二人は頭を下げて頼み込む。
「どうかお力をお貸しください」
「フーン…そう」
花壇を見つめるカテリーナは笑みを浮かべるが…
「えっ?」
一人の侍女を突き飛ばす。
「きゃああ!」
「侍女風情が誰にも口をきいているのよ!私を誰だと思っているの」
「おやめください!!」
花壇に突き飛ばし踏みつける。
傷みが走り悲鳴をあげるがカテリーナは見下すような目を向ける。
「私は伯爵令嬢よ?あんたみたいな虫けら如きが声をかけるなんて許されないんだから!!」
「おやめください!!」
傍にいた侍女が止めに入るも。
「無礼者!」
「きゃああ!!」
扇を投げつけられ頭から血が流れる。
「ふふっ…お似合いよ?身分乏しいお前達は地面に這いつくばっているのがお似合いだわ…花と一緒につぶれておしまい」
グシャっ!!
花壇の薔薇を踏みつけ去って行く。
「うっ…うう」
腕や頭にお腹を踏みつけられた侍女は涙を流すも誰も助けてくれる人はいなかった。
他国の勅使を招き接待することも侍女の大事な仕事だった。
仕事を押し付けた侍女達に細かい気遣いなんてできるはずもなく侍女長とその補佐にしかりつけられる。
「貴女達は降格です」
「そっ…そんな!」
「お茶会に出ることは禁じます。お二方は相当お怒りですのでそれ相応のお覚悟をしなさい」
脅しではなかった。
お茶会を主催している二人はとても厳しい性格だったのでそれ相応の罰が下る。
「今から客間の掃除をしてきなさい。それから庭園の薔薇の手入れをなさい」
「ですが、枯れてしまった薔薇をどうしたら」
「アレーシャは一人ですべてをこなしていました。それぐらい簡単でしょう?」
「「っ!!」」
正直花の手入れの仕方なんて知らない。
枯れてしまった花の手入れも知るはずもない。
「あの薔薇はとても貴重な品種です。万一のことがあればどうなるか解ってますね?」
冷たい視線を向けそのまま去って行く。
バタンと閉じられた扉を見送ることしかできず侍女達は絶望した。
助けてくれる人を探し手伝ってもらおうと考えたが。
「何で私がそんなこと」
「冗談じゃないわよ。私まで火の粉が飛ぶじゃない」
誰一人として助けてくれなかった。
花の手入れにそこそこ詳しいモノはいても枯れた花をどうにかする方法を知る人間はあまりいない。
「どうしたら…」
落ち込む侍女達の前に歩くのはカテリーナだった。
苛立ちながら足音を立てこちらに向かってくる。
「そうだわ、カテリーナ様なら」
「ええ、知っているかも」
プライム家は農園を手広く行い薬草も作っている。
宮廷内の庭園の薔薇はプライム家が提供した物がほとんどだ。
魔力の属性も水なので、対処方法を知っているはずだと思った。
だが二人はこの時、人選を間違えたことに気づいていない。
カテリーナが由緒正しきプライム家の血を一滴も受け継いでいないことに。
そしてカテリーナがどのような令嬢かも知らずにいた。
「カテリーナ様」
「何?貴女達」
不機嫌そうに眉をしかめる。
「お助け下さい」
「実は花壇が荒れてしまって…私達ではどうすることもできず」
庭園の花壇を見せる二人は頭を下げて頼み込む。
「どうかお力をお貸しください」
「フーン…そう」
花壇を見つめるカテリーナは笑みを浮かべるが…
「えっ?」
一人の侍女を突き飛ばす。
「きゃああ!」
「侍女風情が誰にも口をきいているのよ!私を誰だと思っているの」
「おやめください!!」
花壇に突き飛ばし踏みつける。
傷みが走り悲鳴をあげるがカテリーナは見下すような目を向ける。
「私は伯爵令嬢よ?あんたみたいな虫けら如きが声をかけるなんて許されないんだから!!」
「おやめください!!」
傍にいた侍女が止めに入るも。
「無礼者!」
「きゃああ!!」
扇を投げつけられ頭から血が流れる。
「ふふっ…お似合いよ?身分乏しいお前達は地面に這いつくばっているのがお似合いだわ…花と一緒につぶれておしまい」
グシャっ!!
花壇の薔薇を踏みつけ去って行く。
「うっ…うう」
腕や頭にお腹を踏みつけられた侍女は涙を流すも誰も助けてくれる人はいなかった。
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