悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!

ユウ

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第一章廃嫡と婚約解消

6謁見の間にて

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二人は一度決めた事は死んでも譲らない。
権力者に媚びを売ることなく、理不尽な命令はどんな目にあっても聞かない。


もし俺と一緒に来るなと言っても来るだろう。


「敵国に人質にされたとしたら?」

「一緒に行きます」

「今さらです」


最悪の場合、責任を取って国の利益の為に何処かの敵国に人質となり結婚を強いられ傀儡にされる可能性もある。


「フィルベルト様、貴方様はお一人ではありません」

「例え両陛下が貴方を見捨てようとも、近衛騎士、騎士団に辺境貴族は貴方様の味方ですよ」


その言葉に泣きたくなった。
これ以上心強い味方はいないだろう。



「さぁ、背筋を伸ばして堂々としてくださいませ」

「前を見てください」


馬車から降りると近衛騎士達が膝をついていた。


「フィルベルト様!」


「我らの王太子殿下!」


彼等は俺の味方だと言う様に忠義を誓ってくれていた。



緊張しながらも城内を移動し謁見の間に向かうと父上と母上が待っていた。

だけどもう怖くない。



「フィルベルトよ」

「はい」

「卒業パーティーでの事は既に耳にしている」

「…はい」



卒業パーティーでとんでもない事をしてしまったんだ。
当然と言えば当然かもしれない。


「私の許可なくこのような真似をして…」

「なんて事をしてくれたのです!」


そうだな。
婚約は政略的なもので、俺個人の意思でどうこうできるものではない。


「私は王太子としても王子としても器はございません。今回の一件は全て私に責任があります。公爵家には改めて私から謝罪をしたいと…私の私財の全てを公爵家に慰謝料として支払ってください」

「それがどういう事か解っておるのか?お前個人の財産を全て手放す事になるのだぞ?」

「それだけの事を彼女にしました。私が至らないばかりに彼女の時間を奪ってしまった」


十年もお妃教育をした時間に比べれば全財産を失うぐらいなんだ。


「財も失い平民となるとでも」

「はい、王族のままではマリアンナの名誉を傷つけた償いになりません。それに私が王宮に留まれば内乱を考える者もいるでしょう」


「フィルベルトよ!」




責任を取ると言ったけど最後は尻拭いを父上に頼まなくてはならない。
無責任すぎると思うだろうか、それとも母上はこんな出来損ないは毒を飲んで死ねというだろうか。


母上にはアルセウスがいれば良いのだろうし。



「良くぞ申した。立派だ」

「フィル、母は嬉しいわ」


「はい?」


罵倒を浴びせられる所か、二人は泣いて喜んでいた。


何でだよ!



普通に考えておかしいのに、傍にいる宰相も財務大臣も何故かハンカチを噛みしめて泣いていた。


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