悪役令嬢と弟が相思相愛だったのでお邪魔虫は退場します!どうか末永くお幸せに!

ユウ

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第二章北方四島の絆

30娘

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久しく会った娘は立派に成長していた。
口さがなく言う者も多いけど、王女としての品格を持って、聡明に育っていた。


第三王位継承権を持つあの子は誰にも期待されなかった。
幼少期から体が弱く、王宮で口さがなく言われ居場所がなかったのでしょう。


極めつけあの性悪令嬢と比べられ、厄介者扱いを受けていたからこそ外に出して多くを知ってもらおうと思ったけど。


「グレタ、貴女にも権利はあるのです」

「私は…」


「ですが、強制は致しません」


私はグレタに無理強いする事は出来ない。
王となるのは簡単な事ではない事解っているから。


「フィルベルトの一件もあります。立太子すれば辛い思いをするでしょう。裏切りなんて数えきれないほどに」

「お母様…」

「なれど、立太子したら逃げられません。冤罪の罪を着せられる事も」


フィルベルトも王としては甘すぎた。
そして一番の問題は伴侶に恵まれなかったのだ。


「私が断ればどうなります」

「王侯貴族から養子縁組をします」


本当に不器用な娘。
自分の事よりも国の事を案じている。

頭も悪くなく、客観的に周りを見れる。

ある意味では敵と味方を見極める能力はグレタの方が上だわ。


フィルベルトは人が良すぎる。
アルセウスは人の見る目はないけれど、グレタはバランスが良い。


「あまり時間はありません、考えてみてください」


「はい、お母様」


酷な選択かもしれない。
だけど、王家に生まれた以上は厳しい選択に迫られるのはこれからもある。



「どうしたものか」


「グレタ様はどうされるでしょうか」

侍女長が私に尋ねる。


「きっとあの子は受け入れるでしょう」

フィルベルトが王都に追放された時点で、グレタは王室を見限ろうと思ったかもしれない。

だけどあの子は馬鹿ではない。
むしろ誰よりも聡明だからこそ目立たないように過ごしていた。


「国が乱れる事を望まないでしょう」


無いよりあの子はフィルベルトを本当に慕っていました。


「幼少期一人ぼっちだったあの子を守ったのはフィルベルト。だからこそ捨てる事は出来ないでしょう」


現段階ではフィルベルトの味方は多くない。
古参の大臣達を味方につけても五年で引退する者達。

王宮内の有力な貴族よりも他国から味方を得る方が確実。
本当の意味で温室育ちで外の世界を知らない、見ようともしないアルセウスではこの国を早急に立て直す事ができないのだから。


「その為にも出る杭は打つ必要があります。直ぐにフルーデルト公爵家に手紙を」

「かしこまりました」


先手を打っておかなくては。
国の為にも私は冷酷な王妃とならなくてはならないのだから。


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