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しおりを挟む「心当たりがない、みたいな顔するなよ!」
今にも泣き出しそうなメタストフル。
「いえ、本当に、心当たりがないのよ……」
「え」
「私、嫌いだなんて一度も言っていないわ。それに、今は貴方を大切に想っている。それは事実。絶対的なことよ」
「な……なんでそんなこと……平然と言えるんだ、嘘をつけるんだ……」
「嘘じゃないわ」
しかし彼は受け入れてくれない。
「そんな言葉! 嘘だ! 絶対!」
首をぶんぶん横に振るメタストフル。
「ねえメタストフル、どうしてそんな風に思ったの?」
一応確認してみると。
「……君の親友が」
泣き出しそうな顔のままメタストフルは話し始める。
「いるだろう、ルルーレさん」
「あ、ええ、いるわ」
「彼女が言ってきたんだ『コルセリアは貴方を愛していない、むしろ大変嫌っていて周りは皆それをいつも聞かされている』と……」
その声は震えている。
ちなみにコルセリアというのは私の名である。
そしてルルーレというのは私の昔から仲良しな親友の名。
「でもどうして急にルルーレが?」
「彼女が話したいことがあるって行ってきて、何度もお茶に行こうと誘われて、断っていたら家にまで訪問してきて」
「ええ、それで?」
「それでさっき言ったみたいなことを言われたんだ……」
まさか嘘をついた?
ルルーレが?
でも、ルルーレはメタストフルのことをあまり知らないはず……。
どこかで情報を仕入れて、彼に興味を持ち、彼を奪い取ろうとしている?
付き合いの長い親友のことだ、そんな風には考えたくない。彼女が悪女だなんて思いたくはないのだ。ただ、けれどもどうしても、悪い方向に考えてしまう。もしかして彼女は意図して私たちの関係を壊そうとしたのではないか、と。
そうでなければ彼女がメタストフルに近寄る理由がない……。
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