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2話
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「何ですか、それ! 私、そのようなことはしていません」
「ならばアリシアが嘘をついているとでも言うのか」
「そうかもしれないと言わざるを得ません」
するとオフラフォードは「ふざけるな!!」と叫んだ。
「我が友アリシアにそのようなことを言うとは、無礼者!!」
オフラフォードは怒ってしまった。
「泣いて謝るのであれば少しは考えてやろうかとも思ったが……そのような反抗的な態度で向かってくるのであれば容赦はせん! 婚約は破棄とする!」
あまりにも突然のことで混乱して、でも、そんな状態になっているうちに関係は終わりを向かえてしまった。
私は何もしていない!
そう訴えたくて。
でも私にはそんなことを言う権利などなかった。
そうか、私は結局その程度の存在でしかなかったのか……。
「城からもすぐに出ていけよ」
「……はい」
「悪女をこれだけで見逃してやるんだ、ありがたく思えよ」
そうして城から出ていく時。
「リリッタ、もう出ていくのね?」
アリシアが急に絡んできた。
何だかとても嬉しそうな顔をしている。
「アリシアさん」
「ざまぁ、だわ。あんたみたいな女、オフラフォードには相応しくないのよ」
「ということは、やはり嘘を……?」
「ふん、邪魔者を仕留めるためなら何だってするわ。当たり前でしょう? 人ってそういうものよ」
なんと悲しいことを言うのだろう……。
アリシアはどんな冷ややかな世界で生きてきたのか。
そう考えると切なさも生まれる。
「じゃあね邪魔者女。ふふ」
少し間を空けて。
「永遠に、さよなら」
やはりアリシアは自覚して嘘をついたのか……。
それは罪だろう。今それを咎めることはできないけれど。でもいつかは罰を受けることとなるに違いない。心ない罪を重ねる者にはいずれ天罰がくだるだろう。
「ならばアリシアが嘘をついているとでも言うのか」
「そうかもしれないと言わざるを得ません」
するとオフラフォードは「ふざけるな!!」と叫んだ。
「我が友アリシアにそのようなことを言うとは、無礼者!!」
オフラフォードは怒ってしまった。
「泣いて謝るのであれば少しは考えてやろうかとも思ったが……そのような反抗的な態度で向かってくるのであれば容赦はせん! 婚約は破棄とする!」
あまりにも突然のことで混乱して、でも、そんな状態になっているうちに関係は終わりを向かえてしまった。
私は何もしていない!
そう訴えたくて。
でも私にはそんなことを言う権利などなかった。
そうか、私は結局その程度の存在でしかなかったのか……。
「城からもすぐに出ていけよ」
「……はい」
「悪女をこれだけで見逃してやるんだ、ありがたく思えよ」
そうして城から出ていく時。
「リリッタ、もう出ていくのね?」
アリシアが急に絡んできた。
何だかとても嬉しそうな顔をしている。
「アリシアさん」
「ざまぁ、だわ。あんたみたいな女、オフラフォードには相応しくないのよ」
「ということは、やはり嘘を……?」
「ふん、邪魔者を仕留めるためなら何だってするわ。当たり前でしょう? 人ってそういうものよ」
なんと悲しいことを言うのだろう……。
アリシアはどんな冷ややかな世界で生きてきたのか。
そう考えると切なさも生まれる。
「じゃあね邪魔者女。ふふ」
少し間を空けて。
「永遠に、さよなら」
やはりアリシアは自覚して嘘をついたのか……。
それは罪だろう。今それを咎めることはできないけれど。でもいつかは罰を受けることとなるに違いない。心ない罪を重ねる者にはいずれ天罰がくだるだろう。
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