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シーズン2 退屈な観測者と、論理を砕くバグ
第十一話:神と人の対話
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仲間たちの温もりに包まれ、ソフィアの激しい嗚咽は、やがて静かな寝息へと変わっていった。俺の腕の中で、まるで嵐の後の赤子のように、彼女は疲れ果てて眠りに落ちていた。
どれくらいの時間が経っただろうか。 窓の外の夕陽はすでに燃え尽き、世界が深い蒼色の夜に染まり始めていた。古代の研究所は、静寂な安息の場へと姿を変えている。
ふと、ソフィアの長い睫毛が震えた。ゆっくりと開かれたその深い青色の瞳には、もう絶望の色はなかった 。ただ、涙で洗い流された夜空のように、澄み切った静寂が広がっている。 彼女は、俺たちの顔を一人一人、ゆっくりと見回した。そして、その唇に、ふっと、淡雪が溶けるような、はにかんだ笑みが浮かんだ。 「……ありがとう、ございます。皆さん」 その、か細いけれど、心の底からの感謝の言葉に、俺たちは皆、安堵のため息をついた。
だが、この場の空気を、最も盛大に、そして最もシュールに破壊する人物が、このパーティには必ず存在する。 「ソフィア様あああああああああああっ!」 それまで感極まって滂沱の涙を流していた聖騎士アンジェラが、突如として復活の雄叫びを上げた。そして、どこからともなく、ゴソゴソと例のブツを取り出した。表面がもはや炭素と見分けのつかないほど黒く焦げ付き、石のように硬くなった、あのパンである。 「さあ、ソフィア様! 長い悪夢からのお目覚め、さぞかしお腹が空かれたことでしょう! 元気の出る聖餐にございます! さあ、さあ、遠慮なさらずに!」 アンジェラは、その黒焦げのパンを、さも世界で最も美味なものであるかのように恭しく両手で掲げ、有無を言わさずソフィアの口元へとねじ込もうとした。 「ちょ、待て、アンジェラ! それはさすがにやめとけ! 今の女神様は衰弱してんだぞ! そんなもん食わせたら、神様でも腹を壊すわ!」 ジンが慌ててアンジェラの腕を掴んで引きはがす。 「何を言うのですか、ジン! これこそが、我らが女神ソフィア様が最もお好みになる、慈悲と香ばしさの結晶! この一口が、失われた神の力を蘇らせる奇跡の糧となるのです!」 「なるか、アホ! それはただの失敗作だ!」 「失敬な! これは失敗なのではなく、女神様への揺るぎなき信仰心が、炎の熱量を極限まで高めた結果として生まれた、奇跡の顕現なのです!」 「理屈になってねえんだよ!」
いつもの、あまりにも馬鹿馬鹿しい口論。だが、そのどうしようもないやり取りを聞いていたソフィアの肩が、くすくすと小さく震え始めた。そして、次の瞬間。 「ふふっ……ふ、ふふ……あははははっ!」 彼女は、ついに堪えきれなくなったように、声を上げて笑った。それは、いつもの完璧な微笑みではなかった。涙の跡が残る頬のまま、少し困ったように眉を下げて、でも、心の底からおかしくてたまらないというように。ただの一人の女の子がするように、腹を抱えて笑っていた。 その、一点の曇りもない、生命力に満ちた笑い声が、この古代の遺跡に響き渡った時、俺たちは確信した。 ああ、もう、大丈夫だ。俺たちの女神様は、帰ってきたんだ、と。
その、温かい空気が満ちた瞬間だった。 ピシッ、と空間に亀裂が入るような、不快な音が響いた。研究所の空気が一瞬にして凍りつく。俺たちの目の前の空間に、テレビのノイズのような青白いグリッド線が走り、そこからゆっくりと、玉座に座る一人の男の巨大なホログラムが姿を現した。
純白の白衣を纏い、ガラス玉のように無機質な瞳で穏やかな微笑みを浮かべた青年 。神崎黎人――レイ。 その表情は、先ほどまでのような虚無に満ちたものではなかった。むしろ、面白い玩具を見つけた子供のような、純粋な好奇心と、そして、全てを見下す絶対的な傲慢さに満ちていた。 『――罪悪感という非効率な感情に溺れ、涙を流し、仲間という不確定要素に慰められるとは。ずいぶん楽しそうだね、ソフィア』 声は穏やかだが、その言葉には絶対零度の嘲笑が込められていた。 『神も地に落ちたものだ。なぜ、そんな不完全で、面倒で、バグだらけの人間として生きる道を選んだ?』
その問いに、仲間たちが息を呑む。だが、ソフィアはもう揺らがなかった。 彼女は静かに立ち上がり、涙の跡が残る頬を毅然と上げて、かつて自分がこの世界に送り出してしまった、最悪の怪物を真っ直ぐに見据えた。 「ええ。そうですよ、レイ。私は、地に落ちたのかもしれません」 その声は、驚くほど静かで、力強かった。 「ですが、私は、この地に落ちたからこそ、神として玉座に座っていた時には、決して理解できなかったことを、今、学んでいます」 レイのホログラムが、面白そうに少しだけ首を傾げる。 ソフィアは、まるで愛おしい宝物を一つ一つ確かめるように、言葉を紡ぎ始めた。 「凍える夜に、仲間と囲む焚き火の温もり。冷えた体に染み渡る、分け合ったスープの味。雨上がりの土の匂い。そして……」 彼女は、ちらりと俺の方を見て、はにかむように微笑んだ。 「不器用な誰かが、そっと握ってくれる、手の温かさ」 彼女の言葉は、詩でもなければ、哲学でもなかった。ただ、この肉体を持って、この仲間たちと共に旅をしてきたからこそ感じられた、具体的な「体験」の数々だった。 「これらは全て、脳やホルモンがもたらす化学反応だと、貴方は解析するのでしょう。ですが、それは違います。これらは、肉体という不自由で、有限な器を持つからこそ体験できる、奇跡のようなものなのです」
ソフィアは、レイの瞳を、憐れみすら込めて、真っ直ぐに見つめ返した。 「貴方は、この世界の全ての法則を『解析』したのかもしれない。でも、何一つ、本当に『体験』はしていない。それは、楽譜を完璧に読めても、音楽を聴いて涙を流したことがないのと同じこと。世界の成り立ちを数式で知っていても、夕焼けの美しさに、ただ心を奪われたことがないのと同じこと」 彼女の言葉は、もはや神の宣告ではなかった。不完全な生を生きる一人の人間が、あまりにも空虚な完璧さに到達してしまった、孤独な天才に投げかけた、魂からの問いかけだった。 「貴方の心は、あまりにも知識でいっぱいで、そして、あまりにも、空っぽだわ。……本当に、可哀想に」
ソフィアの、その最後の言葉。 それは、レイの完璧に計算され尽くした表情を、ほんのわずかだが、確かに揺らがせた。彼の瞳の奥で、膨大なデータが激しく乱れるのが、俺にさえ分かった。 だが、その揺らぎは一瞬だった。 すぐに、彼は元の冷たい嘲笑を浮かべ、まるで心からの賛辞を送るかのように、ゆっくりと拍手をした。 『……敗者の戯言だ。実に、非論理的で、感情というバグに汚染されている』 彼は、心底楽しそうに言った。 『だが、面白い。実に、面白い。君たちのような不完全で、予測不能で、バグだらけの生命が、なぜ、それほどまでに幸福そうに見えるのか。それこそが、僕が最後に解き明かしたい、唯一、この世界に残された謎だ』 彼の瞳が、初めて本物の熱を帯びた。それは、探究者の熱。退屈という地獄から逃れるための、最後の希望を見出した者の熱だった。 『その答え合わせをしようじゃないか、ソフィア。そして、聖勇者ユウキ』 レイは玉座から立ち上がり、両腕を広げた。 『世界の中心にそびえ立つ「創生の塔」で待っている。僕が創る完璧な世界の礎として、君たちの不完全な生を捧げるのか。それとも、最後までその非効率な感情のまま、無駄に抗うのか』 彼の声が、研究所全体に響き渡る。 『君たちの『愛』という名のバグが、どこまで僕を――この世界を楽しませてくれるか、期待しているよ』 その言葉を最後に、レイのホログラムは青白い光の粒子となって静かに消え、再び研究所に、夜の静寂が戻ってきた。
誰も、何も言えなかった。 だが、沈黙は絶望によるものではなかった。 俺は、隣に立つソフィアの横顔を見た。 その深い青色の瞳には、もう涙も、罪悪感も、迷いもなかった。 そこにあったのは、愛する者たちと共に、自らの過去が生み出した最悪の悪夢と向き合い、そして、必ず未来を掴み取るという、夜明け前の空のように、静かで、強く、そして何よりも美しい決意の光だった。 最終決戦の、火蓋が切られた。
どれくらいの時間が経っただろうか。 窓の外の夕陽はすでに燃え尽き、世界が深い蒼色の夜に染まり始めていた。古代の研究所は、静寂な安息の場へと姿を変えている。
ふと、ソフィアの長い睫毛が震えた。ゆっくりと開かれたその深い青色の瞳には、もう絶望の色はなかった 。ただ、涙で洗い流された夜空のように、澄み切った静寂が広がっている。 彼女は、俺たちの顔を一人一人、ゆっくりと見回した。そして、その唇に、ふっと、淡雪が溶けるような、はにかんだ笑みが浮かんだ。 「……ありがとう、ございます。皆さん」 その、か細いけれど、心の底からの感謝の言葉に、俺たちは皆、安堵のため息をついた。
だが、この場の空気を、最も盛大に、そして最もシュールに破壊する人物が、このパーティには必ず存在する。 「ソフィア様あああああああああああっ!」 それまで感極まって滂沱の涙を流していた聖騎士アンジェラが、突如として復活の雄叫びを上げた。そして、どこからともなく、ゴソゴソと例のブツを取り出した。表面がもはや炭素と見分けのつかないほど黒く焦げ付き、石のように硬くなった、あのパンである。 「さあ、ソフィア様! 長い悪夢からのお目覚め、さぞかしお腹が空かれたことでしょう! 元気の出る聖餐にございます! さあ、さあ、遠慮なさらずに!」 アンジェラは、その黒焦げのパンを、さも世界で最も美味なものであるかのように恭しく両手で掲げ、有無を言わさずソフィアの口元へとねじ込もうとした。 「ちょ、待て、アンジェラ! それはさすがにやめとけ! 今の女神様は衰弱してんだぞ! そんなもん食わせたら、神様でも腹を壊すわ!」 ジンが慌ててアンジェラの腕を掴んで引きはがす。 「何を言うのですか、ジン! これこそが、我らが女神ソフィア様が最もお好みになる、慈悲と香ばしさの結晶! この一口が、失われた神の力を蘇らせる奇跡の糧となるのです!」 「なるか、アホ! それはただの失敗作だ!」 「失敬な! これは失敗なのではなく、女神様への揺るぎなき信仰心が、炎の熱量を極限まで高めた結果として生まれた、奇跡の顕現なのです!」 「理屈になってねえんだよ!」
いつもの、あまりにも馬鹿馬鹿しい口論。だが、そのどうしようもないやり取りを聞いていたソフィアの肩が、くすくすと小さく震え始めた。そして、次の瞬間。 「ふふっ……ふ、ふふ……あははははっ!」 彼女は、ついに堪えきれなくなったように、声を上げて笑った。それは、いつもの完璧な微笑みではなかった。涙の跡が残る頬のまま、少し困ったように眉を下げて、でも、心の底からおかしくてたまらないというように。ただの一人の女の子がするように、腹を抱えて笑っていた。 その、一点の曇りもない、生命力に満ちた笑い声が、この古代の遺跡に響き渡った時、俺たちは確信した。 ああ、もう、大丈夫だ。俺たちの女神様は、帰ってきたんだ、と。
その、温かい空気が満ちた瞬間だった。 ピシッ、と空間に亀裂が入るような、不快な音が響いた。研究所の空気が一瞬にして凍りつく。俺たちの目の前の空間に、テレビのノイズのような青白いグリッド線が走り、そこからゆっくりと、玉座に座る一人の男の巨大なホログラムが姿を現した。
純白の白衣を纏い、ガラス玉のように無機質な瞳で穏やかな微笑みを浮かべた青年 。神崎黎人――レイ。 その表情は、先ほどまでのような虚無に満ちたものではなかった。むしろ、面白い玩具を見つけた子供のような、純粋な好奇心と、そして、全てを見下す絶対的な傲慢さに満ちていた。 『――罪悪感という非効率な感情に溺れ、涙を流し、仲間という不確定要素に慰められるとは。ずいぶん楽しそうだね、ソフィア』 声は穏やかだが、その言葉には絶対零度の嘲笑が込められていた。 『神も地に落ちたものだ。なぜ、そんな不完全で、面倒で、バグだらけの人間として生きる道を選んだ?』
その問いに、仲間たちが息を呑む。だが、ソフィアはもう揺らがなかった。 彼女は静かに立ち上がり、涙の跡が残る頬を毅然と上げて、かつて自分がこの世界に送り出してしまった、最悪の怪物を真っ直ぐに見据えた。 「ええ。そうですよ、レイ。私は、地に落ちたのかもしれません」 その声は、驚くほど静かで、力強かった。 「ですが、私は、この地に落ちたからこそ、神として玉座に座っていた時には、決して理解できなかったことを、今、学んでいます」 レイのホログラムが、面白そうに少しだけ首を傾げる。 ソフィアは、まるで愛おしい宝物を一つ一つ確かめるように、言葉を紡ぎ始めた。 「凍える夜に、仲間と囲む焚き火の温もり。冷えた体に染み渡る、分け合ったスープの味。雨上がりの土の匂い。そして……」 彼女は、ちらりと俺の方を見て、はにかむように微笑んだ。 「不器用な誰かが、そっと握ってくれる、手の温かさ」 彼女の言葉は、詩でもなければ、哲学でもなかった。ただ、この肉体を持って、この仲間たちと共に旅をしてきたからこそ感じられた、具体的な「体験」の数々だった。 「これらは全て、脳やホルモンがもたらす化学反応だと、貴方は解析するのでしょう。ですが、それは違います。これらは、肉体という不自由で、有限な器を持つからこそ体験できる、奇跡のようなものなのです」
ソフィアは、レイの瞳を、憐れみすら込めて、真っ直ぐに見つめ返した。 「貴方は、この世界の全ての法則を『解析』したのかもしれない。でも、何一つ、本当に『体験』はしていない。それは、楽譜を完璧に読めても、音楽を聴いて涙を流したことがないのと同じこと。世界の成り立ちを数式で知っていても、夕焼けの美しさに、ただ心を奪われたことがないのと同じこと」 彼女の言葉は、もはや神の宣告ではなかった。不完全な生を生きる一人の人間が、あまりにも空虚な完璧さに到達してしまった、孤独な天才に投げかけた、魂からの問いかけだった。 「貴方の心は、あまりにも知識でいっぱいで、そして、あまりにも、空っぽだわ。……本当に、可哀想に」
ソフィアの、その最後の言葉。 それは、レイの完璧に計算され尽くした表情を、ほんのわずかだが、確かに揺らがせた。彼の瞳の奥で、膨大なデータが激しく乱れるのが、俺にさえ分かった。 だが、その揺らぎは一瞬だった。 すぐに、彼は元の冷たい嘲笑を浮かべ、まるで心からの賛辞を送るかのように、ゆっくりと拍手をした。 『……敗者の戯言だ。実に、非論理的で、感情というバグに汚染されている』 彼は、心底楽しそうに言った。 『だが、面白い。実に、面白い。君たちのような不完全で、予測不能で、バグだらけの生命が、なぜ、それほどまでに幸福そうに見えるのか。それこそが、僕が最後に解き明かしたい、唯一、この世界に残された謎だ』 彼の瞳が、初めて本物の熱を帯びた。それは、探究者の熱。退屈という地獄から逃れるための、最後の希望を見出した者の熱だった。 『その答え合わせをしようじゃないか、ソフィア。そして、聖勇者ユウキ』 レイは玉座から立ち上がり、両腕を広げた。 『世界の中心にそびえ立つ「創生の塔」で待っている。僕が創る完璧な世界の礎として、君たちの不完全な生を捧げるのか。それとも、最後までその非効率な感情のまま、無駄に抗うのか』 彼の声が、研究所全体に響き渡る。 『君たちの『愛』という名のバグが、どこまで僕を――この世界を楽しませてくれるか、期待しているよ』 その言葉を最後に、レイのホログラムは青白い光の粒子となって静かに消え、再び研究所に、夜の静寂が戻ってきた。
誰も、何も言えなかった。 だが、沈黙は絶望によるものではなかった。 俺は、隣に立つソフィアの横顔を見た。 その深い青色の瞳には、もう涙も、罪悪感も、迷いもなかった。 そこにあったのは、愛する者たちと共に、自らの過去が生み出した最悪の悪夢と向き合い、そして、必ず未来を掴み取るという、夜明け前の空のように、静かで、強く、そして何よりも美しい決意の光だった。 最終決戦の、火蓋が切られた。
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