白衣の下番外編 秀才理化女にまとわり付く(蝿)と揶揄されるトッピセールスマンのイケナイ恋

高野マキ

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浮気と不倫

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「今日こそ 一杯いきましょよっ!吉田さん 次長ぉ~っ」


「そうだな、君達よく頑張ってくれたから 今夜は俺が奢るよ」


「うわー ラッキー!」


「よろしいんですか 次長? 新婚ほやほやなのに…」
吉田が気をつかう。

「大きなお世話だよ 」



「では お言葉に甘えさせていただきます。」

「次長ぉ~ もう一軒 もう一軒行きましょっ」

「吉田さーん 飲み過ぎっ」

「何言ってんだぁ~ そんなに飲んじゃいねぇ~よぉ~」


「おい 吉田ぁ そろそろお開きにしよう 」


「まだまだぁ~大丈夫ぅ~ですっ」

吉田の躰を支えながら 波彦は田中玲奈にタクシーの手配を頼んだ。


「次長っ 新妻が恋しいですかぁ~ 嫁なんてぇ 待たせておけばいいんですよっ」



「吉田さん よく言うわ! この前 奥様同窓会だって 急いで帰ったくせにっ…」

「 ああ 同窓会ねぇ~ そうそう 嫁のぉ 同窓会っ。次長ぉぉ! うちのねぇ 嫁ぇがぁ 奥様とぉ~ 同窓でしたっ!」



「ええっ そうなんですかぁ!」


「そ~なんだよぉ~  星華女学館!」


「吉田さーん 超お嬢様学校じゃないですかぁ   吉田さんの奥さん ひょっとして お嬢様ぁ?」


「いいや うちのは スポーツ科よ あそこはバトミントン全国区だから うちのは バトミントン推薦!」


「ヘェ~ でも凄い!」


「正真正銘 お嬢様は 次長の奥さん♪」



「おいおい もうそのくらいにしとけ タクシー来たぞ」


「まだまだ い~じゃ無いですかぁ じちょおお~」

波彦は タクシーの座席に泥酔した吉田を押し込んで 運転手に一万円札を渡すと 吉田の住所をメモして渡した。


「次長っ! 奥さん 浮気してますからぁ~ 」


    ……!

タクシーのドアが閉まる瞬間 吉田が何か叫んだが

 あいつ 何言ってんだ⁈ 



「次長っ もう一軒行きます?」

「行かないよ 君もタクシー呼んで帰りなさい。」

波彦は田中玲奈にもタクシー代を手渡し 帰れ と促した。



「ありがとうございまーすっ 次長っ 大好きっ」


田中と別れたあと 波彦は 吉田の帰り際に叫んだ内容を自分に問いかけていた。


  〝次長っ 奥さん うわきしてますから~〟  


浮気されて どうすんだ…吉田 ぁ
 
しかし 吉田の奥さんと同窓とはな…彼女も気付いて無いんだろうな…


「ただいま~ 帰ったよっ」

 
珍しく玄関の出迎えがない。


「ただいまぁ 」


「あっ あなたぁ ちょっと 待ってぇ 今行きまーす 」


 




「悪かった 前もって連絡したら良かったな」


「あら そんな事、つい深夜ドラマに見入っちゃって…」


背広を脱いで妻に手渡し、 リビングへ続く廊下を進みながら、

「そういえば 偶然ってあるもんだな 」


妻は背広をクリーニング店に出す袋に入れながら


「あらっ 偶然って、何かあったの?」


波彦はネクタイを緩めつつ


「吉田のな 奥さん 」


「ええ、 吉田さんの奥様?」


「星華女学館卒業らしい 」


「えーっ! 同窓? 知らなかったわ」


「だと思った、 この前の同窓会で君が僕の奥さんだって 驚いてたらしい 」



     ガチャッ!



「おいっ 大丈夫か?」


カウンターキッチンの奥で食器がぶつかる音がリビングに響いた。



「大丈夫よ コップを取り損ねただけ! 」


「怪我ないかっ!」

波彦が立ち上がってキッチンに目をやる。




視線の先の妻は 虚ろにシンクに眼を落としながら

「 今月の…来ちゃって ちょっと貧血かなぁ」


「ああ 無理するな っ 」


波彦は咄嗟にキッチンに入り項垂れた妻の肩をささえた。


「さぁ もう横になりなさい 後は僕がするから」



「あなた…ごめんなさい 」


「今夜は ゲストルームでゆっくり休みなさい 明日も早起きしなくていいから 」



「ええ そうします…」




妻をゲストルームに休ませると 手早くシャワーを済ませて寝室に入った。


キングサイズのベッドが妻が居ない分やたらとデカい。



「女は 生理があるから大変だな…」


その身をベッドに沈め 天井のダウンライトに眼を遣る。



   白井ユミは日本にいる…



 妻の体調不良の心配より 1人になると 彼女に意識が飛ぶ。

 
 逃げも隠れもしない…か


そのとおりだが 近づけない…


  四年近く前  彼女を襲って唇を奪った。その時の皮膚の感触が忘れられない。



口づけのその先  

胸はどんな形をしている? 40歳過ぎの女の胸。

乳輪と乳首は小さいのか? デカくて色素が薄いのか?


顔だけは 本物に触れて 観察している…


睫毛が異様に長くて濃かった。眉毛も濃い。



    アンダーヘアは…黒々して多い?



  フフ…クンニの時は掻き分けるか、


細い足首を掴んで M字に開脚させたら…


そこまで 妄想して 波彦自身が ドックンと脈動した。


両脚を胸近くまで押し広げ その中心を妄想する。

手入れされた形跡の無いアンダーヘアが剥き出しの肛門近く迄生えている。

黒いヘアに縁取られたピンク色であって欲しい肛門。

思わず 舐めてみたくなる小さなすぼみ。


メインディッシュは 薄いピンク色か? それとも充血した紅梅色か…   たっぷりとオツユを含んだ オ◯コ   


裂け目の上部のクリトリスは?  どんなサイズだ? こんな扱いされたら…酷く勃起して頭が剥き出しだろ…


摘んだら  彼女… 悲鳴を上げるか?




あー 見たい! 味わってみたい!



掴んだ自身をゆっくり扱きはじめていた。




 声を噛み殺す。


ゲストルームの妻に知られてはいけない背徳感も相まって



   逝くぅ    !




妄想と自慰はその夜 何度も 波彦を襲う。



 本人が現れたなら


 彼女をその場で強姦してしまうと確信した。



※強姦は犯罪です。あくまでも登場人物の脳内妄想です。

翌日 体調が回復しない妻をかかりつけの婦人科に連れて行った。

早く孫を抱かせて欲しいとせっつく 妻の母も付き添う事になった。


男の身で 婦人科はさすがに敷居が高い。それを見越した義母が駆けつけてきてくれた。



「波彦君 私が診察室まで付き添うから 貴方、良かったら車で待っていて、本当に 心配させてごめんなさい」



波彦は、義母の言う事を聴いて 車で待つ事にした。

検査と診察の結果は、

ホルモンバランスの乱れ 子宮内膜症初期と診断された。


妻は暫く実家で療養する事になった。



「波彦さん ご不自由をかけるわ 、家事はうちの家政婦さんを遣すことにしますから…」



「お義母さん 心配無用ですよ。一人暮らしが長かったので、家事一切ひと通りは自分でできますから…」



「でも 波彦さん お仕事に支障が出ると、主人に私もこの子も叱られます。」



「ご懸念には及びません。
お義父さんにも今までと変わらずしっかりと実績を証明しますから、  とにかく彼女の体調回復を1番に考えましょう!」



義母は納得して 娘を連れて帰って行った。

土曜日の午前中の出来事だった。



 さてと、久しぶりに 独身を満喫するか…



もとより 愛し合って結婚したわけでは無い。
それは  出世の為の戦略的結婚だった。



妻に対して 不満は無い。

申し分の無い妻。


不満は無いが それ以外に 何も無い。


2年近くなって やっと性生活でお互いの遠慮が無くなってきたところだった。






「ユミちゃん ビール?それともワイン? あーたしか日本酒もあったかなぁ…」


三年半ぶりに帰国した白井ユミは 元夫の岩井のマンションを訪ねていた。

「岩井君 相変わらず 、いっそ専業主夫になれば 」



「ユミが 雇ってくれるか?」



「そうね…考えとくわ」


「…僕は 本気だよ 」



「冗談が効かないのも変わってないわねぇ~」



「… 冗談  」



「おバカさん。 当たり前じゃ無い 、進化の過程で 女は優秀な種をもとめる生き物のなのよ 」



「…一度地に落ちた種(タネ)は要らない」

岩井は、ユミの座るソファの前に ワインとブルーチーズのオードブルを出した。


「あら 美味しそう!」


岩井もユミの向かいに腰を下ろしながら

   無視か…  と呟く



「女々しいわね 相変わらず、」



「で 本題は?」

岩井は缶ビールを一気に飲み干す。


「このマンション いつ来ても素敵ね…家主は今何処にいるの?」



「さぁ  大学生協からの紹介物件だからな 」



「へー この立地 このセキュリティ 広さで 月10万って…奇跡的 」




「僕も 未だに信じられないけど…」



「実は、 開発センターに出入りする業者が決まったの」


「ほぉ~ 何処に決まった?」



「まだ 内定段階だけど 明後日には厚労省のホームページで発表されるはず」


「で 何処?勿体ぶらずに 言えよ 」



「Mクラ、スミソオッペン ◯医療福祉 の3社」



「おお! 大楠君の所食い込んだのか!」


「そうなんだけど…ね、」



「何だ 君が推したんじゃないの~」



「馬鹿いいなさんな 納入業者なんかに興味あるわけないじゃ無い」



「だよな…君は研究さえ順調なら器材は何でもいい派」



「そこで 相談よ」

「…いいにくいんだけど、岩井君の力で何とか…」


「俺? 俺の力って…? ? 」


「あの… 大楠って営業を外して欲しいのよ 」


「何故だい ? 彼 いい奴だよ…」



「貴方に良くっても 私は 苦手…」



「わかりやすく言えよ  キモいとか 虫唾が走るとか」



「… 相変わらず 揶揄も単純ね、生きたハエを扱っていて 人に虫唾が走るとか 無いわよ!  ただ…」



「ただ …なんだよ ?」



「一途すぎるって言うか 重いの! すごく 」



「一途? 重いって 大楠君…  君に何かした?」



「何も…   別に…」

珍しく岩井の視線をユミが逸らした。


「ちぇっ!  クソ面白くも無いっ!」


「何? 貴方が怒る事なの 論点それてない?」



「全く … それてない!
大楠君は 君に惚れてた。僕の前で 〝白井先生を抱きたい セックスしたい″と言いやがった。寝ても覚めても君だけだと…」



「セックスっ…… て…」



「君は 君で 大楠君を意識してるから 避けたがっているんだろ?」



「…  私に…惚れてる?」


ユミは予想だにしない岩井の言葉に、さっきまでの勢いが消沈した。



「まぁ 心配要らない 彼は結婚したから、ユミに前みたいな感情をぶつけるような事はしないよ、あくまでもビジネスに徹するハズ」


     そう…結婚したの…
青白いユミの顔色が更に血の気が無くなる。



「またまたぁ、 妙な気おこすなよっ ただでさえ君は男女の恋愛には疎いんだから…」



「…どう言う事よっ」



「僕と 別れた後 男は?」


「貴方がしょうもない女に引っかかるからでしょ!男ぐらいいるわよ エドとか マックスとか…」



「エドモンドはゲイ マックスって知らないが その類いだろ?見栄張るなよ 」



「…」


「まぁ 気にするな、。
そっちが からっきしな君が嫁の居る男にのぼせ上がる事は無い。僕が保証する、 普通に接しろ。 そのうちシラけてくるから 」






「大楠次長ぉっ おめでとう御座います。センターの指定業者に正式に決定しました」


週明け 出勤した大楠は、次長室の前で営業課の社員から拍手で迎えられた。


その後 役員からも 今年度社内表彰の内示もあった。





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