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本気の不倫
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晴れて、国立最先端医化学研究開発センターの取引先に認定された事により開発プロジェクトチームは解散、
営業一課 部長待遇次長大楠波彦は 営業の最前線で辣腕を振るっていくことになる。
手始めは 研究開発センターへの挨拶まわり。
「センター長 お客様がお見えです。」
「入っていただいて 」
「白井先生、この度は センター長就任 おめでとう御座います。ご挨拶が遅れ申し分ありません。」
部下の吉田や田中がセンター内を挨拶まわりしている間、波彦は
センター長の白井ユミに面会を求めていた。
波彦は、すんなりとユミから、面会時間を与えられた事に違和感を覚えていた。
俺の事を避けているんじゃなかったのか…?
「大楠さん… 大楠君の方がいいかしら? ムスカさん」
柔らかいユミの声が 90°曲げた大楠の上半身の上を流れる。
「白井先生っ 」
上半身を上げると 目前にユミが立っていた。
「こうして 貴方をまともに見るのは 初めてかも…」
「…せっ先生 いったい ?」
「大楠君?って呼ぼうかな、まんざら知らない仲でもないし…」
「先生… 」
畏れ多いと上半身を上げても伏せ目がちにユミの足元に視線を落としていた波彦が 初めて 真正面から ユミの顔を直視した。
はぁ…
一瞬 放心してしまう。
波彦の想像を遥かに超えた美しい40歳の女性がそこに立っていた。
ドックン ドックンと鼓動が高鳴る。
マズイッ 落ち着け 落ち着け
顔が紅潮してくるのがわかる。
「立ち話しも 何だから そこに腰かけて下さい、コーヒーメーカーがあるんだけど 冷たのか、温かいのか どっちにしましょうか?」
ユミは最新式のドリップマシンの前で 使い方を確かめている。
そのぎごちない仕草が 波彦の気持ちをさらにヒートアップさせる
「あら 動かないわ … どうして?」
「お手伝いします 先生…」
ユミの背後から覆い被さるように波彦の長い両腕が伸びコーヒーマシンのセッティングボタンを手早く指先で操作する。
その間 ユミの背中が波彦の胸から腹部と密着し まるでバックハグされている状態だった。
「先生 いい匂いがします 」
波彦はそう囁いてすぐに ユミから躰を離した。
「…大楠君 相変わらず大胆ね、とってもセクシャルな仕草で、ちょっとドキドキしたわ」
「 センター長 次の御面会の方々がお見えになられています。」
インターフォン越しに、クラークの声が響いた。
「大楠君、次の面会者がお越しになったようなので、この続きは次回に…次は美味しいコーヒーが入れられるようにしてお待ちしています。」
「次の方 ご案内してください」
ユミはクラークに指示した。
「先生っ これっ!」
波彦はメモ書きした紙を、ユミの手首を掴み手のひらに握らせ 部屋を出ていった。
ユミは握らされた メモに目を通した。
N東京ホテル 35階 ロイヤルスイート
平日のシティホテルのスイートが満室の確率は低い。
波彦は妻が実家で療養中をいい事に ホテルのスイートルームを当日リザーブした。
クズだな…俺は、
一か八かに賭けた。白井ユミは会いにくる。
もう待てない…あんな甘い香りを嗅がされて
待てるわけがない
〻今夜 N東京ロイヤルスイートで待ってます〻
⚪︎9⚪︎-××××-⚪︎⚪︎⚪︎ 大楠
大楠に掴まされた メモ
「結婚したと聞いたから こっちも余裕を持って応対してみたら、
すぐ図に乗って 浅はかな男 …」
N東京ロイヤルスイートで 波彦は1人 朝を迎えた。
東の空が白み始める頃
あの柔和で思わせぶりな態度は何なんだ⁉︎
登る太陽に照らされながら 白井ユミの仕打ちに落胆していた。
波彦にとっては覚悟の賭けのはずだった。
彼女が世間にセクハラと発するだけで 俺の人生の破綻は決定する。
それをしない代わりに 消えろ と言う事か?
一階カウンターロビーで チェックアウトの手続きに立ち寄ると
「お客様 失礼ですが 昨夜ロイヤルスイートご宿泊の大楠様」
「そうですが、」
「当ホテル長期滞在中のお客様よりメッセージカードをお預かり致しております。」
「はい…」
「こちらで 御座います。」
メールボードに置かれた白い封書を渡された。
ロビーのソファに腰を下ろし 封筒から一枚のカードを引き美しい書体の日本語のメッセージに目を通した。
パートナーを大切にしなさい
ドロソフィラ.メ
メッセージは白井ユミからだった。
キイロショウジョウバエからの 忠告 か
ホテルを出ながら 会社に向かう。
また しくった…
夫に裏切られ傷ついた女を 誘ったって フツーに断られて当然だよな…
同じ傷を誘われた男の女に負わせる事になるんだから…
白井ユミは至極真っ当な判断を下し、俺はまた クズ野郎の烙印を押された。
センター開所以来 来訪者との面談は引も切らさず、ユミを疲弊させた。
「ねぇ 三枝さん、暫く面会はお断りできないかしら…」
「先生…本日はあと一件の御面会予約がありますが、明日以降は急な所用の為キャンセルといたしましょうか?」
「そんな 気の利いた事ができるの?」
「はい 先生 先生がお疲れにならない程度と上(厚労省)から申しつかっております。」
「そう…じゃあ 当分は研究室に篭ってもいいわけね!」
「はい、ハー◯ードとの約束で 先生との契約は1年 先生が研究に没頭できる環境に置く事 1年後 成果に繋がる研究環境でなかった場合は違約金も発生する可能性のある契約です。」
「へ~ そうなの~ じゃ そうさせて頂くわ 後は貴女に任せたわ」
「 お待たせしたわね マックス 」
空調制御された無菌状態の実験室に アメリカから同伴してきたマックスが 18°をキープしたアクリル飼育ケースの中でその赤い目を此方に向けていた。
濃紺のスクラブ上下に白衣を羽織ったユミはルーペ機能のゴーグル越しに マックスと対峙した。
マックスはアメリカの繁殖個体で既にヒトの加齢から起こる様々な病気の遺伝子が組み込まれていた。
その個体に ユミがアンチエイジングに有効とされる薬品を投与する事で寿命がどこまで伸びるのか、加齢が進み疾病がいつ発症してもおかしくない日齢になったマックスが未だに活動的である事の要因の因果関係を 調べていた。
マックスの同胎個体は殆どが 寿命が尽きたが、繁殖によって子孫は3代から4代に及んで アメリカで保存飼育されている。
「いいじゃない マックス 貴方長旅もへっちゃらね タフガイだわ ホント綺麗な複眼 、貴方の子供が見たいのだけれど、貴方の命 限界かも…」
ユミが飼育ケース内の温度を2°上げた。
キイロショウジョウバエのマックスは飛び回る事なく 目まぐるしく餌の周囲を動き回りはじめた。
ショウジョウバエの寿命はその生育温度によって最長150日以上生存の記録がある。
卵が孵るまで室温25°で約10日を要し羽化したあとはすぐ産卵を始め その後約1ヶ月~2ヶ月が一般的な寿命と言われている。
室温を下げる事で寿命が倍以上に伸びる事がわかって来た。
その結果 マックスのような長寿の個体が利用できるようになり その遺伝子を持つ代変わりも一年で30代を超える。
※キイロショウジョウバエに関する作中部分について、作者は全く無知なため全て出鱈目のフィクションです。
終電近くまで センターに残っていたユミが 定宿のN東京に着いたのは午前零時も過ぎた頃だった。
チェックインカウンターでルームキーを受け取ると向かったエレベーターホールの地下階に降りる階段の下は飲食店街になっていてまだ客足が途絶えている様子はない。
ユミは上階から数秒で降りてきたエレベーターに乗り込み数字の並んだタッチパネルに軽く指先で触れた。
扉が、左右から閉まった瞬間
はぁ…クタクタ
と声を、発していた。
部屋の前で カードキーをかざすとICチップが反応し カシャッと乾いた解錠音がホテル宿泊フロアの静まりかえった深夜の廊下に響く。
ドアを開けると ユミは一目散にダブルベットに倒れ込んだ。
それから どれだけ時が過ぎたのか、遮光カーテンが外の光を完璧に遮断している。
ユミの眠りを覚ましたフロントからの呼び出し音
瞼を閉じたまま ヘッドボードに固定された内線電話に手を伸ばした。
「おはようございます。外線にお繋ぎします」
フロントは、受話器を取った宿泊客の状態も確認せず事務的に外線に繋いだ。
「先生 おはようございます。三枝です。いつもはご出勤されている時間ですのに いかがされましたぁ?」
「ぁあヾ 三枝さん … まだ寝てます 今日は午後の出勤は可能でしょうか?」
「はい 先生 そのように申し送りいたしておきます。役員待遇で御座いますので ご出勤も先生のご都合の良いお時間で構いません。
できましたら 今後は事前ご連絡くだされば、そのように対応させて頂きます。」
「 ありがとうございます。 では おやすみ 」
「申し訳ございません、本日センター長は午後出勤となっておりまして、はい 出勤時間は伺っておりません。はい はい ええ、はい
かしこまりました。センター長にお伝えいたします。はい 失礼致します。」
朝から クラークの机の電話が鳴り止まず、1人で対応が難しい状態だった。
しかし 午後になっても 白井ユミはセンターに現れなかった。
岩井の研究所に 白井ユミのセンターから電話が入った。
「もしもし、はい 岩井です。は? ええ まぁ…し、しかし…はい ……… わ、わかりました 一度確認してみます。」
「所長 先端医化学センターから何の問い合わせですか?」
お人好し事務員が 何げに訊いた。
「あー、いい まぁ … ちょっと外出します。」
「どうしたのかしら?」
いや 困ったぞ… これは、また困った…
岩井が咄嗟に協力を求めたのは大楠波彦だった。
「あー 大楠君? 忙しいところ 今 時間大丈夫? あー、そうか
それじゃ 仕方ないか… えっ? いや …」
『先生 早く言ってくださいよ どうしたんですか?』
波彦は隣県の製薬会社に営業に出ているところだと岩井に答えていた。
岩井もそれでは 仕方がないと問い合わせの内容を濁した。
波彦は日頃世話なっている岩井教授の頼み事は優先していたので今日の岩井の歯切れの悪さが気になった。
「先生っ 言ってくださいっ 」
〝それがだ 今朝は連絡がついたらしいんだが、午後から連絡つかないらしいんだ 〟
「先生っ 誰とですか 誰と連絡つかないんです?」
波彦は とりあえず最寄駅から東京駅を目指した。
ひょっとしたら俺の方が岩井先生より早く着くかもしれないな。
ショートメールを岩井に入れた。
〝岩井先生 ひょっとしたら私の方が早く東京駅に着くかもしれません 先にN東京に着いたら 部屋を開けて貰えるように先生から 手配お願いします〟
〝大楠君 今 どこ? 〟
〝もうすぐ品川です〟
〝 わかった 首都高全く動かない 〟
今朝は電話にでたが 寝てた…と… 自分から午後出勤するって?
午後になって来ない… もう8時か…寝過ぎだろ!
岩井先生…しっかりしてくださいよ 何で俺なんですか?
東京駅に着くと日本橋口から大手町に向かってやたらと走った。
なんだよ 何で八重洲口前のホテルにしないんだっ…ハァ ハァ
走りながら文句がついて出てくる。
〝大楠君 すまんなぁ ユミと午後から連絡取れないって センターから問い合わせがきたんだ … 〟
そりゃ、元旦那だからな…ハァハァ 何で俺なんだっ
N東京ホテル前車寄に 東京消防庁のロゴが入った救急車が止まっている。
ヤバッ マジかー!
カウンターロビーに走り込んだ時には 波彦は汗だくだった。
「す、すみませんっ こちらに宿泊している者の身内ですが、今日本人と連絡が取れなくてっ …ハァハァ 」
「かしこまりました。失礼ですがお名前を頂戴してもよろしいですか? 」
「大楠と言います。」
「ありがとう御座います。 そちらのソファでお待ち下さい。お調べ致します。」
くっ …早くしろよ!
波彦は 上着を脱ぎ ネクタイを緩め ハンカチで吹き出る汗を拭いながら ロビーのソファに腰を下ろした。
「お待たせいたしました。 25階にご宿泊の白井ユミ様のお身内の方ですね、電話で問い合わせございました。白井様の安否が心配と…
当ホテルでご本人様とご連絡取らせていただきまして 先ほどご本人様の安否確認させて頂きました。」
「えっ! じゃ正面の救急車は?」
「ああー 白井様ではなく 別のお泊まりのお客様の対応です。
ご本人様には お身内の方が心配されて来られている 、と連絡いたしましたら、こちらにご本人様が降りて来られると言う事です」
っ…馬鹿馬鹿しい 人騒がせな…
「そうですか 無事ならいいんです。私も所用があるので 本人が来たら帰ったと伝えてください。」
波彦は 立ち上がり ホテル玄関に歩き出した。
「お、お客様ぁっ」
波彦はホテルを出ると、イライラに任せて歩いた結果幾つかの地下鉄入り口を素通りしてしまった。
あれ どっちだ… ど忘れした… 永代通りまで出るか
岩井先生といい、センターといい たくっ!
だいたい 何で俺が動くんだ どんな構図だ!
この界隈は昼間は大企業で働くサラリーマンで賑わっているがこの時間は人混みもまばらで 背の高い波彦は後ろ姿でさえ目立っていた。
「 ちょっと 待ってぇっ」
突然 汗で濡れた背中部分のシャツをわしづかまれた。
えっ はっ! な、なにっ
地下鉄入り口に降りていく寸前だった。
頭だけ振り返ると 白井ユミが 息を切らして波彦のシャツをむんずと掴んでいる。
「せっ 先生!」
ユミはヘナヘナと膝折れにしゃがみ込む寸前 波彦は瞬時に向き直りユミを抱き上げた。
「ハァハァ…ハァハァ あ、貴方っ ハァハァ… 」
そう言うかユミは汗でびしょ濡れの波彦の躰によりかかり身を預けて、
「歩くの早すぎるっ!」
はっ?
波彦の躰に寄りかかっていたユミは息が整いだすと、突如手のひらで彼の躰を力任せに押しのけた。
「貴方っ 来なさいっ」
えーっ
今度は、波彦の手首を掴み 今来た道を 逆戻り始めた。
「せっ先生っ 白井先生 どっ 何処へ?」
「つべこべ 言わずに 来るのよ!」
白井ユミは 大楠波彦の手首を掴んだままN東京ホテルまで引きかえし、玄関ロビーを突っ切りチェックインカウンターの係員に
「こちらの男性の着替えを用意して私の部屋まで持ってきて頂戴、それと クリーニングお願いっ!」
「せっ 先生 白井先生っ」
「そんなみっともない格好で うろつかれると迷惑よ 私の部屋にきなさいっ」
いや 彷徨いてませんが 貴女が引っ張ってきたんでしょ!
手首を掴まれたままエレベーターに乗る。
まだホテルのロビーは宿泊客 これからチェックインする客 ホテルで飲食する人で賑わっている時間帯だった。
目立つことっ… 突然人格かわるのか?
この女(ヒト)行動が読めない。
25階 お堀と皇居の森を眼下に見下ろし 晴れた日は富士山も見えるかもしれないエグゼクティブルームだった。
へー ここに長期滞在って 余裕ある人は違うな
俺は たった数時間で部屋代30万をこの人のせいでオシャカにしたって言うのにな… 優雅なもんだな
「大楠君 お風呂に入ってっ! 凄く 汗臭いっ」
はぁ? 誰のおかげで汗だくになったか知らないの?
「先生 汗臭いって 誰のためにこうなったと思っているんですか!」
「あーわかったから つべこべ言ってないで シャワーしてちょうだい 話しはそれから 」
ユミは 手に持ったバスタオルを 波彦の頭に被せた。
なんなんだ 白井ユミ
「先生っ 先生だって あんなに走って 汗かいてるでしょ?」
… ……
ボディーソープのいい香りが浴室に充満して 波彦もすっかりリラックスして躰を洗っている。
「先生っ 聴いてます? 先生ぇ 」
泡をシャワーで落としたら 躰の水滴を拭き取り腰にバスタオルを巻いた姿で 頭を拭きながら浴室をでた。
あれ…先生 何処?
後から知った。主寝室とリビング、プラス事務室代わりの予備室があるエグゼクティブクラスは このホテルのウリらしかった。
白井ユミはホテルで仕事をしていた。
今更 彼女を抱きたい セックスしたいと言う気持ちも失せていた。セミダブルサイズのベッドが2台。 手前のベッドの上に パジャマと 下着 ズボン シャツの一式が新品で用意されていた。
もちろん 五つ星ホテル。 提携のハイブランド製品
俺は パジャマに着替えて 彼女が風呂から出てくるのを待ち構えている姿を想像しながら …
現実は、ホテルが用意した下着を着け、新品のズボンに足を通し白のカッターに袖を通すところだった。
「キャーっよくやったわ!マーゴお手柄よぉー!」
予備室から叫声が響く。
「な、なんだぁ⁈ 先生っ 」
バンっ と勢いよく予備室の扉が開き 白衣にゴーグル姿の白井ユミが飛び出して 勢いよく 波彦にダイブした。
ダイブの勢いそのまま 二人はベッドに倒れ込み 白井ユミのゴーグルの角が 波彦の額を直撃した。
「イテェーッ 」
「あ! あー ごめんなさい ごめん ごめん 」
仰向けに倒された俺の上に乗っかっていた彼女は上半身を素早くおこして 俺に跨ったまま
「やったのよ! マックスの遺伝子が残ったわっ 諦めていたんだけど最後に マーゴを入れてみたのよ やった やったの!」
彼女は興奮して いきなり俺にキスしだした。
はぁ あー 意味がわからない うわ うわ
ベッドの端 俺に跨り 狂ったようにはしゃぐ40歳の女。
彼女が、ベッドから転落しないように 腰を手で支えてやった。
興奮が冷めるまで 彼女のしたいようにさせていた。
彼女は俺の腹の上でひとしきり飛び跳ねガッツポーズしたあと バタッと俺に倒れこんだ。
そして 耳元でささやいた。
「10年間 毎日 毎日同じことを繰り返してきたわ 毎日よ3650日来る日も来る日も… マックスは死んだけど彼の直系 彼だけの子孫が残るの!。マーゴがさっき卵を産み付けたのよ!凄い確率。M個体10000匹以上のなかの生き残りがマックス。マーゴはその三世代先のM3個体の1匹なのよっ 連れてきて良かったわ」
卵っ!ええ
まさか ショウジョウバエ⁈ ホテルにまで持ち込んでた?
俺にも やっと見えてきた。彼女の興奮の意味が…
「羽化まで 目が離せないわ♪」
嬉々として俺に跨ったまま話す白井博士。
〝そりゃ 研究結果がでると…アッチは凄いよ 〟
岩井の話しを思い出す。
俺は上半身をゆっくり起こし白井ユミに聴いた。
「俺と する?」
「いいわよ」
あっさり返事が帰ってきた。
うそっ、、、
向かい合った彼女の意思の強そうな美しい顔を歪めたい。
彼女が羽織っている 白衣の下を早く見たい。
でも その前に キス
波彦はユミの顔を両手ではさんだ。小さな骨格。
やはり 薄いそばかす 長く黒いまつ毛 手入れされていない半円の眉毛 どれもこれも 波彦が想像した以上だった。
「やはり、美人だね」
「そうかしら?」
鼻腔から入る匂いもユミ独特だと感じていたが、今は特別だった。
白衣のアルコール臭に髪に残ったシャンプーの匂い そして彼女独特の汗の匂いが混ざり合い 波彦を誘惑する。
「乱暴はしたくないけど、ジュニアがブリーフの中で暴れたがって痛いんだ。」
「あら 出してあげればいいじゃ無い」
大胆 本気でする気?
「白衣を脱がしていい?」
「ええ 勿論、その気なんだから…」
自ら白衣の襟をつかもうとする ユミの手を波彦が静止し
「俺が 脱がしたい 」
「征服欲 ?」
「多分そう ずーっと、3年半 この時を待ってた」
両肩の襟を左右に広げて一気に腰まで引き下げた。
白衣の下の上半身は 黒いレースのブラジャーだけだった。
えぐっ、、、
彼女の薄い唇に 波彦は軽く口付けして ブラジャーに包まれた膨らむ双丘に手のひらを優しく当てがいその大きさ柔らかさ具合を確かめてみた。
下から持ち上げてみたり 両脇から挟み付けてみた。
痩せぎすの癖に オッパイは意外な程むっちり大きい。
性的な興奮より波彦が好奇心を発揮している仕草がユミには可愛く映る。
「普段から 白衣の下は これだけ?」
「ええ…家だと 」
「ちょっと無防備すぎませんか、先生」
薄いレース越しに勃起しだした乳首に波彦は唇を当ててみた。
「あんっ…ん む、無防備… 意味がわからないわ 」
「例えば 白衣を脱がされ こんな事男性研究員にされたらっ」
波彦はユミのブラジャーを頭上までたくし上げ ダブった肩紐を縛った。
ユミは万歳の姿勢に固定されてしまった。
「酷いことするじゃないのぉっ 外しなさいよ」
切れ長の一重瞼で 波彦を睨むその表情が色っぽい。
「先生 自覚が足らないんじゃ… ん ん 無いっすか?」
「あー ぁぁ ん! ん!」
無防備の胸に顔を埋めたかと思うと 敏感な乳首を強烈に吸い上げてみた。
チュゥゥ~ッ パッ チュルルゥーッ
「やっやめてっ 止めなさいっ 変態!」
「すごっ 凄いエッチなオッパイ 先生っ 乳首が立ってますよ!カチンコチンだっ 噛みたつきたいっ」
本人の同意無しの噛みつき行為
甘噛み程度に 固くシコった乳首をキュッとつねるように歯を立てた。
あーぁぁ~ん
ユミのあられもない悲鳴に近いわな泣きに 波彦は乳首から口を放すと、
「センセイ もう ムリッ 前戯ムリッ」
「なっ なっ 前戯なんてぇ 許可してないわ!」
波彦だけベッドから滑るように降りると ユミは腕を縛られたまま 上半身裸で仰向けに横たわった。
白衣は僅かにボタンひとつ引っかかったまま 左右に大きく広がっている。
パジャマのズボン越しに彼女の足首を掴みぐっと押し上げ 膝を左右に割り広げると
夢想した白井ユミの生のM字開脚と、その中心部…黒いレース素材のパンティがパジャマ越しに透けて目前に広がった。
ヤバッ エロ過ぎる!
「だっだめ だめよ まだ シャワーしてないっ」
ユミは両腕を万歳状態で縛られたまま上半身を左右に振って 波彦の侵入に抵抗する。
「ダメッ ダメよー 不潔だわっ!」
先ほどのわな泣きから 怒りの声に変わった。
「先生 悪いけど ムリだから 不潔だろうと 汚れていようと 止まらないんです」
顔をパジャマ越しにパンティのクロッチ部分に近づけた。
汗と尿臭の混ざった牝の匂いが鼻先を刺激する。
この女(ひと)は そこら辺で男を落とすために、ビキニゾーンの脱毛に精をだす女じゃない。
妻でさえ 不自然な程デリケートゾーンの毛を脱毛している。
全てがナチュラルだ。 こんな女(ひと)にはそうそう出会えない。
「いやぁ 見ないでっ 」
この時 新調されたホテル仕様のボクサーパンツのペニススペースの生地は張り裂けんばかりに伸びていた。
先走りの露がシミとなって広がっている。
「無理って 言いましたよ、先生が絶対見せたくない何処を俺だけが、見るんです。パジャマごとパンティ脱いでもらいますよ 」
波彦がパジャマのゴム部分に手をかけると黒いレースのパンティごと脱がしにかかった。
ユミは観念したように 力を抜き 脱がしやすいようにお尻を浮かせた。
「先生 今から 俺の全身全霊で奉仕しますから。気持ち良くしますから 生お◯こ 見せてください!」
……
「脚を開きますから 抵抗しないでくださいね♪」
くぅ~ ヤバッ ヤバッ 綺麗な桃色ピンク!
肛門周りも陰毛が伸びているじゃん! やっぱりっ 凄い事になってる…
「先生 自分で 見たことあります?」
「な、何を ?」
「お◯こ です。鏡の前で 脚広げて 」
「馬鹿っ そんな事する訳無いじゃないっ」
「じゃ オナニは?」
「…」
「俺は 先生を毎晩想像して 何回もしてました。いつか先生とこうなりたいと 心から願って 」
「…」
「正直に言って 」
「と…時々」
そう答えた瞬間 肛門の直ぐ上部から トロトロとおつゆが滲み出てきた。
「先生 めちゃくちゃ綺麗なお◯こです。先生の年齢の女性じゃありえないくらい 陰水焼けしてませんよ」
「…」
「今から俺のモノですから 、俺以外の男に広げて見せちゃダメですからっ」
波彦は 目の前の僅かに覗く桃色ピンクの裂け目に中指を侵入させて滑り具合を確かめてみた。
「はぁ…ぁ…」
「ヌメヌメ ビチャビチャ じゃないですか!」
「いゃ イヤらしい言い方っ」
「言葉責めは 嫌い?」
「…」
「どうして欲しいか 言ってください」
「…」
「言ったでしょ 全身全霊で先生を気持ちよくするって」
「…」
「さぁ 言って」
「 触って…」
「何処を アナル? ヴァギナ?」
「… クリトリス 」
「かしこまりました」
ユミの脚は膝立てにさせて 動くなと波彦は命令した
うんっ。。。うぅ うぅん! ん。。 ぁぁァん
毛量のある陰毛を指の腹で撫でてみた。
見た目の黒さがゴワゴワ感を出していたが 柔らかい。産毛のような感触。
これなら 鼻に触ってもくしゃみ出ないか?
女性のデリケートゾーンを舐めている最中に陰毛が鼻の穴に入ると最悪な結果がまっている。
想像するだけでも シラケてしまうが ユミの陰毛は細くて柔らかい。
左右の人差し指で 毛に覆われた大陰唇を割り開く。
焦らさないで… 早くぅ
ユミは背中をのけぞらせて 波彦が陰部に触れやすいポージングをとった。
波彦は 人差し指を左右に目一杯開き 中を確かめると 唇を奥まで押し付け舌先て クリトリスを捉えた。
舌先を細かく振動させてみた。
体を鞭のようにしならせ 仰け反り やめてを 懇願するこの女(ひと) 拒めば拒むほど もっと もっと激しく と俺の耳には聴こえる。
口周りが 先生のトロトロのおつゆに塗れ 俺は俺で舌をなめくじが、這い回るように 舐めまわし クリトリスの包皮をまさぐる。
先生の絶頂は あっさり訪れた。俺の一方的なクンニの勝ち。
激しく腰を振り痙攣してぐったりしている彼女に 休む間は与えない。
「ダメだよ 先生 次は先生が少しだけ手伝ってくれないと…」
いやいやと駄々っ子のように頭を左右に振っているが、
ユミが抵抗する心配はもう無いとふんだ波彦は、ブラジャーで縛っていた両手を開放しながら
「わがままは 言わせないよ さぁ 舐めまわして」
俺はブリーフを 膝迄下げて 少し下向きになったジュニアを右手で掴み 彼女が 舐めやすいように硬さを復活させるべく相当高速で前後に扱いた。
「さあ 早く 先生と繋がりたくて 先走りのつゆだけじゃ滑り悪いでしょ 先生が下処理してっ」
「下処理って」
「たっぷり唾液で湿らして!」
「そんな事…」
「ダメだよ 逃げられない 早くっ」
彼女の唇に グロいジュニアの頭を押し付けた。
渋々閉じた唇の力を抜くか グニュッと音がしそうな勢いでその棒状のジュニアは口内へ押し込まれた。
うぅ うぐぅ ッ
「先生は 口を開けているだけでいいよ 後は俺が勝手にするから」
グニョン グニョンと口の中で 動き回すと自然に唾液が溢れてくる。
「あー 出そうっ」
うぅ、くぅ、、こんなじゃダメだっ、
ガチに成長と膨張を遂げたジュニアを ユミの口腔から抜き 構わず彼女の躰を裏返した。痩せぎすの理系女の躰など、どんな優男でも組み敷き思い通りに動かせる。
軽っ 飯食ってんのか? 俺のモノにしたら、、、
俺のモノ! おれ の もの …
波彦はその言葉に激しく興奮し
無抵抗なユミの腰を持ち上げ 臀部の割れ目から肛門とその下の黒々とした毛に守られた 桃色ピンクのお◯こを足を開いて眼下に確認した。
準備は整っている。 開かれたお◯この肉のヒレに囲われたホールにジュニアを埋めるだけ。
ああぁ、、あぁん す、凄い おっきい、
はぁ、 ぁあん、ん、許してぇ 壊れそう
「先生 俺たち 繋がりましたよ、やっと一つになった、」
「はぁ あぁ 大きすぎるっ うっ、動かないでっ 下腹部が張り裂けそう ああぁ 子宮に当たってるぅ ウグゥ!」
「まだ 動きません 先生と一体化した事が どれほどの喜びだと思いますか? すごく締まりのいいホールです 先生っ」
「あっあなた 繋がったって 私の腹部の圧迫感があなたを気持ち良くさせてるだけでしょ! あぁ! だめぇ…当たるぅ あぁぁ、、ん」
「先生 今 気がつきました セックスって お互いを摩擦し合ってオーガズムに達するんだ!」
「あのねぇ…動かないでっ!
動物の生殖行動は一部を除けば全て同じ動作なの」
「先生 お尻を俺にくっつけて四つ這いの格好は屈辱的じゃ無いですか?」
「こ、こんな…白々しい話しをしている…のに …ペニスが小さくならない君の方が…凄い…ぁあ 」
先生、貴女が好きすぎて … このまま何もしないでずっと繋がったままで…も 俺 いいんです。
放すと もう二度と先生が手に入らなくなるんでしょ?
先生、本気で不倫ってあるんですか? 俺、、、わからないが
動くと直ぐに終わってしまうから… 貴女を離したく無いんですよ!
営業一課 部長待遇次長大楠波彦は 営業の最前線で辣腕を振るっていくことになる。
手始めは 研究開発センターへの挨拶まわり。
「センター長 お客様がお見えです。」
「入っていただいて 」
「白井先生、この度は センター長就任 おめでとう御座います。ご挨拶が遅れ申し分ありません。」
部下の吉田や田中がセンター内を挨拶まわりしている間、波彦は
センター長の白井ユミに面会を求めていた。
波彦は、すんなりとユミから、面会時間を与えられた事に違和感を覚えていた。
俺の事を避けているんじゃなかったのか…?
「大楠さん… 大楠君の方がいいかしら? ムスカさん」
柔らかいユミの声が 90°曲げた大楠の上半身の上を流れる。
「白井先生っ 」
上半身を上げると 目前にユミが立っていた。
「こうして 貴方をまともに見るのは 初めてかも…」
「…せっ先生 いったい ?」
「大楠君?って呼ぼうかな、まんざら知らない仲でもないし…」
「先生… 」
畏れ多いと上半身を上げても伏せ目がちにユミの足元に視線を落としていた波彦が 初めて 真正面から ユミの顔を直視した。
はぁ…
一瞬 放心してしまう。
波彦の想像を遥かに超えた美しい40歳の女性がそこに立っていた。
ドックン ドックンと鼓動が高鳴る。
マズイッ 落ち着け 落ち着け
顔が紅潮してくるのがわかる。
「立ち話しも 何だから そこに腰かけて下さい、コーヒーメーカーがあるんだけど 冷たのか、温かいのか どっちにしましょうか?」
ユミは最新式のドリップマシンの前で 使い方を確かめている。
そのぎごちない仕草が 波彦の気持ちをさらにヒートアップさせる
「あら 動かないわ … どうして?」
「お手伝いします 先生…」
ユミの背後から覆い被さるように波彦の長い両腕が伸びコーヒーマシンのセッティングボタンを手早く指先で操作する。
その間 ユミの背中が波彦の胸から腹部と密着し まるでバックハグされている状態だった。
「先生 いい匂いがします 」
波彦はそう囁いてすぐに ユミから躰を離した。
「…大楠君 相変わらず大胆ね、とってもセクシャルな仕草で、ちょっとドキドキしたわ」
「 センター長 次の御面会の方々がお見えになられています。」
インターフォン越しに、クラークの声が響いた。
「大楠君、次の面会者がお越しになったようなので、この続きは次回に…次は美味しいコーヒーが入れられるようにしてお待ちしています。」
「次の方 ご案内してください」
ユミはクラークに指示した。
「先生っ これっ!」
波彦はメモ書きした紙を、ユミの手首を掴み手のひらに握らせ 部屋を出ていった。
ユミは握らされた メモに目を通した。
N東京ホテル 35階 ロイヤルスイート
平日のシティホテルのスイートが満室の確率は低い。
波彦は妻が実家で療養中をいい事に ホテルのスイートルームを当日リザーブした。
クズだな…俺は、
一か八かに賭けた。白井ユミは会いにくる。
もう待てない…あんな甘い香りを嗅がされて
待てるわけがない
〻今夜 N東京ロイヤルスイートで待ってます〻
⚪︎9⚪︎-××××-⚪︎⚪︎⚪︎ 大楠
大楠に掴まされた メモ
「結婚したと聞いたから こっちも余裕を持って応対してみたら、
すぐ図に乗って 浅はかな男 …」
N東京ロイヤルスイートで 波彦は1人 朝を迎えた。
東の空が白み始める頃
あの柔和で思わせぶりな態度は何なんだ⁉︎
登る太陽に照らされながら 白井ユミの仕打ちに落胆していた。
波彦にとっては覚悟の賭けのはずだった。
彼女が世間にセクハラと発するだけで 俺の人生の破綻は決定する。
それをしない代わりに 消えろ と言う事か?
一階カウンターロビーで チェックアウトの手続きに立ち寄ると
「お客様 失礼ですが 昨夜ロイヤルスイートご宿泊の大楠様」
「そうですが、」
「当ホテル長期滞在中のお客様よりメッセージカードをお預かり致しております。」
「はい…」
「こちらで 御座います。」
メールボードに置かれた白い封書を渡された。
ロビーのソファに腰を下ろし 封筒から一枚のカードを引き美しい書体の日本語のメッセージに目を通した。
パートナーを大切にしなさい
ドロソフィラ.メ
メッセージは白井ユミからだった。
キイロショウジョウバエからの 忠告 か
ホテルを出ながら 会社に向かう。
また しくった…
夫に裏切られ傷ついた女を 誘ったって フツーに断られて当然だよな…
同じ傷を誘われた男の女に負わせる事になるんだから…
白井ユミは至極真っ当な判断を下し、俺はまた クズ野郎の烙印を押された。
センター開所以来 来訪者との面談は引も切らさず、ユミを疲弊させた。
「ねぇ 三枝さん、暫く面会はお断りできないかしら…」
「先生…本日はあと一件の御面会予約がありますが、明日以降は急な所用の為キャンセルといたしましょうか?」
「そんな 気の利いた事ができるの?」
「はい 先生 先生がお疲れにならない程度と上(厚労省)から申しつかっております。」
「そう…じゃあ 当分は研究室に篭ってもいいわけね!」
「はい、ハー◯ードとの約束で 先生との契約は1年 先生が研究に没頭できる環境に置く事 1年後 成果に繋がる研究環境でなかった場合は違約金も発生する可能性のある契約です。」
「へ~ そうなの~ じゃ そうさせて頂くわ 後は貴女に任せたわ」
「 お待たせしたわね マックス 」
空調制御された無菌状態の実験室に アメリカから同伴してきたマックスが 18°をキープしたアクリル飼育ケースの中でその赤い目を此方に向けていた。
濃紺のスクラブ上下に白衣を羽織ったユミはルーペ機能のゴーグル越しに マックスと対峙した。
マックスはアメリカの繁殖個体で既にヒトの加齢から起こる様々な病気の遺伝子が組み込まれていた。
その個体に ユミがアンチエイジングに有効とされる薬品を投与する事で寿命がどこまで伸びるのか、加齢が進み疾病がいつ発症してもおかしくない日齢になったマックスが未だに活動的である事の要因の因果関係を 調べていた。
マックスの同胎個体は殆どが 寿命が尽きたが、繁殖によって子孫は3代から4代に及んで アメリカで保存飼育されている。
「いいじゃない マックス 貴方長旅もへっちゃらね タフガイだわ ホント綺麗な複眼 、貴方の子供が見たいのだけれど、貴方の命 限界かも…」
ユミが飼育ケース内の温度を2°上げた。
キイロショウジョウバエのマックスは飛び回る事なく 目まぐるしく餌の周囲を動き回りはじめた。
ショウジョウバエの寿命はその生育温度によって最長150日以上生存の記録がある。
卵が孵るまで室温25°で約10日を要し羽化したあとはすぐ産卵を始め その後約1ヶ月~2ヶ月が一般的な寿命と言われている。
室温を下げる事で寿命が倍以上に伸びる事がわかって来た。
その結果 マックスのような長寿の個体が利用できるようになり その遺伝子を持つ代変わりも一年で30代を超える。
※キイロショウジョウバエに関する作中部分について、作者は全く無知なため全て出鱈目のフィクションです。
終電近くまで センターに残っていたユミが 定宿のN東京に着いたのは午前零時も過ぎた頃だった。
チェックインカウンターでルームキーを受け取ると向かったエレベーターホールの地下階に降りる階段の下は飲食店街になっていてまだ客足が途絶えている様子はない。
ユミは上階から数秒で降りてきたエレベーターに乗り込み数字の並んだタッチパネルに軽く指先で触れた。
扉が、左右から閉まった瞬間
はぁ…クタクタ
と声を、発していた。
部屋の前で カードキーをかざすとICチップが反応し カシャッと乾いた解錠音がホテル宿泊フロアの静まりかえった深夜の廊下に響く。
ドアを開けると ユミは一目散にダブルベットに倒れ込んだ。
それから どれだけ時が過ぎたのか、遮光カーテンが外の光を完璧に遮断している。
ユミの眠りを覚ましたフロントからの呼び出し音
瞼を閉じたまま ヘッドボードに固定された内線電話に手を伸ばした。
「おはようございます。外線にお繋ぎします」
フロントは、受話器を取った宿泊客の状態も確認せず事務的に外線に繋いだ。
「先生 おはようございます。三枝です。いつもはご出勤されている時間ですのに いかがされましたぁ?」
「ぁあヾ 三枝さん … まだ寝てます 今日は午後の出勤は可能でしょうか?」
「はい 先生 そのように申し送りいたしておきます。役員待遇で御座いますので ご出勤も先生のご都合の良いお時間で構いません。
できましたら 今後は事前ご連絡くだされば、そのように対応させて頂きます。」
「 ありがとうございます。 では おやすみ 」
「申し訳ございません、本日センター長は午後出勤となっておりまして、はい 出勤時間は伺っておりません。はい はい ええ、はい
かしこまりました。センター長にお伝えいたします。はい 失礼致します。」
朝から クラークの机の電話が鳴り止まず、1人で対応が難しい状態だった。
しかし 午後になっても 白井ユミはセンターに現れなかった。
岩井の研究所に 白井ユミのセンターから電話が入った。
「もしもし、はい 岩井です。は? ええ まぁ…し、しかし…はい ……… わ、わかりました 一度確認してみます。」
「所長 先端医化学センターから何の問い合わせですか?」
お人好し事務員が 何げに訊いた。
「あー、いい まぁ … ちょっと外出します。」
「どうしたのかしら?」
いや 困ったぞ… これは、また困った…
岩井が咄嗟に協力を求めたのは大楠波彦だった。
「あー 大楠君? 忙しいところ 今 時間大丈夫? あー、そうか
それじゃ 仕方ないか… えっ? いや …」
『先生 早く言ってくださいよ どうしたんですか?』
波彦は隣県の製薬会社に営業に出ているところだと岩井に答えていた。
岩井もそれでは 仕方がないと問い合わせの内容を濁した。
波彦は日頃世話なっている岩井教授の頼み事は優先していたので今日の岩井の歯切れの悪さが気になった。
「先生っ 言ってくださいっ 」
〝それがだ 今朝は連絡がついたらしいんだが、午後から連絡つかないらしいんだ 〟
「先生っ 誰とですか 誰と連絡つかないんです?」
波彦は とりあえず最寄駅から東京駅を目指した。
ひょっとしたら俺の方が岩井先生より早く着くかもしれないな。
ショートメールを岩井に入れた。
〝岩井先生 ひょっとしたら私の方が早く東京駅に着くかもしれません 先にN東京に着いたら 部屋を開けて貰えるように先生から 手配お願いします〟
〝大楠君 今 どこ? 〟
〝もうすぐ品川です〟
〝 わかった 首都高全く動かない 〟
今朝は電話にでたが 寝てた…と… 自分から午後出勤するって?
午後になって来ない… もう8時か…寝過ぎだろ!
岩井先生…しっかりしてくださいよ 何で俺なんですか?
東京駅に着くと日本橋口から大手町に向かってやたらと走った。
なんだよ 何で八重洲口前のホテルにしないんだっ…ハァ ハァ
走りながら文句がついて出てくる。
〝大楠君 すまんなぁ ユミと午後から連絡取れないって センターから問い合わせがきたんだ … 〟
そりゃ、元旦那だからな…ハァハァ 何で俺なんだっ
N東京ホテル前車寄に 東京消防庁のロゴが入った救急車が止まっている。
ヤバッ マジかー!
カウンターロビーに走り込んだ時には 波彦は汗だくだった。
「す、すみませんっ こちらに宿泊している者の身内ですが、今日本人と連絡が取れなくてっ …ハァハァ 」
「かしこまりました。失礼ですがお名前を頂戴してもよろしいですか? 」
「大楠と言います。」
「ありがとう御座います。 そちらのソファでお待ち下さい。お調べ致します。」
くっ …早くしろよ!
波彦は 上着を脱ぎ ネクタイを緩め ハンカチで吹き出る汗を拭いながら ロビーのソファに腰を下ろした。
「お待たせいたしました。 25階にご宿泊の白井ユミ様のお身内の方ですね、電話で問い合わせございました。白井様の安否が心配と…
当ホテルでご本人様とご連絡取らせていただきまして 先ほどご本人様の安否確認させて頂きました。」
「えっ! じゃ正面の救急車は?」
「ああー 白井様ではなく 別のお泊まりのお客様の対応です。
ご本人様には お身内の方が心配されて来られている 、と連絡いたしましたら、こちらにご本人様が降りて来られると言う事です」
っ…馬鹿馬鹿しい 人騒がせな…
「そうですか 無事ならいいんです。私も所用があるので 本人が来たら帰ったと伝えてください。」
波彦は 立ち上がり ホテル玄関に歩き出した。
「お、お客様ぁっ」
波彦はホテルを出ると、イライラに任せて歩いた結果幾つかの地下鉄入り口を素通りしてしまった。
あれ どっちだ… ど忘れした… 永代通りまで出るか
岩井先生といい、センターといい たくっ!
だいたい 何で俺が動くんだ どんな構図だ!
この界隈は昼間は大企業で働くサラリーマンで賑わっているがこの時間は人混みもまばらで 背の高い波彦は後ろ姿でさえ目立っていた。
「 ちょっと 待ってぇっ」
突然 汗で濡れた背中部分のシャツをわしづかまれた。
えっ はっ! な、なにっ
地下鉄入り口に降りていく寸前だった。
頭だけ振り返ると 白井ユミが 息を切らして波彦のシャツをむんずと掴んでいる。
「せっ 先生!」
ユミはヘナヘナと膝折れにしゃがみ込む寸前 波彦は瞬時に向き直りユミを抱き上げた。
「ハァハァ…ハァハァ あ、貴方っ ハァハァ… 」
そう言うかユミは汗でびしょ濡れの波彦の躰によりかかり身を預けて、
「歩くの早すぎるっ!」
はっ?
波彦の躰に寄りかかっていたユミは息が整いだすと、突如手のひらで彼の躰を力任せに押しのけた。
「貴方っ 来なさいっ」
えーっ
今度は、波彦の手首を掴み 今来た道を 逆戻り始めた。
「せっ先生っ 白井先生 どっ 何処へ?」
「つべこべ 言わずに 来るのよ!」
白井ユミは 大楠波彦の手首を掴んだままN東京ホテルまで引きかえし、玄関ロビーを突っ切りチェックインカウンターの係員に
「こちらの男性の着替えを用意して私の部屋まで持ってきて頂戴、それと クリーニングお願いっ!」
「せっ 先生 白井先生っ」
「そんなみっともない格好で うろつかれると迷惑よ 私の部屋にきなさいっ」
いや 彷徨いてませんが 貴女が引っ張ってきたんでしょ!
手首を掴まれたままエレベーターに乗る。
まだホテルのロビーは宿泊客 これからチェックインする客 ホテルで飲食する人で賑わっている時間帯だった。
目立つことっ… 突然人格かわるのか?
この女(ヒト)行動が読めない。
25階 お堀と皇居の森を眼下に見下ろし 晴れた日は富士山も見えるかもしれないエグゼクティブルームだった。
へー ここに長期滞在って 余裕ある人は違うな
俺は たった数時間で部屋代30万をこの人のせいでオシャカにしたって言うのにな… 優雅なもんだな
「大楠君 お風呂に入ってっ! 凄く 汗臭いっ」
はぁ? 誰のおかげで汗だくになったか知らないの?
「先生 汗臭いって 誰のためにこうなったと思っているんですか!」
「あーわかったから つべこべ言ってないで シャワーしてちょうだい 話しはそれから 」
ユミは 手に持ったバスタオルを 波彦の頭に被せた。
なんなんだ 白井ユミ
「先生っ 先生だって あんなに走って 汗かいてるでしょ?」
… ……
ボディーソープのいい香りが浴室に充満して 波彦もすっかりリラックスして躰を洗っている。
「先生っ 聴いてます? 先生ぇ 」
泡をシャワーで落としたら 躰の水滴を拭き取り腰にバスタオルを巻いた姿で 頭を拭きながら浴室をでた。
あれ…先生 何処?
後から知った。主寝室とリビング、プラス事務室代わりの予備室があるエグゼクティブクラスは このホテルのウリらしかった。
白井ユミはホテルで仕事をしていた。
今更 彼女を抱きたい セックスしたいと言う気持ちも失せていた。セミダブルサイズのベッドが2台。 手前のベッドの上に パジャマと 下着 ズボン シャツの一式が新品で用意されていた。
もちろん 五つ星ホテル。 提携のハイブランド製品
俺は パジャマに着替えて 彼女が風呂から出てくるのを待ち構えている姿を想像しながら …
現実は、ホテルが用意した下着を着け、新品のズボンに足を通し白のカッターに袖を通すところだった。
「キャーっよくやったわ!マーゴお手柄よぉー!」
予備室から叫声が響く。
「な、なんだぁ⁈ 先生っ 」
バンっ と勢いよく予備室の扉が開き 白衣にゴーグル姿の白井ユミが飛び出して 勢いよく 波彦にダイブした。
ダイブの勢いそのまま 二人はベッドに倒れ込み 白井ユミのゴーグルの角が 波彦の額を直撃した。
「イテェーッ 」
「あ! あー ごめんなさい ごめん ごめん 」
仰向けに倒された俺の上に乗っかっていた彼女は上半身を素早くおこして 俺に跨ったまま
「やったのよ! マックスの遺伝子が残ったわっ 諦めていたんだけど最後に マーゴを入れてみたのよ やった やったの!」
彼女は興奮して いきなり俺にキスしだした。
はぁ あー 意味がわからない うわ うわ
ベッドの端 俺に跨り 狂ったようにはしゃぐ40歳の女。
彼女が、ベッドから転落しないように 腰を手で支えてやった。
興奮が冷めるまで 彼女のしたいようにさせていた。
彼女は俺の腹の上でひとしきり飛び跳ねガッツポーズしたあと バタッと俺に倒れこんだ。
そして 耳元でささやいた。
「10年間 毎日 毎日同じことを繰り返してきたわ 毎日よ3650日来る日も来る日も… マックスは死んだけど彼の直系 彼だけの子孫が残るの!。マーゴがさっき卵を産み付けたのよ!凄い確率。M個体10000匹以上のなかの生き残りがマックス。マーゴはその三世代先のM3個体の1匹なのよっ 連れてきて良かったわ」
卵っ!ええ
まさか ショウジョウバエ⁈ ホテルにまで持ち込んでた?
俺にも やっと見えてきた。彼女の興奮の意味が…
「羽化まで 目が離せないわ♪」
嬉々として俺に跨ったまま話す白井博士。
〝そりゃ 研究結果がでると…アッチは凄いよ 〟
岩井の話しを思い出す。
俺は上半身をゆっくり起こし白井ユミに聴いた。
「俺と する?」
「いいわよ」
あっさり返事が帰ってきた。
うそっ、、、
向かい合った彼女の意思の強そうな美しい顔を歪めたい。
彼女が羽織っている 白衣の下を早く見たい。
でも その前に キス
波彦はユミの顔を両手ではさんだ。小さな骨格。
やはり 薄いそばかす 長く黒いまつ毛 手入れされていない半円の眉毛 どれもこれも 波彦が想像した以上だった。
「やはり、美人だね」
「そうかしら?」
鼻腔から入る匂いもユミ独特だと感じていたが、今は特別だった。
白衣のアルコール臭に髪に残ったシャンプーの匂い そして彼女独特の汗の匂いが混ざり合い 波彦を誘惑する。
「乱暴はしたくないけど、ジュニアがブリーフの中で暴れたがって痛いんだ。」
「あら 出してあげればいいじゃ無い」
大胆 本気でする気?
「白衣を脱がしていい?」
「ええ 勿論、その気なんだから…」
自ら白衣の襟をつかもうとする ユミの手を波彦が静止し
「俺が 脱がしたい 」
「征服欲 ?」
「多分そう ずーっと、3年半 この時を待ってた」
両肩の襟を左右に広げて一気に腰まで引き下げた。
白衣の下の上半身は 黒いレースのブラジャーだけだった。
えぐっ、、、
彼女の薄い唇に 波彦は軽く口付けして ブラジャーに包まれた膨らむ双丘に手のひらを優しく当てがいその大きさ柔らかさ具合を確かめてみた。
下から持ち上げてみたり 両脇から挟み付けてみた。
痩せぎすの癖に オッパイは意外な程むっちり大きい。
性的な興奮より波彦が好奇心を発揮している仕草がユミには可愛く映る。
「普段から 白衣の下は これだけ?」
「ええ…家だと 」
「ちょっと無防備すぎませんか、先生」
薄いレース越しに勃起しだした乳首に波彦は唇を当ててみた。
「あんっ…ん む、無防備… 意味がわからないわ 」
「例えば 白衣を脱がされ こんな事男性研究員にされたらっ」
波彦はユミのブラジャーを頭上までたくし上げ ダブった肩紐を縛った。
ユミは万歳の姿勢に固定されてしまった。
「酷いことするじゃないのぉっ 外しなさいよ」
切れ長の一重瞼で 波彦を睨むその表情が色っぽい。
「先生 自覚が足らないんじゃ… ん ん 無いっすか?」
「あー ぁぁ ん! ん!」
無防備の胸に顔を埋めたかと思うと 敏感な乳首を強烈に吸い上げてみた。
チュゥゥ~ッ パッ チュルルゥーッ
「やっやめてっ 止めなさいっ 変態!」
「すごっ 凄いエッチなオッパイ 先生っ 乳首が立ってますよ!カチンコチンだっ 噛みたつきたいっ」
本人の同意無しの噛みつき行為
甘噛み程度に 固くシコった乳首をキュッとつねるように歯を立てた。
あーぁぁ~ん
ユミのあられもない悲鳴に近いわな泣きに 波彦は乳首から口を放すと、
「センセイ もう ムリッ 前戯ムリッ」
「なっ なっ 前戯なんてぇ 許可してないわ!」
波彦だけベッドから滑るように降りると ユミは腕を縛られたまま 上半身裸で仰向けに横たわった。
白衣は僅かにボタンひとつ引っかかったまま 左右に大きく広がっている。
パジャマのズボン越しに彼女の足首を掴みぐっと押し上げ 膝を左右に割り広げると
夢想した白井ユミの生のM字開脚と、その中心部…黒いレース素材のパンティがパジャマ越しに透けて目前に広がった。
ヤバッ エロ過ぎる!
「だっだめ だめよ まだ シャワーしてないっ」
ユミは両腕を万歳状態で縛られたまま上半身を左右に振って 波彦の侵入に抵抗する。
「ダメッ ダメよー 不潔だわっ!」
先ほどのわな泣きから 怒りの声に変わった。
「先生 悪いけど ムリだから 不潔だろうと 汚れていようと 止まらないんです」
顔をパジャマ越しにパンティのクロッチ部分に近づけた。
汗と尿臭の混ざった牝の匂いが鼻先を刺激する。
この女(ひと)は そこら辺で男を落とすために、ビキニゾーンの脱毛に精をだす女じゃない。
妻でさえ 不自然な程デリケートゾーンの毛を脱毛している。
全てがナチュラルだ。 こんな女(ひと)にはそうそう出会えない。
「いやぁ 見ないでっ 」
この時 新調されたホテル仕様のボクサーパンツのペニススペースの生地は張り裂けんばかりに伸びていた。
先走りの露がシミとなって広がっている。
「無理って 言いましたよ、先生が絶対見せたくない何処を俺だけが、見るんです。パジャマごとパンティ脱いでもらいますよ 」
波彦がパジャマのゴム部分に手をかけると黒いレースのパンティごと脱がしにかかった。
ユミは観念したように 力を抜き 脱がしやすいようにお尻を浮かせた。
「先生 今から 俺の全身全霊で奉仕しますから。気持ち良くしますから 生お◯こ 見せてください!」
……
「脚を開きますから 抵抗しないでくださいね♪」
くぅ~ ヤバッ ヤバッ 綺麗な桃色ピンク!
肛門周りも陰毛が伸びているじゃん! やっぱりっ 凄い事になってる…
「先生 自分で 見たことあります?」
「な、何を ?」
「お◯こ です。鏡の前で 脚広げて 」
「馬鹿っ そんな事する訳無いじゃないっ」
「じゃ オナニは?」
「…」
「俺は 先生を毎晩想像して 何回もしてました。いつか先生とこうなりたいと 心から願って 」
「…」
「正直に言って 」
「と…時々」
そう答えた瞬間 肛門の直ぐ上部から トロトロとおつゆが滲み出てきた。
「先生 めちゃくちゃ綺麗なお◯こです。先生の年齢の女性じゃありえないくらい 陰水焼けしてませんよ」
「…」
「今から俺のモノですから 、俺以外の男に広げて見せちゃダメですからっ」
波彦は 目の前の僅かに覗く桃色ピンクの裂け目に中指を侵入させて滑り具合を確かめてみた。
「はぁ…ぁ…」
「ヌメヌメ ビチャビチャ じゃないですか!」
「いゃ イヤらしい言い方っ」
「言葉責めは 嫌い?」
「…」
「どうして欲しいか 言ってください」
「…」
「言ったでしょ 全身全霊で先生を気持ちよくするって」
「…」
「さぁ 言って」
「 触って…」
「何処を アナル? ヴァギナ?」
「… クリトリス 」
「かしこまりました」
ユミの脚は膝立てにさせて 動くなと波彦は命令した
うんっ。。。うぅ うぅん! ん。。 ぁぁァん
毛量のある陰毛を指の腹で撫でてみた。
見た目の黒さがゴワゴワ感を出していたが 柔らかい。産毛のような感触。
これなら 鼻に触ってもくしゃみ出ないか?
女性のデリケートゾーンを舐めている最中に陰毛が鼻の穴に入ると最悪な結果がまっている。
想像するだけでも シラケてしまうが ユミの陰毛は細くて柔らかい。
左右の人差し指で 毛に覆われた大陰唇を割り開く。
焦らさないで… 早くぅ
ユミは背中をのけぞらせて 波彦が陰部に触れやすいポージングをとった。
波彦は 人差し指を左右に目一杯開き 中を確かめると 唇を奥まで押し付け舌先て クリトリスを捉えた。
舌先を細かく振動させてみた。
体を鞭のようにしならせ 仰け反り やめてを 懇願するこの女(ひと) 拒めば拒むほど もっと もっと激しく と俺の耳には聴こえる。
口周りが 先生のトロトロのおつゆに塗れ 俺は俺で舌をなめくじが、這い回るように 舐めまわし クリトリスの包皮をまさぐる。
先生の絶頂は あっさり訪れた。俺の一方的なクンニの勝ち。
激しく腰を振り痙攣してぐったりしている彼女に 休む間は与えない。
「ダメだよ 先生 次は先生が少しだけ手伝ってくれないと…」
いやいやと駄々っ子のように頭を左右に振っているが、
ユミが抵抗する心配はもう無いとふんだ波彦は、ブラジャーで縛っていた両手を開放しながら
「わがままは 言わせないよ さぁ 舐めまわして」
俺はブリーフを 膝迄下げて 少し下向きになったジュニアを右手で掴み 彼女が 舐めやすいように硬さを復活させるべく相当高速で前後に扱いた。
「さあ 早く 先生と繋がりたくて 先走りのつゆだけじゃ滑り悪いでしょ 先生が下処理してっ」
「下処理って」
「たっぷり唾液で湿らして!」
「そんな事…」
「ダメだよ 逃げられない 早くっ」
彼女の唇に グロいジュニアの頭を押し付けた。
渋々閉じた唇の力を抜くか グニュッと音がしそうな勢いでその棒状のジュニアは口内へ押し込まれた。
うぅ うぐぅ ッ
「先生は 口を開けているだけでいいよ 後は俺が勝手にするから」
グニョン グニョンと口の中で 動き回すと自然に唾液が溢れてくる。
「あー 出そうっ」
うぅ、くぅ、、こんなじゃダメだっ、
ガチに成長と膨張を遂げたジュニアを ユミの口腔から抜き 構わず彼女の躰を裏返した。痩せぎすの理系女の躰など、どんな優男でも組み敷き思い通りに動かせる。
軽っ 飯食ってんのか? 俺のモノにしたら、、、
俺のモノ! おれ の もの …
波彦はその言葉に激しく興奮し
無抵抗なユミの腰を持ち上げ 臀部の割れ目から肛門とその下の黒々とした毛に守られた 桃色ピンクのお◯こを足を開いて眼下に確認した。
準備は整っている。 開かれたお◯この肉のヒレに囲われたホールにジュニアを埋めるだけ。
ああぁ、、あぁん す、凄い おっきい、
はぁ、 ぁあん、ん、許してぇ 壊れそう
「先生 俺たち 繋がりましたよ、やっと一つになった、」
「はぁ あぁ 大きすぎるっ うっ、動かないでっ 下腹部が張り裂けそう ああぁ 子宮に当たってるぅ ウグゥ!」
「まだ 動きません 先生と一体化した事が どれほどの喜びだと思いますか? すごく締まりのいいホールです 先生っ」
「あっあなた 繋がったって 私の腹部の圧迫感があなたを気持ち良くさせてるだけでしょ! あぁ! だめぇ…当たるぅ あぁぁ、、ん」
「先生 今 気がつきました セックスって お互いを摩擦し合ってオーガズムに達するんだ!」
「あのねぇ…動かないでっ!
動物の生殖行動は一部を除けば全て同じ動作なの」
「先生 お尻を俺にくっつけて四つ這いの格好は屈辱的じゃ無いですか?」
「こ、こんな…白々しい話しをしている…のに …ペニスが小さくならない君の方が…凄い…ぁあ 」
先生、貴女が好きすぎて … このまま何もしないでずっと繋がったままで…も 俺 いいんです。
放すと もう二度と先生が手に入らなくなるんでしょ?
先生、本気で不倫ってあるんですか? 俺、、、わからないが
動くと直ぐに終わってしまうから… 貴女を離したく無いんですよ!
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藤谷 要
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※全11話 2万字程度の話です。
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