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第25話 新たな仲間ダリル!目的地はここだ!
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焚き火がぱちぱちと音を立てて燃えている。夜の森は静寂に包まれており、たまに木の枝を渡るフクロウの羽音が聞こえるだけだった。
エリーゼはマントにくるまって火のそばに座り、地図を広げていた。その傍らで、ダリルは項垂れたまま黙り込み、アリスターは持ってきた手鏡で自分の顔を見つめながらため息をついている。
「……さて、どうしたもんかね。東はボクがかつて追放された王国。北はダリルの魔族の巣窟、マケドニア聖教国。そして南には……あれだ。エリーゼが婚約破棄と追放されたレインハルト王国」
アリスターが指で地図をなぞる。
「残るは……西、か」
「はあ……西も大した希望はありませんけどね。灼熱の砂漠、魔獣がうようよ、国境警備も厳しいし、なにより――」
ダリルが暗い声でぼそりと呟く。
「拙者が昔、迷って三日で引き返した場所です」
「おお、ならば行く価値がある。君の人生に汚点を残した場所こそ、浄化と再生の地となり得る。見ろ、我が瞳に映るこの輝き。再び挑戦するにふさわしい旅ではないか!」
「いやいや、なんで自分の顔見ながらそんなこと言えるんですか。鏡、しまいなさいよ。火の明かりで余計に照らされて気持ち悪いです」
エリーゼの容赦ないツッコミに、アリスターはふふんと笑った。
「我が美は火にも勝る」
「うるさい!」
エリーゼがため息をついて、もう一度地図に目を落とす。
確かに今の三人には、選択肢がほとんど残されていなかった。
東――は、アリスターが追放されたので入れない。戻れば即座に捕らえられるだろう。
北――マケドニア聖教国は、ダリルが追放された地であり、魔族の陰謀がうずまいている。現時点で突入すれば、自殺行為も同然だった。
南――その名を聞くだけで、エリーゼの眉間に皺が寄る。エリーゼが婚約破棄と追放された場所。彼女を裏切った者たちがいる地だ。
「……西に行くしか、ないか」
エリーゼがぽつりと呟くと、アリスターが大仰に頷いた。
「そうだな。西こそ、ボクらが未来を照らす新天地。荒野、山脈、そして砂漠の向こうにある神秘の国――ラグナス帝国。あの国は技術と魔術が融合する進んだ地だ。美しい私のような者が行けば、歓迎の宴が開かれるだろう」
「自己評価高すぎじゃないですか……ていうか、私たち、追放者ですよ? 旅の身で、歓迎されるわけないでしょ」
「……歓迎されなくても、歓迎されたと思い込む精神が、生きる力になるのです」
ダリルがやけに深い声で返してきた。やけくそ気味のアドバイスだったが、なぜか少しだけ重みがある。
かくして――三人は西を目指すことに決めた。
◇ ◇ ◇
西方への旅は想像以上に過酷だった。
まず、森を抜けるまでに丸十
「この美しい私の、右足が! 泥の餌食に!」
「大丈夫、左足が残ってるよ!」
エリーゼの励ましにも、アリスターは涙目だった。
続いて三人は、草原地帯を越えて、丘陵を抜ける。途中、盗賊に襲われるも、エリーゼとアリスターの連携で難なく撃退。ダリルは後方で、震えながら呪文を唱えていた。
「……一応、癒しの光を……!」
レベルを上げるには、地道な努力が必要だった。アリスターは剣技と体術を日々磨き、鏡の前で構えを研究。エリーゼは魔術の詠唱速度を向上させ、攻撃魔法と補助魔法のコンボを練習。ダリルはというと――
「失敗してもいいじゃないですか……拙者の人生、失敗の連続ですし……」
「ダリル、せめて祈りを唱えるときくらい前向きになって!」
そんな会話をしながらも、彼の魔力制御は確実に成長していた。エリーゼがこっそり観察したところ、回復魔法の精度と速度は着実に上がっていたのだ。
二転べば手を貸し、夜道では互いに警戒を分担し、食事は少ない素材で工夫して調理する。
「……不思議だな」
夜の焚き火の前で、エリーゼはぽつりと言った。
「最初は、どこに行っても居場所がないと思ってたのに。今はこうして、誰かと一緒にいるだけで、少しだけ……救われる気がする」
アリスターが、めずらしく鏡を見ずに微笑んだ。
「それは、我が美しさに癒された証拠だな」
「それ台無しでしょ!」
隣でダリルが、ぼそっと呟いた。
「……でもまあ、こうして誰かに笑われてるうちは、生きてても悪くない、かも」
その言葉に、エリーゼは笑ってうなずいた。
どこにも居場所がなかった三人――
だが今、彼らは確かに、同じ道を歩いていた。
西の果て、砂塵の向こうにある未知の国ラグナス帝国を目指して。
【エリーゼ=アルセリア】
レベル:24
HP:382
MP:191
攻撃:452【227+剣225】
防御:214
早さ:362
幸運:100MAX
スキル:──剣聖──フェンリルの加護 金龍の加護
装備:テオドリック帝国 王家の剣
エリーゼはマントにくるまって火のそばに座り、地図を広げていた。その傍らで、ダリルは項垂れたまま黙り込み、アリスターは持ってきた手鏡で自分の顔を見つめながらため息をついている。
「……さて、どうしたもんかね。東はボクがかつて追放された王国。北はダリルの魔族の巣窟、マケドニア聖教国。そして南には……あれだ。エリーゼが婚約破棄と追放されたレインハルト王国」
アリスターが指で地図をなぞる。
「残るは……西、か」
「はあ……西も大した希望はありませんけどね。灼熱の砂漠、魔獣がうようよ、国境警備も厳しいし、なにより――」
ダリルが暗い声でぼそりと呟く。
「拙者が昔、迷って三日で引き返した場所です」
「おお、ならば行く価値がある。君の人生に汚点を残した場所こそ、浄化と再生の地となり得る。見ろ、我が瞳に映るこの輝き。再び挑戦するにふさわしい旅ではないか!」
「いやいや、なんで自分の顔見ながらそんなこと言えるんですか。鏡、しまいなさいよ。火の明かりで余計に照らされて気持ち悪いです」
エリーゼの容赦ないツッコミに、アリスターはふふんと笑った。
「我が美は火にも勝る」
「うるさい!」
エリーゼがため息をついて、もう一度地図に目を落とす。
確かに今の三人には、選択肢がほとんど残されていなかった。
東――は、アリスターが追放されたので入れない。戻れば即座に捕らえられるだろう。
北――マケドニア聖教国は、ダリルが追放された地であり、魔族の陰謀がうずまいている。現時点で突入すれば、自殺行為も同然だった。
南――その名を聞くだけで、エリーゼの眉間に皺が寄る。エリーゼが婚約破棄と追放された場所。彼女を裏切った者たちがいる地だ。
「……西に行くしか、ないか」
エリーゼがぽつりと呟くと、アリスターが大仰に頷いた。
「そうだな。西こそ、ボクらが未来を照らす新天地。荒野、山脈、そして砂漠の向こうにある神秘の国――ラグナス帝国。あの国は技術と魔術が融合する進んだ地だ。美しい私のような者が行けば、歓迎の宴が開かれるだろう」
「自己評価高すぎじゃないですか……ていうか、私たち、追放者ですよ? 旅の身で、歓迎されるわけないでしょ」
「……歓迎されなくても、歓迎されたと思い込む精神が、生きる力になるのです」
ダリルがやけに深い声で返してきた。やけくそ気味のアドバイスだったが、なぜか少しだけ重みがある。
かくして――三人は西を目指すことに決めた。
◇ ◇ ◇
西方への旅は想像以上に過酷だった。
まず、森を抜けるまでに丸十
「この美しい私の、右足が! 泥の餌食に!」
「大丈夫、左足が残ってるよ!」
エリーゼの励ましにも、アリスターは涙目だった。
続いて三人は、草原地帯を越えて、丘陵を抜ける。途中、盗賊に襲われるも、エリーゼとアリスターの連携で難なく撃退。ダリルは後方で、震えながら呪文を唱えていた。
「……一応、癒しの光を……!」
レベルを上げるには、地道な努力が必要だった。アリスターは剣技と体術を日々磨き、鏡の前で構えを研究。エリーゼは魔術の詠唱速度を向上させ、攻撃魔法と補助魔法のコンボを練習。ダリルはというと――
「失敗してもいいじゃないですか……拙者の人生、失敗の連続ですし……」
「ダリル、せめて祈りを唱えるときくらい前向きになって!」
そんな会話をしながらも、彼の魔力制御は確実に成長していた。エリーゼがこっそり観察したところ、回復魔法の精度と速度は着実に上がっていたのだ。
二転べば手を貸し、夜道では互いに警戒を分担し、食事は少ない素材で工夫して調理する。
「……不思議だな」
夜の焚き火の前で、エリーゼはぽつりと言った。
「最初は、どこに行っても居場所がないと思ってたのに。今はこうして、誰かと一緒にいるだけで、少しだけ……救われる気がする」
アリスターが、めずらしく鏡を見ずに微笑んだ。
「それは、我が美しさに癒された証拠だな」
「それ台無しでしょ!」
隣でダリルが、ぼそっと呟いた。
「……でもまあ、こうして誰かに笑われてるうちは、生きてても悪くない、かも」
その言葉に、エリーゼは笑ってうなずいた。
どこにも居場所がなかった三人――
だが今、彼らは確かに、同じ道を歩いていた。
西の果て、砂塵の向こうにある未知の国ラグナス帝国を目指して。
【エリーゼ=アルセリア】
レベル:24
HP:382
MP:191
攻撃:452【227+剣225】
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