【完結】姉に婚約者を奪われ、役立たずと言われ家からも追放されたので、隣国で幸せに生きます

よどら文鳥

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第一章

14【主人公以外視点】国王からの叱責

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「ザグローム、それからサフランよ……時間がないので手短に話すことと、二人まとめてであることには非礼を詫びよう」

 王宮にある玉の間にザグロームとサフランが呼び出された。
 二人は跪いている状態で国王の話をしっかりと聞いている。

「だが! 今回ここへ呼んだ理由は叱責のためだ!」

 国王が急に強い口調になり、驚いた二人は恐れながらも顔を上げた。

「な……何か私が悪いことでもしたというのでしょうか?」
 先に声をあげたのはザグロームだった。

「お前達に頼んだ書類の処理……一番大事な最終確認を任せていただろう?」
「それが何か……? しっかりとハンコを押しました」

「確認はしたのか?」
「はい……」
 ザグロームの言葉の圧が急に弱くなった。
 無理もなかったのだ。
 確認せずに次から次へと書類にハンコを押すだけだったとは言えるわけがなかったのだから。

「そうか。確認をしたのにも関わらず、これほどまでにとんでもないミスをやらかすとは……」

「お……お言葉ですが陛下……。私の書類には不備はなかったはずですが……」

 今まではリリーナが何も考えずに押していたものだとサフランは考えていた。だからこそ、今回の書類だけ不備があるはずがないと自信があったのだ。

「どちらも不備だらけだ。しかも今までの功績を信用していただけにそのまま通してしまった。不備の内容に説明が必要か?」

 二人とも恐れながらコクリと頷く。

「まず王都の民衆からの要望書。税を大幅に下げる理不尽とも言って過言ではない要請書に関してだが、何故か承認にハンコが押されている。つまり正式に許可してしまったせいで今年度の民から回収する税が前年度の半分になる」

 二人とも国王の発言を聞いていて上の空だった。
 どういうことになるのか理解できていなかったからである。

「我が国は民からの税によって国の運営、地域への貢献、更に貴族民への報酬が払われている。だが、こんな額では足りん。来年度の年俸は全員半分未満になるであろう……」

 年俸の話を聞き、ようやく事の重大さに気がついたのだった。

「二つ目、以前から要望の多かった路上ギャンブルの許可申請書……これも何故か承認されているのだが。こんなものを許可してしまえば国営賭博場の利益が激減する。つまりさらに国に入る金が減るのだ。おまけに街中で堂々と賭博を許可するのだぞ? 犯罪やトラブルも増加するだろう。警備兵を以前より多く配置せねばならん。この経費も国から出すことになる……」

「と……いうことは……?」
「当然貴族民への年俸は更に激減する。最高責任者の私の年俸はゼロだ。今回の責任として其方ら両家の年俸も本年度来年度共にゼロとする」
「「な……」」

「最後に……これが何よりもの重大なミスだ! 心して聞け!」

 国王が一呼吸してから二人を睨みつけた。
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