13 / 71
第一章
13 すれ違いからの決定事項
しおりを挟む
「ライカルはな、今まで婚約者相手を渋ってきた。だが、リリーナ嬢ならば申し分ないだろう。顔も美しいし仕事もできる。むしろ君以上の女性はいるはずもない。ライカルよ、どう思う?」
「父上が良いというのであれば喜んで。リリーナさんはお会いした時から異性として意識している部分がありましたし」
「わ……私は現状民間人ですよ? 公爵家のお方と結婚など貴族が黙っていないのでは……?」
どうしたら良いのでしょうか……。
私が変な態度をとったせいで、勘違いさせてしまった上に、話がとんでもないことになってしまいました。
一旦考え直してもらうように弁解します。
とはいえ、まだ出逢ったばかりではありますが、ライカル様相手なら嬉しい気持ちはありますけれど……。
「いえ、リリーナさんの知識や技量は国内中を探してもいないかと……。それほどの能力をお持ちであれば、貴族の皆もいずれ納得せざるを得ないでしょう」
「まぁ。それではいけませんよ。まずはリリーナさんの魅力と実力をパーティーで知ってもらいましょう」
話がどんどん凄いことになっていってます……。
「私、今まで伯爵家でありながらパーティーや社交界には滅多に出席させてもらえませんでしたので、色々と間違いを起こしてしまうかもしれませんが……」
「あらあら……そう固くなることもありませんわよ。オーブルジェの貴族たちってとても仲が良いのよ。もちろん民衆の方々ともね。国王陛下ですら都合が合えば男爵の者と交友を深めようと自身で動かれるお方なのよね」
「そうだな。確かに兄上の影響で貴族間のドス黒かった関係もいつの間にか消えていたな。それに私だって民間人の友がいるくらいだ。でなければ有能とはいえ、ロロガルの言い分を素直に受け入れることもなかっただろう?」
この国に来てから不思議に感じていたことが納得に変わりました。
私をすんなりと迎え入れていただけたことも、何故かラウジャム様が護衛を連れてとはいえ街中に出かけたりしていたことも納得がいきました。
王都を案内されたときに薄々感じてはいましたが、どうやら階級や地位はあるものの、それにこだわることもなく誰でも仲良くなっている国家のようです。
私にとって、それがとても新鮮で居心地がいいと感じてしまいました。
ですが、今はそんな感心している場合ではありません。話を切り返そうかと思いましたが一歩遅かったのです。
「話を戻すが、パーティーに来るか? 流石に立場は民間人である以上、私の紹介文がどうしても必要になるが、折角だから交友を深めてみてはどうだろう?」
ラウジャム様の優しい言葉を聞いて、私の本音が滑ってしまい甘えてしまいました。
「よろしくお願い致します……」
「ふむ。承知した。それからまだリリーナ嬢の返事を聞いていなかったな。ライカルと結婚してくれるか?」
私の顔が真っ赤になってしまったことでしょう。
今まで政略的な求婚はありましたが、ライカル様の先ほどの発言を聞いて、とても嬉しかったのです。
私がこのような恋愛から始まる結婚ができるかと思うと、ドキドキが止まらないのです。
勘違いから話がどんどん進んでしまったとはいえ、恋愛感情だけはどうしても抑えることができませんでした。
「よ……よろしくお願い致します。ライカル様!」
あぁ……ごめんなさい! 本当にごめんなさい!!
ライカル様の魅力には、私の感性などでは勝てなかったのです。
こうして、住込で働かせいただいていた環境から、婚約者として住むことになりました。
「父上が良いというのであれば喜んで。リリーナさんはお会いした時から異性として意識している部分がありましたし」
「わ……私は現状民間人ですよ? 公爵家のお方と結婚など貴族が黙っていないのでは……?」
どうしたら良いのでしょうか……。
私が変な態度をとったせいで、勘違いさせてしまった上に、話がとんでもないことになってしまいました。
一旦考え直してもらうように弁解します。
とはいえ、まだ出逢ったばかりではありますが、ライカル様相手なら嬉しい気持ちはありますけれど……。
「いえ、リリーナさんの知識や技量は国内中を探してもいないかと……。それほどの能力をお持ちであれば、貴族の皆もいずれ納得せざるを得ないでしょう」
「まぁ。それではいけませんよ。まずはリリーナさんの魅力と実力をパーティーで知ってもらいましょう」
話がどんどん凄いことになっていってます……。
「私、今まで伯爵家でありながらパーティーや社交界には滅多に出席させてもらえませんでしたので、色々と間違いを起こしてしまうかもしれませんが……」
「あらあら……そう固くなることもありませんわよ。オーブルジェの貴族たちってとても仲が良いのよ。もちろん民衆の方々ともね。国王陛下ですら都合が合えば男爵の者と交友を深めようと自身で動かれるお方なのよね」
「そうだな。確かに兄上の影響で貴族間のドス黒かった関係もいつの間にか消えていたな。それに私だって民間人の友がいるくらいだ。でなければ有能とはいえ、ロロガルの言い分を素直に受け入れることもなかっただろう?」
この国に来てから不思議に感じていたことが納得に変わりました。
私をすんなりと迎え入れていただけたことも、何故かラウジャム様が護衛を連れてとはいえ街中に出かけたりしていたことも納得がいきました。
王都を案内されたときに薄々感じてはいましたが、どうやら階級や地位はあるものの、それにこだわることもなく誰でも仲良くなっている国家のようです。
私にとって、それがとても新鮮で居心地がいいと感じてしまいました。
ですが、今はそんな感心している場合ではありません。話を切り返そうかと思いましたが一歩遅かったのです。
「話を戻すが、パーティーに来るか? 流石に立場は民間人である以上、私の紹介文がどうしても必要になるが、折角だから交友を深めてみてはどうだろう?」
ラウジャム様の優しい言葉を聞いて、私の本音が滑ってしまい甘えてしまいました。
「よろしくお願い致します……」
「ふむ。承知した。それからまだリリーナ嬢の返事を聞いていなかったな。ライカルと結婚してくれるか?」
私の顔が真っ赤になってしまったことでしょう。
今まで政略的な求婚はありましたが、ライカル様の先ほどの発言を聞いて、とても嬉しかったのです。
私がこのような恋愛から始まる結婚ができるかと思うと、ドキドキが止まらないのです。
勘違いから話がどんどん進んでしまったとはいえ、恋愛感情だけはどうしても抑えることができませんでした。
「よ……よろしくお願い致します。ライカル様!」
あぁ……ごめんなさい! 本当にごめんなさい!!
ライカル様の魅力には、私の感性などでは勝てなかったのです。
こうして、住込で働かせいただいていた環境から、婚約者として住むことになりました。
64
あなたにおすすめの小説
甘やかされた欲しがり妹は~私の婚約者を奪おうとした妹が思わぬ展開に!
柚屋志宇
恋愛
「お姉様の婚約者ちょうだい!」欲しがり妹ルビーは、ついにサフィールの婚約者を欲しがった。
サフィールはコランダム子爵家の跡継ぎだったが、妹ルビーを溺愛する両親は、婚約者も跡継ぎの座もサフィールから奪いルビーに与えると言い出した。
サフィールは絶望したが、婚約者アルマンディンの助けでこの問題は国王に奏上され、サフィールとルビーの立場は大きく変わる。
※小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
★2025/11/22:HOTランキング1位ありがとうございます。
公爵令嬢ですが、実は神の加護を持つ最強チート持ちです。婚約破棄? ご勝手に
ゆっこ
恋愛
王都アルヴェリアの中心にある王城。その豪奢な大広間で、今宵は王太子主催の舞踏会が開かれていた。貴族の子弟たちが華やかなドレスと礼装に身を包み、音楽と笑い声が響く中、私——リシェル・フォン・アーデンフェルトは、端の席で静かに紅茶を飲んでいた。
私は公爵家の長女であり、かつては王太子殿下の婚約者だった。……そう、「かつては」と言わねばならないのだろう。今、まさにこの瞬間をもって。
「リシェル・フォン・アーデンフェルト。君との婚約を、ここに正式に破棄する!」
唐突な宣言。静まり返る大広間。注がれる無数の視線。それらすべてを、私はただ一口紅茶を啜りながら見返した。
婚約破棄の相手、王太子レオンハルト・ヴァルツァーは、金髪碧眼のいかにも“主役”然とした青年である。彼の隣には、勝ち誇ったような笑みを浮かべる少女が寄り添っていた。
「そして私は、新たにこのセシリア・ルミエール嬢を伴侶に選ぶ。彼女こそが、真に民を導くにふさわしい『聖女』だ!」
ああ、なるほど。これが今日の筋書きだったのね。
「可愛げがない」と婚約破棄された公爵令嬢ですが、領地経営をしていたのは私です
希羽
恋愛
「お前のような可愛げのない女との婚約は破棄する!」
卒業パーティの会場で、婚約者である第二王子デリックはそう宣言し、私の義妹ミナを抱き寄せました。 誰もが私が泣き崩れると思いましたが――正直、せいせいしました。 だって、王子の領地経営、借金返済、結界維持、それら全ての激務を一人でこなしていたのは「可愛げのない」私だったのですから。
「承知しました。では、あとはミナと二人で頑張ってください」
私は手切れ金代わりに面倒な仕事を全て置いて国を出ました。 すると、国境で待っていたのは、隣国ガルガディア帝国の冷徹皇太子ことクライド様。なぜか彼は私を溺愛し、帝国で最高の地位と環境を与えてくれて……。
永遠の誓いをあなたに ~何でも欲しがる妹がすべてを失ってからわたしが溺愛されるまで~
畔本グラヤノン
恋愛
両親に愛される妹エイミィと愛されない姉ジェシカ。ジェシカはひょんなことで公爵令息のオーウェンと知り合い、周囲から婚約を噂されるようになる。ある日ジェシカはオーウェンに王族の出席する式典に招待されるが、ジェシカの代わりに式典に出ることを目論んだエイミィは邪魔なジェシカを消そうと考えるのだった。
【完結】婚約者の義妹と恋に落ちたので婚約破棄した処、「妃教育の修了」を条件に結婚が許されたが結果が芳しくない。何故だ?同じ高位貴族だろう?
つくも茄子
恋愛
国王唯一の王子エドワード。
彼は婚約者の公爵令嬢であるキャサリンを公の場所で婚約破棄を宣言した。
次の婚約者は恋人であるアリス。
アリスはキャサリンの義妹。
愛するアリスと結婚するには「妃教育を修了させること」だった。
同じ高位貴族。
少し頑張ればアリスは直ぐに妃教育を終了させると踏んでいたが散々な結果で終わる。
八番目の教育係も辞めていく。
王妃腹でないエドワードは立太子が遠のく事に困ってしまう。
だが、エドワードは知らなかった事がある。
彼が事実を知るのは何時になるのか……それは誰も知らない。
他サイトにも公開中。
醜い私は妹の恋人に騙され恥をかかされたので、好きな人と旅立つことにしました
つばめ
恋愛
幼い頃に妹により火傷をおわされた私はとても醜い。だから両親は妹ばかりをかわいがってきた。伯爵家の長女だけれど、こんな私に婿は来てくれないと思い、領地運営を手伝っている。
けれど婚約者を見つけるデェビュタントに参加できるのは今年が最後。どうしようか迷っていると、公爵家の次男の男性と出会い、火傷痕なんて気にしないで参加しようと誘われる。思い切って参加すると、その男性はなんと妹をエスコートしてきて……どうやら妹の恋人だったらしく、周りからお前ごときが略奪できると思ったのかと責められる。
会場から逃げ出し失意のどん底の私は、当てもなく王都をさ迷った。ぼろぼろになり路地裏にうずくまっていると、小さい頃に虐げられていたのをかばってくれた、商家の男性が現れて……
【完結】記念日当日、婚約者に可愛くて病弱な義妹の方が大切だと告げられましたので
Rohdea
恋愛
昔から目つきが悪いことをコンプレックスにしている
伯爵令嬢のレティーシャ。
十回目のお見合いの失敗後、
ついに自分を受け入れてくれる相手、侯爵令息のジェロームと出逢って婚約。
これで幸せになれる───
……はずだった。
ジェロームとの出逢って三回目の記念日となる目前、“義妹”のステイシーが現れるまでは。
義妹が現れてからの彼の変貌振りにショックを受けて耐えられなくなったレティーシャは、
周囲の反対を押し切って婚約の解消を申し出るが、
ジェロームには拒否され挙句の果てにはバカにされてしまう。
周囲とジェロームを納得させるには、彼より上の男性を捕まえるしかない!
そう結論づけたレティーシャは、
公爵家の令息、エドゥアルトに目をつける。
……が、彼はなかなかの曲者で────……
※『結婚式当日、婚約者と姉に裏切られて惨めに捨てられた花嫁ですが』
こちらの話に出て来るヒーローの友人? 親友? エドゥアルトにも春を……
というお声を受けて彼の恋物語(?)となります。
★関連作品★
『誕生日当日、親友に裏切られて婚約破棄された勢いでヤケ酒をしましたら』
エドゥアルトはこちらの話にも登場してます!
逃走スマイルベビー・ジョシュアくんの登場もこっちです!(※4/5追記)
【完結】『妹の結婚の邪魔になる』と家族に殺されかけた妖精の愛し子の令嬢は、森の奥で引きこもり魔術師と出会いました。
夏灯みかん
恋愛
メリルはアジュール王国侯爵家の長女。幼いころから妖精の声が聞こえるということで、家族から気味悪がられ、屋敷から出ずにひっそりと暮らしていた。しかし、花の妖精の異名を持つ美しい妹アネッサが王太子と婚約したことで、両親はメリルを一族の恥と思い、人知れず殺そうとした。
妖精たちの助けで屋敷を出たメリルは、時間の止まったような不思議な森の奥の一軒家で暮らす魔術師のアルヴィンと出会い、一緒に暮らすことになった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる