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第一章
50 【ざまぁ】御者でも牛は操縦しない
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「サフランよ、やはりコイツで国を目指すよりも歩いた方がいいだろう!」
「嫌ですわー。もう足が棒になっているようでゆっくりでもいいから歩きたくはない」
「しかしこの動物では……」
『モーーーーー』
サフランとザグロームは数日間飲まず食わずでも生きていた。
リリーナの作った秘薬を飲んでいた効果が発動しているのである。
「どうせなら馬を捕まえたいが、私の力ではせいぜい野生の牛が精一杯だ……」
「それでもいいですわ」
「しかし……すでに数時間経つというのに乗ってから百メートルも進んでいないではないか……」
『モーーーーー』
ザグローム達は御者の資格もなければ操縦するやり方も知らない。
更に、のんびりと生きてきた牛を相手にして長距離移動できるものだと勘違いしていたのである。
「おいこのノロマ!! いい加減に私のいうことを聞くのだ!」
ザグロームは苛立ちながら牛の腹部を蹴った。
『モーーーーー!!』
「わ! 何をするのだ!」
「きゃーっ!」
突然牛は暴れだし、乗っていたザグロームとサフランを振り落としたのだ。
更に、腹部を蹴られた反動で、倒れているザグロームの身体の上にベチョッと一発放出されたのである。
「ぎゃーーーーーーー!!」
「ザグローム様ったら、くっさーーーい!」
『もーーーー!』
牛は満足してスッキリしたのである。ゆっくりと歩いてその場から去っていった。
「何ということだ……。この私がこんな侮辱を! あのクソ牛め!!」
「とにかく水があるところへ行って綺麗にして欲しいですわ!」
「くそう……しかしまた歩くのか。せめて御者の資格くらい取っておくべきだった……」
「うぅ……。歩かなければいけないのね……地獄だわ」
「だが飢え死の心配はいらない。とにかく大至急水を探しつつ、オーブルジェ王国へ向かって進むしかない」
ザグロームはオーブルジェ王国がある場所とは別の方面に指をさしていた。
「着いたらどうするの? あの陛下は私たちを見殺しにしようとしていたのよ。今頃お父様達は餓死して死んでしまっているでしょうし」
「国を制圧するのは簡単なことだ。私には策があるのだよ。今は大変だが、国に到着すれば希望がある」
しかし、この頃のサフランとザグロームの意見は少し違っていた。
サフランは歩きすぎて疲れていたので弱腰だったのだ。
「私はもうここでいいからザグロームと二人でゆっくりと過ごしたいわ……」
「なんだと!? ここまでされて許せるわけがないだろう! それにあのような無礼な牛がいるのだぞ! とてもじゃないが住めないだろう。それに私は、国を滅ぼし罰を与えてからサフランと共に豪華なベッドで過ごしたい」
「わかったわよ……歩きますよ……」
二人はゆっくりとだが歩きはじめた。
向かっている方向は、アルガルデ王国でもなく、オーブルジェ王国でもない。
全く別の方角だということを彼らは知らなかったのだ。
「嫌ですわー。もう足が棒になっているようでゆっくりでもいいから歩きたくはない」
「しかしこの動物では……」
『モーーーーー』
サフランとザグロームは数日間飲まず食わずでも生きていた。
リリーナの作った秘薬を飲んでいた効果が発動しているのである。
「どうせなら馬を捕まえたいが、私の力ではせいぜい野生の牛が精一杯だ……」
「それでもいいですわ」
「しかし……すでに数時間経つというのに乗ってから百メートルも進んでいないではないか……」
『モーーーーー』
ザグローム達は御者の資格もなければ操縦するやり方も知らない。
更に、のんびりと生きてきた牛を相手にして長距離移動できるものだと勘違いしていたのである。
「おいこのノロマ!! いい加減に私のいうことを聞くのだ!」
ザグロームは苛立ちながら牛の腹部を蹴った。
『モーーーーー!!』
「わ! 何をするのだ!」
「きゃーっ!」
突然牛は暴れだし、乗っていたザグロームとサフランを振り落としたのだ。
更に、腹部を蹴られた反動で、倒れているザグロームの身体の上にベチョッと一発放出されたのである。
「ぎゃーーーーーーー!!」
「ザグローム様ったら、くっさーーーい!」
『もーーーー!』
牛は満足してスッキリしたのである。ゆっくりと歩いてその場から去っていった。
「何ということだ……。この私がこんな侮辱を! あのクソ牛め!!」
「とにかく水があるところへ行って綺麗にして欲しいですわ!」
「くそう……しかしまた歩くのか。せめて御者の資格くらい取っておくべきだった……」
「うぅ……。歩かなければいけないのね……地獄だわ」
「だが飢え死の心配はいらない。とにかく大至急水を探しつつ、オーブルジェ王国へ向かって進むしかない」
ザグロームはオーブルジェ王国がある場所とは別の方面に指をさしていた。
「着いたらどうするの? あの陛下は私たちを見殺しにしようとしていたのよ。今頃お父様達は餓死して死んでしまっているでしょうし」
「国を制圧するのは簡単なことだ。私には策があるのだよ。今は大変だが、国に到着すれば希望がある」
しかし、この頃のサフランとザグロームの意見は少し違っていた。
サフランは歩きすぎて疲れていたので弱腰だったのだ。
「私はもうここでいいからザグロームと二人でゆっくりと過ごしたいわ……」
「なんだと!? ここまでされて許せるわけがないだろう! それにあのような無礼な牛がいるのだぞ! とてもじゃないが住めないだろう。それに私は、国を滅ぼし罰を与えてからサフランと共に豪華なベッドで過ごしたい」
「わかったわよ……歩きますよ……」
二人はゆっくりとだが歩きはじめた。
向かっている方向は、アルガルデ王国でもなく、オーブルジェ王国でもない。
全く別の方角だということを彼らは知らなかったのだ。
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