美少女仮面とその愉快な仲間たち（一般作）

ヒロイン小説研究所

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②希望達は大魔王デビルによって美聖女仮面エスポワールから、美聖女仮面デビルワールになった女性と思いがけない所で再会することとなった。それは、全校集会だ。
「新しい、臨時の体育の先生を紹介します。大木先生です。空手を始め、格闘術を得意としていますが、本校では水泳部顧問をやっていただきます。大木先生、自己紹介をお願いします」
「大木です、私は美少女仮面エスポワールです。宜しくお願いします」
   全員がざわめいた、その中で希望達は偽物と知っている。
  写真部の文也と流星は、大木先生に体育教官室に呼ばれた。
「あなた達は、美少女仮面エスポワール、美少女仮面エスポワールプチットの情報を持っているそうね、教えなさい」
「先生が美少女仮面エスポワールじゃないんですか」
「もちろん、そうよ。今までの美少女仮面エスポワールは、偽物なの、協力してくれたら、体育の成績を良くしてあげるわ」
「成績は、別にどうでもいいから、情報は、ありません」
「そう、じゃあ、私がビキニの水着を着てモデルをしつあげるわ」
「あ、すみません、情報が少しあったことを思い出しました」
「フフ～、じゃあ、情報によってはプールで裸で泳いでいる所を写真に撮らせてあげるわ」
「え、情報あります、全部教えますから、プールの裸の写真、お願いします、背泳ぎもしてくれたら、何でも先生のいうことを聞きます」
「それは、情報によって考えるわ」
「後で、情報を持ってきます、一番欲しい情報は何ですか」
「美少女仮面エスポワールと美少女仮面エスポワールプチットの弱点、正体よ」
「弱点は知ってるけど、正体は探らないとわかりません」
「プールは、無理かしら」
「いえ、写真部は特ダネをいつも狙っています、調べます」
「宜しくね」
  文也と流星は、部室で作戦を練った。
   次に大木先生こと、美聖女仮面デビルワールに呼び出されたのは、委員長の健、美咲、希望だった。情報によると、三人は美少女仮面エスポワール、美少女仮面エスポワールプチットとの関わりが多かったのだ。
「異性不純行為をだまっててあげるから、美少女仮面エスポワールと美少女仮面プチットの情報を教えなさい。特に、弱点と正体」
「先生が美少女仮面エスポワールなーんでしょ」
「美咲さん、あなた達は騙されているの、今まで会っていた美少女仮面エスポワールは、偽物、美少女仮面エスポワールプチットは、悪人なのよ」
   三人は、とんちんかんな大木先生を無視したいが、委員長の健は微妙だ。大木先生は、委員長の健の動揺を感じとった。
「委員長の健君、私の一言で内申書、どうなるか、推薦入学が確実にだめになるからね、健君だけ教えてくれても、他の二人に言ったことを話さないから報告待ってるわ」
「先生、卑怯です」
「そう、私は手段は選ばない、美少女仮面エスポワールと美少女仮面エスポワールプチットの弱点、正体を掴んで絶対に捕獲するの」「あのう、大木先生、私が美少女仮面エスポワールですっていうのもありですか、なんちゃって、ははは～」
「希望さん、それだけは絶対にありえないわ、あなたみたいな天然、おバカでは、ヒロインは務まりません」
「そうですよね、ははは～」
  希望はばれそうもないので良かったが、喜ばず、落ち込んだ。
「私達は、美少女仮面エスポワールの仲間です、三人は裏切りません、失礼します」
「美咲さん、私に逆らったことを覚えておきなさい、そして、どうすれば良いか考えなさい」
　帰り道、三人の頭の中は、考えていることに違いがある。
　委員長の健は、推薦入学を大木先生に邪魔されないように、問題のない範囲のことを教えようと考えていた。
　美咲は、大木先生の授業で無茶振りされたら、その対抗策で隠し持っていく物を考えていた。
　希望は、大魔王デビルによって美聖女仮面デビルワールになったことを知らず、普通のコスプレイヤーで、美少女仮面エスポワールを倒して本物になりたがっていると思っている。大魔王によって力を授けられた大木先生を甘く見ているのだ。
「委員長の健君のために適当に話そう」
　希望が提案した。
「何にしようか」
「美咲特製の納豆にしよう、家から持って来るから」
　希望は納豆が嫌いだ。だから、美少女仮面エスポワールの本当の弱点の中の一つとも言える。
「だめだめ、納豆、私、嫌いだから」
「希望はどうでもいいの」
「正体は、どうしよう」
　美咲が希望の方を向いて薄笑いをした。
「納豆嫌いだし、絶対に希望が美少女仮面エスポワールのはずがないって言ってたから、希望って報告しよう、希望、大木先生から守ってあげるからね、それに、本物じゃないから、いざとなったら大丈夫だよ」
　美咲の提案で委員長の健が、弱点は納豆、正体は希望と言いに行くことに決定した。
　美聖女仮面デビルワールに、ひょんな出来事から、美少女仮面エスポワールの正体と嫌いな物が知られてしまうという結果になった。

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