出会ったのは喫茶店

ジャム

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本編

怒りの拳

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???「い・・・おい!!一輝!!!」

「!?」

獅子丸「!?父さん!?」

そこにはマスターがいた

マスター「お前・・・学校に行けって言ったのに・・・行かないで・・・」

獅子丸「ちょ、ちょっと待って!せめて着替えさせて!!」

そういう先輩の首根っこを掴むと床に正座させた

マスター「俺は今からでも行けって言ったよな!」

獅子丸「はい・・・」

マスター「それなのに行かずに、夕方まで寝てて・・・どういうつもりだ!!」

獅子丸「すみません・・・」

マスター「お前はもう有名なんだ!!学校を一回でも休めばそれだけでもいい話題になりかねないんだぞ!!」

獅子丸「はい・・・」

マスター「もう少し自覚を持て!!!いつも言ってるだろう!!」

獅子丸「はい・・・すみません・・・」

「あ、あの・・・」

マスター「あ、糸色くんは気にしないでいいからな?こいつが悪いんだから」

そういいマスターは先輩をにらみつける
その目は光っていた

「あ、あの・・・僕が傍にいてほしいってわがままを言ったんです!」

獅子丸「は、陽翔?俺、そんなっ!?」

僕は先輩の口を塞いで

「僕のわがままで傍にいてもらったんです!だから・・・だから・・・」

正直怖い・・・
今にも泣きそう・・・
でも、先輩だけが怒られるのは・・・

マスター「・・・はぁ・・・糸色くんは嘘が下手だねw」

「・・・」

マスター「俺が怒ってるのは一輝が約束を破ったからなんだよ」

「約束?」

マスター「ああ。世間の目がある以上、それ相応の行動をしろって言ったにも関わらず、してないことを怒ってるんだよ?」

「それ相応・・・?」

マスター「一輝はまだ高校生だがもう有名人だからね。周りを意識して行動しないと今後の活動に支障が出る可能性があるんだよ」

「・・・」

マスター「学校にちゃんと行く。授業に参加する。練習に参加する。大会にも出る。それが俺と一輝の交わした約束なんだよ」

「・・・」

マスター「今回は君が発情期になったと聞いてるから多分一夜を過ごすとは思っていた。だからその辺に関しては俺からは何も言わない。言える立場ではないし・・・でも、学校には遅れてもいいから行って欲しかったんだよ。そうすれば欠席にはならないからね」

「・・・」

獅子丸「ホントにすみません・・・これからは気を付けます・・・」

マスター「ああ。もう過ぎたことは仕方ない・・・でも・・・」

ゴツン!!

獅子丸「いってぇぇぇぇぇぇ!!!!」

マスター「罰は受けてもらう!」

そういうとマスターは先輩にもう一発殴りを入れた

獅子丸「っっっ!!!」

マスター「これでいいだろう。いいか?これからは気を付けるんだぞ?折角の二人の仲を裂くようなことを俺にさせるな・・・」

そういうとマスターは部屋を出て行った

獅子丸「いってぇな・・・相変わらずの拳・・・」

「だ、大丈夫ですか?」

獅子丸「ああw慣れてるからwでも、さすが父さん・・・じいちゃんと渡り歩くだけのことはあるな・・・」

「渡り歩く・・・?」

獅子丸「父さんはプロではないけど力はじいちゃんと互角なんだよ」

「そうなんですか?」

獅子丸「ああ。喧嘩するとどっちが勝つかわからないってばあちゃんが言ってた」

「そんな人がなんでプロにならなかったんだろう・・・」

獅子丸「父さんは・・・じいちゃんが嫌いだったからな~」

「そうなんですか?」

獅子丸「ああ。今は仲いいよ?一緒に酒を飲んでるくらいwでも、父さんが俺くらいの時はかなり突っぱねてたらしい。詳しくは教えてくれないけど・・・」

「・・・」

獅子丸「まぁ父さんは喫茶店を継ぐって決めてそれを叶えたんだ!俺はじいちゃん好きだし!俺もプロになって見せる!」

「先輩ならなれますよ!」

獅子丸「おお!!そしてお前と結婚するんだ!」

そういい抱きしめてくる

獅子丸「いてて・・・」

先輩は頭を抑える

獅子丸「父さんの殴りは結構残るんだよな・・・」

「・・・怖い・・・」

獅子丸「まぁ、あれも俺を思ってのことだからw」

「僕とは・・・違いますっ!?」

言っている途中でキスをされた

獅子丸「言うな」

「・・・」

獅子丸「もう忘れろ。俺がいるだろう?だからもう忘れろ。全部」

「・・・はい」

僕は背中の『教育』の跡のことを考えて言ったけど、それを先輩は遮った
背中の傷は消せない
でも、心の傷は・・・消せるかも・・・
先輩と一緒なら・・・きっと・・・

獅子丸「腹減ったな~」

「そうですね・・・」

獅子丸「食べに行くか!」

「え!でも・・・」

獅子丸「誘惑香もしないし、大丈夫だろう!それとも身体が辛いか?」

僕は立ち上がり少し歩いた
そしてバランスを崩した
それを先輩が受け止める

獅子丸「ハハハwダメそうだなw」

「す、すみません・・・」

獅子丸「いいんだよwじゃあ、コンビニでなにか買ってくる!すぐ戻るからな!」

そういうと制服を着て部屋を出て行った・・・
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