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第5章 拡がる牧場と迫る影
第45話「旅立つ薬師と残されたノート」
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谷の遺跡で女神の囁きを受け取ってから数日後。牧場では、光の調合薬の試作と検証が着々と進んでいた。
ひなのは朝早くから調合所にこもり、新たに得たレシピをもとに試作を繰り返していた。
「うまくいった……!効果安定、香りも残ってる」
淡く輝く薬液が瓶の中で静かに揺れていた。通常の中和薬よりもはるかに優しく、しかし確実に黒泥の毒素を無力化する力を持っている。
「これが女神の調合薬……」
その瞬間、調合所の扉が開き、旅の薬師・カイルが静かに入ってきた。
「ようやく完成したか。君は本当に立派な薬師だよ、ひなの」
「カイルさん……ありがとう」
カイルは微笑んだまま、少し寂しげな顔をした。
「実は、今日で僕はこの村を離れる。東の地方にある『聖薬の森』へ向かう予定なんだ。あそこには、古代の調合技術が眠っていると言われている」
ひなのは驚いて立ち上がる。「そんな……まだ一緒にやれることが……」
カイルは首を横に振る。「君たち兄妹ならもう大丈夫だ。それに、僕にも僕の旅がある。どこかでまた会えるさ」
そう言って、彼は小さなノートをひなのに手渡した。
「これは僕の調合記録だ。少しでも君の助けになればと思ってね。中には僕が未完成のままにした薬のレシピもある。君なら完成できるかもしれない」
ひなのは両手でノートを受け取り、強く頷いた。「必ず……活かします」
見送りの朝、悠翔、リンネ、そしてひなのが牧場の門でカイルに別れを告げた。
「元気でな!またいつかどこかで!」
「君たちもね。……ひなの、君の作る薬が、誰かの未来を救うと信じてるよ」
馬車に揺られながら、カイルは振り返りもせずに去っていった。
---
その夜、ひなのはカイルのノートを広げていた。手書きの図や薬草の特徴、調合手順が丁寧に記されている。中には『黒泥の毒素に対応するには、光属性の薬草が鍵』といった走り書きも残されていた。
「カイルさん……やっぱり、私がやらなきゃ」
翌朝、ひなのは完成させた光の調合薬を手に、谷へと向かうことを決意する。
悠翔はそんな妹の背中を押すように言った。
「一緒に行こう。影の核心に近づくためには、俺たち兄妹の力が必要だ」
リンネも両手を腰に当てて笑った。
「まったく、また危ない場所に行こうっていうんだから。でも……ほら、私も行くよ。置いてかれたらつまらないし」
兄妹と仲間は再び、影の谷の中心部へと足を踏み入れる。
地面には黒泥がうっすらと広がり、枯れた植物と共に、過去の記憶が沈殿しているようだった。
「ここが……最深部?」
ひなのは震える手で、光の調合薬を地面にまいた。
すると、地鳴りのような低い音とともに、地中から巨大な石板が現れた。
そこには、古代語でこう刻まれていた。
> 『光と影はふたつにして一つ。調和こそが世界の根』
そして、女神の声が再びひなのに囁く。
> ――新たなる光は、闇の根を照らす。未来を繋ぐ調和の架け橋となる。
ひなのは確信した。カイルの旅も、女神の囁きも、自分たちをこの地へ導くためだったのだと。
「行こう。この光を、次の希望に変えるために」
---
【イベント完了:旅立つ薬師と調合記録】
・カイル、別れと新天地へ旅立ち
・ひなの、新スキル「調合・古文献読解」解放
・未完レシピ集『カイルのノート』獲得
【次の目標:谷の中心にある“闇の根”を探し出せ!】
ひなのは朝早くから調合所にこもり、新たに得たレシピをもとに試作を繰り返していた。
「うまくいった……!効果安定、香りも残ってる」
淡く輝く薬液が瓶の中で静かに揺れていた。通常の中和薬よりもはるかに優しく、しかし確実に黒泥の毒素を無力化する力を持っている。
「これが女神の調合薬……」
その瞬間、調合所の扉が開き、旅の薬師・カイルが静かに入ってきた。
「ようやく完成したか。君は本当に立派な薬師だよ、ひなの」
「カイルさん……ありがとう」
カイルは微笑んだまま、少し寂しげな顔をした。
「実は、今日で僕はこの村を離れる。東の地方にある『聖薬の森』へ向かう予定なんだ。あそこには、古代の調合技術が眠っていると言われている」
ひなのは驚いて立ち上がる。「そんな……まだ一緒にやれることが……」
カイルは首を横に振る。「君たち兄妹ならもう大丈夫だ。それに、僕にも僕の旅がある。どこかでまた会えるさ」
そう言って、彼は小さなノートをひなのに手渡した。
「これは僕の調合記録だ。少しでも君の助けになればと思ってね。中には僕が未完成のままにした薬のレシピもある。君なら完成できるかもしれない」
ひなのは両手でノートを受け取り、強く頷いた。「必ず……活かします」
見送りの朝、悠翔、リンネ、そしてひなのが牧場の門でカイルに別れを告げた。
「元気でな!またいつかどこかで!」
「君たちもね。……ひなの、君の作る薬が、誰かの未来を救うと信じてるよ」
馬車に揺られながら、カイルは振り返りもせずに去っていった。
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その夜、ひなのはカイルのノートを広げていた。手書きの図や薬草の特徴、調合手順が丁寧に記されている。中には『黒泥の毒素に対応するには、光属性の薬草が鍵』といった走り書きも残されていた。
「カイルさん……やっぱり、私がやらなきゃ」
翌朝、ひなのは完成させた光の調合薬を手に、谷へと向かうことを決意する。
悠翔はそんな妹の背中を押すように言った。
「一緒に行こう。影の核心に近づくためには、俺たち兄妹の力が必要だ」
リンネも両手を腰に当てて笑った。
「まったく、また危ない場所に行こうっていうんだから。でも……ほら、私も行くよ。置いてかれたらつまらないし」
兄妹と仲間は再び、影の谷の中心部へと足を踏み入れる。
地面には黒泥がうっすらと広がり、枯れた植物と共に、過去の記憶が沈殿しているようだった。
「ここが……最深部?」
ひなのは震える手で、光の調合薬を地面にまいた。
すると、地鳴りのような低い音とともに、地中から巨大な石板が現れた。
そこには、古代語でこう刻まれていた。
> 『光と影はふたつにして一つ。調和こそが世界の根』
そして、女神の声が再びひなのに囁く。
> ――新たなる光は、闇の根を照らす。未来を繋ぐ調和の架け橋となる。
ひなのは確信した。カイルの旅も、女神の囁きも、自分たちをこの地へ導くためだったのだと。
「行こう。この光を、次の希望に変えるために」
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【イベント完了:旅立つ薬師と調合記録】
・カイル、別れと新天地へ旅立ち
・ひなの、新スキル「調合・古文献読解」解放
・未完レシピ集『カイルのノート』獲得
【次の目標:谷の中心にある“闇の根”を探し出せ!】
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